[改造] 簡単・低予算で戦前型PPK「エーレンヴァッフェ」を作る
■グリップどうする?
 ちなみにそのグリップだが、銀ダンエアガンはフレームとグリップが一体成形であるので簡単には変えられない。但しその内側は、マガジンキャッチに相当する突起と給弾経路のパーツがある以外は基本的に空洞である(次ページに画像有り)。ということは、その2つを保持できる様にした上で、削って両側からPPKのグリップを接着してしまえば良いのではないかと考えた(結果としてえらい手間になった)。

 グリップを別に用意するとなると俄然欲が出て来て、どうせならエーレンヴァッフェのグリップで作るかとなった次第である。

 念のためエーレンヴァッフェを説明すると、これはナチ政権下でスポーツ大会等を中心に成果を上げた者に与えられた褒賞用のPPK。特徴的なスワスチカを配したグリップにも関わらず、日本において完成品として再現されたのはMGC3型とCAWの2挺だけなのだ。ポイントが試作型をイベントのチラシで発表した事があるが実現しなかった。

 さてこの2挺、間に四十年程の隔たりがあるが、グリップのディティールに関してだけは古いMGC製の方が実は再現度が高い。CAWは残念なことにモールドが平面的で、特に鷲の羽根部分はだいぶ違った感じになってしまっている。という訳で、両モデルを所有する小官だが、今回の改造にはMGCのグリップを借用することにした。当たり前だがぶった切るわけではなくて複製する。

MGC3型。グリップ以外はデタラメという不思議なモデル。

これぞリファレンスモデルというCAW。バナーの後刻印入り。

MGC3型の別売グリップ。これは買っておかねばと当時子供ながらに思ったらしい。


スワスチカ部分の比較。CAW、何故ここを…。左端の実物は下記より引用。
床井雅美(1989). 1月別冊Gun part4 世界の名銃シリーズ 国際出版 145