エーダイグリップ
スタームルガーMk1

 スタームルガーMk1が好きで集めてはいるのだが、コレクターを名乗れるほどではない。そもそもMk1のトイガンは日本では今までに5種しか発売されていないが、未入手のコクサイ製は売買禁止モデルだからこのコレクションはコンプリートしようがない。ただし後の4つは揃った訳だが。実は先日やっとエーダイグリップ製を入手できたのである。


オークョンで入手のデッドストック品。
発売時期、定価、不明。

 

↑ 手前から、エーダイグリップ、ヨネザワ、マルシン、CMC。
← '70年代の弾を撃つトイガンには珍しい程、正確なフォルム。 メダリオンも実物同様右側面にだけ入っている。

↓ モデルガンにも引けを取らないマガジン(スリットが逆側面にあるが、それにいてはまた改めて)と、より長いボルト後退量。

 ところでエーダイグリップだが、私くらいの歳の人にとっては合金モノのメーカーとして記憶に残っているかも知れない。残念ながら1978年辺りには倒産しているらしい。他にもNゲージや1/76のミリタリーものを多く出しており、これらはそれぞれ学研とアリイから一部再販されたらしいが、トイガンは全くそれきりになった様だ。トイガンと言っても、このMk1の他にはハイスタンダードのオートマグがあっただけの様だが、共に機構がカート式押し込みコッキングという絶えて久しい形式である。中国辺りにでも流れていなければ再販の訳もない。

 



↑ 弾は自身の弾性でカートにはまっている。さすがに22LR(画像は実物)よりは大振り。
 以前に新製品即断速報でマルシン製を取り上げた際、誤ってこの製品をキャップ火薬併用と書いてしまったが、カートは肉厚なダイキャストだけれど火薬を使う物ではない。そもそも入手して初めて現物を見た様な次第であり申し訳ない。

 手にして驚くのはそのサイズだ。こっちはてっきりSSオートマグやタカトクモーゼルの様なつもりでいたら、何とリアルサイズなのである。ややバレルが長い気もしたが、フレームがちょっと細いか位のフォルムの違いである。ディティールに関しては、機構上サイドに設けられたリコイルスプリングガイドの膨らみがあったり、実銃にはないマウントレールが設けられているが、いずれも大袈裟でない自然なアレンジとなっている。

 こんなに地味な銃をこんなに地味に作っては売れなかったろうにと勝手に想像しているのだが…。


← マルシン製との比較。トリガーガードやセフティがアレンジされていることは並べてみないと気付かない。
→ 無謀にもパワーチェック(笑)。クラフト封筒に弾かれる。ちなみにフロントサイトはプレス板をピン留め。

売買禁止のコクサイ製Mk1
 52年規制対象モデル。構造上の問題はないが、真鍮のレシーバーやプレス鉄板のレシーバーなどで硬度規定に触れる。30年前で38,500円もした高級モデルの上、発売から規制までが短く2、3年しか売られていないため実物を拝む機会は実銃以上に少ないと思われる。'99年3月号Gun誌「モデルガン・アンタッチャブル」で紹介されている。やや小振りだったそうである。
■全長について
 エーダイグリップ製品は全長280mm。これに相当すると思しきターゲットモデルT678は、バレル長6 7/8"で全長10 7/8"なのでミリ換算すると約276mmだから、エーダイグリップ製は概ね正しい寸法である。ちなみに見慣れているブルバレル(正式名はMK-512)は全長約249mm。(各寸法は PARADIN PRESS刊The RUGER .22 AUTOMATIC PISTOLによる)



 


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