前編

『ブラックホール』8月8〜9日 於東京都産業貿易センター(浜松町)

日本最大級のガン&ミリタリーのイベント『ブラックホール』が、先日催された。実は、小隊指令部ではこの何回かは参加していなかったのだが、今回は武器弾薬の補給以外の目的があっての参加となった。それは、以前よりおつきあいのあったサイト『GUNSMITH』の平賀氏と、同サイトのBBSの常連の一部が集まるためである。我が小隊の連絡所にもよくおいでの多羅尾さんも参加されるとのことであった。

会場の東京都産業貿易センターは、天王洲アイルのすぐそばにあり、参加日の8日は折しも東京湾では花火大会(実は妹が行っていたとか)が催される日とあって、周辺は大変な混雑となっていた。電車嫌いの私は、例によって将校専用車で向かったのだが、集合時間の1300に10分遅れたがために、当日の参加メンバーの一部に会えず仕舞となってしまった。ちなみに会場には搬入出用以外の駐車場がなかった。

会場は"撮影禁止"とあって、実は会場や参加者の画像はない。というか、路駐のためにゆっくりできなかったのだが(笑…いや、申し訳ない、みなさん)。予算も大して無かったのだが、僅かではあるがジャンクな物を買ってきたので、それを報告したいと思う。

栴檀林小隊 小隊長

ファルコントーイ製ガンキットシリーズ                    3個で3000円

個人ブースで購入。PPKとP08については「機種別コレクション」をしており、特にPPKに目がない私は、ほとんど即決で買った。

“昔の時代の玩具”で、もとよりファルコン(現FTC)はリアルなトイガン全盛になってもしばらくはアレンジ命のメーカー(爆)であった位で、パッケージ写真を見ただけでもモノスゴイモノであることがわかった。

勿論言うまでもないが、そこに惹かれて買ったのだが。

箱はうっすらと埃をかぶっており、"店頭デッドストック"であったと類推される。
ガバは要らなかったのだが、単品だと各1500円というのでとりあえず連れてきた。
後でよく見ると、元値はPPKとGMが750円、P08が950円というプレミア付き。しかも開けてビックリ、未組み立てのコレクションコンディション。私はそういう趣味はないので、少なくともPPKは組んじゃうけどね。
このGMは我が小隊の上級曹長が「合衆国の資産であります」と言って引き取った(苦笑)。

一部の刻印から、これらは1972年前後の製造と類推できる。
各機種とも「ブローバック」を謳っているが、要するに、トリガーと連動してスライドやトグルが動く「タニオアクション」の変形で、6mm径の弾丸型ペレットを叩き出す。昔、文房具屋や駄菓子屋でよく売っていたトイを組立式にした物と思えばいい。
ディティールはどれもかなりのアレンジが加わっていて、刻印は当然デタラメ。不思議な場所にフチ取りのモールドがあったり、本来鉄の削り出しのはずの部分がシボ加工がされていたり、「おお!ファルコン、東亜の児童の夢はこの手触り♪」という社歌を歌いたくなる(もちろんデタラメ)。

『Soldatensender Belgrad』                         2000円

CDです。
う〜ん、何となく買ってしまったんだよね(苦笑)。
出店していた「アルバン」は渋谷にあり、以前、大成堂書店の地下にあった頃は結構通っていた。
大戦独マニアでこの店を知らない人はいない老舗中の老舗。
最近足が遠のいていた反動で買ってしまったかもしれないが、書籍と違ってCDは定価だったかも。
しかし店員の方の対応があまりに的確だったので、買うしかなかったかなという感じ。

私  「(まず別のCDを手にして)これ、戦時中の国歌(当然ドイツね)ですよね?」
店員A「はい、そうです」
私  「じゃ、1番2番も入ってますよね?」*
店員A「え?ええ…」
私  「あの、今の国歌みたく3番からではなくて…」
店員A「あ、ちょ、ちょっとお待ち下さい…」(奥の店員Bに目で訴える)
店員B「"頭から"です」(確信を持ちつつ控えめに。こういう人は意外にいない)
私  「あ、あの、リリーマルレーンが入ってるCDありますか?」
店員B「…ララ・アンデルセンのですよね?」
私  「はい!」
店員B「ええと…これはオーケストラですが男性で…これです」
私  「何番まで入ってますか? 2番までは知っているんですが、現代のレコードだったので」
店員B「3番までは入っていたと思います。ただ、最後はフェードアウトだったような…」
私  「(嬉しくなって)それで結構です。ください」

結局、私が1、2番として記憶していた歌詞は、大戦当時の1、3番で、そのCDでララ・アンデルセンは、フェードアウトなしで5番まで歌った。私が歌詞を覚えたのは戦後のマーチのレコードの歌詞カードだった。CDには残念ながら歌詞はどこにも載っていないのだが、"何か"内容にまずいところがあったのだろう。ともあれ、とりあえず満足のいく買い物だった。

*大戦当時の国歌の1〜3番の内、今は3番だけが歌われている。確かに1番に歌われるドイツの国土は、現在のフランスやらオランダやらのそれだが、2番はなぜダメなのかよくわからない。
「ドイツの婦人にドイツ人の忠誠心、ドイツのワインにドイツの唄。世界にその古くて美しい響きを保たねばならない…」この最後の一節らしいが…。これがダメなら「君が代」がダメとか言われちゃうのもまぁわかるけど…う〜ん。


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