随筆/日記
公文書

'15.12.17  随筆 

新たな武器を手に、森泉に近づく
 いま活躍している芸能人というのに私は疎いが、森泉は知っている。世界的ファッションデザイナー森英恵の孫でモデルだ。所属事務所的には迫撃砲班の妹君の後輩になるのか。最近はなぜか100均グッズでインテリアを仕上げるタレントとして名が売れている様だ。

 しかし、彼女には何の罪もないが、ぽけっとバラエティ番組を見てる皆さんにはご注進申し上げると、タイラップもグルーガンも万能ではない。いや、あのチキチキ締まるプラスチックのヒモとか、ピストル型容器に入った接着剤みたいな奴のことだ。どちらも意外とあっさり切れるしもげる。棚とかライトシェードとか作ってお手軽お洒落だなんて言ってる場合ではない。

高儀製 EARTH MAN コードレスグルーガンGG-200CL。
「コードレス」とあったので、この価格と重量でバッテリーどこに入ってるんだ!? と沸き立つお馬鹿な私。単にコードが外せるというだけだった(爆)。そりゃ冷めるまでの間はコードレスだろうよ。

スタンドあるけど、コードに引っ張られて倒れるのは如何なものか。
 そんな次第で私はグルーガンを欲しいとか使いたいと思った事がなかった。でも、あっさりと切れたりもげたりしても構わない物を安価にくっ付けたい場合は有効なんだろうなと考えたのは、あっさりと切れたりもげたりしても構わない物を安価にくっ付けたい時だった。それはクリスマスの飾り付けをしていたもんちゃんが、壊れたオーナメントを直してと持ってきた時だ。

 接着自体は手持ちの物で出来る。しかし瞬着では接着面が少ないので触っただけでポキリともげそうだし、水性ボンドでも充分なのだが実用強度の出る時間までがまどろっこしい。かと言ってこんな物にエポキシというのは勿体ない。そうか、こういうケースのためにグルーガンはあるのだな。

 だがグルーガン自体は我が家にはない。このご時世、100均にあるそうなので、今まで一度も必要と思わなかった物だしそれで間に合わせるかと思いつつも、つい立ち寄ったJマートで1,380円の物を買ってしまった。しかし専業者の妹によれば100均のは「垂れが止まらない」との事だった。そうか、安いとそういう不具合もあるのか。

 ともあれ、無事修理完了。手際よく貼り合わせられれば、思っていたよりは使えそうな気がする。

サイズ比較。PPKより小振り。<何の基準だ?


標的に向けるまでトリガーに指を掛けてはいけない。


凄くアバウトな補修だが、ぶら下げられりゃ充分なので。



'15.12.11  随筆 

遠近両用眼鏡で自分の未来は見えるのか?
 とうとう新しい眼鏡を誂えた。

 随分前に老眼が入り始めていたのだが、掛け替え眼鏡分まで作るのは結構な散財なので躊躇していた。手元の作業自体は眼鏡を外せば概ね用が足りていたが、しかし手元を見たくても眼鏡の掛け外しがしにくい状況というのもある。混んでいる列車内で本やスマホの画面を見る時だ。なので通勤時に掛けるオフ用をまず更新する事にした。

 どこの店で作るかは決まっていた。仕事用は得意先の商業ビルに入っているJ社の製品を使っているが、オフで掛けている眼鏡市場製と比べてレンズに変なチラつきがあり気になっていた。オフ用は得意先には見られないので眼鏡市場で作る事にした。

 最近の安価なレンズ代込み眼鏡の店の中では、眼鏡市場はやや高めで都心の店舗数が少ないのがネックであるが、物は良いし、接客が丁寧だし納得いく説明が聞ける。

 それと、どことは書かないが某社は「個人情報を保持しないため」にカルテがなく、レンズ自体からしか情報を拾えない。確かにデータ自体はレンズから拾えるらしいが、私の様に色を入れている場合など、その情報まではレンズで拾えないらしい。眼鏡市場は顧客情報を保持しているため、数年前に作った眼鏡でもレンズの色の種別が分かり、それが廃番になっている事が分かった。そうでなくても細かい設定とか、レンズから測るだけでは不安ではある。

 慣れるまでは暫く大変だと言われたが、遠近両用は確かにクセが強い。見える範囲が増えただけで、全てが見える様になった訳ではない上に、変な見え方をする部分が出来る。正しく見えるのは基本的には真っ正面の縦方向だけだと言われた。私は癖で顔を動かさず目だけで横方向を見る事が多いので余計に都合が悪い。しかし変に見える部分は見えていないつもりでいれば前の眼鏡と大差はないと言えなくもないだろう(そうか?)。

 これ以上、視野が狭く歪んでしまってはまずいだろうね。

'15.12.4  随筆 

「駒込行く!?」
 昨日は何か鉄道関係の事故やらトラブルが多かった日だった。自分は通勤時間がずれてたし、あまり外出しなかったため直接的な影響は受けなかったのではあるが。

 ところで先日こんなことがあった。

 山手線が池袋に着いてドアが開くと、「駒込行く!?」と大声を張り上げる人が乗って来た様だった。戸口に留まって何度も叫ぶので、ちょっとおかしな人なのかもな位に思い、私はそのドアの丁度斜向かい側の3人席に座っていたのだが、PCの画面を見たままそちらを見もしなかった。

 すると真向かいの席の3人がそわそわしたかと思うと、「いや、分からないです」とか「行きますよ。どうぞ座って」とか言っている。見ると戸口に立っていたのはただの普通のお年寄りで、その3人席に向かって的を絞り直して声を掛けていた。3人席の1人は普通のビジネスマンだが、後の2人は三つ揃いに革コートのあまり堅気ぽくない中年と、上下真っ白に白のロングブーツを履いた若い女で、どちらもそういうのには動じなさそうな感じに見えるが、3人共が中腰になって年寄りに反応していた。

 席を勧められても「いいの、駒込で降りるから」と固持するも、「まだ先ですから」と促されてシートに座った。田舎のバスに乗る時の様な感覚で他の乗客に訊いたのかも知れない。

 ふと自分は薄情だったかなぁと反省してみたりしたのだが、いやそういう事でもないなと思い直した。

 電車は乗る前には行き先をまず確かめるものではないか? 大人はみなその様に生活して当然というのが社会なのではないか? そもそも停車した電車の戸口を塞いで良いものなのか?

 などと考えつつも、まあ自分も向かい側の席にいたなら同じ対応をしただろう。何せ相手はお年寄りなのだし。

 でも年寄りが増えていき、停車した山手線の全てのドアで「駒込行く!?」と叫んだらどうなるだろう。乗ってる方だって山手線に駒込駅があるか知ってる客ばかりじゃないだろうし。

'15.10.22  myhome  随筆 

10月のみどりと10月の足
 そろそろ80に近い母は、週2日は自ら運転して近くのスイミングスクールに通う位に元気であるが、耳が遠くなってきているので、付けっ放しのテレビはいつも大音量だ。そんな母だからテレビに向かって喋っていても、まあ歳だしとは思うが、正直あまり良い感じはしない。ところが最近、テレビもつけずに誰もいないのに母が喋ってることが多くなった。

 みどりである。確かに猫とテレビは違うが、ともあれ、母に限らず皆が話しかけ過ぎである。勿論相手は猫であるから大概は聞き流しているが、よく鳴く猫なので応えることも多い。これが可愛い。

 最近のみどりのお気に入りは60cm位のふさふさした玩具。立ち上がって食いついてくる。反応が面白いので、こちらも「用もないのに」遊んでしまう。ところが昨日、この玩具は元々は妹が買ったばかりのマフラーなのだと判明。紛らわしいんだよ。

 話変わって私の不全骨折であるが、そろそろ3週間くらいだがまだまだ完治は遠い。ある程度普通に歩き回れるのだが、後で痛くなる。先日ギプス付け替え時に、骨折部分に変な跡がついているなと思ったら、ヒビに沿って赤くなっていた。

 整形の治療を初めて1週程で腫れは殆ど引いたが、ギプスが踝に当たる様になった。これが結構患部より痛い。このギプスの素材が水硬化性ファイバーグラスだというのは先日書いたが、要するに補強繊維入りの硬質なプラスチックである。「調整」のためだけに1回通院するのは煩わしいので、自分で削ってしまった。後日整形で話したらなぜか笑われた。

 ギプスをしている方の足は当然靴が履けない。それでなくても大きい足を更に大きく包むサンダルなぞ探すのが面倒だったので、ちょっと高かったが専用のカバーを買って使っていた。引き摺る様に歩くので底が早く摩耗する。1週間ほど経ち底を補修したところ、まわりには「あぁ〜」という顔をされた。

 面倒なので骨の補修も出来る様になっておきたい。

止まった絵を撮るのが難しいので動画から。既に完全に玩具。


日々増えていくグッズ…。


ふと振り返ると、棚に乗って伸び上がり、漁っていた(笑)。


結構硬い。鋼鉄用ソウで切って、ヤスリで整形。

素材も柔らかいので摩耗も早い。

お馴染みのセメダインシューズドクターN。

'15.10.3  随筆 

“滑稽節”を前にして、骨折
 「重傷の捻挫で全治2週間」というのが、先週出だしの私だった。小走りで小さな段差を踏み外しただけで、泥酔という程酔ってもいなかったはずだし、歳なのかという感じだった。応急処置をして貰ったり人にも迷惑を掛けてしまった。

 取り敢えずまず地元の駅に近い整体に通う。骨が折れてる様な反応ではなかったが、腫れのため触診では判然としないでいた。しかし腫れが引き始めると院長が「これは念のため整形外科へ」と、紹介文を書いた。整体ではレントゲンが撮れないためだ。紹介された整形外科も元々掛かり付けで、自転車事故の鎖骨骨折の際に通った病院だった。

 で、ヒビが見つかったという次第。ギプス固定で全治2ヶ月超ではないかと。不全骨折か。その箇所で起きるヒビにしては繋がり易い角度で、手術は不要とのことだった。

 ちなみに先週出だしというのは勤務先のセレモニーがあった。我が社では、ある役職に就くと毎年骨折をするというジンクスがあり、というか前任がそうだったのでまさかなと思っていたら、着任当日自分がそうなってしまった。そんなもの守るつもりもなかったのにやれやれである。


松葉杖による歩行(参考イメージ)。



ギプスは大体こんな形状(爪先まではない)。
 整体から整形へ移ると当然治療が全然違う。費用もなんとまあ一桁違った。だけど包帯の巻き方は整体の方が丁寧だったなぁ。

 「簡易なギプスで固定」と言われ処置は数分で終了。ギプスというよりシーネ(添え木)に近い物らしいが、ぐるぐる巻いたりはせず処置は簡易だった。石膏ではなく、リボン状の物を必要な長さに切り、水で濡らしてから患部に当てていると、その形状で硬化した。

 終了後伝票を見ると使用資材に「オルソグラス」とある。鎖骨骨折の際も世話になった日本シグマックス製である。素材は「水硬化性ファイバーグラス」だとか。何だそれと興味津々であるが、医療用以外には見当たらなかった。

 これ…簡単にストックとか作れるんじゃないか? 相変わらず脳天気なのかも知れない。

ORTHOGLASS®U | SIGMAX MEDICAL 日本シグマックス株式会社


'15.7.13  随筆 

酒場の昔話

 先日、久し振りに酒場で絡まれた。と言っても喧嘩沙汰などではなく、単に酔っ払いの昔話を聞いてあげただけで、最後には「こんな昔話ばかりして悪いねぇ」などと言われる。タイプじゃないんだけれど、そういう事がたまにある。その人は店(モンシェリ)には数回目らしき見知らぬ客だったが、定年前に会社と衝突して辞めたものの、旗振り(工事現場のアレ)程度じゃ呑みにも行けないとかいう話だった。営業職だったそうだ。そう言えば家族や家の話は出てこなかったな。暮らしぶりでも家族は出てこない。やたら風俗の話をしていたし独身なのかも知れない。

 自分の抱えている問題が他人にとってどうかという事を考えたら、それはどうでもいい問題だろうと思う。そう思っていながらも見知らぬ他人の話を聞いてしまうのは、やはり柄にもなく私はお人好しなのかも知れない。自分自身も結構いいお歳だし。そんな呑み方をする様なら、優しく聞いてくれる人でもいると嬉しいだろう。五十手前だ、引き返せない歳だしな。

 でも自分はそういう話はしない。そういう呑み方はしない。どうしようもない酒呑みだけど、そこが自分のポイントなんだろう。なくなったら単なる酔っ払いだ。

 自分が何かにぶつけたいどうしようもない気持ちのぶつけどころは狭い。なくはない。でもそれがまともな大人だろう。

 話変わって、毎年7月に入ると何かなかったっけと思いつつそのまま過ごしてしまう。大切な人の誕生日とかか? いや、このサイトの開始日が、'98年の7月2日なのだ(半月近く経っている)。

 しかしまあ考えると、ブログですら衰退して、ツイッター程度が個人の表現の標準枠となっている現在、所謂ホームページをあくせく更新維持している人も珍しいのかも知れない。

「知らないだろうけどさぁ、17年ウェブサイトやっていてさぁ、いろんな人と出会ったりしたよ」。

 酒場でする話じゃないけどな。


'15.7.3  随筆 

仕事中

 情報誌のタイトルを考える。そう書くと何やら余裕のあるクリエイティブな作業の様に読めなくもないが、実のところ、提出前日に代理店から納得いかないリテイク食らって、伸ばし伸ばしにしていたら(それは私が悪いが)1時間以内に2案とか用意しないとならなくなった。いくら口から出任せが仕事の私でもこれはキツイ。

 誰かに振る手もあろうが、大元のオリエンを知っているスタッフにリテイクの経緯を伝えて、どうせ文句が出てそれを聞き流したりなだめたりして、そこからじゃあみんなで考えようかだなんて話をするくらいなら、集中して一人ででっち上げた方がマシである。でもマシなのは私の精神衛生上の話であって、より効率良く良い案が出てくるという意味ではない。

 大体、1回見せた時に「どれも引っ掛からなかった。もっと女性向けにして欲しい」という説明だけで消し飛んだ6案の代わりがだな、1日で出る訳ないだろう。しかも本チャンじゃなくて、企画構成案シートの片隅の一部分という段階だ。

 でも新しくつきあい始める担当者だし、キツそうな女性だし、実際その上司から「良い子なんだけどアウトプットがアレだから。なんとかつきあってやってください」とまで言われていたらそう邪険にも出来ない(そもそも邪険にして良い訳がない)。でも本当にそう思ってるのは私だけで、スタッフは不満たらたらなんだろうなと想像に難くないのがまためんどい。

 やりました。40分で3案。勿論説明50文字付き。2案は英語だったのをフランス語に変えて、何故フランス語なのかとその語感にどういうメリットがあるかという説明付ける、とか。

 この仕事、好きでやってるから別にそれは良いんだけど。無闇な嵩増しハードルだと思うよ。大体サムネも原寸だし。これ、ラフって言うだろ。

 とまあ、他人の事を言えぬ程文句は言うが、仕事があるだけマシか。でもこれ納まるの2ヶ月も先なんだよな。

リンク動画は内容に多分あんまり関係ありません。


'15.4.9  随筆 

入学式とスカート
 火曜は次女もんちゃんの入学式だった。地元の公立中学で、学区の外れだった小学校に比べたら大分近くなる。どちらも私の母校でもある。

 大きめの制服は長女のお下がりのため新入生の初々しいだふだぶ感はなく、単にサイズが合っていないだけに見える。

 実は頑なにスカートを穿かない子なので、ピアノの発表会以外でスカート姿というのは滅多にない。これから毎日スカートというのが何か意外な気がする。

 出掛けにツマと並べて写真を撮った。小学校の卒業式同様、自分が並んで撮るのを忘れたが、出掛けは時間ギリギリでそれどころではなかった。撮影の時に何かおかしいなと思ったのはスカートの色がブレザーと違っていたためだが、なんと間違えて夏服のスカートを穿いていた。そして穿き替えたスカートは腰のボタンが取れていた。何をやっているのやら。でも例えば片親だったらこれは自分が気付いてやっていないとならない事か。いや、中学生なら自分で気付けという気もする。

 小学校は学年2クラスだったが、中学は6クラスもある。自分の時でもこんなになかった様な。180人弱だそうだ。式はキビキビと進行。印象的だったのは、礼をした時の新入生と在校生の頭を下げている時間の違い。在校生は揃って一拍頭を止めていた。

 どんな式にも困った保護者はいて、そういうのに限って私の後ろの列にいたりする。いつまでもひそひそ話していて、何かと思ったら「○組の先生背が低いね」とか「あれ名前覚えてないね」とか3人で言い合ってる。小学生以下である。露骨に振り向いたら黙ったが、5分も効かなかった。

 式の後の保護者会と記念撮影(セットにして保護者会に出席させようという仕組みが巧いね)はツマに任せて退出。他の保護者と違う経路を歩き校舎を眺めながら歩く。別段感慨深くないのは、長女の時にも来たし、そもそも体育館が選挙の投票所になっていて都度来ているからだろう。

読書 角田光代「おまえじゃなきゃだめなんだ」文春文庫

読み始めて暫く妙な違和感を覚えていて、なんだこの予定調和な感じはと思っていたら、いくつかの短編は広告用の話で、冒頭はティファニーの広告だった。確かに角田光代で、確かにちゃんとした短編小説なんだけど、どうせここに着地するんでしょ感があってイマイチ。ところが表題作の初出「みんなの山田うどん」は、北尾トロ/えのきどいちろうのサブカル本だった。たしかにこの話読んで山田うどん行こうって気にはならないしな。…いや、そうでもないか。

 


'15.1.17  随筆 

たまに、具合が悪い。
 金曜日は具合悪く、取り敢えず通勤は無理だろうと考え、MBAがあれば出来ることは家でやることにして会社を休んだ。しかし実際には午前中のやり取りだけでトラフィックは終了してしまい、あとは殆どの時間寝ていた。

 寝不足でもないのにそう簡単には寝られないだろうと思っていたが、具合が悪いと意外に眠くなるものである。入院経験の殆どない私だが、本当に具合悪く入院すると、結構1日寝たままで時間ばかり過ぎてしまうのではないかなどと縁起でもない事を考える。

 眠ると言っても具合が悪いからか、眠りが浅い。そのせいかやけに夢を見る。正確には、見ているが忘れるのが通常の所、浅いために忘れる前に目が覚めてしまうということらしい。

 具体的に書き記しようもないが、2本並行で別々の夢というか場の話が進行した。途中で、これは自分の夢なので、予め決められた話をなぞっているのではなく、自分で話を組めるのではないかと考え始めた。しかし何をどうすれば変えられるのか見当が付かず、突拍子もない行動を取ってみるが(どうせ夢だしな)、突拍子もないまま終息してしまう。体験しながらリアルタイムで書き換えるのは無理なのか、とかそういう結論に至る。

 自分の意思の上の世界なら、会いたい人に会えるだろうに、登場人物の殆どは忘れていた様な人か、知らない人。あとはあんまり会いたくないなぁという人である。であるから、そもそもあまり面白くない。

 ここへ来ても何もないのにという場所へ行くし、なぜこんな物をずっと持っていたのだろうという物を後生大事にしまい込んでいて、それが出てきたりする。なんか、現実の私そのままだった。

 寝汗は厭な夢だからかいたのではなく快方への証と、頻繁に着替え、水を飲む。寒気がする時は妹のブランデーを掻っさらってお湯で割って呑む。腹が減っていたら細かいことは考えずとにかく何か食べる。

 早くここを抜けられると良いなと思いながら。

'15.1.2  随筆  bicycle 

年、越しました。
 この年末の大掃除は例によって大晦日に集中していたのだけど、今年は何か夜逃げか一家離散でもするかという勢いの片付けだった。自分でやっていても気持ち悪かった。

 次女もんちゃんは元々物への執着にクセがあって、これとなったら拘るのに、興味がなくなると一切合切がゴミ扱いになる。本来こういうのはある程度子供に任せた方が良いのだと思うが、保育園の連絡帳や小学校の公式記録など、ちょっと棄てて欲しくない物まで棄てる物に分けてしまうことがある。いつか見る人がいなくなるものであっても、それまでは取っておくのが親の仕事だろう。どうせ親は先に退場するのだが。

 父が亡くなった時のこと。何せ私の父であるし溜め込んだ蒐集品は膨大で、学生時代に旅行先各地で撮った写真はロール単位で山とあった。しかし、その学生時代からを知っている母が「見る人のいなくなった物は、もういらないから」と全て棄ててしまった。どこからどこまでなんだろうね。俺には分からん。

 話変わって自転車の話。週50km走行のノルマをこの年末はなんとか辻褄合わせできた。と言っても自力ではなく、例によってRionさんからのポタのお誘いがあったからなのだが。年越し蕎麦を食べに行きましょうと。福生南公園すぐ脇、石川酒造の酒蔵敷地内にある古い土蔵に作られた和食・そば処「雑蔵(ぞうくら)」が目的地だった。

 50km程度で坂も高速巡航もないとなれば、クラシックロードのレオパードを連れ出すのに絶好だった。記録を調べたら何と1年ぶりの出動だった。各部の油同様にバーテープとサドルの革はすっかり乾いてしまっていた。走り出すと少しずつ感覚が戻る。フリクションのガラガラガッシャンという変速の感触もたまに乗ると面白い。

 ペダルを踏み、前に進む。そして2015年。何かしら良い事のある年であります様に。

1年ぶり。タイヤはペシャンコで、ブレーキワイヤーはキコキコ音を立てた。

お馴染みせんがさんとRionさん。いつもありがとうございます。

せんがさんの電動アルテ・アンカーとRionさんのカンパ・レモン(雑把な紹介)

天麩羅もりそば(¥1,300)。やはり1杯飲りたかったねぇ。
下段は前回の続き。電チャリの補修。

家人の電チャリ、Fブレーキワイヤーを交換。

元(下)の方が、見るからにグレードは高いというね…。

リペア専用品だけに丁寧な説明書と思ったら、何書いてあるか全然分からん。酷いぞこれ(笑)。[拡大あり]

レオパードの記録
サイコン:走行時間2h29m53s/走行距離51.75km/平均速度ave20.7/総走行距離832.5km
Runtastic:走行時間2h39m55s/走行距離44.7km/平均速度ave16.8
これはいつもの誤差ではなくて、サイコンは走り出し約10km作動せず、ランタは目的地からの帰路に「再開」操作忘れて一部区間記録なしという記録不備。