随筆/日記
公文書

'13.3.19  随筆 

酔ってラーメンを盗撮、その他の2〜3月

 携帯電話のカメラ機能がそれなりに良くなり、ブログ更新に十分使える様になってからというもの、私は何かというと出先で撮影する癖がついてしまっていた。まあ、かつてのブロガーの典型であると言えるし、最近ではツイッターや各種SNSもあるため、そういう人は増えているだろう。

 ところで、たまに携帯のメモリを覗くと、撮った記憶のない画像が出て来て驚くことがある。撮影しておいてから後でネタになるか(記事が書けるか)を考えることもあるのだが、その結果撮ったこと自体を忘れてしまうという場合も多い。特に深酒した翌日にはよくある。と言っても大概は食い物か、さもなくば建物とかクルマ程度で、少なくとも知らない女性の下着とかそういう物は幸いにも写っていない。いや、幸いも何もそういう嗜好というかメンタリティはないのだが。でも知ってる女性なら撮りたい。<それも変態

 さてツイートの一発ネタとして撮った物は消してしまえば良いのだろうが、同時に、ツイッターで上げた物は見返したくとも基本的に文章でも画像でも拾い直せないものだと諦めている。その割には上げ過ぎているかもしれないが。

 同様にブログ(のサーバ)も信用していないので、自分のブログの内容はHTMLでローカルサイトにも残しており、これが記録として後で役に立つ事が多かった。役に立つと言っても、前年の同時期にやっていた庭の手入れのタイミングの確認であったり、家の行事の確認であったりだが。要するに私は電脳化せずに指先をバラすタイプな訳だ(実はタッチタイピングではないが)。

 何を無駄話を続けているかと言うと、まあこの辺で2〜3月の身の回りの些細な出来事を記しておこうかなと思って。例によってツイートと一部重複しているがご容赦を。


樹脂ワッシャーの
パーツ売りは見つけられずも、なんと得意先テナントの量販眼鏡店で分けていただく。

近隣と比べても半月遅い庭木。やっと咲いた枝垂梅を啄まれつつ。これに遅れ白梅。そしてやっと白木蓮が蕾を膨らませている。

1年前に漬けた梅酒にやっと口を付ける。ボトルはズブロッカだが作ったのはスミノフ。氷砂糖でなくハチミツを使ったのは失敗だったかも。ちょっと酸っぱいし濁っている。

何に触発されてか「おゆまるくん」購入。製品としては造形材だが、むしろ型取材としてポピュラー。熱湯で柔らかくなり、何度も使える。 で、5パック使い小型ライターを型にチョコ作成。だがしかしな出来のため封印。Wデイ、家人にはタカノのケーキ。義理チョコは返せず無言のお咎め。 3/10砂嵐の日。流れて来た風でないとしても、舞い上がっているのが彼の地の物でないという事にはならない。

読書 平安寿子「神様のすること」幻灯舎文庫

中盤から正直辛かった。母親を見送るまでの数年を、自分を含む周りの人間を見つめ直しながら描くのだが、そこまで書いてしまうかという位掘り下げている。物書きであるから、確かに全部が全部事実ではないだろうが、逆にこの人くらいの物書きでなければこうまでは描けないのだろうなとも。


'13.2.24  随筆 

痛い喫茶店
 うちの界隈は、店の出店に妙な傾向がある。同種の店が集中して出来たかと思うと、いつの間にか殆どあるいは全部がなくなっていたりする。かつてはファストフードや美容院が、その後はコンビニがそうであり、今は喫茶店が増えている。

 かつて近くにあった22棟6haの大規模団地によって成り立っていた三百メートルばかりの商店街も今は有名無実だ。団地は撤去後に低層高級マンション群となるはずが、途中で遺跡が発掘されたために開発が止まってしまいこの数年立ち入り禁止の空き地となっている。この無くなりかけている様な商店街に、3年ばかりの間に3軒も同規模の喫茶店が出来た。

 街道側の交差点に出来た「H」は、正統派軽食甘味喫茶らしい雰囲気ではあるが、副業か何かの外国製電動スクーターが店頭で売られており、雑貨類も扱っているらしい。

 真ん中辺りの「O」は、夜はバーとしても営業しているダイニングカフェ。明るいガラス張りのファサードから店内奥にバンドセットが見え、ライブもあるそうだ。線路向こうにある音楽好き居酒屋の身内だかが店主で、あちらからの客が頻繁に来ているらしい。店の感じは悪くないのだが、音楽に興味の無い私の様な客は居心地が悪そうな気がする。

 最後に商店街端の「S」。ここは定年退職後の夫婦がやっている様だが、夫婦の似顔絵を配した変な配色の看板と喫茶店らしからぬ店名が妙な雰囲気を醸している。ガラス張りで広い間口だが薄暗くて店内は見えず入りにくい。実はネタとして単体で取り上げたかったのだが検索に掛かるとまずいかとググってみたら、なんと店主のブログまであった。どうやら趣味のボーリング仲間関係が集っているらしく実物のレーンまで店内にあるらしい。しかし客がいるのを見た事が無い。

 利用した事の無い飲食店についてあれこれ書くのも何だが、近所の喫茶店には入る習慣がない。気にはなるのだが。

コンビニ跡地の「H」。比較的新しいマンションの1F。

パン屋跡地「O」。2階建ての住居兼店舗。

リフォーム屋跡「S」割と古いマンションの1F。
今回からMBA上のDW CS4でやってみるも、古いHTML記述のワクがなくて、結局ソース打ってる。何のためのDreamWeaverなんだ?

'13.2.21  随筆

自動改札の間抜け

 自動改札で引っ掛かる人を見ていると、その多くはタッチ時間不足が原因である様に見える。引っ掛かった事自体は軽い災難みたいなものだが、そういう原因であれば自己責任だし、滑稽でもある。そもそも1秒タッチしてくれとわざわざ書かれているではないか。

 それにも関わらず、軽くかざして素早く通り過ぎようとするのは何なのだろう。ふとあれはPOSレジのイメージでやっているのではないだろうかと考えてしまう。バーコードを読み取るあれだ。あれはバーコード部分を読み取りポイントに素早く通過させて端から端まで読み取らせないとならない。認識の構造自体がまったく異なる物だ。まあそんなことをいちいち考えながら自動改札を通過している人もいないだろう。

 だから引っ掛かった人は大抵「なぜ私が?」みたいな顔をしている。そして一度引っ掛かったからにはそのままそこにいてもゲートは開かないのだが、怪訝な顔をしたままそこにつっ立っている。そのままで開いてしまってはゲートの意味が無いではないか。「ゲートに引っ掛かって恥ずかしい思いをした事でこの人の過ちは許されている」などとエセ宗教的とも左巻き的ともいう様な贖罪ロジックで開いてくれるゲートは無い。再タッチをするか、一旦退いてセンサーのエリア外に出なければ閉じたままである。機械というのはそういう物だが、POSレジとサイバネ規格の違いも分からない人にそんな事分かろうはずも無い。

 こんなのがストレスになるのは厭だなと思うが、いちいち気を付けていてはそれはそれでストレスになるだろう。

 というか見ていてもストレスなので、「一旦下がった方が良いですよ」とか間抜けにも声を掛けるお節介な奴も出て来たりするのである。まあ、それは私な訳だが。


'13.1.25  随筆 

潰せる程の暇があり
 気に入った文庫は、座っている時には読まない様にしている。でないといざという時に暇が潰せなくなる。

 その時は、座れたので文庫は鞄に仕舞ってMacBook Airを取り出そうかと思ったが、隣と真向かいがノートPCを広げていた。一人はデカデカと部署名の印字された黄色いテプラを貼ったウインドウズPCで、もう一人はMacBook Proらしい。取り出しにくい上に、そういえば特に用事もない。

 その内に斜向いに座っている三十半ばの男が、不自然な角度に頭を傾けているのに気付く。身なりは良く整った顔立ちで、しかし横柄な感じの座り方でネクタイの柄が悪趣味だった。男の視線を追うと、自分の隣に座る若い女の膝辺りに向いている様だった。一つ前の駅で乗ってきた女だ。

 フワフワとした裾の丈が短いスカートに踵の高いブーツ。そのくせ膝頭がバラけたいかにもだらしない座り方をしている。公共の場にいるとか顔見知りでない他人が周りにいるとかいう神経の張り方がない、要するに無神経な女なんだろう。視界の40°辺りの所で膝頭だけを認識している程度の相手に何とも失礼な感想だが。ともあれそんな格好をした女がいたら、まず誰か見ているだろと周りを見てしまうものではないか。自分だったら頑にそっちを向かない様にするだろう。

 そしてさっきの男、まだ見ていた。大体、スマートホン片手にしたまま視線外してるだけで「何見てるんだろう?」と思われるものだと思うのだが、不注意過ぎるだろう。尤も、他人に気取られない様用心深く女の脚を眺めていたら、それはそれでどうだかとは思うが。

 そう言えばこの手の女というのは、大体座ると化粧を始めたりする。しかし女は次の駅もその次の駅も、ただスマートホンを弄っているだけだった。疑ってすみません。いや別に謝るほどの事ではないな。

  運転台の見える位置だったら良かったのに。動く計器類を眺めているだけでも充分楽しいのだが。

読書 三浦しをん「まほろ駅前番外地」文春文庫(再読)

初見去年の10月だよ。いま、深夜枠でTVドラマをやっている。前作の映画化したものがそれなりに好評だったのだろう。残念ながら観ていないのだが。更に残念ながらキャラクターはそのままに原作とは違うオリジナルの話となっているらしい。



'13.1.20  随筆 

作品名「締め出し」
 初雪が、積もった。13日の夜から降り始め、14日成人の日には一日降っていた。

 我が家の前の私道は急坂となっており、雪を放置すると徒歩でも上り下りができなくなる。当然クルマの出し入れはできない。いつもは母が雪を掻いたりするのだが(北海道育ちの習性だろうか)、秋口の骨折のこともあり今回はおとなしい。そうなると勿論それは私の仕事になる。

 実は私がやる前に中2の娘がやっていたのだが、何を考えてかミニスカートなんかでやっていて、しかも坂の途中までで止めて雪だるまを作っていた様で、それも投げ出していた。何をしているのだか。

 坂上から坂下の突き当たりまで6軒の家と小さい学生寮があるが、男手は5人。しかし私以外が雪掻きをするのを見た事がない。まあ内1軒はうちの店子だから良いとして、向いの家にいるはずの高校生男子は何をやっているのだろう。いや、まあ余計なお世話か。ともあれそんな坂なので、家の前だけ掻いても仕方がないので、坂上まで続く4軒分10mばかりの道を作る。

 幅1mで10mも掻くと、積み上げた雪もそれなりの量になる。雪質は水っぽいのだが、雪だるまくらい作れなくはなさそうだ。下の娘に声を掛けてみたが、借りてきたアニメに夢中で出てこない。しかしむしろ主体的に作りたくなってくる。

 だが雪掻きに使っていたスコップ(JIS規格で言うシャベル。関東では小さい方をよくシャベルと呼ぶ)は、庭に転がしていた物なので雪に泥や錆が着いてしまう。代わりになる物はないだろうか。そこでキャンプ用の鍋に目を付けた。これの利点は同じ形にできる事は勿論、雪の圧縮具合も整えられる所。積み重ねるのにもってこいである。その様にして郵便受けの前に膝を抱えて座る子供の像を作り出したのだが、途中でみぞれぽくなってきたので止めてしまった。

 似た様な事を考えるもっと器用な人が多く、その日はネット上に多くの怪作が載っていた。