随筆/日記
公文書

'05.8.31  随筆

雨のち晴れ

 久しぶりにAlleyに向かう。銀座にはちょっと遅いし、新宿でわざわざ降りるのも鬱陶しい。さりとてこれから1時間超の帰路を機嫌良いまま帰る自信もない時刻。そういう時は勤務先近くで一息付けて、その勢いで帰るかなどとつまらぬ算段をする。

 こういう時はAlleyに限るのだが、何せ微妙に遠い。中間地点に何度か寄ったスタンド居酒屋があるのだが、賑やかな店で一人呑むのはやはり気持ちが悪い。今夜はやめておこう。

 途中、H嬢に教えられていた焼肉屋を発見。"コスプレ焼肉屋"と称しているそうである。どうでもいいが、私はコスプレとかメイドとかで酒を供する店にはとんと興味はない。たまたま馴染みの店が業態変えをしたとか、視察に行くのに付き合ったとかという経緯であって、皆様頼みますからいちいち私にメイドバーやらの話題を振るのはお止めいただきたい。…なんて書いても意味無いんだろうな。さて神田の"コスプレ焼肉屋"、下着姿スレスレのメイド服もどきの店員さんが胸元にボールペンを深く刺して呼び込みをしていてぎょっとした。…焼き肉屋じゃ、ないよネ?(苦笑)

 セクシーな格好をした女性が嫌いなわけでは決してないが、あまりそういうのもなぁと。大体が適性がないのだろう。先日もセクシーな女性にセクシーな話(いや、猥談か)をしていたつもりがどうも深く何かを掛け違ってしまった様で彼女をかなり怒らせてしまった。しかも細部を覚えていないという体たらくなので、これはもう呑み過ぎた時は女性とは話すまいと深く反省した次第である。

 Alleyは相変わらずの繁盛。しばらく居るとのりこさんが数人と来店された。結婚されるということで、店を出る時にご挨拶した。ご主人の話を振ると、トイレに入る時にズボンを8の字に脱ぐというエピソードだった。酒も話も陽気だ。きっと家庭も陽気になるのだろう。お幸せに。


読書 吉行淳之介 編 「酒中日記」 中公文庫

文人達の酒呑み記。「これは」は良いとして「これなら」と思うのは勿論思い上がりだな。どういう意味かは、まぁ…。


'05.8.20  日記

ゼリー

 夜中、例によって深酒しながらオンラインした後に台所へ。 賞味期限が切れた大量のプチゼリーが置いてあるのが気になり、分別するために容器を開け始める。

 そのゼリーはイセタンのPB商品で、ボトルが駄菓子屋のやつみたいでかわいいので子供の玩具入れにでもしようかと思った。ところが個々の容器のフイルムが不良品のように固い。ペンチ使わないと開かないのも幾つかあった。それじゃ誰も食べられないって。それでも20個近く開けた。容器はさっと水に通して不燃物のゴミ箱に。中身のゼリーはステンレスのボウルに溜めてたんだけど、なんか綺麗で捨てられなくて、そのままにして寝た。

 翌朝、妻が物凄く怒ってんの。嫌がらせみたいに何よとか言うし。元々私が子供達に買ってきた物でいつの間にか賞味期限が過ぎていた訳で、まあ確かに嫌味だと取れば取れるわな。呑気に「溜めたゼリーが綺麗でさぁ」なんて言える雰囲気じゃないし、こちらも深酒明けで機嫌も体調も悪いもんで悪態つきながら熱湯で溶かして流しそのまま出社。

 あとでメール送ってとりあえず何となく和解した感じなんだけど、その日会社の近所にある弁当屋で買った弁当に、おまけでプチゼリーが付いていた。

 「嫌がらせみたいに何よ」と言いたいのはこっちさ。


読書 角田光代「空中庭園」 文春文庫

'05.8.13  日記

箱根

 世間では盆休み真っ直中だが、例によって帰省しようにも生家に住む私、良く言えば自宅でのほほん。悪く言えば会社にも行ってる次第で。

 と言っても夏休みとしては週頭に2日取り、2泊3日で家族旅行をした。勿論宿の手配やら何やらは全て妻の仕切り。私はそういうの全然駄目なのだ。場所は箱根である。

 1日目。妻子は先に電車で彫刻の森へ。別動クルマで出た私はまず高速に乗るまでに試練の渋滞。平日昼間なら1時間あれば充分の距離が約3時間。もちろん東名高速乗ってからもだらだら。しまいにゃ高温だとか文句言ってナビが止まってしまった。子供乗せてなくて良かった…。

 出た時間も遅く11時半だったが、彫刻の森に着いたのは閉館間際の16時。閉館後にメーカー主催でアウディオーナーの集いがあるらしく、駐車場は見渡す限りアウディが連なっていて何だか肩身が狭かった(笑)。

 1泊目は妻の勤務先の提携でウィスタリアンライフクラブという、リゾートマンションの部屋貸しみたいなホテルに泊まった。

 2日目の昼は箱根園水族館。部分的に展示がやたら不親切で、場所によっては何が居るのか全然判らない所もあった。その後芦ノ湖を白鳥ボートで激走? 浜辺では「日帰りじゃない=出先で昼からビール」に酔いしれる。

 2泊目は箱根園コテージ。子連れはこういう所が良いな。空調が無いと思ったら昼間でも山の中はさすが涼しい。夕飯は固形燃料でバーベキューというメニューになっている。花火大会は霧が濃くて低い打ち上げしか観られず。

 3日目は遊覧船に乗り帰路へ。しかし箱根スカイラインなぞを走ったためクルマに弱い妻子はぐったり。下の娘は吐いてしまい妻はカンカンだった。

 帰宅後の夜、「親子4人で充分楽しんだぁという旅行だと10万位必要なんだろうね」と妻が言うので、「やっぱりそれ位かかったんだ」と言うと、「まさか」と返された。なにせ宿代2泊総計で2万以下だからな…。妻を拝んで眠る。


素早く正確で役立たずな報告。


この時、父はまだ渋滞路…


アウディにあらざればクルマにあらず?


私信>まるさん ご紹介しそびれましたが、あれが我が社のH嬢です。

'05.8.1  随筆

陽射し

 しばらくぶりに空が青々と晴れ上がった日にクルマで外に出た。井の頭通り〜甲州街道と進む内に、どうも2輪が多いなと感じる。そういえばもう学生の夏休みは始まっていたのだったろうか。2輪で走るのは春先・秋口が最も快適だと思うが、やはり長期休暇のある夏がハイシーズンなのだろうか。

 こんな暑い日に2輪も大変だろうと思うが、風に吹かれて走るのは気持ち良いかもしれない。残念ながら普免のみの身。少し前のやつなので原付までは乗れる。

 学生の頃はスーパーカブマニアで、バラしたり組んだりしたカブでどこにでも出掛けていた。それにしてもよくカブで遊んだな。

 通りを見渡してもツーリング中の2輪というのはあまり見掛けない。軽装のライダーばかりなのは都心部だからだろうか。中にはノンスリーブにショートパンツという出で立ちの女性ライダーもいて陽射し以上に眩しい。もっとも2輪乗りの私の友人の場合は、そんなスタイルには目を細めるのでなく眉をひそめるのだろう。私はと言えば転倒時の怪我より日焼けの方を懸念するが。まあそちらは余計なお世話だな。

 それはさておき、私にとっては若い女性の四肢より陽射しの方が目の毒のようだ。特にこの数年目が弱っているようで、強い陽射しにすぐ目を痛める。日常的にサングラスをしたいくらいだ。

 と言っても、日常では駅ビルやら地下街やらの行き来が中心なので、たまの強い陽射しくらいは何とかやり過ごせる。問題なのはこの夏休みである。家族で箱根方面へドライブの予定なのだ。このまま日中に数時間、高速道路を運転するのは無理ではないかと思う。とりあえずサングラスは用意しておかないとならないだろう。いや、その前に眼科に行くべきか。

 流行の安売り眼鏡屋は即仕上がりが売りだが、度付きサングラスはどこへ行っても1週間は必要の様だった。夏休みギリギリ1週間前、滑り込みで注文してきた。どんな眼鏡かは1週間後のご報告ということで。


読書 丸谷才一「花火屋の大将」 文春文庫

'05.7.28  随筆

革の鞄

 久しぶりに鞄を新調した。得意先近くの百貨店で見つけたが、いつも使う百貨店には同じ物がなかったために取り寄せた。

 毎度のことだが私は買い物の事前調査が足りない。店頭で色と形で選んだだけで、どういうブランドの何というシリーズという事をまるで把握していなかった。まあ聞いたことのある名前だなという位だったのだが、英国王室御用達だそうで有識者の方には笑われてしまいそうだ。「アクアスキュータム・ウォルトンシリーズのブリーフ」という。「バーバリーより上位のブランド」なのだそうである。まあ実際に作っているのは日本のマルエムだけど。


  実のところ前の鞄にも機能上の不満はそれ程無かったのだが、パソコンバッグ然としたちょっと野暮ったい感じが厭だった。一応それでもイッセイミヤケだったのだけど。iBookを入れるのが大前提なのであまり華奢なものでは務まらなかったのだ。

 革製が欲しかったのだが、重い物を入れていると底の部分が伸びて膨らんでしまうという話を鞄屋の店員から聞いていた。しかしこれには外周に固いライナーが入っているのでその心配はなさそうだ。ノートPC対応には特になっていないのだが、その点はインナーバッグを使えば問題ない。

 不便な点としては容量が減ったことか。マチの薄い物を捜したのだから当然であるが、加えて開口の角度が少ないのと鞄の素材そのものが前よりは固いから、詰め込むということができない。
それとストラップが細いので肩が痛くなりやすい。この手の鞄のストラップはもっと幅広な物が多い。しかしパッドはズレにくく形も肩にフィットするものなので、掛ける度に表裏を確かめたりせずに済むのは良い。

 いずれにしても、元々荷物自体を軽くしていくつもりだったのだから、この鞄の問題点という程のことでもない。

 問題はむしろ、高価な革製品の維持管理を私が出来るのか? という点の方にある気がする…。なにせ靴の手入れもろくにできない男であるからして…(以下略)




'05.7.25  日記

消失。他

 ネット生活が長いと、ついフリーアドレスやらフリーサイトやらが増えてしまう。いわゆる捨てアドからミラー用やら別世界用(?)やら、と言っても継続的に使っているのは6つ位だが。

 その内の一つ、BBSなどで使用していたミラー用のフリーアドレスが、いつの間にか削除されていて驚いた。どうりで何も届かないわけだ。本来はよそのBBSで"拾われ"てもいい様に用意したアドレスだったが、娘の父母会のML管理用のサブにも使っていたら、ML受信は利用規約違反だったのだ。迂闊なのではあるが…。

 ところが前と違うアドレスから同じIDを新規申し込みすると、すんなり通ってそのアドレスを取得できてしまった。これも何だかなぁ。助かったと言えば助かったが、全く関係ない人が同じアドレスを取ろうとしたら取れていた訳だから、かなり危ないフリーメールと言えるよな。それともこんなものなのか?

 その上転送設定が以前と全く変わっていて、前のような使い方(全部メインに転送も受信告知も)が出来なくなっている。だめだー、使えん。

 今捨ててしまうわけにはいかないのでとりあえず復活させたが、別の物に変えていかないとな。


 さて、ここのところ表に書いていない諸々の事で忙しく、タイミング通りに記事をアップ出来ていない。という訳で以下事後にて失礼。

 激震祭、私は行けていないのだけれど、M.A.C JAPANのブースで大森かつみ氏のコミックが無料配布された。事前告知できず失敬!!

 グミ戦士、実はメイドインUSA。感謝。

 G街雪月華2度目。歌舞伎町"X"のTさんが行って結構興味を持ったらしく、また、幻影城でオーナー秋葉氏と会ったこともあり覗きに。しかし多忙でか警戒されてか会話無し。うむむ。


'05.7.17  日記

ステルス分隊/サンバ・カーニバル

 先々週、カナダから我が小隊に1コ分隊の支援部隊が到着した。小銃4人に無反動砲4人。…なんか物凄く不思議な部隊編成だ。

 まあ、その、見た通りグミ菓子なんだけど。カナダにはこんなのあるんだ。凄く好きだけど(笑)。

 しかし普通の感覚では緑色ならメロンかなと思うのだが…。香りを嗅いでも何かわからん。嗅覚迷彩か? ていうか、全然フルーティな香りじゃない。くそぉ、抹茶かキュウリかゴーヤかもわからん!! そもそもこれは食べ物の香りなのか? その上に味もわからん。味覚迷彩もかかっている。

 そんな訳で、カナダから来た謎編成ステルス1コ分隊のレポートでした。tajiさん、お土産ありがとう!


 話は北米から南米に移り、夏祭りサンバ・カーニバルが地元であった(どこが南米だ?)。浅草で踊っているチームなど、本格的にサンバをやっている人達が例年来ている。衣装も踊りも本格的だ。中には大学生のサークルの様なチームもあったりするが、今年は混成なのかどのチームにも"本格的"なダンサーがいたようだった。照れなく終始笑顔を振りまき、時にはカメラに向かってポーズをとりながら踊ってみせる。

 画像は残念ながらなし。そんな会場に1眼レフタイプの自分のデジカメを持っていくのはちょっと憚られる。それ以前に、人混み嫌いの私がそんなところに行くのは娘2人を担いでのことなので、物理的に持って行くのは無理なわけだが。

 踊りも迫力だったが、目の前を通過する楽隊の音も凄かった。キツいのか、ダンサーほど練れていないのか、むすっとして太鼓を叩く若い子もいたが、沿道の子供達に寄って来て楽器を鳴らして見せたりする奏者も多かった。

 再開発中で今年ロータリーが出来た我が地元駅前。例年キツキツだったパレードも余裕を持って観ることができた。変な話、再開発のアピールには最適な場だと思うが、看板に掲げられた「開発完成図」は色褪せていてみっともなかった。欲がないのか自信がないのか。というか、夏祭りくらい素直に楽しめないのか? という私への突っ込みも聞こえる気がするが…。


'05.7.14  随筆

「仕事なんだから」

 何かを無理にでも進めようという時によく「仕事なんだから」と言う人がいる。自分もたまに言う。しかし自分の場合は心底からは言っていない。そこからすると、ひょっとしたら大抵の人も心底からは言っていないのではないかとも考え、しかしその台詞を使った幾人かの顔を思い浮かべて「いや、そうでもないな」とひとりごちる。

 「生活や人生の中での仕事の優先順位」という話は本題ではないので置いておくとして、仕事をするときは何かしら本来の自分とは違う言動を取る人が多いのかなぁという気もする。

 そうして考えると、確かに仕事で会わなければこの人とは付き合わないよなぁと思うことが多い。逆に友人に対して、仕事を一緒にはやらんよなぁと思うこともあるにはあるが、そちらのほうが比率としてははるかに低い。まあ自分の場合、仕事相手の数の方が友人の数より多いのだから比較は出来ないのだろうが。

 
仕事という目的があるから人間的な相性は二の次にする。そういうことではとてもシンプルで分かり易い。ある意味、目的さえしっかりしていれば大抵の人間関係はもっとシンプルにいくんじゃないかとさえ思えてくる。

 例えば前回も書いた学童クラブの父母会。夏の工事に関する交渉があるから有志で協力しないとならない。この人は苦手だなとか気にしていられない。上手くやっているけど友達ではないんだよなとも思う。

 ここでちょっと飛躍して考えてみると、例えばナニかだけを目的にするなら男女関係もシンプルかも。男女関係は合う合わないを気にしすぎる気もする。目的がしっかりあるなら多少のことは我慢できるだろう。…いや、これは本末転倒か(笑)。

 そうすると…夫婦関係もそうか。子育てを目的とするなら、パートナーへの多少の不満は我慢しておく。もっとも、そうすると子育てが一段落したら夫婦関係も解消、なんてパターンに陥るわけで。

 なんか怖くなって来たので考えるのをやめました。それではまた。<オチも放棄か。

 


読書 石坂 啓「学校に行かなければ死なずにすんだ子供」 幻冬舎文庫

'05.7.11  日記

お休み

 土曜日は下の子の保育園で盆踊り。だが雨天のため屋外からホールでの入れ替え制に。それと、この日のために着飾ってきた子のための(?)撮影会。大混雑でへろへろ。元々人混み弱いしな。兄弟で通っている子も多く、卒園児同士もそこここで集まって遊び出す。上の子も当然合流。保護者にも知った顔が沢山見られて挨拶をするのだが、さて下の子のクラス? 上のこのクラス? それとも小学校の学童クラブだけの繋がりだったっけ?? わからなくなってさらにつかれる。やれやれ。

 学童クラブ父母会の同志(笑)から議事録の元音声をデータで受け取る。内輪受けでニヤニヤ。市側の管理職がお役所言葉を並べ始めるなり「要領得ないですねー」「何言ってるかわからないなぁ」「質問の答えだけいただければ良いです」などという3連突っ込みがあったり、かなり緊迫している。

 翌日はうって変わって快晴。午前中はここぞとばかりに庭の手入れ。雑草を抜き、芝生を刈り、根切りをして、肥料と除草剤を撒く。芝切り鋏が安物で切りにくく、またしても手を痛めてしまった。

 午後は娘2人連れて近所の水遊びが出来る公園へ。クルマも人通りも多い街道沿いにあるため私はあまり好きではないのだが、お構いなしに素っ裸の子供達も多い。まあ本来はこれで良いんだが…。知り合いもよく通りかかり、一緒に遊んだりする。

 それ以外の時間は、だらだらビール呑みながらだらだらオンライン。有意義なんだか意味無しなんだか。そういえば先週、海外からの支援部隊派兵が小隊にあったのだが、その話はまた改めて。


根切りで開けた空気穴の土。何かの糞みたい。

ちさとちゃんのお友達、またも登城もとい登場。

真打ち登場…。向かいにある学校の倉庫の軒下に発見!!  もちろんすぐ管理人に連絡した。

'05.7.8  随筆

お父さんだから

 先日の学童クラブの話に反応があったのでその話を。

 「行政や団体に対しては、やはりお父さんが動くのは有効ですね」という旨のコメントであった。同様の話を他でも聞いた。

 実際の所はそうなのかもしれない。というのは、時期同じくして市に働きかけをしている他の学童クラブがあり、実はそちらの方が切実な問題を抱えているのだが、成果がほとんど上がっていない。構成員は全てお母さんだ。児童数定員40人のところ25人もオーバーしているのに、指導員の増員もなければクラブ用スペースの拡大もない。私だったら完全喧嘩腰で市議やら何やら無理矢理巻き込んででも何とかなるよう動くと思うが、ギリギリまでそういう動きはなかった。このまま行くと子供達は夏休みの灼熱地獄を一人一畳未満の場所に終日詰め込まれてしまう。

 実は今回の学童クラブでの私の活動の始まりは、件の話を4月の父母会で聞いた際に「"監視"サイトを個人的に立ち上げて抗議(攻撃?)したい」と会長に申し出たところ、それなら一緒にやりましょうと言われたところから他の人にも働きかけを拡げての結果である。 ただ、「お父さんだから」ということについては、お父さん本人である私は腑に落ちていない。働くお母さんだって"社会参加"程度の人ばかりではないはずで、性別関係なく対等に社会人として社会参加している人も多いはずなのだ。

 ただし今回の場合は集まったお父さんが個々に強力で、自身がお国の役所に勤めていて押さえ所を知っている人とか、現に役所とやりとりをして土木関係を仕切ったことがある人とかが揃った。それは多分性別に関係なく適材適所だったのだと思う。ちなみに私の分担はMLやBBSでのオンラインコミュニケーション管理と文書整理である。 今時お母さんだから駄目ということはないと思う。仕事だと思って強引な交渉を持ちかける手腕のある人だっているはずなのだ。

 あ、とりあえず今回は僕がやるから君はいいからね(妻へ)。


'05.7.5  随筆

学童クラブを巡る闘争

 私は面倒くさがりでずぼらのくせに何かしらの活動に首を突っ込んでしまうことも多い。今は学童クラブ父母会の活動がそれだ。

 学童クラブというのは、小学校の授業が終わった後、親が帰宅する時間辺りまで生徒達を預かってくれる保育施設である。関心のない人はまるで何も知らないだろう。私も娘が小学校に通うことになるまで実を言えばほとんど知らなかった。

 小学校は文部科学省管轄だが、この学童クラブは厚生労働省管轄となっている。それがこの施設の位置を複雑にしている。特に我が市の場合は小学校の施設の一部を流用しており、組織と活動場所が別官庁の管轄なのだ。

 もっと基本的な問題もある。元々は"共働き家庭の子供を行政の取り計らいで預かってくださる"仕組みだったが、設立当時と現在では労働者の在り方は変化している。しかし行政の仕組みの方はそうフレキシブルに対応はしてくれない。従って行政のスタンスは、極論すると「家計が成り立つなら行政のシステムを利用して子供を預けたりせずに片親は家にいろ」に近い。被害妄想ではなく、実際に定員オーバーの学童クラブに入園申請をしに行くと言外にそういう態度をとられる人も多いと聞く。

 そうは言っても、何もこれから都政や国のシステムを云々する活動をするつもりではない。

 この夏休み、娘の小学校では学校全体に工事が入る。夏休みでプール教室の子供くらいしか学校にいないからという前提らしく、毎日学校内の施設に通う学童クラブの子供達を見落としている。4月の段階で学童クラブをどうするのかが全く明示されなかったことが何よりの証拠だ。

 そんなことで良いのか!? ということから行動を起こすことになり、約3ヶ月の間に有志数名と共に市長との面談まで漕ぎ着けた。市長は「(現場は)やるべきことをきちんとやる」と明言したが、さすれば後は市長の責任でもある。これだけ言われて「やってたと思ってました」では済まされない。

 9月まで、活動は続く。


そんな次第で、またもうっかり記念日を通り越してしまった。栴檀林小隊、7周年。
ちなみにぶたさんから回ってきたバトンは、そんな訳で連絡所にて。


読書 重松 清「きよしこ」 新潮文庫

'05.6.29  随筆

潜行部隊、展開

 最近のお気に入り歌舞伎町のバー"X"。店名は当面伏せておく。場所柄お洒落ではないし立地も店内の雰囲気もかなり怪しいのだが、慣れると結構くつろげる。過日書いた常連のM子嬢がかなり"アニメ声"なので、マスターTさんはメイドの格好させてメイドバーにしたらイケますよねぇなんて言ってる。場所柄どっちかっつーと風俗としか思われないという気もするが。しかも当の彼女はキャバ嬢どころかデリヘル嬢だし(笑)。<笑うとこか?

 メイドバーと言えばここしばらく寄っていなかったZOIDメイドバーになるのは週末だけだが、平日も彼女たちが普通の格好で入っており賑わっている。賑わってしまっているので(?)私は行きそびれていた。

 先日Yマスターが突然メールを寄こしてきた。曰く、G街にメイドバーがオープンするそうで、覗きに行きたいから同行しないかと。実はYさん、3丁目出身のくせしてG街未経験なのである。では待ち合わせどうしますかと送ったら返事がない。という訳で久しぶりにZOIDに顔を出した。

「メールの返事を寄こさないのはたまには寄れってことかと思ってね」
と言ったら、
「"駅の反対側(Alleyのこと)"にばかり行ってる様で」
と言われた。動向は掴まれているらしい。先客3人。下の階にまで店(メイド喫茶)をオープンして大繁盛かと思ったがそうでもないそうな。

 で、それはともかく肝心のG街のメイドバーはというと…。Yさんの他ZOIDの常連客の方お2人(面識有。しかし失念の失礼)と同行した。まあ私は一人では行かんわな。ハーメルンの並びの2階にある。お好きな方はどうぞ。

 2軒目はこれも久しぶりのPLASTIC MODEL。YMOのわんこ蕎麦メドレー(EPを次々かける!)を満喫。関根君乙。楽しかった。

 3軒目は3丁目。更に久しぶりのHENRY'S BARへ。Kちゃん相変わらずキュート。

 小隊はここで戦線離脱。本隊は御苑大通りを超えて進軍。消息不明。


えーと、最新情報。"X"のTさんが件のM子嬢を連れてG街のメイドバーを興味本位で近日視察予定! かなりアレな状況が予測され、興味本位に同行したい気持ちすらあるが(怖)。ともあれレポートは近日。

'05.6.26  随筆

不安のネタ

 ここしばらく更新ペースが落ちている。過日のHD故障の後遺症というか、何か書こうと思っても書き溜めていたものに似てくる気がするのだ。それでいて、消えてしまったものほど面白くない。おそらくは錯覚なのだけれど、失われてしまったものはたいてい今あるものより美しく思えるものだしな。…そんな大袈裟な話ではないか。

 例え話で例によって色恋の話に持っていこうと思ったものの、よく考えたら失われた恋が絶対的に美しい想い出となって残っているというケースが私には思い出せない。大抵は恥ずかしかったり情けなかったり。それだけでは恋愛関係なんて成り立っていなかったはずなんだが思い出せない。…結婚11年目の2児の父がそんなもの思い出してる場合じゃないか。

 さてそのチチだが、ここのところは娘の学童クラブ父母会の活動と蜂駆除に注力中。前者は近々のネタで書く予定なので置いておいて、蜂である。そろそろ数も減ってきた模様だが、相変わらず日に数匹は見掛ける。巣の入り口は完全に塞いだはずなのだが、ひょっとしてまだ漏れでもあるのだろうか。玄関周りを掃くと、クロマルハナバチの死骸が山盛りである。かなわんなぁ。

 まあ蜂に限らず都内にしては自然豊かな我が家である。庭にいれば視界には何かしらの虫が飛び交っているのが入ってくるし。今さらながらこんな状況でも「100年住宅」なのか、ミサワホームよ? シロアリ知らずの軽量鉄骨相手に私は疑り深過ぎるのだろうか。ユニットの隙間に出来た蜂の巣はそのままでも大丈夫なのだろうか。不安の種が尽きない。

 不安の種と言えば愛機iBook。またも表示障害だ。スリープ解除時はほぼ9割、作業中でもたまに、「横線」が走って画面が瞬き動かなくなる。これさぁビデオチップ不良とかでボード変えたばかりだよなぁ? どうなんだよAppleよ(口調が変わる)!?

 ああホラ、ネタには尽きない日常なのだけどな…。


迷彩服を着たくなる殺虫剤。


玄関先にこれがゴロゴロ。


久々のヌシ登場!


ちさとちゃんがうちに来たらしい…。


'05.6.22  随筆

右、そして緑色

 内容に関係なく何かを選ばなければならない時、左右なら右を選ぶ。色なら緑。

 緑色が好きなのだが、好きと言うより自分の「テーマカラー」に近い。ちゃんと理由は説明できるのだが、理屈好きな広告屋、書くことがどうも嘘臭い。自分で書いても「そうなんだったっけ」と思ってしまう。元々はどっかの雑誌に「緑色を着こなせる人はお洒落」とか何とか書かれていたのに影響されたというのがきっかけだったという気もする。また、思春期に、緑色の制服に身を包む一団を、自分を奮い立たすシンボリックなものと捉えていたからという気もする。

  とにかく左右なら右。色なら緑。で、何があるかというと、その先には良い事が待っていると思う事にしている。我ながらつまらん事をとは思うのだけれど、これにも効果があるにはある。

  右を選んだからには、緑を選んだからには、何かしら良い事があるだろうという自己暗示がある。だからとりあえず「良い事」を自分で探すのだ。子供っぽいことなんだけど、子供の時からの事だし仕方ない。

  話は変わって馴染みのバーで開店10周年のノベルティを配っていた。携帯ストラップに繋げるマスコットみたいな物だが、ひもの部分が赤と黒の2種類ある。一緒に呑んでいた顔見知りの女性が黒い方を選んだ。

「ん。赤じゃない方が良いの?」
と訊いた。

「うん。赤い物は持たないの。"赤が出る"ってね」
「君でも験(げん)を担ぐんだ」
「商売やってるからね。気にする」

 お洒落で大胆豪快な彼女に験担ぎはとてもミスマッチに思えたが、それはともかく彼女に似合う色は赤ではないという気がするから別に良いかと思いつつ、思い出した。

「あー、でもさ…」
「ネイルは別よ」
「あ、そ」

 でもやはり違う色のことの方が多いか。そういえば緑色のネイルというのはあまりないな。


 先日来騒いでいる我が家の玄関上に巣を作った蜂。そろそろ沈静化の模様。ところでその後いろいろ調べた結果、クマバチではなくマルハナバチであったことが判明。この事を遅い時間のMODで会ったまる嬢に話したところ「緊迫度が違うじゃないですかーッ! なんか、そんなの、可愛くて全然面白くない!」と怒っていた。いや、ま、でも変わらないんだってば。
 関係ないが、今回の記事を読むと、私はとかく酒場で女友達と話してばかりいる様に読めるが、これはそういう時の話を突出して書いているだけなんで、日常の話というわけではない。と、もしかして読んでいるかも知れぬ妻に書き送り。でも「別に。ご自由に。そして呑み過ぎて体壊すのよ」という彼女のリアクションが 目に浮かぶ様だ。
タメイキ(スヌーピー風に)。

読書 田口ランディ「できればムカつかずに生きたい」 新潮文庫

'05.6.15  随筆

鞄と中身

 少し早足に歩くとすぐ全身に汗が滲み、いつもの濃い色のシャツがちょっと鬱陶しくなる季節。私は鞄の裏ポケットの底に、折り畳み傘を入れておくようにしている。本格的な梅雨にはまだ少しあり、雨に備えてだけではない。電車で座席に掛けて鞄を膝に置いたとき、こうしておくと腿全体には鞄が乗らず、膝の先辺りに来る傘の部分だけが接するようになる。重い鞄を持ち歩く身としてはこの季節こういう工夫でもしないと不快である。しかしこうすると、当然その分鞄は重くなる。ある種「諸刃の刃」といったところか。

 そうでなくとも私の鞄は重い。店などで「鞄お預かりします」と声を掛けられても素直に渡せない。二月に一度くらいは肩や腕が痛くなることがある。

 そんな訳で鞄の軽量化を図ることにした。今の鞄も単体では充分軽い。軽量素材の物に買い替えるとかではなく、中身を減らそうという次第である。前振りの割に平凡な展開である。で、鞄の中身を列べて見る。

 iBook。これは外せない。何せ重傷のテクノ依存症なのだ。

 ペンケース。中身は通信ケーブルやUSBメモリ。おまけで会社の鍵(おまけかよ)。この辺も外せない。

 ファイルが2、3枚。これは家に届いた請求書やら領収書やらの郵送物が入っている。少し量を減らすようにしよう。

 財布。…これの中身は意図しなくても減る。

 文庫本。なるべく束の薄い物を読むように…できる訳がない。

 システム手帳。結構重い。これか。予定をざっと見るのと簡単なメモ書きに使うのがほとんどで、昔ほどには活用していない様に思う。日付の入った薄いダイヤリーとメモ帳があれば足りそうである。

 そうこうするうち、ストラップの金具が摩耗して折れてしまった。ストラップのない重い鞄ほど厄介な物はない。やれやれ。私は取りあえずハンズ辺りでストラップを買うことにした。


アースの「ハチ アブ マグナムジェット」。バズーカ然とした外観に惹かれてか妹が買ってきていた(笑)。

読書 田口ランディ「スカートの中の秘密の生活」 幻冬舎文庫

'05.6.13  日記

発見と消去

 先日、珍しくオフラインの人にサイトのことを教えた。その時に「ミサワホーム 欠陥住宅」のキーワード検索でしばらくgoogle1位でしたよ。Yahooでも1位です。と言った。Yahoo1位は凄いですねとおっしゃったが、帰ってからふと不安を感じて検索してみた。

 …出ない。googleで全然出ないのだ。試しに、以前1位で引っ掛かったキーワードを列べて掛けてみた。

 「銀座 バー MOD」、「神田 bar Alley」。全然駄目だ。

 さすがに「栴檀林小隊」「栴檀林」ではトップだったが、「小隊長」では何か怪しい。

 解析タグからリンク元を見てみると、googleの検索が全然回ってきていない。なぜなんだ?

 XMLとかRSSとか、もっと勉強しなくては成らなくなったのだろうか。やれやれ。

 さて話変わって週末は毎度のことで園芸オヤジ。という以前に、玄関に作られたクマバチの巣対策で奔走。ユニットの隙間に出入り口があり、おそらくは剥がせない壁の裏側に巣を作られている模様。

 ちなみに先日投入した「スーパーハチジェット」(イカリ消毒)以外にも発売されていることを確認。フマキラーの製品を購入。ガンマニアとしてはアース製品に惹かれた。

 シーリング用の発泡ウレタンチューブを入り口に詰めていく。その間もクマバチはやって来るわ、穴から出てくるわ。

 装備は完全装備で、厚手の独逸国境警備隊迷彩にキャップ。サバゲ用のゴーグルにガスマスク。何やっとるんだ私は。ご近所は怪訝に思っただろう。いや、いつものことか。

フマキラー
「ハチ・アブダブルジェット」
2種類のピレスロイド系殺虫成分を配合。
450ml 噴射距離7m M価格1,100円
アース製薬
「ハチ アブ マグナムジェット」
有効成分:d-T80-フタルスリン(ピレスロイド系)、エトフェンプロックス(ピレスロイド系)
550ml 噴射距離10m M価格1,380円
イカリ消毒
「スーパーハチジェット」
主成分:シフェノトリン・フタルスリン・プラレトリン
480ml 噴射距離6m M価格1,680円

読書 田口ランディ「縁切り神社」 幻冬舎文庫


'05.6.8  随筆

靴を買った。

 久しぶりに靴を買った。多分久しぶりだと思う。身につける物に関しては、買ってしまうと持っていることすら忘れてしまうのが常の私であるが、意外と靴は忘れない。要はそう沢山は持っていないというだけなのだが。

 スーツは1シーズン3着がローテーションだが、靴は黒・茶の2足で回すことが多い。歩き方が乱暴で手入れも悪いせいか、割合にすぐ靴を駄目にしてしまう。靴墨を付けて磨く回数を増やし、かかとは3mm減る前に補修する様にすれば、多分もっともつのだろうと思う。

 恥ずかしながらあまり高い靴は買わないが、まあ高いからと言ってそんなに丁寧に扱うとも思えない。服と同じで、買う時はフォルムがどうだの金具がどうだのと悩むが、買ってしまうと割にどうでも良くなってしまう。

 履き始めだから歩き方もぎこちなくなる。靴底がまるで地面をグリップしていない感触だ。まだ馴染んでいないからかとも思うのだが、革ではなくてビブラムソールなのだからあまり関係はない気がする。

 しばらくの間は靴べらがないと履けない。靴べらを使わずに靴を履くのは野蛮だという人がいたが、別に野蛮でも良いよ。靴べらを持ち歩く習慣がないし。銀座のショットバーでモルトを飲っている証券アナリスト辺りは、英国製スーツの内ポケットに銀製の携帯靴べらなんかを入れているのだろう。

 ちなみに「靴を綺麗に履き続けられない人は、クラシックカー・オーナーにはなれない」というのが私の持論だ。然るべきタイミングで手入れをし、補修をし、そして靴べらは常に持ち歩く。そういう人でなければならないからだ。

 私は証券アナリストではないし、クラシックカー・オーナーでもない。なるべくしての私であるのだ。

 いつもの酒場で一杯呑んでスツールから降りると軽い緊張があった。足元がおぼつかないほど呑んでいるわけではなく、慣れない靴のせいである。自制の効果があるかも知れないと思い付く辺り、なにか貧乏臭くて我ながら厭になる。

読書 田口ランディ「ミッドナイト・コール」 PHP文庫
ところで前回書いた作品をリンク。取りあえず酒呑みはこれ読むと泣けるかも。泣けない?
Webマガジン幻冬舎vol.25 田口ランディ『わたしとあなたをつなぐもの』LAST WALTZ

'05.6.6  日記

刺された

 刺された。

 と言っても、10周年を目前にテーブルと樽の撤去を余儀なくされた"表MOD"(銀座3丁目 walk in bar MOD)の様に"通報"された訳ではない。しかし今さらだが誰だ余計なことして。もっとも常連の多くは「いつかあること」と覚悟していたらしい。それにしても10年何もなかったものがなぜ今なんだというのが、ある種作為的なものも感じるし、一方で最近近くに出店・改装した店が怪しく思えて…。まあその話は今さらいいか。

 で、背後から刺されたのである。クマバチに。

 この半月ばかり家の周りでクマバチがうるさいなと思っていたが、なんと巣が玄関にあった。ドアの上のユニットの継ぎ目2箇所に頻繁に出入りしている。当初は中国製の電撃ハエタタキでバチバチやっていたのだが、全然追いつかない。夕方なぞは4、5匹が飛び交う。カやハエと違い、追い払ってもなぜか全く同じコースで戻って来るので撃退は楽なのだが、何せデカいし羽音が怖い。ハエ・カ用の殺虫剤でもやや弱ることは弱るので、電撃ハエタタキと併用して次々に飛来するクマバチを撃破していった。

 「ああもうキリがないや」という心の隙を衝かれたのかも。背後からの、他とは違う細かい羽音に気付くと同時に背中に「チクッ」と来た。飛び退いて後方にハエタタキを振るとインパクトあり。こいつかとハエタタキを縦にして頭を潰す。腹からハリが出ているので体内には残らなかったのだろう。後で気付いたがそれはミツバチなどの場合で、クマバチのハリは折れない。しかしとにかく処置せねば。さすがに痛みが拡がってきた。

 母は慌てるし妻は醒めてるし、自分で何とかせねばと思いつつも結局は2人に処置して貰った。下の娘が「おとーさん、だいじょうぶ?」と心配そうな顔で覗き込んでくる。

 「この家族のために」とまで書くと大袈裟なのだが、すぐにホームセンターに直行。売価1,300円也のハチ用殺虫剤を購入。「無風状態で最大6m到達の強力噴射」に偽り無しだったが、さてこれでクマバチは消えてくれるのだろうか…。



この隙間に入っていく。


まあ、これだけ殺せば恨まれるだろう。


ところでこれは調べて知った事だが、「クマバチ」は「クマバチ」というハチのことで、「クマンバチ」とは違う。「クマンバチ」は「スズメバチ」の俗称である。 で、調べるほどにコレが「クマバチ」かどうかも怪しく思えてきた。…すみません。誰か教えて下さい。

読書 田口ランディ「昨晩お会いしましょう」 幻冬舎文庫
たまたま幻冬舎のWebマガジンで初めて読んだ作品が面白かったので買ってみた。まだ読み始めなり。

'05.5.29  随筆

うちの娘は"可哀相"か?

 留守電が残っていた。娘の同級生の親御さんからで、連絡したいことがあると言う。連絡網の順番ではないし平生のつきあいもない。学童クラブ(共働き家庭が放課後子供を預ける)の父母会関係者でもない。

 連絡は保護者会懇親会の決定事項だった。いつの話だろうと思い後で妻に確かめたところ、その電話のあった日(平日)の午前中に開かれたものらしかった。行けるわけもない。その内容だが、連絡網の整備と運用に関するものは良いにして、保護者による「読み聞かせ会」に話題が至り私は一挙に怪訝な気持ちになった。要するにだ、朝礼前の8:30〜8:45に保護者が交替で教室に出向き、本の読み聞かせをするので出てくれという話だ。

 私の妻に有給休暇はもう残っていない。娘は2人とも今年流行ったインフルエンザに罹り、その時点で既にマイナスになっている。行けるとすれば私の方だ。「妻は行けません。行くとすれば私が会社を遅刻して行くという話になりますが、そうまでしないと成り立たない話ですか」と訊いた。

 しかし彼女は自由参加と断りながらなぜか妙に粘る。なぜだろうと思ったが、自分の言い分には一点の曇りもないと信じているようで、断られないのが前提らしいと途中で気付いた。しまいには「皆が行くから行かない家の子は"可哀相"だ」とその母親は言った。

 「"可哀相"とは誰の意見ですか? あなたですよね?」思わず言いそうになった。私が「いつもの調子」でこの人一人を論破したところで誰も幸せにはならない。「だったら貴方のところもあなたじゃなくて働きに出ているご主人はなぜ来ない?」と訊きたかったが勿論そんなことは訊かなかった。

 「私を説得するのがあなたの役割でしょうから引き受けておきますよ。当日に断ること自体は私の責任の問題なわけですから」とは言った。

 何も分かっていない風だった。こんな人の意見をコクコク訊いているなら、そりゃあ教師の仕事も減らないだろうなぁ。

読書 重松 清「流星ワゴン」 講談社文庫

文庫で出てたのを知らなかった。今年の2月が1刷で、もう5刷になっている。あっという間に読了したが、電車の中で読むのは苦労した。いかにも二日酔いで目が赤いんですというのでなければ…いやどっちにしても誰も気に留めないか。ちなみに斉藤美奈子の解説文中に出てくる仏の社会史家バダンテールの言葉が今回の記事に関連があったのが拾い物?


'05.5.16  随筆

神田〜再び歌舞伎町

 前回の続きではないが、神田というのもわざわざ呑みに寄る様な街ではない。でもBar Alleyなら駅の反対側まで遠回りする位はしても良い。

 ところで田丸さんと梅酒の話をしていたらカウンターで呑んでいたお嬢さんに「そのお話、(サイトに)書かれているんですよね」と言われた。読んでいただいたんですかと愛想笑いを返してしばらく悩む。「…あの、なんで私があれを書いた本人と分かったんですか?」。またしてもオンラインから繋がったのか。*「だってあの頃はまだ、私カウンターの中にいましたから」。…元スタッフの方でした。やれやれ、スタッフの顔くらい覚えなさいって。

 話変わって歌舞伎町。「もうちょっと違うところ(街)で」と書いたくせに初めての店にふらりと。ちょっと若い人向けかなと思ったがまあいいやと。ドクロの飾りが付いた灰皿はかなり趣味から遠いのだけど、30前半の店主は意外にカジュアル。客はそんなにワルそうでもない男の子(後に知ってる店の常連と判明)とキャバ嬢風(多分本物)の女の子。あんまりスーツ客は来なさそうだなと思ったが、排他的な感じはしなかった。

 カウンターと入口の2箇所にある水槽が店の雰囲気とミスマッチながら気になる。お座なりなものではなく、素人目にもかなり手間暇を掛けているのがわかるからだ。水槽の話を振ると案の定、熱心に説明をしてくれて楽しい時間を過ごせた。

 マル乳の切れた小1の娘と耳鼻科に行き、精算をしながらそろそろバー通いも減らさないとなと思いながらも実行に移せていない。決して高い店で呑んでいる訳ではないのだが、なにせ回数が多過ぎる。

 ところでその耳鼻科では自分も診て貰った。この2ヶ月左耳が時々聞こえにくくなっていた。初め険しい表情だった医者が急に苦笑い。直径4mmの円盤状の耳垢だった。「医者がね、ご夫婦仲睦まじく耳掻きする様に努めてくださいと言っていたよ」と言ってみたが、妻には一笑に付された。

 やっぱ今夜も呑みに行くか…。

* そういえば「まる」さんの実体とお会いしてからそろそろ1周年である。覚えてた?>まるさん

読書 大道珠貴「裸」 文春文庫

'05.5.14  随筆

歌舞伎町

 馴染みの店に入ると、珍しく知った顔が誰もいない。最近はあまり座れなくなっていたカウンター端の「定位置」に着く。バーテンと目が合うと、私はリキュールの棚を指差す。「イエーガーマイスターのロック」という意味だ。格好を付けるつもりはない…わけでもないのだが、私がこの店で頼む物には3種類位しかバリエーションがない。

 あまりに店内が閑散としているので「早かった?」と訊くと、「いや、今日は何だかこんな感じで」と。それにしても気持ち悪いくらい知った顔がいない。そもそも客がほとんどいない。目で挨拶する相手が大概4〜5人はいるものだが。

 ひょっとして、悪意ある団体が表を塞いで偽装した刺客を店内に送り込んでいるのではないかという妄想が膨らむ。当たり前だがそんなことは当然なくて、入口前の階段を塞いでいるのはいつもの様に、同じビルの奥にある居酒屋から出てきた子供の集団だ。加えて店内には自分を含めて重要人物と思しき人間はいない。歌舞伎町のど真ん中と言っても、日本人経営の普通のアイリッシュパブだ。藤沢周の読み過ぎなんだろうか。

 酔っぱらって群れている子供。反吐が染み込んだ様なタイルに座り込んでいるくらいだから、みんな適当なダレた格好をしており、汚く安っぽく見える。私は自分を中身より数割増し位には良く見せたいという方である。誰でもそうだと思うのだが、彼らはそうでもないらしい。薄汚れた様な服を着たりだらしなく肌を晒したりするのは何かの偽装なのだろうか。やはり悪意ある謎の団体? いや悪意どころかなんの意志もなさそうなんである。

 歌舞伎町で呑むようになったのは、単純に帰りが楽だから。自分に合っていると思っているわけでもない。帰路わざわざ遠回りしてまで行くのは銀座だけだが、もうちょっと違うところで呑むようにしてもいいかもなぁ。

 できれば定期で降りられるところでね(笑)。

'05.5.10  随筆

女性専用列車

 今週から一部の私鉄と地下鉄に「女性専用車両」が導入された。

 痴漢に関する電車内でのアナウンスについての雑感はいつぞや書いたが、年中車内で"痴漢かも知れないあなたを見張ってます"という放送をされるのはとても気分が悪い。「女性専用車両」導入で、あの不愉快極まりない車内放送やキャンペーンが少しでも減ってくれることを望みたい。

 
ところが、導入と同時にキャンペーン開始である。念が入ってると言うか、官民共に成果あげなきゃならないんだろうなぁと言うか。しかしキャンペーン併用したら純粋な「女性専用車両」の痴漢抑制効果が計れないんじゃないか? …そんなことはどうでもいいか。

 皮肉めいた書き方をしてしまっているが、これによって、乗客同士のトラブルで円滑な業務に支障をきたすことが多少なりとも少なくなるなら私も歓迎である。…これも皮肉っぽいな。

 その方向でいくと「酔っぱらい乗車禁止」の方が効果的だという話になったりして。おいおい、私は家に帰れなくなるじゃないか。もっともそもそもは、酔っているからとか、混んでいるからと状況に甘えて好き勝手してしまう心根の問題だから、混雑列車の男女混合であれ酔っぱらいであれ、あるいは携帯電話であれ、それを規制したところで何の解決にもなってもいないのは言っても仕方のないことだから声高には言うまい。

 ただ、痴漢に脅える女性があの車両に詰め込まれているかと思うととても可哀相に思うし、同時に、周りを痴漢と疑っている女性が集まっているかと思うととても気持ちが悪い。だから「女性専用車両」が目の前を通る時など、つい目を逸らしてしまう。見てはならないものという気がする。これは皮肉ではなく、率直な感想である。

 あんな列車は、見ていて気持ちの良いものではない。


読書 藤沢 周「雨月」 光文社文庫

読みかけの本を放ったらかして読み始めてそろそろ読了。長編のせいかロジカルな感じがしてしまったのだが、総じて「うわぁ、藤沢周だな」という感じがした。わかんないか。


'05.5.6  日記

連休・銀座〜ミッフィー展、MODデビューほか

 連休中日、都心で珍しく服をまとめ買い。CKのジャケットやDKNYのシャツ。もっとも私は買うまではああでもないこうでもないと悩むくせに、買ったそばからブランドや価格どころか持っていることすら忘れてしまうという困った人なので、身近に置いておかないとすぐ忘れてしまう。丁度翌日に出掛ける予定があったので着ていくことにした。

 行き先は銀座。休日なのに銀座。休日なのに電車移動。その上家族揃ってである。

 第1イベントは「ミッフィー展」。生誕50周年を記念して松屋銀座で「ミッフィー展」が開かれているのだが、ちょうど得意先から招待券をいただいたので行くことにした。元々ミッフィー(というか「うさこちゃん」)が好きだったのである。「行こうよ」と言うと、妻に「良いよ。でも3、4年前新宿伊勢丹でやった時に行ったの覚えてる?」と訊かれた。…忘れてた。

 場所柄か完全子供向けではない。人形のディスプレーには踏み台があり、小さな絵本コーナーでは座って本が読めるようになってはいたが、展示の大半を占める原画展示は全て大人の目線で、踏み台もない。まあ無理もないのか。ただ、全てが美術館のように撮影禁止となっていたのは残念。出口の一角で良いからミッフィー人形と記念撮影が出来るようにでもなっていれば良かったのに。あのスペースではそもそも無理か。

 第2イベントは「N野君初ピン」。MODの新人N野君が初めてピン(一人)でカウンターに立つ日である。ありがたい(?)応援団が各所に名乗りを上げ、開店と同時に外に溢れんばかりの人だかりとなるはずだったが、開店5分前、MODの前にはうち一家とまる嬢だけ。ここの人達ここの人はどうしたんだろうねぇ。妻が半分残した分と合わせてビール1杯半とシャンパンを呑んで帰路に。

 電車はどこもあまり混んでおらず良かった。ほとんどずっと下の娘を抱いていた。袖が涎でびしょびしょだが黒なので目立たず良かった。


娘達、MODデビュー→