またうっかり寝てしまったらしかった。娘も隣で寝息を立てていた。今、何時だっけと時計を見るともう4時半。…「もう」? こんなに暗くなるほど天気悪かったっけ? それが朝の4時半だと分かるまでそんなことをぼけっと考えていた。いかに何もせずにこの数日を過ごしていたか。
そんな訳で三箇日が過ぎた。しかし世間はとっくに動いていたらしい。「らしい」というのは見た訳ではないからだ。何せ外に出ていない。 スーパーも元日から開いていたらしい。この「らしい」も聞いた話だ。スーパーのテナント店長殿が元日営業を嘆いているので、「そうか」と思っていたら近所の西友も元日から開いていたそうだ。
元日から開けても、酔っぱい"無礼講"と称して素行が悪いだけのマナーの悪い客が来るだけだという話だ。ハレの日なのだから酒くらいは呑むだろう。しかしハレの日なのだからスーパーの様なケ(日常)の場を開ける方が間違っている。
そんな日に開けて何事かと思っていると、それを「便利」だ「サービス」だと言う者もいる。誰が望んだサービスなんだかと思うが、蓋を開ければ福袋だの初荷だの、実のところ単なる販売企画の催しという次第である。流通・小売業ではとにかく理由を見つけては催しを打つ。もちろんこじつけでは人は動かないから、正月のように休日であり物を売る理由を付けられる時は絶好の機会ということになる。
私が生粋の右翼だったら、そういうところから日本文化の否定であると元旦営業のスーパーをやり玉に挙げたいところだが、私は右翼ではないし、そもそも正月はゆっくり休みたいので遠慮させていただく。