MAC&OTHER
公文書

'11.6.10  随筆  mac&other

立ち上がる時

 列車で人に席を譲って困るのは、PowerBookを操作できなくなること。まあ、立っても時々やるけど。両手で持って両の親指でタイプする。昔は良くやった。

 昔だから、今の物より大きくて重い機種(正確にはやや大きくて重く、機能が大幅に少ない機種)なのだが、こんな物でも好きで使っているし、こういう使い方だってできるのだとアピールしたかったのだ。こういう場合に「何のために/誰に対して」が往々にして抜けがちなのがマニアというものなのだが。別に誰も見ちゃいない。

 これ、確か「モバギ打ち」って言わなかったかな。今のミニノートよりちょっと小さい位のモバイルギアだからできる打ち方。それも持っていたのだが、テキスト打ちと、不自由なメール送受(メールサーバに残っているメールを重複してもいちいち全部DLしてくる)にしか使えない上に、メインであるMacとのデータのやりとりが面倒だったので、使わなくなってしまった。

 さて席を譲った後、文庫を読むにしても朝の通勤時は譲った後にその場からはあまり動かない。他の人を見てると、席を譲った人はその場を離れることが多い様に思う。互いに気を遣ってしまうからなのだろう。私は譲った後にわざわざ自分から移動しない。通勤列車で決まった位置に乗るのは、降りるドアが違うだけでホームではえらく不自由するからなのだ。そうまですることはなかろう。確かに、相手は相手でどちらかが降りる時に改めて礼を言う人が多いので、まあ煩わしいだろうなとは思うのだが。

 ちなみに、黙って席を立つという事はしない。相手に声を掛け、顔を見て「どうぞ」とか「座りますか?」と話し掛け、相手が応じてから譲る。黙って立ち去るのがさり気なくて良いとか美徳だとかは全然思わない。明らかに身体が悪いとか年寄りならまだしも、譲られた相手に自分より適した相手がいないか探させる様な状況を生む方が、余程不親切だろうと考えるからである。

「モバいる?いらない?」page-5 親指打ち


読書 長嶋有「ぼくは落ち着きがない」光文社文庫

読み始めに「これは面白くなるの?」とやや疑わしく思ってしまったのは、自分が学園舞台物が苦手だからだろう。それはともかく、舞台設定からしてえらく芝居がかっている。堺雅人が演劇に絡めて解説を書いているが確かにとも思うが、そもそもこれ舞台化意識して書かれてはいまいかと思ってみたり。その意味で西部劇の酒場の様な扉は、印象的なモチーフになる。


'11.6.2  mac&other

香港の電池屋
 このところの最大のストレス…いや上位5位以内のストレスに、PowerBookの不調がある。何の前触れもなくカーネルパニックを起こし、再起動を強いられる。明確な原因は分からないが、バッテリーにあることは分かっていた。サードパーティー製のバッテリー外装が破損したので、使えなくなった純正の外装に貼り替えた辺りから起こる様になったからだ。件のバッテリーは「ノートパーツショーケース」で昨年の10月に購入。送込7,879円という安さで容量も多かったが、外装がもっさりしたプラで、いかにも安物っぽかった。店の対応などそう悪い感じではなかったが、物が物だということか。

 そのままにしている訳にはいかないので、とりあえず買い換える事にした。ネットで純正のバルク品を見つけたのでこれを注文。純正が一番だろう。ところが何やらシステムの面倒な店で、段々と不安になる。しかもどうやらその「denchi.org」は海外の店らしかった。注文を完了してすぐに発送の知らせや配送状況確認画面へのリンクなどが送られて来た。

 しかし物はなかなか届かない。結局1週間を要して香港から届いたエアメールの小包は怪しさ満点だった。全然純正品ではない。残量確認ボタンが金属で、ゴム脚も別部品と先の製品より幾分作りはマシだが、外装はプラ。ラベルには「made in china」の表記があるが、バッテリーとしての注意書きが全くなくて、しかも「for i Book」と誤表記。容量は気にしていなかったが5200mAhもあり、疑わしいのでプロファイラで見ると…4241mAh。なんだそれ。送込6,467円。やはり駄目か(苦笑)。

 しかしこのバッテリに替えて2日が経ったがまだカーネルパニックは起きない…というこの記事を打っていたら、起きた。

 ちなみに純正品はアップルストアで15,540円だが、載ってるレビューが「高い、すぐ減る」なところに苦笑。

怪しい上に、潰れている。


しかも内容物はなぜか「HDD」。


極めてシンプルなラベル。