週末の天気しか気にしていないから週末にばかり雨が降っているように思ってしまう。もちろん梅雨だから平日も雨は降っているのだが。たまの休みも晴れているとつい走りに出てしまうので、しばらく芝刈りをしていなかった。
雑草は雨上がりの方が抜きやすいが、芝刈りは当然晴れ上がっているときでないとできない。肥料は雨の前に撒きたいが、除草剤は雨が降ると効力がなくなる。考えていたらきりがないので、とにかく雑草もろとも刈るだけ刈ることにして、土曜日の朝に重い腰を上げた。
伸び過ぎてふかふかの芝の上に芝刈り機を転がす。しかしこれが全然刈り進まない。いつもは全部でゴミ袋3袋程度のところが、淵の刈り込みも終えてないのに5袋目に突入となった。袋を置いておくと水分が蒸発してかさが減ってくる。うつむくと集中線の様に汗が視界の中心に落ちていく。足洗い場の蛇口から水を飲むのだがそのまま身体を通過している気がする。テラスやフェンスとの境は電動芝刈り機で刈って、仕上げは芝刈り鋏を使うのだが、仕上げ前にはすっかり気力が萎えていた。
テラスに腰掛けて缶ビールで一休み。今年はヤスデの当たり年らしく地表をうようよしているヤスデを「気持ち悪〜い」と言いながら娘達が観察している。
するとにわかに空が西の端から曇り始め、とりあえず庭を片づけだすと雷警報が鳴り始めた。出掛けていた妻が慌てて飛び帰ってきて、洗濯物と布団を取り込み始める。
雷鳴。豪雨。雨樋をオーバーフローした雨水がどばどば音を立てて落ちる。間一髪だった。
これは洗濯物をやられてしまった家も多かったのではないかと話していると庭の芝の上を何かが飛び回っている。よく見ると落ちてきた雹(ひょう)がはねていたのだった。
すぐに陽が差してきたが雨は止まない。「こういうのを“狐の嫁入り”と言うんだよ」と妻が娘達に言う。随分派手な嫁入りだったな。 |

ビールもすぐに温くなる。

何をしているのかと思ったら…

2〜5mmを霰(あられ)。5mm以上ある物を雹と言うのだそうだ。
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