今月号の専門誌2誌に"新製品"としてレビューが載っていた。発売自体はGun誌前号の広告枠で告知されており知っていた。
KJ-HEADのMk1カービンである。
G、A両誌どちらの記事でも一切触れられていないのがとても気持ち悪いので、私はあえてはっきりと書いておくが、この製品はマルシン工業製スタームルガーMk1 MAXIのデッドコピーだ。
KJ WORKSは台湾のメーカー。本国ではプラ外装でブルバレルとカービンの2本立てで展開している。このカービンのアウターバレル/レシーバーを金属製に置き換えたのが本製品である。これは、過日「ハーフメタル外装は合法」というのを公に押し出した集まりの一員であるKM自身によるアレンジだ。
トイガンの金属化については、当サイトではC-Plusの基準に則るが、トイガンを取り巻く状況は変化している。しかしそんな話とは別で、要するにこれはコピー商品である。かつて日本のトイガンが外国製品のアレンジから始まったのを知るのは古いモデルガンマニアの方だけかも知れない。「本物をコピーする」という模型の宿命はありつつも、一方安易な他社製品コピーが横行した時代もあった。台湾のホビー文化はまだまだ黎明期であるという見方も出来る。だから私は殊更にその点だけを非難するつもりはない。
問題なのは日本のメディアがその点に全く触れないということだと思っている。
知人がかつて、外国製模型の新製品を購入したところ、それが日本製のデッドコピーと後に知りショックだったという話を聞いた。メディアはなぜその情報を事前に流せなかったのだろう。
メーカーや流通に対する商業メディアの"しがらみ"というのがあるのであれば、では欠けた情報を補完するのが私メディアの使命であろうとも思う。
しばらく保留にしていたが、スタームルガーMk1トイガンのコンテンツ、やはり本気で作ることにした。KJもHWもしっかり紹介する。乞うご期待。
→ 2挺のMk1ブルバレル。右がマルシン、左がKJ。刻印とメダリオンが異なり細かいRの違いはあるが、明らかなデッドコピー。