bicycle
公文書

'09.12.31  bicycle 

「レオパード」レストア記その11



 試走した。何とか乗れる状態になったので、この辺りを流す程度でも走ってみなければ。そうは言っても10km足らず。何せ大掃除を放ったらかしにして「走りに行く」とも言えない。娘2人が義母の所へ恒例のお泊まりに行っている間に片付けなくてはならない。そして誤魔化しながら外に出てみれば物凄い強風である。

 レオパードの仕上げは正月休みの内に程度に考えていた。元々締め切りは設定していなかったのだが、冬休みとなりお向かいのKさん宅にお嬢さんが子供を連れて帰郷してきた。そうだ、このタイミングで仕上げよう。

 最後の難関はやはりケーブル関係だった。アウターの長さは元に揃えたのでぴったり納まったが、シフトレバーを動かすとワイヤー受けからワイヤーが抜けてしまうのだ。

 元のワイヤーは現行規格の1.2mmとは異なり、実測1.6mmでブレーキワイヤーと同径。しかしサンツアーVxがそういう規格という情報はどこにもない。もういざとなったらブレーキワイヤー買ってタイコを削るかと考えて、いつもの近所の自転車屋へ行く。

 親父さんも、こう太いシフトワイヤーに合わせてあったとなるとワッシャー噛ますとか、ああでもないかこうでもないかという話になる。しかしふと固定ボルトにメガネレンチを掛けてみると「これ、締まるよ」。細いワイヤーだから駄目だと思い込んでいたが、何と、私の締め方が足りなかっただけだった。全くお恥ずかしい。

 変速など各部の動きに問題はない。ただ、正月休みの遠出は無理そうだ。なにせ前後輪ともフレまくりである。そしてブレーキがあまり効かない。

 元々全体チェックに出す予定なのでフレとりは親父さんに任せてしまおう。ブレーキが利かないのは仕様か経年劣化か。同等代替え品は見当たらないので、シュー周りだけ現行品に替えてしまうしかない。

 なんてことを考えながらレオパードを眺めていたら、娘達の帰ってくる時間になってしまった。ああ、もう大晦日か。


元々はRC20に履かそうと思っていた「ヴィットリアオープンパーヴェEVO CG」。頻繁に乗らない自転車にはちょっと勿体ないかも。

暗めだが綺麗な緑色の「ブルックスB17スペシャル」。適正位置で「サカエCT-P3」シートポストの刻印もよく見える。



日東の「便利ホルダー」 で有線サイコンをマウント。横が空いているのは手製ライトの完成待ち。ブルックスの革製バーテープは上巻きしたので余計なテープが付いていない。

私は縁石にペダルを擦ることが多く、程度の良いオリジナルの「KKT PRO VIC2」では勿体ないので現行品「MKSプロムナード」にした。クランクキャップも現行品、スギノのアルミ製。チェーンガードは余ったバーテープで作った。

今年も「栴檀林小隊 前線司令部」にお付き合いいただきありがとうございました。
来年も、まあそうは変わらないとは思いますが、宜しくおつきあい下さい。


'09.12.21  随筆  bicycle

週末、グリスを差す。

 週末の私は風邪を引いていた。流行のインフルエンザではなく気管支炎である。

 「これでゆっくりレオパードを弄れますね」とBBLで言われるが(つまり酒場には行った訳だが)、とりあえずは土曜夜の学童クラブ保護者会市内連絡会の会合の準備があった。

 忘年会シーズンでもありいつもと異なって後半がアルコールありの会食の設定だが、食事の手配や資料の作成などを担当していたため珍しく呑まなかった。流れ上、運営にあまり積極的でないグループに同席したのだが、話を聞く内げんなり。自分のモチベーションまで落ちそうな気分で、こういう時いつもなら執行部連中で呑みに行くのだがそれもできない。結局帰宅後結構呑んでしまう。

 日曜。気管支炎で自転車に乗れるはずもなく、ぐだぐだ。

 昼飯時。以前に本欄でも話題にした「ヱスビーホンコンやきそば」が届いていた。関東では通販でしか買えず、基本的に30食入りの箱になるため躊躇していたが、思い切って注文した。作るのは当然のように私ということらしく、深めのフライパンで4人前を作る。んん〜、これは…。

 まだどこかに走りに行ける時間だったが、自分を敢えて制する意味で(!)缶ビールを開けた。

 遅めの昼飯の後は妹の通勤自転車の修理。ペダルから大きな異音がすると言うので見たところ明らかに壊れていたのだが、同型ペダルのストックがあったため(実ダホンの物)付け替えていた。ところが異音は止まないと言うので乗ってみたところ…明らかにBBなのだった。やれやれ。雨水が溜まっており片側のベアリングが真っ赤になっていた。ストックがあるので交換。

 なんでそんなに壊れるのかという妻の問いに、雨降っても乗るからだよと言うが、ならママチャリも同じじゃないと返される。違いはシートポスト差し込み部がシート下から離れているために雨水を被りやすい所か。グリスを山盛り差した。

 今週の自分は、グリスを山盛りしないで乗り切れるかね?

【特報】うちに振り込み詐欺の電話があった。隣室の母に私を名乗る男。一人暮らしでないのが判る周りの音と「あんたどこから掛けてるのッ!?」の声にすぐ電話を切った。俺に代わってくれよ(笑)。


庭のロウバイ。葉が落ちきる前に蕾が結構膨らんできた。


来た。ホンコンやきそば。妻が他と一緒に頼んだので青鍛冶さんのアフィリエイトでなくゴメンナサイ(笑)。


4人分をスタンダードに作る。意外に味が薄い気がした。

DKの日溜まりに佇むレオパード。牧歌的だな。ははは。

直せば直るが直してまで使うかは疑問のVP製安物折り畳みペダル。

グッタのBB。赤過ぎだよ! ケチャップ炒めかよ!

'09.12.14  bicycle 

「レオパード」レストア記その10

 日曜日は曇天で寒かったものの、いつもなら走りに出ていた天候だった。

 しかしもう少しやっておかなければと思い立ち、レオパードを弄った。ホイールが残っている。ハプは小気味良く回るが、25年前のグリスそのままという訳にもいかないだろう。

 レオパードの弄り初めに決めた事が2つ。油脂は取り敢えず全部差し直す。しかし初バラしとなるパーツには極力手を付けない。

 この2つから、ボスフリーのラチェットは見送ることにした。工具を買い足し買い足しバラしていくのはある意味(いやどんな意味でも)リスキーだ。そしてスポーク。バラせばかなり綺麗に出来るはずだが、内側やスポーク取り付け穴周辺はリューターで磨くことにした。

 まずは過日購入したフリー外しを使う。大きめのレンチと革手袋で鼻息荒く臨んだのだが、殆ど何の抵抗もなく外れた。拍子抜けである。

 スプロケットと油の滲んだハブ周りは換気扇用の洗剤スプレーを吹き付けて洗う。ハブはそうゴシゴシ洗う物ではないが、どうせバラすのだ。古くて固くなった油だが綺麗に落ちた。

 現用スポーツ車ともママチャリとも異なるハブのバラし方がよく分からない。ネットであれこれ調べはしたが、結局「エイヤ」でやる。シールドらしきパーツの外し方に悩んだが何のことはない単なる填め込みで、ドライバーでひねるとパコンと外れた。大して役に立っていないのか、先程の洗浄の水がだいぶ中に入っていた。

 整備に使っているグリスはフィニッシュラインのテフロングリス1種類。本来は部位によって変えた方が良いのだろうし、荷重のあるパーツにはもっと粘度の高い物が良いようにも思うのだが。

 とにかく、いつまでもバラバラに転がしていると、作業をしていることすら忘れてしまう。とりあえずはクイックを差して、フレームにホイールだけ填めてダイニングに置いた。

 今回は完全に作業記録だな。文章としてもあまり面白くない。申し訳ない。


テラスで作業開始。

スプロケットと組まれたフリーは、ハブにネジ止めされている。

ピカールを薄く塗り、ナイロンのブラシで磨く。

前後では、ボルトの径も、ベアリングの数とサイズも異なる。これは前で10個。後ろはやや大きくて9個。

'09.12.13  bicycle 

「レオパード」レストア記その9

 少し進む毎に「そういえばあれが」に突き当たって相変わらずの進み具合。揃えるパーツのリストを改めて見ると、先回しを決めていたタイヤを除いてもまだ足りない物がいくつかあった。

 どのパーツも意外にすんなり外せたこの自転車には珍しく、シートポストを引き抜くのに苦労して傷だらけにしてしまっていた。それ以前にやぐらのママチャリ風プレス製クランプが気に入らず、違う物を探すつもりだった。

 改めて「スポーツサイクル いちかわ」を覗きに行く。と言っても会社の近くなのでちょっと寄ったという感じだが。

 「25年前のロード用に、雰囲気の合うシートポストを探しています。全体のグレードに合った(無闇に高価ではない)物が良いのですが」というお願いをして、いろいろ話に乗っていただきこれを入手した。

 「そんなに高いもんじゃないよ。でも旧くて、今は高くなってるかも。でもXX円でいいや」

 SRのマーク輝く栄輪業製である。やや重いのではあるが、ヤグラの形状がかなり独特なのが気に入った。前面に雰囲気のある刻印がされているが、残念ながら装着時は隠れてしまう。

 調べると当時のカタログをそのまま載せているサイトがあり、「カスタムシリーズ」というミドルグレードライン中のツーリング車向けシートポストで、CT-P3(CUSTOM-P3)という型名が確認が出来た。カタログでは295gとある。

 クランプだけ鏡面磨きするとアクセントになって良い感じだと思うなぁとか、例によって帰路に寄ったBBLのカウンターでズブロッカを呑みながら眺め回すのだった。

 それはともかく、部品買うだけではレストアとは言わんな。参考書買ったからって勉強にはならないのと同じか。

 最後に余談。件のカタログでの表記は「シートピラー」となっているが、自分の通常使う言葉に合わせた表記にした。米(ポスト)英(ピラー)の違いで、物は同じ。クルマにはこういう表記の混在は多い。


下はデフォルトのシートポストで、腕のイラストに「STRONG」 。こっちの方が圧倒的に軽い(苦笑)。実測225g。


ズブロッカ4杯分程度の価格
(BBL調べ)でした。

RC20の記録
走り出して10分くらい。信号待ちでブレーキの掛かり具合を試す様に車体を前後させるとフロントがガクガク動く。ブレーキのガタつきかと思ったらヘッドだった。危ね〜。車載工具で締めてもたかが知れているので、そろりそろりと帰る事にした。
走行時間28m/走行距離10.6km/平均速度22.5km/h/総走行距離6888.2km

'09.12.10  bicycle 

ランドナーブーム?

 自転車趣味の楽しさは、競技のためだけのホビーではないというところにある様に思うので、色々なモデルが流行るのは良いことだと思う。まあ、流行ると言うより業界として飽きられない様に色々出してきているということで、実際にはそれ程ではないのかも知れないが。しかし小径車もピストも確かに結構目にしたし、クロモリブームも、まあそうかも知れない。

 そして次はランドナーブーム。に、なるのか? こんなムックが出ているというのは意外な気がする。もっともブームとしては難しい様な。旅行の“安近短”傾向と自転車旅行とは全然別の物だし、昨今のアウトドアレジャーの傾向とも異なる様に思う。それにランドナーがあくまでも昔の仕様の自転車という今の扱いでは、むしろ旧車ブームと言った方が近い気がする。

 勿論、つい最近「昔の仕様の自転車」を弄り始めた自分にとっては有り難い話であり、言われてみれば情報も部品も流れている気がする。「探検ライト」の削りだしリバイバル辺りは一部マニアのためと言えなくもないが(何せ1万円位する)、メーカーによる旧式パーツのリニューアル(ダイアコンペの「ギドネットレバー」とか)はその表れではないか。…まあ、どちらも私には必要ないのだが。

 しかし、こういう手の掛かるカテゴリーは主流にはならないものだし、まだ実際には乗ってもいないのにこう言っては何ではあるが、敢えて性能上劣る物に手を出すのが正しい選択とは思えないんだよな。チェンジの煩わしいシフトレバーやあまり利かないブレーキに「ゆっくり走るから必要な物」というロジックは当てはまらない。

 ところで今弄っているレオパードは、旧い物ではあるがランドナーやスポルティフではない。ブレーキはカンチではなくキャリパーだし、キャリア取付のダボはない。キャリアがないので前軸にライトを取り付けるための「ヤジロベエ」が付いているのだが、これをどうするかを目下思案中である。


「エイムック1799 旅する自転車の本」えい出版社 本体1,600円
普通ならアフィリエイトでも貼るところだろうが(笑)

RC20の記録
目的地が思い付かなかったので所沢まで墓参り。特に誰かの命日でもなく、月命日ですらない。まあ理由は何でも良いだろう。季節柄か木の実で色の着いた鳥の糞に汚されていたので拭く。ああ、また線香持ってなかったな。
走行時間1h36m/走行距離39.33km/平均速度24.5km/h/総走行距離6877.6km
この辺の車道を走る限り、フルカーボンだろうとクロモリだろうと、スピードを出さない訳にはいかない気がするな…。

読書 重松清「みんなのなやみ」新潮文庫

読了ならず。久しぶりの重松は、飽きて手を伸ばせなかった“少年期物”ではないので買った。子供の投書に応える口述筆記形式。読み始めてしまったと思った。相手は子供達だから、多少の変化を付けてはいても、お綺麗な文章になる。そこも、しばらく敬遠したかったのだった。もっと経ってから読むとしよう。


'09.12.2  bicycle 

最も信用できない自転車

 誰のどんな小説だったか思い出せないのだが、妙に記憶に残っている設定がある。

 主人公の父親の死因が、自分で組み上げたクルマのメカトラブルでの事故死。

 それを読んだ当時の私はスーパーカブに凝っていて、新旧5台ほど裏庭に並べて自分で弄っていた。たかが50cc単気筒ではあるが、4ストエンジンのピストンリング交換をやる位と言えば通じる人には通じるだろうか。そんな私だったので、何か身につまされる様な、不気味な暗示を仄めかされる様な、居心地の悪い印象で記憶に残ったのである。

 今、話は自転車のことである。エンジンで動く乗り物より、実のところ自分で弄った自転車の方が怖い。自転車にはマージンが感じられないからだ。クルマ並の速度で長い下り坂を走ったりすると、その時には頭にないが、後になってぞっとしたりする。ヘッドの締め付けは大丈夫? BBは? それ以前にブレーキワイヤー、ちゃんと止まってるだろうな? ある程度の間隔で点検はしていても、ふと不安になることはある。何事にも万全はなかろう。

 ルイガモの調整で世話になった近所の店を覗く。2階建ての広い店内は、店頭の安いママチャリ以外ブリヂストンの自転車ばかりだが、作業場の周りに他社のロードがフレームだけ3つ程ぶら下がっていたりする。聞けば近くの大学が体育の授業で使うロードを一式見ているそうだ。また、女子大学生が“正装”でトライアスロン用のフルカーボン(車種失念)を引き取りに来ていたのを見掛けたこともあった。クラブチームに所属していたという。整備だけ請け負うこともあるのだなとその時思った。

 相談してみたところ、組み上げたレオパードの最終の確認をしてくれることになった。

 親父さんの談ではレオパードのフレームは片倉シルクなのだそうだ。しばし、チューブがどこのでその頃はこんなパーツがあってという話を聞くがメモでも取れば良かった。勿体ない。


ぼうっと見ていると、給水塔が空中に浮かんで見える。

これは自転車とは関係ないんだが、ベアレン今年の限定ビール。ベルジャントリプルとウィーンラガー。私には勿体ない旨さ(笑)。

RC20の記録
ほんとにちょろっとしか乗れず。多摩湖行って帰ってきただけ。それも多摩湖CRだからトロトロ走るのみ。まあたまには良いか。
走行時間1h22m51s/走行距離30.18km/平均速度21.8km/h/総走行距離6838.3km

読書 山口瞳「江分利満氏の優雅な生活」ちくま文庫

昔に読んだかふと迷い、巻末を見れば今年の11月が初版だなんて、またぁ。それでもなぜだかうっかり買ってしまうが、40年前に新潮でちゃんと文庫になっているし、それを読んでもいた。コマッタモンダネ。


'09.11.29  bicycle 

ママチャリも、たまには弄ろう

 雨の休日は、自転車は乗らずに弄るものである。しかもお誂え向きに留守番の日だった。

 これでレオパードも完成に近付くかと思いきや、おもむろにママチャリとか弄りだしたりして。やらなければならない事から無意識に逃げてしまう性格なのだ。「あの子は子供の頃からそうでした」と母なら言うだろう。

 しかし弄って良かったよ。自転車って整備しないとこんなに悪くなる物なのか?

 まず妻のパス。特に異常なく注油と洗車のみのつもりが、よく見ると荷台基部のフレームが歪んで塗装が剥がれていた。もう後ろに子供は乗せないとはいうもののこれは…。荷台を持って方向転換するには車体が重すぎるのだ。過去に1度荷台が折れたくらいだからな。

 次は稼働率の低いモモチャリ。なんと変速しない。よくある内装3段だがレバーが固くて動かない。まず後ろのカバーを外すが異常はない。次にレバーをバラすがこちらもおかしな所はない。なんと、ただ単にオイル切れでワイヤーの動きが渋くなっていただけだった。しかもインナーワイヤーに錆びはないのである。ただこの内装3段用のケーブルが曲者で、注油が面倒。タイコが両端に付いているため引き抜いてスプレーひと吹きという訳にはいかない。仕方ないからボトルからちょびちょび垂らしては数センチ幅でワイヤーを出し入れする。ハンドル変更でケーブルの取り回しに無理が出ていたためだろうか。となると原因は自分にあるのだが。

 続くルイガモはどんな不具合も遠因は自分にある。何せバラしてフレームから組み立てた当人だからな。ブレーキの片当たり位はまだしも、ヘッドのがたつきはまずかった。点検して良かった。

 最後にJEDIのケーブルを総取っ替えして終わり。それがメインじゃないかという気も。ハンドル側3ヶ所にバナナ管を咬ませケーブルの取り回しも自然になり、変速(特に巻き上げ)の軽さに驚く。

 ここまでやっても雨が降らないんだが…。


荷台が保っても土台がこれでは…。

乗らなさ過ぎて固着したのか?

ブレーキを握り前後に振るとフォークがガタガタした。

バラしたついでに、褪色で薄ら白くなっていたインジケーターを塗装した。もちろん緑に(笑)。

'09.11.22  bicycle 

「レオパード」レストア記その8

 一通りパーツも磨き終えたように思うが、依然として形になっていないレオパード。

 よく考えたらケーブル類もタイヤも全然買っていないので組み上げも何もないか。しかし一度に全部と思うと気持ちも財布も負担が大きいので、タイヤは余り物のマキシズリヒューズでも履かしてとりあえずは一度組んじゃおうかなと考え始めている。革サドルなんか初めに買っている場合ではなかった。ともあれ「フリー外し」を買わないことにはグリスアップもできない。

 現在のスボーツ車は概ねシマノかカンパニョーロあるいはスラムいずれかのカセットフリーだが、レオパードにはサンツアーのパーフェクトというそれらとは別のボスフリーという形式の物が使われている。で、メンテナンスには専門の「フリー外し」が必要になってくる。これは今もホーザンのパークツールにラインナップされているという。そうは言ってもその辺の店で常備されている訳もないだろうから、取り扱い店で注文するしかないと考えていた。

 そんなある晩、歌舞伎町BBLで常連の自転車乗りU上氏と出会し、都内でお薦めの旧車パーツのある専門店を2店ほど教えて貰った。実は最近某SNSのコミュに参加しているが、最近は普通のBBSと何も変わらず、失礼なのやしょうもないこと言い出す輩とかがそれなりにいて疲れる。まあコミュと言っても参加者が1万を超えるとそんなものなのだろう。とりあえずリアルで話せる先達はあらまほしき事なり。

 「スポーツサイクル いちかわ」(両国)は会社のすぐ近くなので、覗いてみることにした。

 「前は珍しいパーツが沢山あったけど、今はそれ程でもない。一番売れてるのもママチャリだからそんなん(敷居の高い店)でもないよ」。

 とお店の方はおっしゃるが、店内は迂闊に手を触れない方が良さそうな古いパーツがそこかしこに並んでいる。入り口に並んでいる安いママチャリは何かのカモフラージュであろう。

 ここでフリー外しとベル(これはよくあるやつ)を購入した。また近いうちに覗きに行く予定。


程度が良く、終わってみれば大した手間ではなかった。

DKに鎮座するフレームとホイール。

いちかわでの買い物。

これは別の日にJEDI用と一緒に買った2台分のケーブル類。これで4千円超…。

RC20の記録
3連休、晴れは初日だけと聞いてやや遠出。でも目的地は南林間の炒めスパの店「マルス」。8月以来の再訪で頼んだのはナポリタン+肉玉トッピング(750円)。ナポかミートかわからない。帰りは少々きつかった(苦笑)。帰路、246から久しぶりに多摩サイを抜けると稲城大橋付近に警察車両。自転車同士の事故だった。やはり過密か。

走行時間3h12m56s/走行距離76.01km/平均速度23.6km/h/総走行距離6808.1km

読書 阿川佐和子「阿川佐和子の会えばドキドキ この人に会いたい7」文春文庫

たまにはこういう本もいいかなぁと。自分は人と話して文章に起こすことは滅多にないが、たまに阿川佐和子などを読むと、これは凄いなと。小説も良いし。まあたまにだが。


'09.11.16  bicycle 

内側の不調

 どうにも調子が悪い。この1週間ばかりの間は全く上がる感じがなかった。テンションの問題だけではなさそうだ。何が悪いのだろう…。

 JEDIのギアがトップに入らない。

 ケーブルの調整ボルトをどういじっても、RDのアジャストボルトをどう調整しても、なぜだか3段より上に行く辺りで動きが変になりトップに入らないのだ。最近チェーンを換えたが理屈上関係あるとは思えないし、夜の公民館前に3時間停めていたが倒されてどこか曲がっているなどの異常はない様だった。

 スタンド上で何度も具合の悪い変速を繰り返すうちに、これはどうも変速レバー側のワイヤーの繰り出しに問題がある様だと気付く。仕方ない、バラすか。

 しかして変速機の中でケーブルがバラけていたのだった。なんだよこれ…。予備ケーブルはないし近々アウターも替えるつもりでいたので、全部換えるまでJEDIはしばらく休眠ということにした。

 普段乗りには、いまだ職場置きに就航していない実ダホンを暫く使うこととする。

 ところでこの2年ばかり私は、普段乗りではなく通勤用に、翌年モデルの「内装8段クロス」についてあれこれ書いているが、今年FELTのX-Cityが4車種に増えていて内装8段は3車種。メンテを考えれば油圧ディスクはいらないと思うし、車体色もなんか微妙なのでX-City 2が丁度良い。

 ラインナップのカテゴライズがより独りよがりになったルイガノ(苦笑)も同種の車種はあり、RSR-8がそれに当たる。これはX-City 1の方と同価格帯だが、違いは結構ある。FELTがエキセントリックBBを用いるのに対してルイガノはチェーンテンショナー。ルイガノにはFDがあるし、タイヤはFELTが37でルイガノが25だから随分とスポーツ寄りな設定になっている。コンフォートなAD-8系はBE ALLとの棲み分けでかやはり復活しなかった。

 まあ…取り敢えず金もないのでJEDIを直さないことには。


サイコンが相変わらず不調で、最近は諦めていることもあり、大まかでも航続距離が分からない。おそらくは5000km未満と思われるので、寿命というより、ケーブルの取り回しに問題があると考えるべき所だな。


RC20の記録
このところ週末の走行に充てている時間は2時間。どうしたものだか車道を走り続ける元気がないことが続き、多摩湖自転車道に。ようやく晴れた日曜日は多摩湖CR〜狭山湖〜武蔵野の路〜横田〜多摩川CR。横田基地外周以外はのんびりコースであった。
走行時間2h21m2s/走行距離58.22km/平均速度24.7km/h/総走行距離6732.1km


'09.11.13  bicycle 

想い出のブリヂストン・モンテカルロ

 趣味として自転車に乗るようになったのはこの数年の話だが、少年時代は多くの同世代の少年同様とにかく自転車に夢中だった。特に私が小学校高学年であった'70年代後半〜'80年代は「スポーツ少年車」、いわゆるフラッシャー満載の児童向け自転車全盛期だった。折しもスーパーカーブーム真っ直中で、スーパーカーをイメージしたアクセサリーやカラーリングで彩られた物が流行っていた。

 その当時、グリーンメタリックのブリヂストン「モンテカルロ」が私の愛車だった。しかしどれくらいの期間乗っていたかの記憶がなく、写真なども見当たらない。最後は確か雪だるまに衝突してフォークを曲げてしまったのだった。

 1年ほど前に、デッドストックや中古が未だに出回っていると知り、いろいろ調べてみたが、残念ながらさすがに当時の愛車と同型のモデルには行き当たらなかった。行き当たったら本当に買ってしまっていたかも知れないのでそれで良かったのだろう。

 ところでなぜ戯れにでもこんな物を堀り探したかというと、以前はし3さん(リンク先のブログは移転再構築中)
が同世代らしき「ル・マン」をレストアされており、一助にとカタログを引っ張り出して画像データでお送りしたのだった。

 今はある種の職業病で商業施設のフロアガイドは必ず持ち帰っている私だが、子供の頃もカタログ集めに躍起になっていた。そのため当時のクルマと自転車については、子供向け自転車から実車のポルシェまで山のようなカタログが未だに残っている。そして「ル・マン」のカタログと共に発掘したのが、「スポーツ少年車」のカタログ類だった。

 それにしても高い。よく私の親はこんな高価な物を子供に買い与えたものだ。小学校5年生かそこらである。

 と書きつつ、我が娘へ小4の誕生日の時に送った自転車の総費用を考えれば大差ないのだが…。


愛車の写真はなく、当時のカタログから。発売当初の正式名は「ヤングウェイ シンクロメモリー ダイネックス26 <モンテカルロタイプ>」だった(長いナー)。この後リトラクタブルライトとなり「ヤングウェイ モンテカルロ」と改称されたが、カタログを見る限りは「ポルシェタイプ」と「ランチャタイプ」はステッカー以外どういう位置付けで分けているのか良く分からない。

発売当時の標準販売価格は51,800円(税無)


発売当時'78年のカタログ

翌'79年には「ポルシェタイプ」発売


特徴的なトップチューブ上のシフトレバー。各段にカチリと決まる変速の仕組みは「後のシマノSISへ受け継がれていった」と何かで読んだがソースは不明。機構上の共通点はなかったような気がするが。同様にあやふやな話の様だが、デザインがジウジアーロだというのはwikiに載っている。しかしリフレクターとステッカー以外デザインの余地はない気もするが。


一緒に発掘した、当時のカタログやチラシの一部。BS、宮田、丸石、ナショナル(パナソニック)といった現存メーカーの他に、懐かしのツノダ、カワムラ、それからデキというメーカーもあったらしい。


読書 吉田篤弘「それからはスープのことばかり考えて暮らした」中公文庫

「つむじ風食堂の夜」に続く月舟町シリーズ2作目、とオビに書かれているとおりの事を頭に置いて読まない方が良かったんじゃないか? それはともかく、文体や雰囲気は馴染むのに登場人物があまりにいい人ばかりで(犬も含めて?)読んでいて居心地が悪い。自分が悪いのか?


'09.11.2  bicycle 

「レオパード」レストア記その7

「それ、レストアじゃなくてクリーニングなんじゃないの?」

 と、誰も突っ込んで来ないので自分で書いておく。これをレストアと称してはおこがましい。先達諸氏のサイトやブログを見て回りそう思う。二十数年前の物なのに、ネジの類はすべからくスムーズに外れるし、曇ったパーツも磨けば新品のように輝く。

 それでも面倒そうな作業はある。劣化してブレーキレバー周りにこびり付いて固化したレバーパッドのゴムの除去である。大まかにはカッターで刮げ落としてあるが、可動部の内側にまで溶けてこびり付いている物は溶かすしかない。ビンの中でシンナーに浸し、ガシャガシャ振ってブラシで擦る。それしか思い付かん。もっとスマートな方法があっただろうか。家の中でやる訳にもいかずテラスでやっていたら、この時期なのに蚊に刺された。

 更にシンナーを含ませた布でうっすら残ったベタつきを拭き取り、ピカールで磨くだけで新品の様に綺麗になった。この自転車で一番状態の悪く見えるパーツだっただけに何かこれで半分肩の荷が下りた気になってしまう。

 ところでこのブレーキレバーはダイアコンペの164という物だと分かった。どこにも刻印がなく型番が分からなかった。基本形である144のレバー部分にクイックレリーズが付いたモデルが161で、それにセーフティーレバーが付いたのが164だという事だ。144用のレバーパッドが使え、これは新品がまだ手に入る様だ。

 次に手を付けたのはブレーキ。スチール部分は結構錆びていたが、スポンジヤスリでさっと綺麗になった。フォルムは確かに古くさいが、重量は意外に軽い。本体もナットも皆アルミだからだが、現用ともっと差のある物かと思い込んでいた。

 しばし眺めて少し曲がっているのに気付く。殆ど乗らずに室内保管と言っても、家具にぶつけることはあったのだろう。プラハンマーで叩いて修正することにした。

 ピカール臭をアテにウオツカという秋の夜長。ちょっと酔いが回りそうだな。


〜最近参考にさせていただいているサイト等
■yozo氏「yozo Presents」
オールドパーツ情報の宝庫。検索で掛かるのは大抵ここのコンテンツだったりする。
■Kino氏「Kinoの自転車日記」
レストア、整備技は専業者と見紛う。Kinoさんは元プロの自転車乗り。
■赤いワニガメ氏「ランドナー・スポルティーフ復権」
やじばばさんとお会いした時にご一緒したBENNYさんのお知り合いの方だった。
■rebirth0711氏「Rebirth-Engineering」
緑色に拘った(!)ユーラシアのレストア記。
■コルサ氏「毎日がヒルクライム」
144系がズラリと揃った綺麗な画像が拝める。


瓶漬け中と瓶漬け後。

厳密には細かい傷はあるが、まあこれで良しと。

磨き前と磨き後。鉄部分はさすがに違う。


最後は作業と無関係な画像。小平駅前の巨大丸ポスト。小平は丸ポストの数が都内一多いのだそうな。その記念碑(但し実用)。

RC20の記録
家人は留守で時間も開いたのでと出掛けるが、予報は外れ雨こそ降らなかったものの強風にて遠出は断念。境川CR入口で折り返し、国分寺経由小平駅前から多摩湖CRで帰宅。
走行時間2h52m14s/走行距離67.91km/平均速度23.6km/h/総走行距離6590.3km
 

'09.10.28  bicycle 

寄り道

 何に付け寄り道の多い私ではあるが、表題は自転車弄りの寄り道である。

 レオパードの部品磨きを進めなければと思えば思うほどつい他のことをやってしまう。それも、巡り合わせというか、こういう時に限って組み込みたくなるようなパーツを見掛けてしまったりする。

 新発売のYBN製カラーチェーン。シングル用は今までもよく見掛けたし8段用もあるにはあったが、この他に9段用と10段用が同じシリーズで並んでいた。今までよくあったソリッドな色ではなく、メッキの上にクリアー塗装の掛かったキラキラした色合いが綺麗で全6色には緑もある。標準でマスターリンク(ミッシングリンクの類)仕様だ。初めはRC20にと思ったが10段用は8段用の倍の値段なのでさすがに躊躇し、まずはJEDIに試してみることにした。

 ちなみにJEDIはしばらく普段使いにしていたためチェーン周りを掃除していなかった。自分が悪いといえばそれまでだが、ともあれチェーンを切った後はRDのプーリーを外し、スプロケットをバラし、シンナーで洗って磨いた。私にとっては灯油やガソリンより使い勝手が良いのだが、家人には不評である。当然か。私自身、夕方になってもビールを呑む気になれなかった。いやそれは前日の深酒が原因か。

 次はこれもJEDI用にロンググリップ。元々はピスト用である。普通のグリップ填めるのも苦労するのにこんな長い物どうやって填めるんだと不安が過ぎったが、普通のグリップよりだいぶ薄いのでするする填った。

 後はモエギ用にライトとカギを購入。ライトは手回し発電のを買ってみた。1分回して40分点灯するなら上等じゃないか(勿論回すのは私)。色がくまぷー車に合う。これは近所のあさひで買ったが、不良品だったので2往復した。良く当たる(苦笑)。

 カギはご希望のキャラ物。しかし、ご褒美プレゼントにと考える時に限って、なぜに子供は良い子にしてくれないのだろうか。お陰でせっかく買ったのに意味無くお預けになってしまった。


YBN SFL-H8 MAGIC COLOR CHAIN 8段用 購入価格2,520円

メタリックの車体色に馴染む。

CHARGE BIKES PLUNGER GRIP 購入価格1,260円 クッション性はバーテープ並。

購入価格1,980円 取り外して下のハンドルを回す。


読書 大道珠貴「東京居酒屋探訪」講談社文庫

「人気の出た作家がエッセイ出すってよくありますよね」と、何か口に合わない物を食べてしまった様な顰め面をして某BBL店主は言う。小説家のエッセイでも良い物は良いと思うがと思い浮かべるのが吉行淳之介や山口瞳では比較にならんか。それ程難しいのではあろうなぁ。大道珠貴の小説はそれなり読んだのだが…。何かメインの話と居酒屋のメニューが全然馴染んでいないんだものなぁ。現時点で読了ならず。他に本がなくなったら、という本のことは大抵忘れてしまう。


'09.10.26  bicycle 

自転車特集

 「ブームの影響か、一般誌での自転車特集が目に付く」という様な事を書こうとして、不意に一般誌という分類がどう規定されていたか疑問に思った。

 「一般誌」は「市販目的の雑誌全般」の事であり、対比される「団体・協会誌」や「企業誌」(共に非売品)、あるいは「同人誌」とは、発行目的や配布方法の違いで分別される。つまり自転車専門誌も一般誌に変わりない。専業者のくせに言葉の意味を漠然としか捉えていなかった。

 冒頭からの恥晒しで何も偉そうなことが書けないが、今回は自分の読んだ雑誌の自転車特集について。

 ファッション+自転車や、クルマ+自転車という組み合わせは割に見掛ける。その辺の意味では今書店に並んでいる『ターザン』('09年10/28号)の、フィットネス+自転車という組み合わせは真っ当な感じがする。ただ今まで全く手にも取らなかった雑誌なので、自分に違和感があるだけだ。イラストが大友克洋だから買った。意外にバラエティに富んだ内容だったが文体がちょっと…。

 『週刊ダイヤモンド』('09年9/26号)は驚いた。流行やステイタスを追うのとはベクトルの違う経済誌だからだ。誌面もおざなりにサイクルウェアの美女や流麗な売れ筋スポーツ車が来るのではなく、誌面の大半を埋め尽くすグラフで始まる。交通インフラとしての自転車についても考えられている。

 最後も分類上は一般誌である。盛岡のタウン誌『街 もりおか』('09年5月号)。本文単色の小さな雑誌だが、疋田智や小泉ネロなど自転車著名人を押さえた上で、岩手大の名誉教授が本格派な自転車歴を披露したり県の建設部交通政務課の人が道路行政を語ったり、なかなかに本気の特集になっていた。調べると、編集長である作家の斎藤純氏は「盛岡自転車会議」の代表でもあり、『盛岡タイムス』に「自転車びより」を連載している。

 こんな風に自転車のことが書かれているとつい読んでしまうのだが、自転車専門誌は買っていないというのも矛盾しているか。

『街 もりおか』についてはもっと前に触れるつもりだったが機を逸していた。我が家にとって盛岡と言えばベアレン醸造所の地であるが、実は同社のSさんが私が自転車に凝っている話を覚えてくださっており、妻の注文したビールに同梱してくださったのだ。感謝。


'09.10.24  bicycle 

「レオパード」レストア記その6

 目立った進展はなし。もちろん平日には殆ど進まない。

 過日欠いてしまった塗面を修復していた。磨いて塗っては翌日磨いて塗る。しかしまあタッチアップペイントでメタリック塗面をムラなく仕上げるのは無理なので、適当に。

 このところはパーツ磨きに関する情報を集めていた。そのままで充分使えるパーツばかりなんだがせっかくなので綺麗にすることにしていたのだ。

 トイガン弄りの際には磨き作業は専ら完全なる手作業だったが、今回はそれなりに大きなパーツもあるので電動工具を使うことにした。磨きに使うのは初めてのことなのでアタッチメントも色々必要となるった。

 それにしてもいざ工具売り場に行くと、バフだけなのに種類が多く迷った。何の種類かというと繋ぐ工具の方。電動ドリルやディスクグラインダーに、電動ドライバー用もあったり、勿論リューター用もある。どの道具も手元にあると思い始めると、どれでやるべきかがふと分からなくなってくる。回転数の違いが磨く対象とリニアに結びつくほど経験はない。

 自転車弄りは大概ビールを傍らに蚊取り線香の煙の中で行うのだが、さすがに呑みながらモーターツールは触れない。禁酒作業である。当たり前か。

 そして久々に触れるディスクグラインダーの怖いこと。腰が引けている。加えて慣れない作業だから手際も悪いし周りを汚す。実は青棒(研磨剤)を使うのは初めてなのだが、こんな有害物質ブッ散らかしながらの作業というのがまた気が引ける。もっとも酸化クロムも色々あって、三酸化クロムの様な強い毒性はないそうだが。リューターの方ではピカールを使うが、練りタイプなどではなく一般的な液状なのでこれがよく飛ぶ。いかにも服が変色しそうなのですぐ洗わないとならない。

 早く仕上げたいがずっとやっていたい気にもなる。もっとも、まだまだ色々と揃えないと組み上がらないのではあるが。今さらながらリストアップしてみたところ、これはちょっと資金不足かも。

[レオパードのための買い物リスト]
ブレーキケーブルとシフトケーブル(必要に迫られ)
タイヤ(ヴィットリア オープンパーヴェEVO…緑色)
チューブ(シュワルベ)
ベル(ちょい古風な奴)
レバーパッド(144用黒)
クランクキャップ(アルミ製のスギノ)
シートポスト(これは換えたいのだ)
サイコン(有線で小さい奴)
ライト(側はある物を流用)
ハーフクリップ(まあ、いらないと言えばいらない)


左のはスポンジ状のヤスリ(#800、#400、#250)。ディスクグラインダの登場は…捨てるスチール家具をバラした時以来か。リューターはプロクソンの非力な小さい奴。


あとの画像は自転車に全然関係ないのだが、2階のベランダに布団を干していたら、壁面に点々とグレーの汚れが付いているのを発見した。何だこれはと思っていたら…これを増やしに来る不届き者が来襲。

ハチが卵を産みに来ていたらしい。カマキリといいこいつらといい、人の家を勝手に汚すなよ〜。


読書 佐藤雅彦「毎月新聞」中公文庫

娯楽ではなく、自分が良く読むのとは方向性の異なる随筆を読みたくて購入。頭が良くて表現力があって嫌みのない人は良いなぁ。ちなみに某所で続いている「日本のスイッチ」がここから生まれたのだと初めて知る。


'09.10.19  bicycle

人形町に消える
 日本橋人形町にある新規の得意先を訪ねた。会社のある神田からは鉄道で行くと乗り継ぎ1回の片道30分だが、自転車で行けば10分程度しか掛からない。天気も良いし自転車で行くことにした。

 見積を提出して、雑談。道程の話をして、自転車だとすぐなんですよと話すと、都内は意外に自転車移動だと近いですよねという話になる。

 先方の担当者が、ふと「そういえばどちらに停めましたか?」と訊いて来た。駐輪場はなかったので、邪魔にならなさそうな場所を探しはしたが路上に停めたため、言葉を濁して「ええ、近くに」と答える。「この辺は自転車、危ないですから…」と言われたので、「あっすみません。そうですね。ちょっと停める場所は考えます」と返した。近くには小学校もあるし、確かに変な所に停めたら危ない。その時はそう考えた。まあそんなに変な場所に停めたわけでもないがと急いで得意先を出て停めた場所に行って、担当者の言葉の意味が分かった。

 ミラーが無い。

 おいおい大丈夫か日本橋人形町? 朝っぱらからパーツ盗難する奴が徘徊してんのかよ。

 付けていたのはゼファールのSPYミラー(定価2,100円)。ゴムバンドでフォークやフレームに取り付けるタイプで、パチダホンはたまたまハンドルを詰めていなかったのでエンド部に付けられたが、取りあえず一見してこれは使えるなという物ではない。しかしすぐ外せるライトはスルーしてこちらを盗った。これの価値を認められる人間というのは自転車乗りではないかと思う。会社乗りを実ダホンと入れ替えたら、家の近所でミラーはいらんだろうからそのままにするが、何とも気分が悪い。

 ちなみに実ダホンには安物のママチャリ用ミラーを付けているが、長さが半端なのでハンドルの下側に付けて腕の下から後方を見ている。変かなぁと思っていたが、先日ミニベロで同じ製品を同様に付けている人を見掛けて、これが正解かと胸をなで下ろしたのだった。


今はなきパチダホンのSPYミラー。


実ダホンのハンドル周り。

フジ ABSOLUTE3.0
欄外は、偶然見掛けて印象深かった自転車。これは勿論、色。実車を見掛けるのは2度目だが、画像で見るより緑が強い。MTB系クロスを買うことはないだろうが、デフォルトでこんなだと良いかも。東京駅サウスタワー前にて。

フェルト X-CITY1
内装8段のロード系クロス。結構本気で欲しいモデルで、自分で乗るならここはこうしているだろうというハンドルやタイヤなどになっており驚く。メッセンジャーが使用していた。東京駅サピアタワー前にて。

ダホン コンパック
パチダホンことチャンピーiのオリジナルと思われるモデルだが、Vブレーキに6段変速というパチに近い仕様のモデルがあったのだと初めて知る。見るとペダルはFD-6(折り畳みペダルの高価なモデル)だし、いろいろと弄るオーナーらしい。小金井公園にて。
RC20の記録
ふらりと出掛けたため、先週見たきりの空気圧のまま出てしまい、カーブで後輪が流れる様な錯覚を覚える。通過や折り返しでなく多摩サイを走るのは半年ぶりだったが、そんな酷い自転車はいなかったな。たまたまかも知れないが。
走行時間2h11m35s/走行距離50.25km/平均速度24.8km/h/総走行距離6522.4km
 


'09.10.13  bicycle

「レオパード」レストア記その5
 連休三日目は半分留守番の予定となったのでレオパード弄りに勤しむことにした。

 1日でどこまで出来るかは分からず、とりあえず手順を決める。ここが経験でありノウハウなのだろう。なにせぱっとは思いつかない。

 まず初めに最後を決めた。ディレイラーやブレーキを磨くのはラストにした。もくもくと手を動かして気力を使い果たすだろうから。ノウハウというか自己分析か。

 そして最初はフレームの塗装。何かそっちこそ最後じゃないかと思われそうだが、一番傷みの少ない部品がフレームで、タッチアップペイントで塗って終いになりそうだからだ。

 しかし何はともあれまずは全バラである。バラしながら気付いたが、不思議なほどパーツが緩い。25年のデッドストックだから固着くらい覚悟していたのだが、ペダルもクランクもBBですらもスカスカ外せる。ひょっとしてバラしてデンマークに空輸し仮組みはしたものの、結局本当に全く乗らなかったのではないだろうか。走らせていないのだからグリスもたっぷり残っていたが、さすがに25年前のグリスをそのままにはできず全て洗い落とす。

 しかしシートクランプとステムは曲がってしまったのか、緩めてもドライバーでこじっても食い込んだままで、それぞれシートポストとハンドルに傷が付いてしまった。

 塗料はクルマ用のタッチアップペイントを流用することにした。ホームセンターでもシャンパンゴールド系の普及品で10種近くあった。色合わせに現物持参ともいかず勘で買ったが、選んだ物でほぼドンピシャ。まあそうでなければ広告屋も成り立たないか?

 出ている錆が1mm径でも剥がすと3mm径というのはよくあることで、あちこちペーパーがけをした。さてどうしようかと思案していると、風が吹いてフレームが倒れる。

「カシーン」

 テラスの段に当たって6cm程塗面が欠けた。モチベーションがマイナス値になったところで本日の作業終了。


パーツ、全て外しました。


特に磨かなくてもいいんじゃないかと思う位。RDに当たり傷がなければコレクターズコンディションだったかも。


クランクキャップは片方のみ。プラメッキだった。現用のアルミキャップを手配する予定。

シートポスト(中央) は、引き抜く際にギザギザがついてしまった。

手持ち工具でバラせたBB。これも日頃ママチャリを弄っていたおかげ(笑)。

変色オイルと埃で真っ茶色だったが、洗浄したら戦前のP08の様に美しいブルーイングだった!!(伝わる相手がナロー)

フレームとフォーク。フォークには「TANGE.3.A」 と刻印されていた。

ソフト99の「T-58トヨタ用583シャンパンM 」が適合。

やり始めるときりがなくてさぁ〜。
RC20の記録
台風後の初多摩湖。前日に小金井公園の惨状(と言うのは大袈裟だが)を見ていたので不安だったが、綺麗になっていた。関係各位に感謝して走る。
走行時間1h14m51s/走行距離30.24km/平均速度24.2km/h
/総走行距離6472.2km


'09.10.11  bicycle

「レオパード」レストア記その4

 今回も座学で実習は無し。要するにせいぜい「外す」位で「漬ける・磨く・削る」などには至らず。早く手を動かさんと仕上がらんよという方もおいでだろうが、そもそもがこの自転車は私にとってフロックというか付録もとい余禄でありまして、まあゆっくり弄っていく所存なので長い目で見てやって下さい。

 と言ってもまずは何かニンジン(もしくはムチ?)がないと進まないので、このレオパードにしか使えない(自分にとっては)様な高額パーツを調達、と前回書いた物が届いた。

 車体がシャンパンゴールドなので、色味としては、タイヤは飴サイドでゴムはナチュラル。そして革関係は茶というのが定番だとは思う。しかし自分が使う物ということを考えると、およそその色味はないだろう。私の場合スーツがベージュならシャツは黒か緑だ。

 レオパードも、差し色は金属パーツの地の色を除き、黒と緑で統一することにした。グレーだったアウターケーブル類は黒に。タイヤは黒/緑のヴィットリアに。レバーパッドは茶ではなく黒を探す。そして革サドルと揃いの革バーテープは、緑色で。前に書いた通り選択肢は無くブルックスとなった。染めるのも楽しそうだったがな。それにしてもさすがに美しい。このまま飾っていても絵になるが(笑)、組み上げて乗れる日を夢見たりしている。

 ところで、明らかに劣化していたバーテープはともかく、サドルを交換するのは単に色合わせのためだけではない。当初お向かいの奥さんに自転車を処分する場合に形見として取っておくとしたらどの部品が良いかと訊かれていた。奥さんの言う様にホイールでは大き過ぎる。エンブレムではどうかと思ったがリベット留めなので穴が開いてしまう。そこでサドルに、フレームから剥がした購入記録のテプラを裏面に貼ってお渡しすることにしたのだった。


ブルックスB17 Special 購入価格9,371円(標準11,700円) レザーバーテープ 購入価格6,426円(標準8,000円) 共にグリーン。サドルバッグもグリーンがあったらなぁ…。購入はハクセンの実店舗が会社近くにあるので。ブルックス製品が充実している上に安い。


大仰もとい豪華なパッケージ。革の張り具合を調整するレンチとカバーが付属品。メンテナンスキットは別途購入予定。

バーエンドキャップが木製。このままではコルクキャップ差してるみたいなので塗装することに。(RC20にはわざわざグレンフィディックのキャップ被せといてよく言うよ)

たまたま(?)緑色の塗料があったので使用。屋外用でステイン系なら充分だろう。

'09.10.4  bicycle 

「レオパード」レストア記その3
私「お向かいから貰った自転車さ、レオパードっていうんだよ」
妻「なんか、そんな名前の戦車なかったっけ?」
私「そうなんだよー。戦後の独戦車。一般的にはレオパルドって呼ぶけどね。あとMacの新しいOSは綴り同じでレパードなんだよね」
妻「どっちでもいいけど」

 このところ私は調べ物ばかりしている。そのレオパードについてである。正確に書くと、譲り受けたレオパードの年式と近い仕様の自転車のメンテナンスについてだ。レオパード自体は今も現在の仕様で作り続けられている。

 現在の自転車については本もあるしネットの情報も多い。しかし旧車旧パーツとなると情報を得るのはなかなか難しい。それでも驚くのは、丁寧にメンテやレストアをした情報をウェブにアップされている方がいるということだ。こういう情報は参考にしたらお礼の一言でも送らないとと思う。

 さて、現行規格と異なる点で私自身が特記しておきたいことを並べてみた。

1)ハンガー幅は120mmで現行品と合わない。
2)ケーブル右出しのブレーキは現行にない規格だが、レバーはほぼ同じ物がまだある。
3)スプロケットと、ひょっとしたらBBも手持ちの工具では分解できない。
4)チェーンは現行品の8Sと互換性がある。
5)チェーンはクリップ接続やアンプルピン式ではないが、ピンを再利用して切断接続できる。
6)ブレーキとシフトのインナーケーブルの径は違うはずだが実測では同径の1.6mm。

 1、2は部品を換える気はないので関係なし。3はパークツールが適合する物を出しているそうなので確認の上で購入予定。4、5についてはとりあえず再利用して、そのうちミッシングリンクと一緒に8Sチェーン導入でいいのかも。6はタイコの形状は異なるしアウターごと換えるので問題ないのだろうが。

 途中で投げ出さない様に自分を追い込むため高額部品を今週発注(笑)。ブツが届き次第ご報告。

左から、取り外したシフト、ブレーキ、比較用のクラークのブレーキ、各ケーブル。現行シフトの予備はなかった。

サンツアーのパーフェクト。小隊の町田狙撃班はコレを抜く工具を持っていたんだと。

夜に無灯火ママチャリが信号無視で歩道から飛び出てきて衝突したという話を書いたが、怒りで文体が違っていたし、レストア記と合わせて残すような内容でもないので削除したのであしからず。

'09.9.28  bicycle 

「レオパード」レストア記(に改題)その2
 日曜日は薄曇りの自転車日和となったが、妻と上の娘がテニス観戦でお出かけのため、私は下の娘と留守番となった。まあこれもお誂え向きか。下の娘を先週届いたばかりのくまブー自転車に乗らせて午後は小金井公園に行き、「ダ・ルチアーノ」のジェラートを食べるとか。それならもうちょっと晴れていてくれたら良かったな。

 それまでレオパードの部品磨きでもしているか。

 自転車を趣味にすると言っても、こういうクラシカルな自転車に乗るつもりは全くなかったが、引き取って1週間でやっとレストアの大体のイメージは描けた。もっとも、前回書いた様に怖ろしく程度が良いため、“レストア”と言うよりも、部品磨きと油差し程度のことしか必要な作業はなさそうだ(本当にそうなら良いが)。

 ワイヤーは、さすがに25年前の物が経年劣化でブレーキング時に切れたりしたら怖いので替えるというだけで、動きは渋いが調整はずれていない。シフトもインデックスではないのでカキカキ決まるわけではないが、トップとローは外れるどころか歯も鳴らない。これがオーダー自転車としてどんなのクラスの物かは知らないが、とても丁寧に組まれている様には思う。ワイヤーを外してアウターケーブルの切断面を見ると、切って穴の形を整えただけではなくて、切り口自体ヤスリで綺麗に丸められていた。

 例によって色合わせはするつもりだが、シャンパンゴールドはベージュ系なのでグリーンは合う。バーテープとサドルを緑色の革で揃えるなんて渋くて良い。しかしいくら掛かるんだか。「染めQ」で塗るかとも思ったのだが、調べると安物とブルックスの廉価版で価格は倍も違わない。手間を考えたらブルックスを買えば良いという訳である。そして意外な程スポーツ車の革サドルに選択肢はないのだった。

 タイヤは飴色を避けてヴィットリアのオープンパーヴェEVO CG(緑…)。しかしそれ以前にRC20のタイヤがそろそろまずそうなのだった。

こうして見ると随分と派手な色の親子である。

手前からジェラート、ドネル・ケバブ、揚げパン。小金井公園貸し自転車乗り場裏では概ね定番だが、いつもいるという訳ではない。

居間にロードが2台とは鬱陶しい…。25年間錆びなかった物をテラスで錆びさせるのは忍びないので。

バーテープはあまり見掛けない上巻き。最後のテープ留めがなくて綺麗。エンドキャップは妙な軟質プラ。

劣化ゴムを剥がしブレーキをバラす。補助レバーの取付ネジが内側からバネでテンションを掛ける特殊な物で焦る。
RC20の記録
命日に行きそびれていた父の墓参り。と言っても、近くまで行ったのでついでという。これから所沢方面へ行く際はツールカンに線香を入れておくか。
走行時間1h54m27s/走行距離42.10km/平均速度22.0km/h
/総走行距離6441.9km

'09.9.24  bicycle 

期せずして旧車レストア〜秋の新車2号

フレンド商会「レオパード」。キャリアもフェンダーもないので、当時流行っていたスポルティーフやランドナーではなくロードという区分になるのだろうか。 あるいは単なる欠品か。特に表記はないがクロモリだと思うのだが。


ヘッドチューブのエンブレムとシートチューブ背面のステッカー。


ゴム製のレバーパッドはすっかり劣化。娘に「毒キノコが生えてる〜」と騒がれた。

接地面のバリが残っているこのタイヤ、なんとエア漏れしない。さすがに怖くて走る気にはならないが。

キャットアイのリフレクターすら旧くて目新しい。


前後クイック。前輪右側のこの金具は…多分懐中電灯大のライトをぶら下げるためのステーではないかと。
 ご近所から見た休日の私は、自転車を弄っている印象が最近は強いのだろうか。お向かいのKさんから、家に置きっ放しの自転車があり、直して乗れるなら使って欲しいという話があった。

 以前には、庭弄りをされる様なのでと雑草抜きの道具をいただいたことがある。オランダ在住の時に使っていた物だそうで、見たことがない形状だった。

 自転車はあちらの物ではなく、日本製の方が良いのだとご主人が考えたらしく、わざわざ日本から持って行ったそうだ。しかしご主人が亡くなり母娘で帰国してうちの向かいに越して来てからもう20年以上経つと思うが、これはいつの自転車なのだろう。

 初めに拝見した際は引き取るつもりはなくメーカー名もわからなかった。引き取ってから改めて調べると、「LEOPARD(レオパード)」というフレンド商会のショップブランド製品であった。ということはこれ、オーダー車なんである。そして住所氏名と一緒にテプラで打たれた購入年と思しき数字は59.1。昭和59(1984)年とすると25年前である。

 最近少しクロモリに興味を抱いていたこともあって弄るベースにしようか位に考えていたが、何せ遺品であるのでいきなり全塗装というのも憚られる。シャンパンゴールド基調のまま、オールドパーツをある程度活かしつつレストアすることにした。

 ストーリーとしては、発売元のフレンド商会へ行き、レストアしたいんですがというのもアリなのだろう。しかし日頃利用してもいない有名店へそんな持ち込みをするのもちょっと違う様に思えたので、自分でやることにした。それに頂き物の廃品に何万も掛けるほどには酔狂でも金持ちでもない。

 ゴム・ワイヤー類交換と全バラしての油脂類充填は当然として、懸念されるのは、経年劣化したパーツの分解時の破損と、バネ類(特にディレーラー内部)がへたっていても替えが利かない点。それ以上に、私が気軽に弄って良い様な自転車なのかどうかということだが。

 ということでレストアの始まり。

サンツアーVx。アルミ鋳造5段変速のリアディレーラー。

フロントもVx 。

シフトケーブルがBBの上を通っている。

'09.9.22  bicycle 

くまのプーさん衝動買い事件〜秋の新車1号

 「くまのプーさん」と言えばディズニーアニメのイメージが強いわけだが、原作は英国A.A.ミルンの童話である。ちなみに邦訳は石井桃子で1940年岩波書店から出版され、その後改訳されている(それでも文中「敵性動物」なる訳語が残るが)。

 最新号の「文藝」に柴田元幸による『書き出しで読む「世界文学全集」』という新連載があり、そこに柴田訳の「クマのプーさん」(原作訳の表記は「クマ」)が載っていた。クリストファー・ロビンに引きずられて階段にぼこんぼこんと頭をぶつけながら登場する、朴訥な感じながらもある種シュールなシーンが出だしだった。そもそも石井桃子の邦訳本も読んだことはなかったということでわざわざ地元の図書館へ行ったところ、勿論趣は異なるがそういう出だしだった。いやディズニーでも踏襲されていたのかなと娘のDVDで確認したらぼこんぼこんはなかった。

 前振りが長過ぎた。下の娘はプーが好きなのである。そしてこの度私は、娘のためにブーを衝動買いするに至ったのだ。

 事の発端は今乗っている14型の自転車が、お下がりということもありかなりボロになっていた事。22型のお下がりも控えているのだが、この2台は娘にとって“帯にも襷にも”なのだ。今の身体のサイズとしては18型がぴったりなのだが、自転車店で娘が欲しがった補助付きのキティちゃんは今さらだしすぐに乗れなくなるのに2万円超。

 うちの22型でもそろそろ乗れるよと妻に言うと、「なんでわざわざ待つのよ。お陰で自力で走れそうな場所でも今のじゃ危なくて何度も諦めたし、せっかく補助が取れたのにモエギも自転車自体に乗らなくなっちゃうじゃない」。

 そしたら、私に何かが降りてきて、数日後にはオークションで18型を落としていたのだった。

 新型が出た直後らしく型落ちで娘お気に入りのくまプーがあった。送料と合わせるとマルシンのPPKが買えたが、既に1挺持っているのでこれでいいのだと思った。。

→アイデス製品一覧
→ブリヂストンプーさん現行商品

 


ブリヂストン「ウィニー・ザ・プー」はアイデス社のOEM。取り合えず、補助輪外して18型用スタンドを付けた。カギとライトも付けなければ。ちなみに現行型はワンタッチ脱着式のペダルと豪華ベル付き。どちらもいらない。

お下がり自転車。小さ過ぎる14型と 大き過ぎる22型。


ところで同時にまた1台。それもロードバイクが小隊配備となった。が、しかし…次回に続く


'09.9.21  bicycle 

小隊長、29歳の秋
 連休初日は久しぶりに多摩サイを走るがあくまで軽く流す。夜に父母会市内連絡会の会合があるためである。市への予算要求書を詰めていったりで準備も多い。18時の資料印刷から19〜21時半の会議と長丁場。今回は珍しく、酷く非協力的な父母会長がいて、会議後の呑み会では随分とクサしてしまった。ボランティア団体ということを忘れて他人からのサービスを当然のものとして受けるという神経が信じられない。いかんなぁ穏和ないい人でいたかったのに(無理か)。

 そんな訳で午前様となり、翌日の晴天下にさすがに元気よく漕ぎ出そうという気になれず、日が傾き始めるまで体力の回復を待つ。

 娘達と買い物から帰ってきた妻が何やら機械を取り出した。散弾銃…ではなくて高機能体重計。結構値が張ったらしい。

 「ちょっと計ってみなよ」と私の設定を入れていく。[171cm][42歳][男性]。さてどうだ。「体内年齢は? 基礎代謝は?」と訊いてくる。

「体内年齢、29歳だよ」
「えぇーッ!?」小5の娘まで悲鳴に近い声を上げる。まあ、本人も意外な訳だが。

体脂肪率…19%
内臓脂肪率…10.5(標準とやや過剰の間)
基礎代謝…1617kcal/日(40代男性の平均値が1500を下回る位)
体内年齢…29歳

 モチベーションは上がったものの身体はだるいので、ポタモードで多摩湖CRを多摩湖へ向かう。どうにも車道を走る気になれない時でも走れる道があるのはありがたい。

 多摩湖に着くまでは人も多いし車止めもあるので、言うまでもなく大したスピードは出せないのだが、加えてそろそろ至る所虫だらけの季節である。夕方には粗方人が当たった後なのでそれ程でもないが(笑)、外周に入っても迂闊にスピードを出せない。西日に照らされて輝く蜘蛛の巣が、ガードレールやカーブミラーを覆ってアーチの様に見えたりするのだった。

タニタ「インタースキャンBC-711I」

我が家の庭はトンボだらけ。

1月に交換してまだ1200km程度だがこれ。シュワルベともお別れか。

夕食はベアレン頒布会ビール「ジャーマン・ピルスナー」到着。つまみはメープルソーセージと妹コロッケ。
RC20の記録
多摩サイ 走行時間1h24m28s/走行距離35.43km/平均速度25.2km/h

多摩湖  走行時間1h16m49s/走行距離29.62km/平均速度23.1km/h/総走行距離6316.4km

'09.9.15  bicycle 

小径車を支えるもの
 先日、戯れに本欄にカウンターとアクセス解析を付けた。サイトトップにはどちらもあったのだが、ブログ部分については放ったらかしだった。サイトのカウンターはサーバの物なので新たにフリーのを。アク解は同じサービスをコピー。こんな風にhtmlを弄る機能って元々からあったっけかなぁ。

 ともあれ、これで分かったことが2つ。

 1日のアクセス数は、サイトトップは100以下に落ちていたがブログは400近くはあるということ。サイトの検索ワードはガン関係ばかりだったが、ブログは大半が自転車であること。

 ともあれこれで人並みに(?)検索ワードを眺める楽しみが出来た。「その情報ならお任せを」と思うものから「お役に立たずすみません」というものまで様々である。

 自転車は小径車関連の検索が多かった。思うに、小径車は独自の構造やパーツが多いため、汎用の情報では足りないことが多いのだろう。自分も思い当たる。小径車ブームはネット情報が支えている一面が大きいのではないか。

 ある種同様のことを考えている方がいて、その意見を載せたYouTubeの動画が話題になっている。

 …いや、正確に書くと、小径車の欠点を並べて扱き下ろしているんだが(苦笑)。現役で自転車メンテ屋も営みながら自転車専門誌に連載を持つ身でよくやるなぁと。あるいは編集の検閲でストレスが溜まっていたか。

 「機械としての能力が低い割に諸々割高で良い所がない」というのが一貫したご意見なのだが、ロードの様に規格が固まっていないからこそのデザインやアイデアの自由度の高さなどには触れられていない。まあクサす為ならそこは触れないわな。一時期あった 「クルマは全てメルセデスを見習え」とかいうアレみたいなものにも見える。趣味の自転車乗りがみんなロードだなんて気持ち悪い。

 それに多少は弄る楽しみがないと、ただ走るだけのスポーツみたいじゃないか(え? それで良いの??)。

同率3位までの11件のキーワード中10件が自転車関連。しかし「ルイガモ」って私が娘に作った自転車の固有名詞ではなかったのか?(笑)

枠外で物凄い爆笑物のキーワード発見。「BAR おさむ 刺青 歌舞伎町」。オサム君〜誰かが探してるみたいだよ(爆)。なんて書いていたらBBTで遭遇。本件に関しては触れませんですた。



記事に関係ないが、地元パブHにて梨園とグロックのオーナーHさんから頂く。アケビってこんなだっけ?? でかー。 どうやって食べるんだろうか。

'09.9.14  bicycle 

夏の終わり
 夏は終わったらしい。自転車で走ると確かに風の匂いが違う。

 それでもまだノータイ・ノージャケで出勤している。体感的にはそれで良いのだが、そう言えば得意先のクールビズ期間はいつまでだっただろうか。私の服装は例年それに合わせている。ジャケットを持ち歩かなくて良い期間の内に自転車通勤しておかないとなぁなどと週末に考えていたら、クリーニングに出し忘れていた冬物を発掘し、慌てて出しに行く。

 土曜日は予報通りの雨天となる。家人のお出かけの送迎とカット屋とクリーニング。後は例によって自転車整備。

 クリーニング屋へ行くのに引っ張り出したモモチャリ。この時ばかりは巨大前カゴ付きのママチャリの出番である。しかし変速がおかしかった。バラすとカバーの下端が倒したか何かで内側にめり込んで変速用パーツの動きを妨げていた。先日整備したINTER4と違って普及型の変速装置で調整は難しくはないが、これも知っていなくて出来ることではない。

 勢いで実ダホンことボードウォークに手を入れる。実はこいつのスタンドはかなり使いにくく、チェーンステイと跳ね上げたスタンドの間に爪先を突っ込まないと引き出せないのだ。スタンドの先に突起を設けることで対処した。妙に高いハンドルといい、この'05年式の他のユーザーはよく問題なく使えているものだと感心する。

 快晴の日曜日はシーズンの切り替わり前にと武蔵村山「アイス工房ヴェルデ」へ向かった。みいこさんの記事の画像「飯田牧場」のイメージが強かったためか、大型商業施設の狭間の住宅地の真ん中にあったギャップで少し迷う。食べて帰るだけのつもりで搬送装備は一切無かったのに、現物を見ると家人にという気持ちが湧き、お店の方に持ち帰りのための相談に乗っていただく。

 帰宅後皆で食べ、下の娘と小金井公園へ行くと、過日のオフの時には来ていなかった「ダ・ルチアーノ」が来ていた。さすがに食べなかったのは、それも夏が終わったためなのかもしれない。


余るシフトケーブルは両端タイコのため長さ調整不可。RC用パーツでタイコを作れるそうだが、そこまでするかという…。

シマノ内装3速では、真ん中の2段目でこのロッドのラインが軸とツライチになるのが適正位置。

これはちょっと…。革靴なら更に…。

見てくれは難ありだが実用上は問題なし。耐久性は自信なし。

入り口はこんな感じの「ヴェルデ」。10月までの限定「奥多摩わさび」、美味でした。

'09.9.11  bicycle 

「めざせ! 自転車“安全デビュー”」

 私は録画してまで番組を観るということがあまりない。せいぜいが娘のために予約録画したアニメを一緒に観るくらいである。

 しかし先日は珍しく自分で予約録画をした。NHK教育「となりの子育て」。教育熱心なお父さんだと…思われる前に明かすまでもなく、今回の記事タイトルの通りこの回のタイトルは「めざせ! 自転車“安全デビュー”」。前回同様に、自転車ネタなんである。

 全体にクイズ形式で“子供と自転車の常識・非常識”みたいな事をやっていくわけだが、これがなかなか…(苦笑)。詳しい解説はNHKサイトを参照いただくとして、私の感想は以下の通り。

■ 知ってる? 自転車の安全運転
(1)「自転車は常に車道を走るべし?」:正解は「×」
 13歳以下の子供と70歳以上の年寄りは別という意味。それ以外は基本は車道。
(2)「歩行者を追い越す時はベルで知らせる?」:正解は「×」
 それはそうだ。私は大抵声を掛けている。でも信号無視や車道で突っ立っている人には鳴らすけど。
(3)「親子で走る時、親は前?」:正解は「×」
 場合によるが大抵後ろを走っている。危なそうな角では子供に声を掛けたり前に出たり。

■ 子どもの体に合った自転車とは…?
(1) 握った状態で90度ハンドルを切り、手が届かないようならサイズが大き過ぎ

 2人とも充分。
(2) サドルの高さは、子どもの場合は足の裏全体が地面につく高さが○。
 ミルには停車時はサドルから降りるものだと教えてた…。
(3) ハンドルの高さは体を起した状態で軽く握れる高さ・距離。
 ミルには前傾になる位が丁度良いんだと…。
(4)サドル〜ハンドルの距離は変えられないので、腕が大きく曲がってしまう様になったら買い替え時。
 モエギは明らかに買い換え時だが、“可愛いキティちゃん”でキミに合うサイズはそろそろないんだよ…。

 模範的とは言えない様で…。

「となりの子育て」めざせ! 自転車“安全デビュー”('09.9.5放送)

 

元々児童車ではなく、適正身長150cm〜のルイガモなので全然問題なし。


'09.9.9  bicycle 

通勤自転車グッタ

 先週末は約二月ぶりに学童クラブ父母会の市内連絡会役員会。夏休み中も中枢役員は資料をまとめていたりして、私もオンラインではあれこれやっていた。19時〜21時予定の会議は議題が多過ぎて解散は結局22時近く。その後いつものメンツで呑み会となる。

 中に2人、GIANTとGIOSのクロスの人がいる。特にGIOSのFさんは結構本気モードで、都心部への通勤に使ったり境川CRで江ノ島へ行ったりしている。パンクが続いたために何とチューブレスに換えてしまった。さすがバイク乗りだ(笑)。

 本欄をご覧頂き、都心部への通勤でave25km/hというのは凄いですねと言われる。飛ばし過ぎだろうか。それでも自分はせいぜい月1〜2回ですからと返す。「自転車通勤してます」と言える頻度でもない。

 自転車通勤ということでは、我が家で稼働率の最も高い自転車は、実は妹の小径車グッタである。片道6km程度ではあるが毎日の通勤に天候関係なく酷使されている。

 最近頻繁にチェーンが外れると言うので見ることにした。内装変速機である。原因はチェーンの伸びの様だったので、チェーン引きを締める。

 クランクのガタがまた出ていたのでカップ&コーンのBBを締め直す。今年1月のBBのベアリング交換の締め付けが甘かったのだろうか。

 チェーンも外すのでついでに洗浄。サビと泥で洗浄液が真っ茶色の酷い色になった。

 綺麗にして組み直すと今度は変速がおかしい。1段目にならない。後輪が後ろに下がり過ぎてワイヤーが足りないのだ。INTER4はとうに生産中止となっているが、ネットでやっと英語版取説を見つけてDL。調整して事なきを得た。

 '07年3月の納車時に付けたサイコンは累積距離で7千km近くにもなっていた。さもありなん。

 酷使された自転車のメンテも経験だが、実は先日開けてしまった妹の「カナディアンクラブ」の代金代わりでもある。ご馳走様でした。


ルイガモのトラウマか、どうもコッタレス抜きが好きになれない。

シフトを4段にした状態でこの2つの赤いインジケーターが揃う位置までワイヤー位置をずらしてアジャストボルトを調整すれば良い。書けば簡単だが、知るまでが大変。

読書 絲山秋子「袋小路の男」講談社文庫

タイトルと流し読んだ文体で買うも、表題作がどうにも好きになれず。自分に関心があるかどうか分からない冷たくていい加減な寝てもいない男を十余年ずるずる好きでいる主人公と男に全然感情移入できない。なんか昔の内田春菊にこんな話があった様な気がする。


'09.9.1  bicycle 

小金井公園オフ??

 週末、ブックマークを一巡すると妙なことに気付く。続けて見た自転車カテゴリーのブログ3つ共がなぜかヒマワリの画像。場所は相模原や清瀬とバラバラだが、そろそろシーズンの終了なのか見に行く方が重なった模様。ヒマワリと言えば、今月半ばに訪れた小岩井牧場では既に盛りを過ぎていたため各所の画像に違和感を覚えたのだが、あれは東北であるからそれは季節の移り具合も違うのである。

 さて自転車ブログでは近所の話題がネタということも多いが、今回の本欄は直線では家から500mも離れていない小金井公園へ行ったという話である。

 いや、話の順番が違うか。実は青鍛冶さんsumiさんがこちらにいらっしゃるということで、では小金井公園でも走りますかという次第のオフであった。青鍛冶さんはPROGRESSIV FRD-920。sumiさんは4台の愛車の中からARKS M601をチョイスし、sumiさんのクルマに2台を積んでいらした。私はバラしていたJEDIを急遽組み直した。グリップなしでちと危ないがのんびり走になって丁度良かったか。

 私にとっては単なる近所の公園なのだが、お二人がお住まいの埼玉にはなかなかこれ位の規模の自然公園はないというお話で、かき氷をシャクシャクやりながらしばしまったり。ゆるゆると園内を流し、池の亀やドッグランの犬を眺め、いつもの自転車オフとは趣の異なる時間を過ごす。

 初めてお会いするsumiさんは、今回はクロモリのミニベロというややユルポタ系だったが、それなりの弄くり歴をお持ちとのこと。例によって何でも造詣の深い(笑)青鍛冶さんと合わせてメカや素材のお話あれこれとなった。ロードはカーボンのRC20しか持っていない私としては、アルミやクロモリの乗り心地の違いも知ってみたい気もしつつ、同種素材違いで自転車買う志向はないかなぁと思ったり。

 気にしていた天気は持ちこたえ、翌日も合間を縫って下の娘とまた小金井公園へ行った。

 青鍛冶さんからカテゴリー違いのブツを「レポート用に」とお預かりしたが、それだけで結構なプレッシャーなブツ。あ、違法品ではありません(笑)


オフで集まって、撮った写真はこれ1枚という体たらく…。しかも自分のが手前ってどうなんだ。左がM601。奥がFRD。

結局1mm以上削りに削ったピスト用ブルホーン。勿論ドロップ用のレバーなら径が厳密じゃないのでポン付けだったはず。

う〜ん、バカッコイイ。ていうかまたフロントアクスルから飛び出てるじゃん!(爆)→この後調整で事なきを得ました。多分。
RC20の記録 8/26の通勤、往復の合計。
走行時間2h1m1s/走行距離51.22km/平均速度25.3km/h/総走行距離6217.2km


読書 本橋信宏「<風俗>体験ルポ やってみたら、こうだった」宝島SUGOI文庫

最近この種の本が続くね(苦笑)。まあそれなり理由はあるのだがそれはいずれわかるだろうということで。内容はタイトル通りだが、文体はいたってまともでちゃんと読める。最近の話なのだが、現在と圧倒的に異なるのはインフラとしての携帯電話がまだ今ほど普及していない時代だったから。歌舞伎町の街頭でiPhoneを操作して画面を見せ、客から数枚の紙幣を受け取る男を見掛けたことがあるが、当時では思いも及ばぬ商売なのだろう。実は知り合いだったので向学のために何だったか訊いてみるか。知り合いって、受け取ってた方がね(苦笑)。