bicycle
公文書

'07.4.26  car&bikelife

イロモノ・ヒカリモノ・ハンパモノ

 「自転車生活 4月号」の誌面で見掛けて気になっていたパーツがある。Vブレーキ用ブレーキパッドだが、LEDを内蔵しておりブレーキング時に光るのだ。つまりブレーキランプみたいなものだ。それほど売っている物でもないだろうと考えていたら、たまたまよく行く店の店頭にあったので、つい買ってしまった。よくよく考えればあまりいらない物ではあるのだが。

 光量からしておまけ程度の物だし、組み付け始めて分かったが角度の調整がかなり微妙でなかなか点灯しない。米国製だがこんなものか。調べるとブレーキ関係の製品を扱うメーカーだし、シュー自体の品質に問題はなさそうに見えるのだが。しかし値段が通常品の2倍以上でこの信頼性ではなと思う。しかも、フェンダーを付けているJEDIでは、真後からはランプが見えない。これは私の事情だが間抜けだな。透明のポリカーボ製なので一応透けては見えるが…。

 ところで、考えてみると自転車にはストップランプがない。昔の「少年スポーツ車(「デコチャリ」と呼ぶのは間違いだったらしい)」ですらそういえば単なるライトで、ブレーキに連動はしていなかった記憶である。

 技術的には、ブレーキ本体にマイクロスイッチを付ければいいのだから、問題はないはずなのだがどうしてだろう。電源の問題はあるが、最近はハブダイナモの普及が目覚ましく、ブレーキランプは走っている時(=発電している時)に使う物なのだから蓄電の必要もない。電動アシスト車ならばすぐにも付けられるだろう。

 もっとも、自転車はクルマと違って正しく1列になって走ることは少ないので、前を走る自転車が止まるかどうかを気にしなければならない局面が少ないということもあるかもしれない。しかし一方で手信号の「停車」は一般人には通じないので、車道上ではクルマに対して有効だと思うがなぁ。自転車通勤ブームに乗ってどこか“ちゃんと”製品化しないかな。


PROMAX ipad 購入価格2,205円(税込)
電池の表示から2005年7月の製品らしい。…デッドストックか?


夕方からの会合に乗っていくことが多いJEDIには良いかも。

'07.4.21  car&bikelife

なんとなく軽量化

 良く晴れた日曜日。しかし娘2人と留守番のため自転車には乗れず。近くの公園にでもと思えど、娘はうだうだ宿題と家遊びが終わらず、結局ビール片手に庭と自転車いじり。ビールは余計か。ともあれ買ってあったパーツを取り付けるには丁度良かったと考えつつ作業。

 まずはミラーの取り替え。ゴムバンドで取り付けるZefal製SPYミラーを付けていたが、バーエンドだと手が触れてすぐにずれてしまい実用にならないことが判明。形は気に入ってたのだが。それでBUSCH&MULLER製CYCLE STER901-2に交換した。ミラーがガラスなのだが転倒しても割れる前に曲がるだろうから気にすることはないか。逆にZefal製の様にメッキが曇ることはないだろう。

 次はシートポストの交換。なぜまたそこをと思われるかもしれないが、以前店へ調整に出した時にロゴのプリントを削られてしまい、そのままではみっともないが全て剥がすのも味気ないしなぁと思っていたところへネットオークションで手頃な価格のカーボン製を見つけた。そんな金使うならまずインフレーターだろうという感じもするが。今のセッティングが合っていたので、それを置き換える事に注心した。ポストに高さと、シートにポストのセンターをそれぞれメンディングテープで記して換装していった。

 カーボンパーツというと軽量さがまず話題になるが、比較的安価なTRIGON GSP107でもそれなりには軽くなっていた。LG純正のアルミ製(350mm)が実測325g。GSP107(300mm)は実測205gと120gも軽い。…まあ軽量化マニアでもヒルクライムする訳でもないからどうだということもないんだが。前後に大きめのライトを付けているし、サドルバッグには予備チューブ・タイヤレバー・携帯工具が入っているし、軽量化第一という装備でもない。しかし計ってみるとそれでも9.6kg*。なぜだかそれはそれで嬉しく感じる。

*抱えて体重計に乗って計ったので誤差はご容赦。娘が不思議そうな顔をして「一緒に乗るー」と乗ってきたので何度か計り直した。


外したzefalはフォークやフレームへの取り付け向きらしい。それで後ろ見られるのかな?


手前が純正。TRIGON GSP107は送料と合わせて6,250円だった。

読書 藤沢 周「箱崎ジャンクション」文春文庫(再読)

それにしても思うのは、この人は一体どんな取材をしているのだろう。タクシードライバーであったり不動産ブローカーであったり。いつも異様にリアルに感じる。


'07.4.8  car&bikelife

自転車便

 置き自転車を押してビルを出ようとすると、自分が先ほど荷物を頼んだ自転車便が路肩で地図をチェックしている。カーボンバックのアンタレス。真っ新で、ハンドル回りのアクセサリー類がなければ自転車便には見えない。「新車ですか。良いですね」と無意味に話しかけてみる。不器用な愛想で返す女性配達員。その後違う道で同じ方向に進むと、二駅先の目的地近くの交差点で信号待ちの彼女を見掛ける。16インチの置き自転車と同じ速度かと軽く驚きつつ、自分が飛ばし過ぎなのだろうかとも考える。いや、パチダホンで飛ばし過ぎもくそもないか。

 千代田区〜中央区は本当に自転車便が多い。自分で道を走ると余計目に止まる。何年か前に「メッセンジャー」なる映画が上映された頃はMTBも多かった様だが、いま街中で見掛けるのはほとんどロードかクロスである。ブルホーン多いなぁとか、ピスト流行だなぁとか思いながら眺めていると、矩形のカーボンフレームにカーボンホイルのTT風を見掛けたりすることもある。

 出だしが軽いと言われる小径車はストップゴーの多い街中向きだと思うのだが、自転車便では今までに1度しか見掛けたことがない。いや実は自分自身がコンパクトドライブでもないRC20で出だしの重さが気になったことはないので、実はあまり差がないのかも知れない。まあ車体が軽いということもあるだろうが。JEDIとRC20だと2kgも違うし。

 ところで先日多摩サイを走っている時に珍しい女性のチームに出会した。華やかで素敵なのだが、雑念多き私にはレーパン姿の女性の後を走り続ける精神力はなく、代わりに体力を消耗して4台並んだチームを追い抜いた次第。

 そういえば自転車便でレーパンの人を見た記憶はない。靴もせいぜいSPD。それはそうだな、客先行くのだからそうレーシーな格好という訳にもいかない。ダークスーツに置き自転車で二駅先まで走っている自分もどうだかと思わなくもないが。


実は最近の自転車便は、イメージほどには飛ばしてはいないんだよね。


本文と関係ないが、家族と花見に行った小金井公園。木の幹に自転車を立て掛けるのは、傷さえ付けなければ別に構わないと私は思うが、花見の時は止めた方がいいんじゃないかな。

'07.3.30  car&bikelife

帰路

 得意先の年度末であるこの時期、年にそう何度もあることではない深夜残業となった。「1時間でこの量なら残りはあと3時間」だなんて高校生の時の試験勉強と変わらぬ事を考え、時間と共に効率が落ちるのが計算に入っていない上に、効率だけでなくシステムも「落ち」たりするのだ。

 もういいから一杯引っかけて帰るかと思ってみても神田の夜は意外に早い。諦めて繁華街を抜け、タクシーを拾いに幹線道路へ出る。

 ひと気のない夜の街は独特の空気の臭いがして、ふと学生の頃に深夜の街を原付で徘徊していた頃の感覚を思い出す。今は自転車で走ると気持ち良いかなどと考えてしまう。

 以前JEDIユーザーのオフ会に参加したとき、近い業種の人が何人かいて通勤に使っているという話を聞いた。自転車があるおかげで終電を気にせず仕事ができるとおっしゃる。確かに深夜残業の上に素面で終電は辛い。しかし自転車もなぁとは思うのは、単に私が呑兵衛だからか。

 仕事終わって自転車だと体力的に辛いでしょうと言われるが、それ以上に辛いのは帰り道が寂しいということだ。新宿から先、方南通り〜井の頭通りと走るが、クルマもそれなり走っているのにやはり寂しい。なぜかなと考えるに、住宅地の真ん中を走るから“自分の家の周りと同じなのにまだまだ遠い”ことで寂しさと疲労感を覚えるのだという気がする。新青梅一本で帰ったときはそういう感覚はなかった。もっとも、生命の危険は感じたけれど(苦笑)。

 帰路のタクシー、高井戸まで15分掛かりませんと言うから高速に乗る。電車で1時間10分と言うと「そんなに掛かりますか」と無関心だったが、「試しに自転車で走ったら大差なくて1時間半でした」と言ったら吹き出して、「自転車で行きますかねぇ」と可笑しそうに言っていた。それ以外はずっと無愛想な運転手の売上は1万円少々。料金は下で行くのと差はなかったが時間は半分ほどの30分で着いた。…飛ばし過ぎじゃないか?


'07.3.28  car&bikelife

マナーが悪い

 「また“小隊長節”小言エッセイか」と思われるだろうが、いやいや実は小言ではなく懺悔なのである。そう、マナーが悪いのは私なのだ。ごめんなさい。

 ターミナル駅の通路で人の目の前にふらりと出てきてゆっくり歩く様な人間が居たら相手の踵を蹴って「失礼」とか言うだけ言う。以前にもそんな話を書いているが、要するに自分が引いて譲るということができない。齢四十にして偏屈爺なのである。歩き方がそれであるから、走り方もそんなものである。特に無灯火や逆進が我慢できない。

 おばさんと車止めの柵の手前でお見合いになり、相手が「すみません」と言っているのに、慣れぬクリートをガチャガチャ外しながら(だからこそか?)つい舌打ちをしてしまう。苦笑いの表情で「気を付けてくださいね」くらい言えるようでなければならんだろう。人間が出来ておらず後悔する。無灯火の自転車に罵声を浴びせたこともある。ああ大人げない。

 最近は自転車系のブログなどを見て回ることが多いが、多くの人が人格者サイクリストで、自らの振る舞いと較べて恥じ入ることが多い。

 いつだったか、JEDIで小金井街道を走っていて、ロードの後に付いたことがあった。抜けなさそうなのでしばらく後を走ったのだが、まるで一緒に走っている様に手信号を出してくれる。公道でこういう走りが出来たら良いなと思った。相手に伝わるかどうかは別として。

 しかし自転車で不思議に思うのは、クルマと違って追い抜き時の挨拶がないこと。こちらが「どうぞ」と合図を出して譲っても、何らかの挨拶を返されたことはない。並んだときに手を離すのは危ないので自分の場合は左手をハンドルに載せたまま甲を相手に向け開いてみたりはするのだが、まあそれも挨拶になっているかどうか。決まり事はないのだろうか。

 話変わるが先日、23区内の幹線道路で前後ブレーキなしのピスト車が車道を併走していた。あれは好みやマナー以前の問題だと思うがどうだろう。

※ピスト:競輪用自転車の様にギアもブレーキもなく、空転しないペダルを足を踏ん張って止めることで停車する。最近の流行らしく、前輪のみブレーキを付けたピスト車はわりによく見掛ける。


'07.3.22  car&bikelife

「JEDIで通勤」「RC20初傷」2本立て

 週明け。前日早くに寝たせいか明け方に目が覚めた。テレビをつけると天気予報では晴れ。天気も良いし、時間も自転車で充分間に合う時間に出られるなどと考え始める。

 慣れぬポジションのRC20では自転車用バッグもなく荷物を背負って走るのは無理か。いや、そもそも専用靴を履くので、革靴まで背負って行かねばならないから荷物が多過ぎる。RC20に乗れないのは残念だが、街中を走るにはJEDIの方が適任だろう。

 テレビでは今の気温は4度で日中も11度までしか上がらないと言っている。今冬散財ワーストワンと思っていた折り畳みのイヤーパッドの登場かと思いきや、結局それどころか鞄に括り付けたフィールドコートを着ることすらなく、私は通常のスーツ姿(黒シャツ黒スーツだが)にヘルメットと指切りグラブと裾留めという出で立ちで間に合ってしまった。何せスーツ姿なので適度な運動量に抑えようと思うのだが、前を走る自転車が半端に遅ければ抜きに掛かるし、路上駐車がいたら飛ばしてパスする。さすがにシャツと靴下は替えたが大して汗もかかず、きっとこれくらいが快適に自転車通勤が出来る気候なのだろうとか考える(そうか?)。

 通常はドアトゥドアで1時間10分だが自転車でも実測1時間半だった。25km程度というのは自転車通勤できなくもない距離だそうな。しかし重いノートパソコンを背負い、いくつもの繁華街を抜けるには長い。それからハーフクリップと高圧タイヤはこの用途には不向きと実感したので換える、というか元に戻す予定。

 RC20には春分の日に乗った。霊園渋滞を抜けるのに時間が掛かった上、排水溝蓋の細い溝に車輪を落としてしまった。ついていない。ブレーキングの度に何か擦る音がしたので見ると、後輪のリムを抉ってしまっていた。クルマ程には神経質にならなくても良いだろうと考え、凸部をヤスリで馴らし、凹部はアルミパテを盛った。なぜ常備していたかは不明(苦笑)。

RC20の記録
走行時間102.02分/走行距離39.27km/平均速度23.0km/h/最高速度49.6km/h/距離総計67.4km


収まり悪く社内を占領するJEDI。


まだ100kmも走っていないのだが、早速傷物になってしまった。


凹凸はなくなっても色味は揃わない。

読書 三浦しをん「秘密の花園」(新潮文庫)

 先日終了した話題のドラマとは別物。ともあれ読了果たせず。だめだ、読み進められん。

 自転車関係の新コンテンツ「ルイガノ JEDIとRC20の記録」

'07.3.18  car&bikelife

小物に細かいことを言う

 ここのところRC20用の小物をぱらぱらと買っている。

 薄暗くなってから走ることの多い私なのでライトは必需品。フロントはSIGMA BLADEと決めていたが、リアライトに迷う。JEDIで付けているキャットアイのが気に入っていたが、同じ物を2つ買うのも馬鹿らしいしと思っていたら、同種で安い物を見つけた。訊いたことのないメーカーだったし箱の説明が不親切でほとんど外形しか分からない。店員に尋ねても「キャットアイと殆ど同じですねー」程度の答えしか返って来なさそうで躊躇していたが、ウエノクラシックの店員はたかがリアライトでも懇切丁寧な説明をしてくれた。感謝。今まで充電式ライトがメインだったメーカーだが、代理店が増えてラインナップ拡充で始めたのだそうだ。性能は確かに殆ど同じだが、互換性はさすがにないとのこと。キャットアイより複雑な構造でちょっと重そうだが取りあえず買った。

 ボトルケージは必要であるが、こうまで軽い車体だとケージも軽いのにしなければならないんじゃないかと思ってしまう。冷静に考えれば馬鹿らしいが。何店か回り見つけたOGKの物が、カーボンの柄がRC20と同じ粗めのクロス。ちょっと高価過ぎると思うが、カーボンのボトルカーゴは1万円前後の製品がゴロゴロしており驚く。純粋な疑問だが、コレ、ABSでも充分作れる物なんじゃないのか??

 最後にインフレーター。細身で小柄なTOPEAKマイクロロケットにカーボンがある。しかしいざ店頭で見ると結構高額なので、当面はヒップバッグにJEDIのを入れておこう。

 それにしても3,600円のケージがOKで5,000円のインフレーターがNGというのは実はおかしかないかと思いつつ、既に買った合計が結構な額になっているのに気付く。フロントライトはオーバーサイズ用のブラケットを貰ったから、これもJEDIと共用にしておくことにした。


NITE RIDER TAILFAZER 1,800円 ちなみにシートポストのルイガノロゴは店での調整作業時に削れてしまったらしい。残念。

純正品の様なケージ。OGK RC-3 3,600円 これはMTB用で、もっと細身のロード向けもあったが、こっちの方が柄がよく見えるので(笑)。


31.8mm対応ベル 380円 これ、必要なんだよな。RC20のハンドルは31.8mm径なのだが、これに合うベルは他になかった。
 自転車関係の新コンテンツ「ルイガノ JEDIとRC20の記録」

'07.3.15  car&bikelife

通勤。そして再び納車

 久しぶりに寄ったスタンドバーで、知り会いに出会す。最後1杯のつもりで珍しくショートカクテルを頼んだ時に限ってこれである。しかしそんな予感もしていた。

 顔を見るのは久しぶりだが、どうやらサイトは時々見てくれているそうだった。前からの知り合いに自転車ネタは通じにくいかとも考える。実際、ネタが自転車だと読まないと言う人もいた。しかしまあ、それを言ったら銃器ネタの方が専門用語羅列の解説無しなんで興味や知識のない人は読めないだろう。自転車は、自分が初心者なので平易なことしか書けない。

 それはともかく、そんな話に彼女は最近皇居をママチャリで廻っていると言った。きつくないのかと訊ねると、平坦で楽ですよと言うがそんな訳もなかろう。私が、健康のためとか言いながら買った自転車がJEDIでなくママチャリだったらどうだろう。ここまで自転車にのめり込みはしなかっただろうと思う。いや健康のためにママチャリなんぞ買わないだろうが。

 そういえば先週納車になったRC20。残念ながらほとんど乗れてはいない。いっそのこと通勤に駆り出してでも乗るかという気持ちなのだが、本も読めなくなるし何より早起きしないとならない。それはまあいいか。購入店のSさんはフレームのしなやかさを言っていたが、それでもやはり700×23Cのロードである。少しラフな坂を40km超で下るとあまりの振動に視界が悪くなる。眼鏡が跳ねるのだ。ドロップハンドルもまだまだ慣れないし、シフトもままならない。

 そんな我が家にまたも新しい自転車が1台。と言っても妹の物なのだが。20分程度で通えるところに勤めているのだから自転車通勤すれば良いのにと言いながら、カタログやムック本を並べておいたらその気になったらしい。自転車通勤すること自体は実は必然性があるそうだが、その話はあえてここには書かないでおこう。ははは。


20'のグッタ。色はパンプキン。ディスクブレーキはオーバースペックだな。その分軽く作るべきだっただろう。ライトもカギもカゴもまだなので乗り回せない。


話は全然関係ないが庭の枝垂れ梅。こう突っつかれては花びらも早く散るわな。

読書 藤沢 周「雪闇」(河出文庫)

 道という意味のロシア語「ダローガ」が原題で、その方が音の感じからも藤沢周ぽいが、この際それはいいか。過日の作品でかなり失望していたのだが、やはり藤沢周は格好良い。

 自転車関係の新コンテンツ「ルイガノ JEDIとRC20の記録」

'07.3.11  car&bikelife

ルイガノRC20 納車


ほぼ散りきった枝垂れ梅と3分咲の辛夷(こぶし)をバックに。

 3月9日金曜日の午後、ショップからRC20納車の連絡が携帯の留守電に入っている事に気付いた。こちらはすっかり月末納車と思っていたので、嬉しくもあり戸惑いもあり。

 なにせサイコンもライトも取り付けパーツの類をまだ揃えていない。タイヤも換えるつもりでいた。今年のシュワルベ・ステルビオにはサイドコンパウンド部がグリーンのモデルがあるので車体色の差し色に合うからという訳だが。

 一方で、翌日10日は予定が一杯で、翌々日は雨なので取りに行けない。結局は無理矢理予定を繰り合わせ、土曜の夜に取りに行った。サイコンは注文店に電話で頼み、タイヤは、まずはデフォルトのセッティングで乗ってみるのをお薦めしますという店のSさんの助言に従い当面は換えないことにした。夜暗くなってからという、初ロード引き取りにはおよそ向かないシチュエーションである。

 それらに加えて、いざ引き取りに行くと、購入時取り付けて貰ったサイコン「VDO C2DS」が作動不良。本体グラフィックに誤植。なにか健康のためと言うよりネタのためになりそうという予感がするのだが、まあ考え過ぎなのだろう。

 それより何より、はなからひと月は待つつもりでいたためコンテンツ立ち上げから日が経っていない。少しずつ拡張して作るつもりでメニューも作っていなかった。しかも週いち更新の予定でRC20に関する記事を書き貯めていたのだが、一挙にアップしなければならなくなった。

 嬉しくもあり戸惑いもあり、である。


JEDIとは規格違いのBB周り。そんなにバラす部分ではないが、また一つ専門工具が必要になってしまった。


31.8mm径の太いハンドル。手持ちのブラケットでは使えない物がある。白地に紺のアンカープラグは車体色にミスマッチ過ぎる。なんでこんな色なんじゃ。そんな細かい目で見ていくと…


フレームはルイガノのセカンドグレードカーボン「SONIX2」…のはずが、片面だけ「ONIX2」になっていた! これは不良品ではないのかナー?
そんな訳で急遽とばして更新の「ルイガノ JEDIとRC20の記録」


'07.3.8  car&bikelife

缶入りしるこ

 先々週末、時間が出来たので多摩サイを走った。今週は無理かなと思っていたのだが、妻が、通っている公営体育館のジムに行かないと言うし、夜には家族全員で外食する予定だったので、2時間程外出させて貰うことにした。

 前にも書いたが、小さい子供(それも2人)がいる身で、良く晴れた週末の日中に数時間家を空けるのはかなり困難である様に思う。自分と同条件の自転車乗り諸氏はどうしているのだろう。クルマを乗り回すのは夜中でも良かったが、自転車はそうはいかない。

 8歳になる上の娘は補助無しに乗っている。勿論一緒に走っても私の運動にはならないのだが、もう少し暖かくなったら片道10km程度のサイクリングは出来るだろう。放っておくと1日部屋で絵を描いているインドア派なのにバタフライ50mとかできる位には体力はあるのだから(少し親馬鹿の入っている書き方)、多少遠くには行けるだろう。

 しかし下の4歳の娘は補助付きで、しかもなぜだかペダルを1回転できない。途中で戻しながら漕ぐ。通りのちょっと先まで200mかそこらを走って精一杯である。しかも目的地はコンビニで、すぐ寄って行こうと言う。ソフトクリームかチョコレートが欲しいと言う。

 そんなことを色々考えながら走る。多摩サイに向かう時は1度に30kmから50km位走る。以前後輪ベアリングの不具合を書いたが、距離が伸びない理由は機械のセッティングだか自分のセッティングだか。ロードタイプにあっさり無音で抜かれる時は、体型の差も考えずにひょっとして機械の差なのかとも考えたりする。

 帰路、急にパワーダウンを始めた。そろそろ腹が減り始め、早急に何か補給しなくてはならない。チョコバーやミニ羊羹をと思うのだが、SPD-SLクリート付きの靴でコンビニというのもと躊躇っているとお誂え向きの自販機を発見する。

 缶入りしるこでエネルギー補給。丁度良い感じになり、帰路を急いだ。

自転車関係の新コンテンツ、立ち上げ。
「ルイガノ JEDIとRC20の記録」
RC20の納車はまだだけどね(苦笑)。


'07.2.10  car&bikelife

自転車泥棒ではありません

 自転車に乗るようになってからというもの街中でも自転車が気になる様になった。メッセンジャー便で荷物を出す時にわざわざ見に行ったり、道端に停めてある自転車にもつい目が行ってしまう。珍しいのや高価なのは当然だが、私の場合無名メーカーの自転車にまで関心が向いてしまったりする。

 会社近くのガード下が駐輪スペースになっている。有料スペースのため盗難・放置自転車らしきものは多くはなさそうなのだが、神田駅近くという場所柄もあってか通勤自転車ばかりで大してマニアックな物はない。しかしその中で、自分が乗っているせいもあり、安物の折り畳み自転車が気になる。何度か書いているダホンのOEMもよく見掛ける。私が「パチ・ダホン」と称している会社の置き自転車と同型のDAHON Compac系でシボレーブランドの物がよく停められている。前輪がサスなしでグリップシフターである以外に大した相違はなさそうだ。あまり見ていると自転車泥棒みたいなのでやめておくが。

 さて駅から勤務先に向かう道の途中にゲームセンターがあるのだが、ここの前に毎日停められている自転車もずっと気になっていた。おそらくは従業員の物であろうそのMTBは、毎日の通勤に使われていることもあってそれなりにやれている。フレームもざっとスプレーで塗った様だ。しかし配色はなかなか渋い。サドル下面・サドルバッグ・インフレーターが鮮やかなライムで、本体のダークグリーンの差し色となっている。でもそれより何より目を引くのはシートポストの高さである。むちゃくちゃ高い。オーナーは股下何センチあるのだろうか。ハンドルとの位置関係はTTレース仕様みたいだ。トゥクリップも付いている。画像を撮った帰り際、中から出てきた従業員に怪訝な目で見られてしまった。失礼失礼。あるいは持ち主だったかもと思ったが、話しかけるのは更に怪しいのでやめておいた。

6人乗りエレベーターでピッチリ取り回しの出来る“パチ”。→
これこそが彼のレーゾンデートルだ(大袈裟か)。

 

読書 長嶋 有「ジャージの二人」集英社文庫

 読み進むのに時間が掛かった。嗜好云々ではなく、要するに作中の時間の進み方の問題なのだろうと思う。自分が同じ立場ならどうだったかねと考えながらねぇ…。


'07.2.6  car&bikelife

自転車屋で靴を買う

 仕事用の革靴は、この数年は伊勢丹のPB商品を履いている。自分の足に割に合うし長持ちだし、何より供給が安定している。一方、休みの日に履いているのは、妻がどこかで安く買ってきたニューバランスのやつ。「やつ」だなんて、要するに詳しくは知らないのだ。スーツやシャツにはあれこれ言うくせに、靴にはどちらかというと無頓着。特にオフタイム用は運動をするわけでもないのでおざなりだった。そんな私がわざわざオフ用の靴を買うことになった。

 前回ロードタイプの自転車を注文したと書いたけれど、ロードタイプと言えば“靴をペダルに固定できる”ビンディングペダルを使用するのが一般的である。本欄読者の大半は自転車趣味者ではないので、自分でも勉強したての初心者向けの説明をすると、ビンディングペダルには幾つかのタイプがあるため多くのスポーツ自転車はペダルが別売りとなっている。ルイガノRC20も同様である。靴は、ペダルに合うクリートと呼ばれる金具を付けられる専用の物になる。いずれにしても使用には慣れが必要なので、先にペダルと靴を買い、注文したRC20が届くまでの間JEDIにペダルを付けて練習することにして、注文店で店の人に付いて貰い選んだ。

 ロードタイプ用のビンディングの形式は4種類。私はシマノのペダルにした。靴もシマノが良いだろうかと考えたのだが、デザインや質感が趣味でない上に、フィット感も今ひとつ。アディダスやナイキに較べれば幅広甲高の日本人の足に合っているはずだがうまく合わないのである。靴は後日、もっと店頭在庫のある別の店で購入することにした。

 結局件の店員お薦めの伊SIDI社の製品となった。ZETA MEGAというモデルで、初心者向けにしては少し高い。

 本で読むほど脱着は面倒ではなかったし、平地でも歩ける。まあ問題はいざという時どうかということなのだが。自転車が届く前に傷だらけというのは厭だなぁ。


クリートを付けたSIDI ZETA MEGAとシマノのPD-5600


本文と関係ないが、やっと組み上がったママチャリ。買って来た前かごがちょっと大き過ぎて不評。お洒落じゃないからではなく「商店街で電柱にぶつかる」から。

'07.1.30  car&bikelife

「焼き芋屋さんごっこだよ」

 暖かかった日曜日は大半の時間を庭で過ごした。下の娘を遊ばせながら自転車をいじっていた。と言ってもJEDIではなく、ずっとテラスに転がっていたママチャリである。

 この自転車、整備のためにバラしたのは2年も前だった。駐車場の端に半分雨晒しで放置していたのを再生するため引っ張り出したのだった。バラし前の画像をあまり仔細には撮っておらず組み上げには少々不安があった。その後の自転車趣味のおかげでマニュアル本の類と専門工具はそれなりに増えたのだが、実はスポーツ自転車とママチャリでは微妙に“文法”が異なる。もう1台ある妹の朽ちたママチャリを横に部品の位置関係を確認しながら組むことにした。

 再び組み上げようと決意したきっかけは、自転車がもう1台増えるためである。ロードタイプをとうとう注文した。最長4ヶ月、最短1週間で届く。半組みのママチャリとテラスに並べたくはない。かと言って捨てる気にならなかったのは、これが私から妻に贈った物だからということもある。

 組み上げ最大の難関は歪んだリアホイルで、これのために2年前に組み上げを断念していた。今なら、振れ取り台こそ持っていないが歪み修正の経験はある。体重を掛けて大まかに修正してからニップル回しで根気よく張りを調整していった。

 それを終えるとまともに回らない前輪ハブに突き当たる。面倒臭いなぁと口に出しながら、つい最近揃えたハブスパナでバラす。中のグリスはカラカラになっていた。パーツクリーナーで洗浄し、傷がないのを確認してからグリスを塗布して組み上げた。

 チェーンはまだ使えるので固まった泥を洗浄。ワイヤーとタイヤは買ってあったが、ブレーキシューも要交換だった。走って止まるためのパーツだけ組んでとりあえず走ってみる。Fブレーキワイヤーがすっぽ抜けるのできつく締めたらワイヤー留めをねじ切ってしまった。劣化していた様だ。快適に走れるようになるのはまだ少し先になりそうだ。


振れ取り中。呆れ顔の妻の「何やってんの?」への答えが今回のタイトル。


これ以上のバラしはしないぞと念じつつ、整備の泥沼にずぶずぶ…。


流行の渋ピンクカラー。丸石製で実は安物ではないのだが。茶色いタイヤが欲しかったところ。

読書 重松 清「哀愁的東京」角川文庫

 主人公がフリーライターであることが、何より気になっていた。重松清がフリーライター田村章でもあることは、ひょっとして今誰も気にしていないのかも知れないが、多くの作品のあのディティール(いやあるいは根幹)は、ノンフィクションの“情報”がなければ“いくらなんでも”成し得ないものだったろうと私は思い、だからこそそれが主人公になるとは思っていなかったという意味で、この作品は気になっていた。だから、後書きで筆者が「初めての、そしておそらく唯一になるはずの、フリーライターを主人公にした長いお話」と書いていることにほっとするような残念なような気持ちになった。


'07.1.19  car&bikelife

メガマック 昼は晴海で ビーフ天国



 私がマックを始めた頃は1メガ1万円だったが、今は随分安くなったなぁ…。絵面がそれでハードディスクの話の訳ないだろって? 失礼失礼。

 そんな訳でなぜだか話題の「メガマック」を食べる。というかその前に背景が変ではないかという声も聞こえつつ、実は晴海大橋の上なのである。

 例によって築地にある得意先へ校正を届けた帰路、ちょうど昼時となっており、この時間にオフィス街を走り抜けるのも厭だなぁと躊躇していた。何せ車道塞いで5列7列は当たり前で拡がって歩くし、上下ある人間だとなぜだか「自転車来てるよ」なんて声を掛け合ったりもしない。「一派だから昼食には付いていくがそんな用事で声を掛けられるほど上司と親しくはない」とかなんだろうか。あるいは内心轢かれてしまえと念じているとか。厭だねぇ大企業は。そんな勝手な想像をしながら八重洲の大通りを走ると疲れるので、とりあえず近場で昼食を摂ってから帰ることにした。

 得意先の入っているビルのマクドナルドで買う。これから混み合うであろうイートインではなく近場の見晴らしの良いところへでも行こうかと考え、晴海大橋へ向かった。16"のパチ・ダホンでも数分である。それにしても広い歩道は厭なものだ。余裕が出来た分歩行者は広がって歩くだけで危ないったらない。仕方なく車道に降りて途中までターレットと併走する。それ以上のスピードで走る様には出来ていないので自然に高ケイデンスとなる。

 ところで肝心の(?)「メガマック」であるが、「ビーフ天国」と謳う程にはビーフを喰っているという実感はない。少なくともウェンディーズのレギュラーハンバーガーほどには感じないんである。それよりも、いくら高ケイデンスで走っても消化しきれない高カロリーだよなと考えながら帰路を走った。

 「これはバランスの崩れた喰いにくいだけのビッグマックだ」などと評することが本稿の主旨では、いや勿論ないのだが。

予告。やっと到着マルシン ガスBLKモーゼルM712。
レポート近日、乞うご期待。

読書 手塚治虫「ガラスの地球を救え 二十一世紀の君たちへ」知恵の森文庫

 う〜ん…執筆半ばに急逝されたということなので、完成していれば、もっとちゃんと読めるのかも知れない。多分。


読書 三浦しをん「極め道 爆裂エッセイ」知恵の森文庫

 この人の文体そのままの女性を何人も知っている気がする。酒場でよく会う競馬好きの彼女とか、オタ友達でもあった演劇好きの彼女とか、それから隣に住んでいる実の妹とか。


'07.1.4  car&bikelife

初走り

 三が日、結局雨は降らなかったが呑んでばかりで走りに行けず。3日の昼にやっと多摩サイに出掛けられることになった。

 私の多摩サイ始点は概ね稲城大橋。今回は左岸を上って適当なところで玉川上水方面へと考えていたが、例によって立川を過ぎる辺りで「こんな天気の良い休日に、子供達を放っておいて自分だけこんな所を走っていて良いんだろうか」と自責の念に軽く苛まれ始める。他の妻子持ちはどうなんだろうかなんて考えていると「くじら運動公園」で散歩をしている父娘を見掛ける。皆で午後に近所の公園に出掛けようなどと家に電話をしてから「拝島公園」辺りで北上を始める。

 実はこの時点で私のコンディションはガタ落ち。まるでスピードが上がらない。朝飯しっかり食べたのだが、さっさとコンビニ辺りで栄養補給をせねばと考えながら走る。本来は空腹を感じる前に補給しなければならないそうなのだが。拝島で水とゼリー飲料とチョコを補給。やはり全然違うもんだなぁと実感しつつ玉川上水を目指す。

 玉川上水沿いは枯れ葉の川を渡る感じ。高圧タイヤで走る道じゃないよな。

 今回の新装備はハーフクリップ。ゼファールのを折ってしまったが市場に全く在庫がなかったため、似た感じの日本製grungeを購入。仕上げは安っぽいしディティールも野暮ったいのだが、付属パーツはゼファールより気が利いている。SP座金埋め込みのナットや、リフレクターを外した後のペダルの段差を埋めるパーツなどが付属する。スペースの関係でナットは予め用意していた普通のM5で、SPワッシャーはボルト側に取り付けた。

 帰宅後、相変わらずトップで異音を出す後輪が気になりバラす。スプロケットまで外して他の問題に愕然。リアハブ、ゴリゴリいってるんですが…。ハブスパナが見当たらず仕方なく組み戻す。でっかい宿題にタメイキ。

 こんなでロードレーサー維持できるんでしょうか(購入店を誤ったとも言えるが)。

走行時間136分、走行距離52.15km、平均速度22.9km/h


grungeのハーフクリップはワンサイズ。


ここまで来て引き返すのも何ではあるが…。

読書 三崎 亜記「となり町戦争」 集英社文庫

 戦争というのは国家的な事業であるのだから、平生の社会でもうまく立ち回れていない自分のような人間がどうこうできる場などない。大企業や官公庁でパシッと仕事をしているような人達が、仕事として、作戦を立て兵器を用意し兵を動かしたりして初めて機能するものだと私は常々考えている。社会から弾き出されているような極端な政治理念を持つ人や、世間から白い目で見られがちなミリタリー/兵器マニアなんぞに出る幕なんか全くないのである。それをある意味再認識したというか、そういう意味での共感を持って読むことが出来た。