B級グルメ
公文書

'18.12.28  Bグル 

“小粒で辛いわさび” 話題の田丸屋本店「わさビーズ」
 タイムラインに「わさビーズ」が流れてきた時、これはイイと思った。インパクトあるし綺麗だし、何より正統派わさび漬けの老舗の製品なので味に間違いはなさそう(そうでなければ色物過ぎる)。取り敢えず通販で新発売予約があるというので申し込んだ。田丸屋本店の商品は、メインのわさび漬けはそれこそどこでも買えるが、他の商品は関東ではほぼ入手できないので通販にした。


田丸屋本店「わさビーズ」23g入 550円(税別)
 ひと瓶23g入りで550円。これだけに送料1050円掛けるというのもバランスが悪いので2個注文の上で、ずっと買えないでいた「わさびめし」(250円)と、更に静岡名産うなぎ蒲焼[80g](2,080円)も注文した。家族との宴向け添え物に丁度良いかなと。

 事前の公式画像などから、イクラの軍艦との組み合わせが映えるかと、週末の晩の予定を寿司にした。到着早々封を開けると確かなわさびの香り。人工イクラ同様の物を想定していたが、それよりは歯ごたえというか弾力があるので少し滑る。軍艦に乗せるくらいはまだしも、握りに挟むのは難しいかも。だが噛み割ると口の中にわさびの香りが広がる感じが新鮮。軍艦に盛る以外には、もっと粘りのある具材と一緒の方が保持されて盛り付けし易いかも知れない。


週末クリスマスの晩飯。ちなみに私の誕生日でした(ちゃんとした撮影ではマグロが上ですヨ)。



だがちょっとガワが厚いかな…。

 一方で、それは冷たいからで、例えばお茶漬けとか熱い料理だと溶けかけたりして良いのかもと考えて調べた。ところがこの粒の形状を形成しているゲル化したアルギン酸ナトリウムは、そもそも熱に強くて溶けないのだとか。実際に熱湯に浸けたりしたが反応なし。特に硬度も変わらない。但しどの温度でも、咬めば「プチッ」と弾け、わさびの香りは健在だった。今回試して無いけど、何なら炒め物にも使えるんじゃないか?

 取り敢えず、もう少し販路が拡がると良いな。通販の方式や送料はこの辺りがギリギリだろうなと思うものの、試し買いには割高感がある。ただ、商品構成は豊富なので、自分の様に他と組み合わせて買う様な事がしやすいサイトデザインにすれば良いのではないかと思った。いや、小売りなんか後回しで良いから、寿司チェーンとのコラボとか大ブレイクするんじゃないか?  などと勝手に考えている。

見て、光に空かすと綺麗…。恋人同士でやってください。


'18.12.21  Bグル 

むしろ、敢えて塩まぜそば。麺屋こころ お茶の水店
 油そばの類を出す店を事務所界隈で検索して発見し、気になっていた店。台湾まぜそばが売りの店なのだが、私は塩まぜそばの方が気になっていた。繁盛店の様だし駅と逆方向に少し歩くので二の足を踏んでいたのだが、たまたま前を通った時に空いていたので寄ってみた。

 時間が4時頃という半端な時間だったためか、先客は店内の5名のみ(改めて見ると内1名は休憩中の店員か誰かだったらしい)。退出までに3人が来店。

 着席して券を渡すとニンニクを訊かれたがパスとした。卓上には昆布酢、黒胡椒、一味。あれ、ラー油はないのか。違う食べ物だし仕方ないか。

 注文後11分で着丼。まず目を引くのがブロック状で焼き目の付いたチャーシュー。注文後に何かを焼いていた様だったがこれを炙ってたのか。ほろほろしつつしっかりと噛み応えもある。こういうのも悪くないかな。一方で薄目のシナチク。これはメリハリとして良いかと。海苔は刻みで正解。その上に乗っている魚粉が好みではないのだが、量は控え目でタレとのバランスは悪くない感じ。そして麺はツルっとした極太麺で、表面に粒が透けて見える。と書きつつ麺だけを撮るのを忘れていた。


この画像では読めないが店頭に並び方の説明がある。


塩まぜそば(860円) 丼は結構深く見た目より麺の量は多い。右奥が別皿のラー油。
 気になっていたラー油は別皿で出て来た。半分程食べてから少し垂らす。辛さ控え目で香りの豊かなラー油だった。すり鉢状の丼は残りが掴みづらく実は7分目だったが、結局数回に分けて全部掛けてしまった。

 最後に追い飯を訊かれて、いつもしないので断ってしまったが、残った汁は勿体ない気になった。まぜそばの類でこの位の価格だといつもは高いなと思うのだが、これはまあ楽しませて貰ったか。

 油そばは巷で時々流行るのだが、シンプル故にキャラ付けが曖昧なのと、単価を上げにくいというMDの問題がある様に思う。台湾まぜそばはそこを埋めるものだろうが、正直キャラが濃過ぎて安心できない。その意味で、ここでの塩まぜそばは続いて欲しい。

麺屋こころ 御茶ノ水店台湾まぜそば / 神保町駅新御茶ノ水駅御茶ノ水駅
夜総合点★★★☆☆ 3.0


'18.12.20  Bグル 

店名もメニュー名も読めない? 歌舞伎町・心斎橋 味仙
 歌舞伎町の外れ、お馴染みの一角がまたラーメン屋に戻ったので覗いてみた。

 店名が神田で寄った事のある名古屋が本店の味仙(ミセン)と同じだったので調べると、そことは全く違う系列の店でその名の通り本店は大阪なのだとか。読みも違って「ミナミ アジセン」と読むそうで。店名の読みが違うのはともかく、心斎橋をミナミとは読まないよな。大阪ではそう読むのだろうか。

 名古屋のご当地モノとして知られる台湾ラーメンは、名古屋発祥ながら料理人が台湾人だから台湾ラーメンと名乗ったというけど、「台湾ラーメンの老舗」を謳うこちらは純粋に中華屋なのかメニューの呼称も中国語。その中で坦仔麺(タンツーメン)は、台湾ラーメンのルーツとされるが、これ自体は台湾ラーメンとは呼ばないだろうし、なのに辛さを売りにしていて整合性がない気もする。汁麺は、台湾麺(タイワンメン)<坦仔麺(タンツーメン)<炸醤麺(ザーチャンメン)<四川麺(シセンメン)の様に、辛さの段階別になっている。ともあれ中華に慣れてないとルビなしで読めない。

 そんな次第で呼称が分からないお客が多いからか、店員さんからメニューの説明がある。その中で油そばだと説明のあった葱油拌麺(ツォンユバンメン)を、油そば探求家の自分としては頼んだ。尤もありがちだけど、よく知るあの油そばではなくて、何と言うかまぜ麺。更に神田味仙の台湾まぜそばともまた別物で、全く辛くなかった。調べると「ネギ油の汁なし麺」という意味で、主に上海の料理だとか。つるつるの中太麺は食感が普通の中華麺よりちゃんぽん麺に似ていた気がする。葱油タレというのもこれはこれでいけるかな。

 先に名古屋発祥の味仙に行っているため「なにこれ」感が強くていろいろ書いているが、しかし店としては悪くない。非中華系外国人店員の応対とかは丁寧でとても良い感じだし、メニューの味や価格に問題があるとも考えていなくて、飲食店としては割に良いと思っている。単に大阪でのプルーフは歌舞伎町には全く届いていないという事なのだろう。

 蛇足だけど、できれば店内に怪訝な団体のポスターは貼らない方が良いとは思うけどな。大阪発祥でここに絡むとあちら関連だと思われるのではないか。

チラシは素人作らしく、まず店名が訴求されてない。

葱油拌麺(750円)

ツルっとした、ちょっと変わった麺。

怪訝なポスター(w

心斎橋 味仙ラーメン / 西武新宿駅新大久保駅大久保駅
夜総合点★★★☆☆ 3.0


'18.12.9  Bグル 

丁寧なレンチン・ナポリタン ファミールカフェ(公立昭和病院内)
 公立昭和病院は、この地域で最も大きく有名な総合病院だが、それ故あまり気軽に通う様な病院ではないと思っている。救命救急センターでもあるし、ここへ入院するのは余程重病という印象がある。20年以上前に亡父が入院していたし、今は母が入院しているからだろう。

 病室に入るのは勿論、院内に入るのも20年以上ぶりだった。暫く前に建て替えられており、当時とは全然別物になっていた。

 身内に入院患者が出来ると、病院内で待機、つまり時間を潰す事が多くなる。そう言えばいま食堂はどうなっているのだろうか。昔の記憶では、半地下の薄暗い理科実験室みたいな食堂だった。解凍しきれてない冷凍ケーキをつつきながらぬるいコーヒーを飲んで時間を潰していた。

 駐車場から入口に向かう1階の通り沿いの陽の当たる一角にファミレスの様なウインドがあり、「ファミールカフェ」「ファミールレストラン」のサインが見えた。まるでチェーン店の様だが、後に調べるとここだけの店舗だった。同名のレストランが7&iグループにあるが、あれとは別物らしい。

 日曜だったのでレストランの方は休み。カフェの店頭にはドリンクの表示しかなく、ウインドウにはケーキだけ。フードはないのか訊ねるとカルボナーラ/ナポリタン/ピラフがあるという。若い女性店員の応対は明るく丁寧だった。頼むのは勿論ナポリタン。レジで支払い、番号札を受け取る。

 間続きのレストランが休みのため間の仕切りが寂しい感じ。先客は初老の男女6人程の賑やかな団体と、窓際に大荷物で仏頂面の若い女。

 当然だがナポリタンはレンチンの冷食。「この面を上に」と印刷された袋をレンジから取り出すのが見えた。だがそのまま皿に空けて出すのではなく、一旦ボウルでよく混ぜ、綺麗に皿に盛った後、パセリを散らして出してきた。充分だろう。

 病院の食堂は、なんかもっとぶっきらぼうな方がしっくり来る。しかし丁寧に接されて何の文句があるのだろうか。

日曜なので人影もなく薄暗い院内の奥にこんなサイン。


丁寧に盛られたレンチンのナポリタン(680円)。中太麺に具は輪切りソーセージ、タマネギ、デカいピーマン。

ファミールカフェカフェ / 花小金井駅
昼総合点★★★☆☆ 3.0


'18.11.22  Bグル 

旨いがいろいろ謎な油そば専門店 Japanese Noodles 真
 店の存在は知っていたが、ある日思い付き行くことにした。しかし急な事で、改めて店の情報を見返すことなく寄ってしまった。平日8時台、先客3名。但し1名は関係者らしかった。

 油そばに、無印と「真」がある。どう違うか分からない。初見では大概無印を頼むのだが、この日は店の名を冠した方を頼もうと思ってしまった。結果、別に失敗という程ではないにしてもイメージとは異なる物を食べることになった。

 手前側の下がったデザインの丼に、ちょっと凝った感じの道具立てで登場。「サービスの」と汁を出すのは油そばの店にありがちだが、汁物を付けると怒る客でもいるのだろうか。目の前で柚子を削って振るらしいが、苦手なので断る。郷に従っておくべきだっただろうか。申し訳ない。

 そして一口。うん、魚粉だね。しかも降り掛かっているのではなく、いくら食べ進んでも魚粉。旨いし、それなり手も入っている。だがこれ、自分基準では油そばという感じがしない。麺は太さも硬さも程良いし、太いメンマは好きなタイプ。チャーシューも悪くない。でもこれは油そばっつーかなぁ。

 以前読んだレビュー通り、量はやや少ない気がした。最近少食な私ですらそう感じたが、その日は夜までほぼ何も食べていなかったのだった。

 店主に「真じゃない方は別物なんですか?」と訊ねると「こちらはカツオベースですが、あちらは醤油なんです」と。それだ、それが良いのだ。「じゃ、それも」「!?」かくして自分史上初の店内連食となった。

 具の肉がチャーシューでなく豚バラで水菜なしという違いはあるが、それにしても380円もの価格差程に違うのだろうか。肉は味が付いてないのでまず底に沈めタレに漬ける。全体に薄味で、色も薄い。うーん、醤油ベースかなこれ。でもまあ醤油なのかな。

 ところで、券売機が分岐型のタッチパネルなので、自分の選択肢以外のメニューは全く記憶に残らない。良くないと思うよこれ。おかげで酒一滴も呑まなかったよ(w。実は日本酒が豊富なのだとか。

良い感じの落ち着いた建て構え。油そば専門店には見えない。

【真】油soba 並/大(880円) うん、まあ、油そばのデフォにしては高目だよね。

油soba 並/大(500円)※やや小盛仕様 ところで食べログ見ると今年の春頃まで680円だったらしい。

Japanese Noodles 真油そば / 大久保駅新大久保駅西武新宿駅
夜総合点★★★☆☆ 3.0


'18.11.17  Bグル 

自作タレの油そば
 最近B食ブログの様な本欄。大抵はどこかの店のレポなのだが、たまに家で作って食べる話もある。「彷徨う油そば」ではチルド麺製品を娘と食べる話を書いていた。

 記事中では、東洋水産のチルド麺『頂点の一杯「珍々亭」油そば 2人前』は季節によりどこのスーパーからもなくなると書いたが、実はイオン系には通年であるらしいことが後に分かった。近隣だと「イオンモール」「マックスバリュ」だが、どちらもうちから少し離れている(自転車で十数分程度だが)。近隣のスーパーで買える適当な生中華麺に自作タレで作れたりすると便利なのだが…。

 そんな中でホットペッパーサイトのコンテンツ「メシ通」が参考になった。自作タレレシピは手間の掛かり具合で3段階あり、台所にありそうな物で作ったり、醤油ラーメンの付属スープを流用したり。余所の記事でもこれを参考にしているらしき所も見られる位。最上位は自作チャーシューの煮汁を使うという“反則技”なのでスルーで(笑)。付属スープを流用は自分もしていたのだが、イマイチだった。余所の記事ではゴマ油の香りの強さを避けて白ゴマ油推しというのもあったが、うちの台所にはなさそう。

 油そばは、基本的に麺を愉しむ食べ物だと思うので、まともな生麺を使った方が良いと思う。その上でタレで遊んでみるのが良いかなと。

 下記のレシピで作った感想は…香り、オイスター立ち過ぎかな。でも味は丁度良い。ただ油が足りなくてすぐに引っ付く。ということで改良の余地はまだまだ。オイスターソース少な目にして、本当はラードのところリノール油とかで油分を足すかな。


今回のレシピ…
オイスターソース…大さじ0.8
醤油…大さじ0.8
ゴマ油…大さじ0.7
計量スプーン使って目分量か(w

何も具がないので、適当に海苔を乗せた。


麺は西友の「みなさまのお墨付き中太麺」(税別75円)。調味料は台所からこっそり。
小隊司令部発「彷徨う油そば」(2018.4.19)
メシ通「油そばは自分で作ってたらふく食べる!かんたん・安い・ウマい」


'18.11.15  Bグル 

ある意味、神田的喫茶店 イトウコーヒー店
 以前に神田の喫茶店ナポリタン巡りをしたことがあったが、その時この店は見逃していた。事務所を近くに越して来て気付いた。建築中の住商の巨大ビル脇の道を1本入った角地にあり、表通り沿いに誘導のための素朴な手書き看板が出ている。看板を見ると売りはローストビーフ丼の様だが「スパゲッティセット各種」というのもあるので、ナポリタンくらいはあるだろうと、先日寄ることにした。

 重厚な雰囲気のファサード(ちょっとスナックぽい)に中の見えない扉で少し入りづらい。厨房とホールに六十代男性が一人ずつ。全てのテーブルにこれまた重厚な灰皿があり、近隣他店に違わずランチタイム関係なく喫煙可の様だったが、幸い喫煙者はいなかった。1時半近くで、先客は2名。但し店にいるうち3人入ってきた。

 手書きというだけでなく分かりづらいメニューからナポリタンを発見。「セット」はどうやらドリンクセットのことの様で、私は飲み物はビールを頼むので(またぁ)「単品」にした。しかし「単品」は、サラダと味噌汁付きなのであった。これはフードメニュー全ての仕様らしい。連れのポークソテーも同様だった。

 さて程なく登場のナポリタンは意外にそれなりの盛り。細麺で一見具無しの素ナポに見えたが、よく観察すると、刻まれたマッシュルームに、僅かなタマネギと挽肉が見られた。ソースは意外にストレートなケチャップ味ではないので、手製でこれが具なのだと思うが…なんか実はミートソースと一部共用してるのではないかと類推。

 食べログでの他の方のレポとホールは別の方で、腰の低い至って丁寧な接客だった。妙に歴史ありげな調度品に囲まれ、意外に適度な採光など、私世代程度ならそう悪くない感じ。しかしランチの皿を並べるにはテーブルが小さく、反して砂糖壺と灰皿がデカくてバランスが悪い。だからかどうか、食器下げが異様に早く、あまり居心地が良いようにも思えない。

表通り沿いの看板。手作り感満載のメニューが無造作に貼られている。

重厚な外観のファサード。手作り感満載のメニューが無造作に貼られている。

ナポリタン単品(680円)ドリンクセットはコーヒー/紅茶/ミルクが付いて820円。

全体でこれの倍程度の量の具がちょっと混ざってますという感じ。

イトウコーヒー店喫茶店 / 小川町駅神保町駅竹橋駅
昼総合点★★☆☆☆ 2.5



'18.10.29  Bグル 

馬場で油そば リサーチ、その後 力
 先日、馬場で間に合わせ的に適当な油そばを食べてしまったので、今度は下調べをして改めて向かう事にした。と言っても次女の学祭を覗きに行くついでの帰路だが、おかげで(?)15時近い半端な時間となり空いていた。全17席に先客2名。

 力(ちから)という店名と、ミャンマー出身の方がやっているということと、油そばを供しているというのが、いずれもイメージがバラバラでまとまらないままに訪店した。とは言え食べログでフォローしてる方の記事では悪い感じはなかった。

 
 コンパクトだけど機能的で、雑然としてるけど衛生的、というのがまずファサードの印象。券売機には確かにミャンマー的選択肢が広がっていてそれはそれで惹かれるのだが、まずは醤油味の油そばだろう。あ、でもビールはミャンマービールにした。

 店頭メニューでは分かりやすい様に麺とタレを2丼に分けた写真を載せているが、出て来る時は勿論ひと丼。続けてお好みで柚胡椒、宜しければ追加のタマネギ、そして最後さっぱりしていただける様にとスープが出て来る。好みとしてはいずれも要らないのだが、良い感じの案内ではある。

 でもそのスープにレンゲが付いていたおかげで、サイコロ状のチャーシューが食べやすくなり良かった。あれを箸でいちいち摘まむとか掻き込むのってあまり好きじゃないんだよな。

 しかしそれ以外は、奇をてらったまぜそばよりは遙かに正しい油そばだった。縮れた平太麺は、食べた感が高まるので好み。ただ、私はアンチタマネギ派なので、元々の量でもちょっと食後が厭な感じだった。

駅前から遠くはないが、ちょっと坂を登る。


油そば しょうゆ 790円 と、ミャンマービール、ボトル600円
 

 すんなり完食してしまい、卓上の辛みガーリックどころかラー油すら掛けるのを忘れてしまったのが残念。

 油そばが旨い店で困るのは、油そば以外も旨いらしくても、そちらに辿り着かないという点なんだよな。これミャンマー系のも絶対旨いはずなんだけど、食べられるのはいつだかなぁ。
 
油そば / 高田馬場駅下落合駅目白駅
昼総合点★★★☆☆ 3.0

小隊司令部発

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'18.10.28  Bグル 

トマト縛りで店探し 太陽のトマト麺 新御茶の水支店
 出先で半端な時間に腹が減って「ナポリタンかなぁ」と考えたものの、近くの適当な店が思い浮かばないまま移動して御茶ノ水に着いてしまった。そうすると選択肢が明確になるはずが、逆に「むしろ中華麺」とか考え始めてしまう。で、思い出したのがこちら。

 実はよく知らなかったのだけど、チェーン店なのだそうだ。通勤路すぐ近くなので視界には入っていたのだが初めて入る。平日3時過ぎなので、先客はとうに食べ終えておしゃべりしてる一組のみ(結局この2人は私が出ても残っていた)。客はそんなだが、厨房ホール各1の店員さん達はしゃきっとちゃんとした接客だった。

 
 さて、麺類の選択肢はトマトスープか鶏白湯の二択。言うまでもなく今日はトマトの気分。いずれもつけ麺などはなくて、具のバリエか飯を足すくらい。

 それにしても味の想像が付かない。ラーメンの汁にトマト? などと考えながら、着丼するなりまず一口啜ると、普通にイタリアンなトマトスープ。え? うん…。まあ確かにそうだよね、となる。麺は博多ラーメン風の細麺。

「太陽のラーメン」760円
 

 食べると、これもありかなと思う。しかしラーメンを食べる時には残すスープも、これだと残すのが随分と勿体なく感じる。何せ普通にトマトスープなのだし。例えば単品でトマトスープを頼んで、バゲットが切れたら残して帰るとかないだろうしという感じ。ああ、それで替え玉が半玉単位で設定されているのかと納得。でもトマトも濃厚だが(完熟トマト3個分だとか)ニンニクもたっぷりで、この後客先には行けない気も。

 トマト味が好きで麺類が好きなら、これも選択肢の一つかも。

 
太陽のトマト麺 新御茶の水支店ラーメン / 小川町駅新御茶ノ水駅淡路町駅
昼総合点★★★☆☆ 3.0

小隊司令部発

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'18.9.19  Bグル 

馬場で油そば
 高田馬場で呑んだ後、ラーメンを食べようという気になった。だが、風流はアホみたいに混んでるし、野郎程には腹は減ってないし、景虎に至っては既に閉まっているという始末。そこで、さかえ通り入ってすぐの所に油そばの看板を出してる店があったことを思い出す。鬱陶しいガールズバーとキャバのキャッチをかわしつつ発見。入れそうだったのでそのまま入店。

 実はこの店、食べログでは「高田馬場/油そば」で検索しても出てこない。完全に家系ラーメン屋としてだけ扱われている。店頭看板がこんなに(写真ナシで失礼)油そば推しなのになんだこれ、食べログのレポートすらない。というのは後で調べて知った話で、この日はただ店頭看板の記憶に誘われるがまま油そば目当てで入った。券売機のボタンも目立つ位置にあるが、どうやら新メニューの様だった。

 
 店員さんの日本語がたどたどしくて、S/M/Lだのライスやニンニクの有無だのという無闇に広がる選択肢に戸惑い、これは書いてあれば良いだけの情報じゃないかとむしろ可哀相になりつつ注文後、ややあって着丼。

 ザクザクのネギには辟易しつつ、メンマ、チャーシューと共に取り敢えず麺の下に潜らせるのが油そば好きの習性だろうか。ノリは刻んであり、ラーメン同様にペラリと入っていない点は好感が持てた。

油そば 並/大 730円
 

 しかし一口目で「魚粉か」と、遠い目になる。まあ、油そば名乗っていても、店は家系だし仕方ない。そしてひたすら甘塩辛い。和えるだけのタレとは言えこれはちょっとというレベル。そこへ玉子でも垂らしてまろやかにしようにも味玉しかない。更にメンマの味が、その塩辛さとバランスをとってか無味なくらい薄い。ただ角切りに近いチャーシューは旨かった。でもたまたまの角切りだったら残念(券売機の写真は違う形状だった)。

 評判は良い店の様だし実際店は良い感じだった。ここでは家系ラーメン食べれば良いんだろうな。
 
麺達うま家ラーメン / 高田馬場駅目白駅下落合駅
夜総合点★★★☆☆ 3.0

小隊司令部発

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'18.8.25  Bグル 

冷やし中華で新天地ランチを(その4)取り敢えず〆
中国料理 金陵
 近隣で冷やし中華を探しているうちに気に掛かっていた店の一つがここだった。何せPOPが「冷やし中華500円」である。ラーメンでも安いのに、建て構えは普通の中華料理屋である。意を決しランチに入る事にしてやっと気付いたのだが、それは「冷やし中華弁当」500円なのだった。持ち帰り、そういうのもあるのか。

 中に入ると店内では800円だった。それはそうだな。醤油か坦々の選択肢があり醤油で頼んだ。果たして出て来ると、他にサラダと小炒飯に杏仁豆腐まで卓に並んだ。価格差分そんなにはいらないんだけどと内心思いながらいただくが、うん美味。先日の某店と違い、蒸し鶏もちゃんと下味のついたもので旨かったし、杏仁にはフルーツも入っている。

 後日持ち帰りにも挑戦した。こちらは付属品がなかったが、麺の量自体は同等の様だった。こちらも旨かった。あ、ただ、カラシが付かないのは残念。

あっさりしたファサードに「冷やし中華500円」のPOPが。

卓上のランチメニュー。
 
店内での冷やし中華ランチセット(800円)。

持ち帰りの冷やし中華(500円)。

派手な看板とこれでもかな立て看の店頭。

冷やし中華(800円)。他のランチメニューと較べて結構な割高感。
本格中国料理 龍盛菜館
 そろそろ冷やし中華巡りも飽きてきたある日、靖国通りの向こう側にあるラーメン専門店が冷やし中華のPOPを出しているのに気付いた。具が別皿に盛られ、それぞれの具も凝った旨そうな写真だったが、店内の券売機に向かうと驚きの品切れ。

 失意のまま通りに出ると、2軒先のこちらも、ひっそりと柱の横に貼られた文字だけのPOPで冷やし中華とあった。カウンターとテーブル3つの店内。特に案内もされなかったので横並び2人用という変なテーブルに着いて注文。奥の厨房からはずっと中国語の私語が聞こえていた。

 10分程で着丼。こちらも具が別皿だった。ただ、特段別皿でアピールする程の感じもないのだが、この並びの流行なのだろうか?(苦笑) そして…胡麻ダレ!  しまった、デフォルトが胡麻なのか。それにしても冷や中の胡麻ダレってどれもこんなに甘い物だっただろうか。日頃醤油味しか食べないので分からない。

 何か色々もやもやした気持ちで店を後にした。
お茶の水・大勝軒
 ラーメン専門店でも冷や中を出す店はある。こちらでは「復刻冷やし中華」と称して店頭にPOPが出ていた。そう言えば昔、神田に大勝軒があった時に食べたが、あれと同じ物だろうか。大勝軒は系統により味も違うそうだが、違うのかどうかも知らない。それはまあいいか。

 入口すぐ狭い階段があり、途中の踊り場みたいな位置に券売機がある。「復刻冷やし中華」はPOP類は870円だったが、券売機では770円になっていた。ま、安くなってる分には文句も出ないだろうが、何か違う商品なのかと思って、ボタンを一周見直してしまう。

 出て来たのは神田とは全く違うものだった。お馴染みの太麺に意外に素朴な具が乗る。一口目はかつお節ぽい風味のが掛かっていて違和感があったが、あとは普通の冷やし中華のタレ。

 忙しそうなので撮影の断りをした位で大して話も出来ず、何の復刻なのかは結局聞きそびれた。


意外に地味な冷やし中華(770円)。
神田大勝軒「冷やし中華」はこちらの記事。工夫のある具で華やかであった。

ナポと冷や中の共通点
小隊司令部発2013年08月21日


'18.8.19  Bグル 

アナザー小岩井のロメスパ 大手町ボーノボーノ

 ロメスパ界隈で不思議だなとかねてより思っていた店がこちらだった。聖地であるリトル小岩井の数百メートルと離れていない場所に数年前(2015年)にでき、一見メニュー揃えも被っている。兄弟店か何かか? と思って運営をしている会社(シンエイプラウド)のサイトを見たところ、源流は同じ小岩井なのだそうな。ちなみにかのジャポネは元リトル小岩井の人が出した店なので、源流としてはこちらも同じと言える。

 近いということもありやはりリトル小岩井と較べてしまうが、メニューはよく見ると基本の「ナポリタン」「ジャポネ(スタ)」「タラコ」が被る程度。そしてこちらには、ご飯物やソース味やあんかけなどがある。カレーライスがあるのにインディアン(カレールー掛け)がないなと思ったら、オプションにルーのトッピングがあった。いやむしろどれに掛ければ良いのか分からないけど(w

 私自身はあくまでナポリタンでの確認なのでご了承を。“向こう”でコールスローと呼ばれているキャベツの酢漬けはこちらにもあり、別皿ではなく脇に添えられていた。やや酸味は控え目で油ぽい。価格は全体に1割程安い。先発ロメスパ2店とは異なり食券制となっている。

 味はどうかと言うと、若干違ってやや炒めが強く、味は薄めと感じた。ボリュームは多い模様。いや、多い。

 カウンター席から中が見えており、1食分の容器に小分けにした茹でストックが目立つ。時間帯故なのだという気もする。

 ロメスパと言うと手練れのおっさんだけで厨房を回してるイメージだが、最初に伺った際は時間帯のせいかアラフォーのちょっと美男美女ぽいお二人のオペレーションで違和感があった(w

 テイクアウトもあると知り、後日試してみた。これにもキャベツは同梱で同価格。

 初訪店直後に事務所を移転したため、歩いて行くには少し遠いのだが、電話予約して社用自転車で買いに行くのも良いかなと思っている。


ナポリタン並(の少な目)500円。酢漬けキャベツが。


テイクアウトのナポリタン並500円。酢漬けキャベツが。
ロメスパ専門店 ボーノボーノパスタ / 大手町駅三越前駅新日本橋駅
昼総合点★★★☆☆ 3.0


'15.8.13  Bグル 

冷やし中華で新天地ランチを(その3) 帝国の中華三連星
 事務所近くに「インペリアル御茶ノ水」という中規模マンションがある。この1F(半地下)の道路に面した場所が全部飲食店になっていて、3軒も中華屋が入っていた。これは片っ端から回るしかあるまい。冷や中だけにどこも同じかと思いきや、意外にいろいろあった。

神田餃子屋
 表通りから一番奥の店。店名にそぐわず全体の雰囲気は普通の街中華。店頭のメニューを見ても、全然餃子推しには見えない。通りに面したダクトからは炒め物の煙が吹き出していて燻されるなぁと思いつつ店に入ると、正面は喫煙客という、踵を返したくなる状況だったが、通された奥は意外に広々として空いていた。店も広いがテーブル間に余裕がある。

 冷や中の麺は随分と細目。ハムとチャーシュー、しらたきと茹でモヤシはそれぞれ被りではという気もするが、普通の冷や中。カラシは卓上に小袋入りの物があった。

中に入ると意外に広く、この写真横幅一杯が店舗。

メニューを見ても餃子推しには…見えない。

冷やし中華800円 一瞬、醤油ダレではないのではと思ったタレの色。

四川料理 留園(リュウエン)

 並びの真ん中辺の店。自動か手動か分からない変なドアを開けて店内に。とっくに食べ終えてる風なのに滞留する客が目立つ。

 ちょっと高めなのは四川風故かと思ったが、他に冷やし麻辣麺もあるので違うか。注文して出て来たのは果たして普通の冷や中だが、サラダと小炒飯と小皿(搾菜)と杏仁豆腐と、更にアイスコーヒーまで付いてきた(滞留はこのためか)。こりゃ確かに880円だろう。

 麺は良く締まっており、クラゲ並みに歯ごたえがある(ちょっと硬いかな 苦笑)。味付けのない鶏肉がいまいちで、その分かタレは味が濃くて酸味が強い。

 いずれにしても喫煙可で滞留客多いのは如何なものかと思った。

完全に中華居酒屋の建て構え。

冷やし中華880円(醤油orゴマ) ボリュームはバッチリ。左奥はビールではなくお冷やのお茶。
 

中華料理 華味(カミ)一番

 表通り沿いの店。店頭には大きく写真入りで小皿料理メニューのシートサイン。冷やし中華を含むランチも脇に小さくメニューが出ていた。バンバンジー冷麺と共通の冷麺用の器で、クロレラ入りの緑色の麺だとか。いろいろ特徴がありそうで期待高まる所だが、初手から躓く。醤油タレが品切れだという。それはなかなか聞かないな。

 そして仕方なく頼んだゴマダレが、酷く不味い。シロップの様に甘いのだ。何だこれ。チャーシューが単品料理の流用らしくツマミ味であるとか麺以外にもちょっとした特徴があるのだがそれどころじゃない。そして、逆に杏仁豆腐がまるで甘くない。

 2時近くなると気も緩むのかオペも適当な印象だったな。

並びの3店の中では小綺麗なファサード。

「麺大盛無料」という商品らしい(w

冷やし中華(醤油ORゴマ)850円 カップに入っているのがタレ。


'15.8.12  Bグル 

冷やし中華で新天地ランチを(その2) 千代田通り辺り
 この季節ならではの冷やし中華で店巡り。というのも事務所を移転したばかりでランチの店の再開発を要するから(笑)。冷やし担々麺や冷やしラーメンの類は除外し、胡麻ダレすら無視して、敢えてストレートに醤油味の甘酸っぱい古典的冷やし中華を探した。

美食居酒屋 中華料理 福園
 さて2軒目は、千代田通り沿いをうろうろして発見した。中華居酒屋風の店でランチに冷やし中華の表示があった。おそらくはおざなりな典型的冷やし中華なのだろうと適当に予想をしていた。

 ところが、注文すると何か違う物が出て来た。これは…冷麺じゃないのか? 透明度の高いスープは、しかしちょっと違うけど確かに甘酸っぱい醤油味の冷や中の味。麺も中華麺。何にしてもハムもりもりだし、エビぷりぷりだし、良いんじゃないか。ただ、キムチは余計かな。これのせいで冷麺ぽくなってしまう。先にさっさと食べてしまった。でも小皿と杏仁が付いてこれで込880円(画像のビールは別です…)なら好バランスじゃないのだろうかこれ。

 店員さんは皆中国人と思しきお姉様方。でも応対も日本語もそこそこ良い。しかし1時過ぎの入店で3割程度の入り。もっと入っても良いのにと思ったが、なんと新店でもなさそうなのに今まで食べログに記事がなくて驚いた。

夏のランチメニュー。定食が安い。

冷し中華880円。一見、冷麺に見えるが、食べると冷やし中華。
 
本格中華 萬楽飯店
 翌日、千代田通りから今度は路地裏に入っていくと、最初の十字路角で「本格中華」「創業明治45年」の文字が踊る看板に出会す。あまり本格的な中華料理店でも冷やし中華はないだろうと思ったがそれは杞憂で、バッチリと街中華の店だった。暫く店内を観察すると、親父さんが引退して奥さんと息子が継ぎ、息子の嫁と妹が回している、そんな感じに見えた。いや誰にも何も訊いてないので適当な妄想です。でもそんな想像をしてしまうくらい皆さん連携が取れていて、やりとりも気持ちいい。

 後に調べると、炒飯と中華丼の類が人気の店だったらしい。「中華丼のアタマ」なんて注文が飛んでいた。

 冷やし中華はタレも麺も標準的な物。特徴としては、冷や中ではあまり見ない炒めモヤシに、太めで存在感がある短冊切りのチャーシュー、そしてスープが付くところ。猫舌の私には余計なんだけども。

 ランチ終わりギリギリの2時半に入ったので客の姿は疎らだったが、結構な繁盛店で並ぶこともあるらしい。店の活気を見るとそれも頷ける。

十字路の看板。なんか古くて大きな本格中華料理店の様な雰囲気。

ビルながら、ほっとする街中華な建て構え。

冷し中華850円。熱いスープは箸休め?


'18.8.11  Bグル 

冷やし中華で新天地ランチを(その1) 序文、そして近所から。
 この季節にカテゴリーを決めて店巡りするならば、冷やし中華だと思った。そもそもなぜそんな事をするかというと、事務所を移転したばかりでランチの店の再開発を要するから(笑)。約2年前冬の移転の際はナポリタン括りで近隣を巡ったが、この暑い夏は冷やし中華だなと。

 神保町寄りの神田界隈にラーメン屋は結構あるのだが、いわゆる様式通りの冷やし中華というのは、ラーメン屋ではなく中華料理屋で供される。そもそも冷やし中華というのは実のところナポリタンと較べても無個性で、甘酸っぱいタレに色とりどりの具が放射状に乗って、ただ他の麺メニューの2割増の価格設定というイメージでいた。冷やし担々麺や冷やしラーメンの類は除外して、胡麻ダレすら無視して、敢えてストレートに醤油味の甘酸っぱい古典的冷やし中華を探した。今回はその1回目。

ほん田
 まずは事務所すぐ近くのこちら。希有な激安400円ラーメンで有名な同店。だが、冷やし中華は700円。うん、まあ、確かに他店よりは安いが。冷や中自体の割高感に、逆に期待が大きくなり過ぎか。それより、オールドスタイルな街中華という建て構えにメニューへの期待も膨らんだ。

 さて、出て来た冷やし中華も、全くもって過不足無くオールドスタイルだ。「大でも同価格」に珍しく乗ってしまったところ、仰る通りの大盛りだった。おじさんとしては正直こんなにはいりません。失礼しました。ワカメよりクラゲの方がアガったけど、価格が価格だしなと思いつつ食す。

 外した時間に行ったため他に客がいなかったのだが窓際になんか座ってしまった。オペレーションしづらいだろうに、親父さんの和やかな応対が良い感じだった。



冷やし中華700円。ラーメンと同じらしき深い器なので分かりにくいが結構なボリューム。

5年前にも冷や中で同じ様なことやってた(w
邪道の冷やし中華 2013年07月02日
ナポと冷や中の共通点 2013年08月21日


'18.8.5  Bグル 

古典風だが何かが守られていないナポリタン
 浦和駅東側の線路沿いの通りは商店街ではあるが、商業地区である西側と違って1本裏はすぐに住宅地となるため、それほど店はない。近くに得意先があるので月に一二度通るのだが、毎回決まった時間でもなく昼を摂ることも希なので商店街として意識していなかった。

 この店は駅前から通りに入ってすぐのところにあった。意外に古びた感じで不思議な趣がある。店名がシンプルでインパクトがあるし、サインも何か市役所の食堂の様な素っ気なさがむしろ光る。入口のショーケースには食品サンプルが並び、宙吊りフォークこそないもののナポリタンが鎮座している。古典的ナポリタンと遭遇できるかもという期待が高まる。

 昼時に関わらず先客は僅か2名。薄暗くだだっ広い店内の席数は優に100席を越えるが、奥側厨房近い約半分のエリアの席は「予約席」の札で封鎖されている。しかし逆の窓際は喫煙者の先客がいたので遠慮して、普通は避ける入口正面に座った。喫煙有無を訊かれなかったし灰皿もあったので全席全時間喫煙なのだろう。店内窓側中央に陣取る電話ボックスが渋過ぎる。

 お目当てのナポリタンが来るまで瓶ビールで喉を潤す。こんなに暑いとどうせすぐに蒸発してしまう。

 まずは茹で卵1個のどんと入ったサラダが出て来て、これに続くちょっと凄いのを期待させた。しかし、いよいよ登場のナポリタンは、何やら精彩を欠いた。

 具が、僅かなハム以外タマネギのみなのだ。全体にシャバついて炒め足りない感じで、さてどんなものだろうと口に運ぶと、明らかに色々足りない。ナポリタンなんかケチャップで炒めてあれば何でも良いのだろうという向きもあるだろうが、標準とされる具には、彩り以外にもきちんと意味があるのだという事を認識させられる。ケチャップ自体も弱くて味がタマネギに偏る。

 店の雰囲気は良いんだけどなぁ。価格もリーズナブルなんだけどなぁ。何かとても残念な気持ちで店を後にした次第。

書体も物自体もそう古くは見えないが、雰囲気は良いファサード。

実は偽り有りの彩り豊かなサンプル。

公衆電話どころか電話ボックス!

ほぼ素ナポと言ってもいいナポリタン(600円+ビール500円)
埼玉屋喫茶店 / 浦和駅
昼総合点★★☆☆☆ 2.5


'18.6.18  Bグル 

謎多き神田駅ガード下のそば屋 戸隠製粉
 駅のそば屋というと立ち喰いのイメージが強いが、エキナカ高級化路線の進む昨今、デベロッパーは相応の客単価が稼げるだけの店を躍起になってリーシングしており、高級店も増えている。そして我らが神田駅だが、実はデベロッパーらしきものは入ってない模様。だからエキナカにもエキュートだのディラだの統一したエリアのブランド名が付いてないし、ラチ(改札)外の山の様にある高架下呑み屋群も路面店と変わりがない。

 その神田駅の二つの改札の中間に大きなガード下通路「上白壁橋通り」がある。数年前までは薄暗く汚ない車道で、脇には公衆トイレとゲームセンター程度しかなく、気忙しく通り抜ける商業車と酔客ばかりの印象が強かったが、今は綺麗な遊歩道に整備されている。ただ、構造的には複数の高架の寄り集まりなので、柱などの関係からか綺麗にテナントが並べられる訳ではなく、何か配置自体がまばらで寂しい感じになってしまっている。

 そんな次第で寂しい感じのファサードになっている店の一つが、この戸隠製粉である。とは言えチェーンぽくない清潔感のある入口で、本格的な十割そばを供してくれる期待が高まる。店内に地元観光案内のパンフ類が置かれていることからして、これは自治体絡みのアンテナショップの類かと思ったのたが、特に説明はない。後に調べたが関係なさそうだった。

 入口正面に券売機があり、夜もそばのみの客は昼同様の券売機対応だそうだ。呑みメニューはボタン自体がなくて後会計になる。但しどこにもその旨が書かれてはいない。ここは改善を要すると思う。

以下、食べログでは中略。気が向いたらブログでどうぞ(w

 そもそもその事は、券売機のタッチパネルを捲って延々呑みメニューのボタンを探した末に、店内奥に“待機”する70代の女性店員にわざわざ声を掛けて呼び寄せてからの説明で知った。しかも余りに憮然と説明するので「システムに不慣れで申し訳ないですね」とか、実に訳の分からん愛想をこっちが言ってしまう始末だった。そして都度のオーダーも、客の素振りでは取りに来ないシステムらしく、控え目の大声で何回か呼ぶことになる。なんだこれ。

 それから店内ガラ空きの中、一人ゆったり食べている人の真っ正面にあるテーブルに二人客を通す事が繰り返しあった。細かいことで恐縮だが、なんたる無神経さ! お互い落ち着かないだろう。客は固めて座らせてないとオペレーションできないスキルなのかも知れない。それならば近くにいてくれれば良いのだが、奥に引っ込んでしまい、しかも客席を見ない。なんだこれ。

中略、以上。

上白壁橋通りのこの感じ、お分かりいただけるだろうか。

件のパンフレットの一つ。


夜メニュー。選択肢少ないし、そのままの空欄は何だろうか?


板わさ(600円) うん、まあ。前々日に同価格帯で旨い板わさを食べたばかりだから何とも。


鴨のロースト(1,000円) 結構イケる。だけど掛かってるソースと器のは何の違いか不明。

 結局夜に2回利用した。夜と言ってもLOが20:30という、酒を供するそば屋にしては早めの設定となっている。2回行ったのは連れが結構好みの味だと言ったからリピートしたのだが、3回目はどうだろうか。

 この店、味はまあ良いんじゃないですか、位が私の感想。価格設定は店のグレードと比してやや高めとは思うが、家賃の高いエキシタでありそういうものなのだろう。とは言え周りを沢山の飲食店に囲まれたこの場所でこれで続くのだろうか。例えば冒頭の勘違い通りに経営母体が実は金持ち自治体で家賃なんかどうでも良いとかなら良いのだろうが、そもそもお客にとってどうなんだろうかこれは。

天ぷら盛り合わせ(850円) 呑みにこれはそこそこ悪くはない。

〆にはもりそば(700円)

かき揚げ天ざる(900円) 女性は別デザインの器で供されるが、そこ注力すべきとこかな?
戸隠製粉そば(蕎麦) / 神田駅新日本橋駅淡路町駅
夜総合点☆☆☆☆ 1.5


'18.6.14  Bグル 

「台所家」の読みは「だいどこや」 キッチン&バー台所家 歌舞伎町店
 大久保病院脇の小路に入る角のビル3Fにこの店はある。界隈は怪しげで高そうな(高くつきそうな)店の入る雑居ビルが多く、このビルも1Fの大箱ラーメン屋を別として、そういう雰囲気の建物に見える。ところがビル入口の店別掲示には、この店だけドリンク・フードがオール600円と掲げられており異色。しかしそれはそれで若い子だらけの様な気がして敬遠していた。通っているバーが丁度正面にあるのだが、開いておらず肩透かしを食らった晩に時間潰すかというのが訪店の切っ掛け。

 ビルの角にあり2面がガラス張りなのだが、EVホールからもドア越しに明るめの店内が見えるため安心して中に入れる。和やかながら眼光鋭いマスター(ここではパパと呼ぶらしい)と美人のママが二人で切り盛りしている。

 カウンター正面の窓側がバックバー代わりになっており、全品600円という事もあり種類はそれ程多くない様に見える。自分がよく呑む銘柄のウイスキーは残念ながらどれもなかったので(そんなに高くはないのだが)、取り敢えず角をロックで頼んだ。

 ここはフードも充実しており、最近の本欄は基本的にB食系の話に寄せているという事もあり、ある日ネタとしてナポリタンを頼んでみた。ついでに飲み物も途中で変えてサングリアにした。

 「昭和ナポリタン」。麺は少し固めの中太。具はよく炒まったピーマンとタマネギに、ゴロゴロソーセージ。彩りにパセリ。過不足ないな。これも当たり前の様に600円。

 そして最後は結局酒の話になってしまうが、一緒に頼んだサングリアがまた良い。なぜかフォークが突っ込まれて出て来たのでマドラー代わりでもあるまいにと思ったら、ザク切りのフルーツが沈んでいる。一品で飲物・デザート付きである。

 しかしまあ、一人の時は酒場でフードってなんかどうも落ち着かないんだよなぁ。孤独にグルメができない性分らしい。

 

昭和ナポリタン(600円) 過不足ない立派なナポリタン。

サングリア(600円) これは確かにフォークが欲しいサイズのフルーツ入り。
キッチン&バー台所家 歌舞伎町店ダイニングバー / 西武新宿駅新宿西口駅新大久保駅
夜総合点★★★☆☆ 3.0

読書 村上春樹「村上さんのところ」新潮文庫

久し振りの村上春樹。長編より短編が好きなのだが、こういう雑文的なのも好きな方。期間限定サイトで募集した質問に答えるというない様なのだけど、時々真面目だが大抵とぼけた事を返す。それはともかく、多いよ。



'18.5.30  Bグル 

クールビズと冷し中華 神田・巴家(2
 GWが明けると得意先のクールビズも始まっており、協力会社の自分も合わせて軽装になる。そういう時期ならそろそろ冷やし中華かと思い、今年の初冷や中(厳密にはカップ麺で食べているが)をどこで食べるか考え始めていた。

 ところが事務所に程近いこちらの店頭には一向に案内も出ず、サンプルも並ばなかった。尤も昨年は結局出ないままひと夏越えてしまったので、ひょっとして冷やし中華を出さなくなったのかも知れないと思っていた。それで前段の五目そばを食べに寄った時、店の人に訊いてみたところ、来週辺りから始めますとのことだった。

 そして5月半ば、店頭の看板にデカデカと「冷し中華始めました」の掲示。レギュラーメニューまるまる隠れちゃってるけど大丈夫だろうか?(笑) ただ、やはりサンプルは出ていなかったので、壊れたかしてしまったのかもしれない。ふた夏前にはあったのだ。わざわざ訊いたのだから、食べに寄らないわけにはいかないだろう。

 こちらの冷やし中華は醤油とゴマの2種類。具は同じだが、醤油にはドデカい氷が入り、ゴマには紅しょうが入っていた。どっちにも入っていて良いんじゃないか? と思ったが、壁のメニュー写真もそうなっていた。

 私は醤油をいただいたが、味は極めてスタンダードな冷や中そのもの。細くて長い麺と、およそ冷や中らしからぬ盛り付けが特徴的と言える。一般的な盛り付けと較べ雑な気もするが、ラーメンや五目そばのように、一定の美学に基づいてのものなのだろう。気にせずいただいた。

 尚、レギュラーのランチセットに加えて 冷や中もセットがあり、半チャーハンと漬け物が付く。

※「冷やし」の送りは店の表示を優先する部分にだけ「冷し」と表記してます。


店頭の看板をまるまる埋めた掲示。

壁のメニュー。何と言うか、季節物っぽい(w

冷し中華 醤油(単品750円)

冷し中華 ゴマ(セット820円)
巴家広東料理 / 小川町駅淡路町駅神田駅
昼総合点★★★☆☆ 3.0

'18.5.17  Bグル 

大宮駅東口のカオス 伯爵邸
 30年振りに大宮に行く事になった。最近得意先が出来たのだ。ともあれ、大宮に行くからには「大宮ナポリタン」を食べねばならないだろうと思い立った。

 ところで、発祥の地とされる横浜は別として、ご当地ナポリタンの定義って何なのだろう。大宮については公式サイトがあるので覗いてみた。

 ナポリタンは「鉄道のまち大宮」の周辺で働いていた鉄道員が好んで食べていたとされている。労働者の飯という事か。そして今「大宮ナポリタン」を謳う条件は、旧大宮市内に店舗がある事と、具材に埼玉県産野菜を1種類以上使う事。「大宮ナポリタン」は、その色を「氷川神社の鳥居の朱色」と「大宮アルディージャのオレンジ」に因んでいるとした新名物で、公式サイトでは'16年4月現在で32店舗が加盟しているとの事だった。

 まあ、レッズ飯程の資本投下はないので各店のアピールも比較的緩いのだが、そうであればどちらかというと企画物として乗っかった新店ではなく、老舗で食べてみたい気になる。TL上の埼玉アカウント諸氏のお勧めもあり、こちらの店に決めた。ただちょっと薄ら笑い気味なのが気になったんだよな。

 件の得意先があり大型商業施設などの林立する西口から空中回廊を通り、大宮駅の中央自由通路を渡って東口に出ると街の様子ががらりと変わる。小規模店舗がべたーっと続く。スマホ片手に進んでいくと、数区画が駐輪場になってしまっているアーケード街に。更に折れて小路に入ると“ビジネス旅館”の裏口前を通り、目的地らしき建物を発見。店はT字路の角地にあるのだが、反対側の面が不要物や錆びたママチャリで埋まっている。こ、これは…歌舞伎町よりアレだぞ。

 こうなると実のところ怖い物見たさに近い感覚でドアを開けた。第一印象はカオス。というか終始カオスだった。

(食べログでは以下中略)

カフェ&デリ 伯爵邸。場所柄デリというと…いや、デリカですって(知らないけど)。


大宮ナポリタンセット。850円のナポリタンに600〜650円のビールが付いて1280円。ラガーだと中瓶1本だぞ。


サラダとスープの代わりにビール、だったら分かる。だったら、な。

 レジにはスナックのママ的ちょっとイイ女風中国人(?)マダムがいるのだけど、ドアの音に反射的にいらっしゃいませとは言うが、帳簿を繰り続けてこちらを向きもしない。他に店員と思しき女性を見つけて声を掛け、喫煙しない旨確認されて「こちら禁煙席どうぞ」と奥を案内されるが、行くと空いてない。その旨言うと、ちょっと迷って入口脇のテーブルへ案内されるが、手前のお客は煙草吸ってるし灰皿がある。

 それ以前に、案内されたのは繋げたテーブルの妙に奥まった席なのだが、手前側には浮浪者一歩手前みたいな老人が座っていて、禁煙云々は頭から消し飛んだ。靴を脱いで裸足だし、足元に置いたボストンバッグからケチャップ跡のあるハンバーガーのバンズを取り出して、パフェに浸けて食べている。テーブルにクリームを零しては、バッグから取り出したペーパータオル(どこかのトイレの奴)で丁寧に拭いている。

 なんだこれ、俺ここで飯食うのかよと立ち上がろうとしたが、なぜかここで「これネタになるな」という妙な根性が顔を出して、座り直した。しかし自分も黒シャツ色眼鏡(仕事終わったので掛け替えてた)の五十絡みのガラ悪いおっさんだが、だからこっちカテなのかよと。そういや手前の喫煙年配女性達もパチンコがどうとか出勤時間がーとか大声で話してるし、これが大宮か。ちなみに地元氏の話では、こっちエリアは風俗街なのだそうな。

(中略終わり)

 ナポリタン? ああ、見たままです(おいおい)。細麺で味は薄め。店主が沖縄出身だそうで具は沖縄アレンジ。タバスコの他に島唐辛子あり。豚肉って意外とナポリタンに合うんだなというのが発見だった。野菜が地元の物らしい。スパゲティーに付くサラダがマカロニだとか、コンソメ風のスープが異様に味薄いとかそういうのは色々アレだけど、どうでも良くなるカオスっぷりだった。

 この箱が24時間営業で回ってるだなんて信じられない!(賞賛?)
伯爵邸カフェ・喫茶(その他) / 大宮駅
昼総合点★★★☆☆ 3.0


'18.5.13  Bグル 

安くて旨くて混んでない 舎鈴 東京サンケイビル店
 その日は外出のついでがなかったので、銀行へ行くためだけにわざわざ近所に出た。朝昼食べていないしついでに食べるかと考えたが、3時過ぎの神田界隈の個人飲食店は閉まっている。銀行のある大手町で何かと考え始めて、そう言えば舎鈴がある事を思い出す。

 しかしなぁ、あの六厘舎の系列だし阿呆みたいに混んでるのは勘弁だなぁと、恐る恐るサンケイピルのエスカレーターを下った。

 あれ? 広々した店内に先客3名のみ。入口近いレジで注文と引き換えにブザーを渡される。以前に入った上野駅の舎鈴はこんなシステムじゃなかったよな? あまり空いてると先客との空間バランスに悩む。だが程なくブザーは鳴って、カウンターヘ。

 ヘルシー油そば490円。まず安さに驚く。珍々亭より、一平そばより、いいや日高屋より安い。ただ、ヘルシーの意味は分からない。一平そばの同名メニューはラードではない植物性だと謳っているが、こちらの店頭では具が少ないだけの違いにしか見えない。

 だがその、味に文句は全然無い。海苔はいらないんだけど刻まれてるので良し。まずネギとチャーシューを底に沈めて混ぜると過不足ない油そばだ。

 数年前になぜか立て続けに神田の油そば屋は1軒を残して消えてしまっていた。事務所からの距離からすれば大手町もそう変わらない。萌えキャラを店頭に掲げてるあのチェーン店より、こちらに通おうかな。

(ちなみにこれはGWど真ん中の5/1の訪店でした w)
舎鈴 東京サンケイビル店ラーメン / 大手町駅東京駅竹橋駅
昼総合点★★★☆☆ 3.0

'18.5.6  Bグル 

GW 4夜連続連載(4) オフィス街の街中華 神田・巴家
 事務所に程近い場所にある街中華。街中華というと住宅地という立地を思い浮かべがちだが、場所は大手町寄りの内神田なのでやや低い物も含めて周りはビルに囲まれている。ただ、持ち家(ビルだけど)に身内経営(多分)というところは街中華の文法通りだし、この街にフィットしている。狭い間口の店頭には色の褪せたサンプルが飾られており、ファサードの色の少なさと相まって中華屋然とした色彩はない。

 だが実は結構な繁盛店。混雑が容易に想像付く昼ド真ん中に入った事はなくて、早くに閉まる界隈とは違い3時まで開いているので遅めに訪れるのだが、必ず客の出入りはある。夜も年配客が集まって随分と活況を呈しているのが外から分かる。間口と異なり中は奥に長くてかなり広く、4人掛けテーブルが8卓並ぶ。

 茶碗に盛られる素朴なチャーハンや大きめのシューマイとのセットも良いが、私は五目そばに強く惹かれる。たっぷりの野菜はそれを見渡すためかの様に透明なスープに沈む。懐かしい感じのチャーシューは、他のメニューでも重ねてずらしたりせずに必ずシンメトリーに配置される。そしてふわりと広がる玉子。麺は確かにちょっと長めだが、細くつるつるで食感も良い。

 昼の部終了の時間が近くなり一人になってしまっても、「3時までだからごゆっくりしていってください」などと言われると、つい遅めのランチに寄ってしまい、ついでにビールも呑んでしまう。

味気ない店頭(w

五目そば(単品750円)

これが、いつ割るか悩むんだよね。

ラーメンと焼売(3個)(500円+80円×3)。サービスセットはこれに半チャー付いて820円。

巴家
広東料理 / 小川町駅淡路町駅神田駅
昼総合点★★★☆☆ 3.0

読書 角田光代「ひそやかな花園」講談社文庫

幼い頃に家族ぐるみでサマーキャンプをしていた7人が大人になり、ある時突然なくなったキャンプと自身の出生の秘密を知るという筋。こう書けばネタバレするまでもなく半分くらいの人は人工授精の子達の話と気付くと思うが。その子達は女親だけと血が繋がっている。こういうケースの男親の立ち位置というのは厳しいし、そういうのを描くのにほんと長けてる作家角田光代というのを見せつけられる。


'18.5.5  Bグル 

GW 4夜連続連載(3) これは…油そば? 神田・三田製麺所
 自分の生活エリア外までB食を追うという事はあまりないが、職場が神田なのでネタには困らない。しかし一方で、神田のラーメン屋なんていうと、今更自分がレポだの何だのと言えるレベルじゃないよなと思ってしまう。でもまあ、モノが油そばなら少しくらいはという気持ちでこちらの話を書かせていただく次第。

 三田製麺所の油そば、POPには新登場とあるが昨年も見掛けている。期間限定で時間限定なのは変わらない。神田駅の西側に事務所を越してきた2年前からしか知らないが、ひょっとしたら毎年冬にやっているのかも知れない。冷やし中華の様に特に季節性の高いメニューとも思わないが、まあ何かあるのだろう。昨年は提供時間内に店に寄れなかったため今年初めて食べた。

 うどんの様な四角い太麺と甘いタレが三田製麺所だなぁと。そしてよく味の染みた味玉が美味。ただ、魚粉と玉葱が自分にとっては過剰で、そのため個人的には「油そば」という感じが全然しない。まぜ麺とか汁なし麺とか何か別の名前で良いんじゃないだろうか。旨い事は旨いのだが。

店内POP。ひょっとしたら毎年使い回しかも知れない。

油そば 並(860円)

三田製麺所 神田店
つけ麺 / 神田駅新日本橋駅淡路町駅
夜総合点★★★☆☆ 3.0

'18.5.4  Bグル 

GW 4夜連続連載(2) 個人的味噌ラーメンブーム再来 歌舞伎町・萬馬軒
 西武新宿駅前通りと花道通りが交差するかつてグリーンプラザがあった角を大久保方面に数歩歩くこの場所は、ずっとラーメン屋の居抜きで入れ替わり色んな店が出ている。自分の記憶はザボンからだが、あれも中身は何度か変わっていたらしい。その後、ちょっと色物ぽい店があった後に辛味噌ラーメンの店になっていたのは知っていたが、最近改装していてまた変わるのかと思ってた。

 ところが2月にオープンすると看板も内装も大きく変わったものの、辛味推しが少し弱まった程度で、店名も変わっていない。丁度腹も減っていたので立ち寄って店主に尋ねると、要するに改装なのだそうな。しかもザボンからずっと続いていたレイアウトを改変したとの事。「大工事じゃないですか。でも味の方は変えたんですか?」などと前の味も知らないくせに訊いてみたりしたが、それはそのままだそうで。

 ところが、食べてみるとどこかで食べた覚えのある味。前の事務所近くの神田駅北側に以前あった花田にそっくりの味だった。まさか似てますねとも言えないので、「味噌はそんなに知らないけど他に知ってる店だと〜」の様な流れで話をしたところ、なんとその花田をやっていた方だった。

 いつも笑顔で話し好きの店主と間違いない味の味噌。以来、西武線で帰る前に立ち寄る事が多い。

改装したての時の店頭

味噌つけ麺(800円)。まず付け汁の野菜攻略から始める。野菜が詰まっていて上手く付けられないので(w

萬馬軒 歌舞伎町店
ラーメン / 西武新宿駅新宿西口駅新大久保駅
夜総合点★★★☆☆ 3.5

'18.5.3  Bグル 

GW 4夜連続連載(1) 深夜のジャージャン麺 歌舞伎町・北京
 夜の歌舞伎町を彷徨く事が多い私なのだが、この店には深夜や明け方に寄る事が多い。要するに呑み過ぎて満腹中枢がやられてる時間でもあるが、呑む時に殆どものを食べないので確かに腹も減っている。

 深夜のこの店は独特の雰囲気で、中国人率が妙に高い。中国人の知り合いに「あまり日本人ぽくないね」と言われる私でも深夜に入店すると「こんな時間に日本人が?」みたいな目で見られる(気がする)。いや…単に「ガラの悪い奴来た」位かも知れないが。店内は雑然としていて綺麗とは言い難いし、レイアウトも変ではある。しかしこれがむしろ落ち着く。

 頻繁に通っていた10年程前は、店主は林真理子似の中国人ママがやっていたが、丸ごと人に売ってしまったという話を近くの酒場で聞いたのが2011年の10月(と自分のブログに記していた)。それから暫く足が遠のいていた。今は若い兄ちゃん二人と調理人でやっている模様。

 好んで食べるのはジャージャン麺。名前が同じでもこれ程店によって全然違う料理になる物もないと思うが、私にとってはこの店が標準となっている。甘辛の朝鮮族系味付けのあん。これにこの店独特の2食丼でスブタを組み合わせる。そして散々呑んでいるくせに青島ビールも頼んで、結局腹一杯になってしまう。

クリーン再開発の進む西武新宿駅前に怪しく光る「北京」

店内

メニュー

ジャージャン麺+スブタ(1,000円)
北京中華料理 / 西武新宿駅新宿西口駅新大久保駅
夜総合点★★★☆☆ 3.0


'18.4.19  随筆  Bグル 

彷徨う油そば
 先月のある週末の昼、スーパーで買って冷蔵庫に入れ放しにしていたチルドの油そばの事を思い出したので茹でる事にした。大して食欲もなかったが、2食入りの1食分残しても扱いに困ると思い全部茹でてしまった。

 ザルで湯切りをして1食だけ食べ終え、やはり2杯目はいらないなと思っていると、2階から次女もんちゃんが降りてきて関心を示し「ボク食べる」と意外なことを言う。彼女は土日の昼は大抵何も食べないし、そもそも油そばは好きじゃないと以前に聞いていたはず。ま、子供の食の好みなんてころころ変わるからな。

 結局1食分ぺろりと平らげ「今度はチャーシューとか欲しい」と。そう、パッケージそのままなので具無しだったのだ。

「自転車ですぐのところに美味しい店があるよ」。
「行かない」。

 そこは変わらないのか。珍珍亭はさすがにタイミングを選ぶが、一平や五坪なら割と気軽に行けると思ったのだが残念。

 そして先週末、昼にスーパーで油そばとチャーシューでも買って来てもんちゃんと食べようか思い立ち、強風の中自転車で買いに出た。ところが、どこにも置いていないのだ。自転車で半径10分範囲にある、いなげや、Big-A、サンドラッグ、コープ、西友の5軒を巡ることになったが、チルドどころか冷食すらない。

 そう言えば、これと似た状況は以前にも経験済みだった。スーパーの棚からナポリタンが無くなるという事はチルド・冷食共に無い。しかし、油そばはバタリと無くなるのだ。汁なし担々麺やつけ麺はあるのに。そしてこの時期、スーパーの棚には冷やし中華が溢れ始めていた。

 あぁー、そうか、冷やし中華だ。これが出てくると、スーパーの麺類の棚のバランスは一変する。何せ昨年はあの「タカモリのナポリタン3食」すらパージされてしまったのだから。やれやれ、スーパーでは当面油そばはカップでしか出会えないのだった。

画像は東洋水産サイトより
チルド麺『頂点の一杯「珍々亭」油そば 2人前』

読書 角田光代「世界は終わりそうにない」中公文庫

この本は、三浦しをんとの対談を読むためだけに買った気がする(笑)。角田光代の作品はどれも面白いとは思うが、不思議にエッセイはうまく馴染めないことが多い。小説もエッセイも馴染むという作家は確かに多くはないが。また、後半の一群のタイトルが「お金と恋愛」「恋は外観?」など、電車内で50のおっさんがページを開くのを躊躇うものばかりだったのは、掲載誌側の問題だったのだろうか。



'18.3.8  Bグル 

偶然のジャージャー麺 武蔵境 上海楼 刀削麺館
 休日の午後に近隣の街中を走るうち、そう言えば武蔵境の高架脇に出来ていた宝華の暖簾分け店には1回行ったきりだったのを思いだしていたら、偶然店の前の道に出た。何かの縁だし寄るか。

 半端な時間なので空いている店内には先客2名。店の前のガードレールに自転車を掛けて(スタンドのないロードバイクなので)中に入ると、食券制に変わっていた。熱気で曇る眼鏡を上げると、なんと油そばがない。というか見覚えのないメニューばかりになっている。…よくよく見たら別の店になっていた。

 これは食う物ないかなぁと思っていたら、ジャージャー刀削麺(スープ付き800円)なるものがあった。ジャージャー麺、実は結構好きなのだ。あまり食べない刀削麺の上に、上海風らしいのでいつものジャージャー麺とは違う物らしい。それはそれで興味津々。

 注文を済ませカウンターの隅へ。ここからは厨房が一望できるのだが、良く整理されていて、また調味料や具材がそれぞれに適したちょっと見慣れない容れ物で機能的に配置されている。厨房は中国人と思しき親父さん1人であるが、何かを担いだと思ったら包丁で削いで鍋に投げ入れ始める。あ、ほんとに刀削麺なのか(呑気)。で、呑気ついでにiPhone忘れに気付く。従って画像ナシ記録ナシである。

 厚くて幅のある麺にはもやしが混ざり、餡は純中華風の、朝鮮族系ではない甘辛くない物。皿の1/3を占めるキュウリと同量の白髪ネギに怯む。ともあれまあ旨い。このためだけにまたわざわざ来るかというと微妙ではあるが。ちなみに量はかなり多い。

 そしてその時に店名を控えなかったので後で分からないという失態。どうせ食べログで分かるだろうと思ったら、閉店した宝華ラーメンはあるのに跡地のこの店の情報が見当たらず(後に調べ直したら1件だけあった)、辛うじてRettyで「上海楼 刀削麺館 」という名前を知る。

 やっぱりもう一回行くかな。

上海楼 刀削麺館ラーメン / 武蔵境駅
昼総合点★★★☆☆ 3.0

読書 三浦しをん「まほろ駅前狂騒曲」文春文庫

久し振りの書店で見掛け「はッ!? 完結編」と慌てて購入。直前に「光」を読んでいたこともあり、こちらを三浦しをんのエンタテインメントサイドと捉えてしまいそうだがそれは雰囲気だけ。しかしなんか、延ばし延ばし書くのか(書いてくれるのか)と思ったけど、綺麗な完結だった。それだけに文庫版収録の「サンタ〜」は余計だったかな。

 


'18.1.8  Bグル 

テラス席では、わんちゃんだけでなく猫も可。谷根千 az cafe
 年末の休みに入っていた29日の昼、やなか通りを猫連れで散歩することになった。この辺りは動物連れでも立ち寄れる飲食店があるのが有り難い。最近は通っていた店が閉店したり移転したりはあったけれど、どこかしらの店先にはひと息付ける場所があったりする。

 界隈は地域猫で有名だが、最近は繁殖が抑えられて数は減っていく傾向にあるので、猫目当てで来てもそうは道端で出会さない。ましてや昼間に外を彷徨く猫などいない。連れが猫散歩をするのは、何かあった時のために人に馴らしておきたいという意図があるのだが、やはり自慢の子達を構って貰うのは嬉しいらしい。猫目当てらしい人も多く、この辺りでは好意的に構って貰える事が多い。

 いつもはよみせ通りの奥には行かないのだが、へび道の入口近くにも動物連れOKの店はあったはずというので足を伸ばした。ひと息付けると言っても動物連れは当然店外なので、さすがにこの時期はきついものがあるが、こちらの店は、開放的でカート載せでの訪店もしやすい店頭ながら、足元には暖房完備。表示は「わんちゃん可」だったので「猫でも良いでしょうか?」と訊ねると笑顔で招き入れていただいた次第。

 よくある軒先にベンチがある程度ではなく、しっかりしたテラス席なので猫たちも落ち着いていた模様。勿論連れてる側も安心して過ごせた。マフィンやコーヒーが売りの様だけど、この日はパスタと生ビールをいただいた。入り易くて居心地も良い。早い時間はこういうのも良いな。

 とか言って、この後は谷中銀座の越後屋本店に白酒呑みに行っちゃうんだけど。

店内との仕切りは全面のガラスドアなので広々と見える。3匹載せのカートと共に4人席へ。


もちもち生パスタ:燻製牡蠣とまいたけのアーリオオーリオと、確か期間メニューのサーモンとアボカドのクリームソース(という様な名前)。バケット・ドリンク付きで共に1,250円+グラスビール分+350円。

谷根千 az cafeカフェ / 千駄木駅日暮里駅西日暮里駅
昼総合点★★★☆☆ 3.0


'18.1.6  Bグル 

武蔵小金井駅の福音たるか? nonowa武蔵小金井のポタパスタカフェ
 数年前にJR東日本の「中央ラインモール構想」によって中央線の三鷹・立川間が高架になり、駅と線路だけでなく街の構造も変わった。武蔵小金井駅もその一つ。「開かずの踏切」が普通の道路になり、街の流れが変わった。

 これは良い事だし、実際に周辺地域の活性化は進んだのだが、武蔵小金井駅周辺の特に北側は、なぜか衰退している様にしか見えない。閉店した西友がそのまま聳え立ち、脇に2軒のパチンコ屋と、長崎屋跡がドンキになっている。何に支配されたんだろう? 知る限り小金井市は地主の強い土地のはずなのだが。

 休日の昼、駅周辺で昼食を摂る事になった。ふと、ナポリタンでどこかあればと検索して当たったのがこちらのお店だった。冒頭のJRの計画で建てられた高架下商業施設「nonowa武蔵小金井」のテナントだ。

 エキナカ店なんかどうせチェーンだしどこも同じと思うのだが、この店には入ったことがない。後で調べたが都内6店舗と他2店舗があった。自家製生麺専門のパスタ屋だが、ナポリタンもある。これは自分としてはちょっと挑むべき案件。分かりにくい店頭メニューをよく見てビールの存在を確認し(苦笑)訪店した。

 まずレジで注文し、番号札をトレイに載せて着席するシステム。年配者はこれ回るのかなと心配になる。しかも調味料やウェットペーパータオルはレジ脇のみにあって何のアナウンスもなし。

 リーズナブルで味も特に悪くないです。店員さんみんな感じ良いです。システムに難がある様には思いますが、オペレーションは上手くいっている様で、7割方埋まった店内ながらナポリタンは7分で上がりました。

 ナポリタンマニアとしては、四角い妙な太生麺は謎の食感だし、全然炒まってる感なくて物足りないし、チョリソーの存在感不要なんだけれど、ま、良いです。

 休日の昼に武蔵小金井でのんびりランチを摂る機会がまたあれば、寄らせていただく気がします。

正面の北口風景。右から閉鎖中の西友、P屋2軒、元デパートのドンキ。ナニコレ。

潰れた西友の裏通りは、ま、こんな感じです。夜はチャイエス立ってます。

絶品ナポリタンL(400+100円)に生ビール(290円)。フォークセットが可愛い。

ポタパスタカフェ 武蔵小金井店パスタ / 武蔵小金井駅
昼総合点★★★☆☆ 3.0