B級グルメ/b_gour
公文書

'15.11.28  随筆 

ここにも大勝軒
 大勝軒は暖簾分けで全国各地にあるが、たまに意外な場所で発見したりする。私が知らないだけか。新たな協力会社との打ち合わせがあり、浦和の埼玉県庁近くに最近よく行く。商店街の切れ目で県庁裏手に出る通りの角にこの店を見つけた。店はやや薄暗くて奥が見えないが、夕刻前の午後で客はいないみたいだった。大勝軒ねぇ。本物かねと思った(後で調べたらちゃんとのれん会加盟店だった。失礼)。

 職場近くの神田大勝軒が閉店して久しく、たまには大勝軒の味を恋しく思う事はある。同じという事もないだろうがどんなものだろうと、何度目かの通りすがりで寄ってみた。その時も夕刻前の午後で、先客は1人。カウンターの中も1人だった。

 そもそも大勝軒に詳しいわけでなく基準は神田なので、“専門”の皆様は以下ご容赦を。

 頼んだのは「特製もりそば」(つけ麺)。その他に味違い具違いらしいのが「パート6」まであったが、何も付いていないのがスタンダードなのだろうとそれを頼んだ。メニュー名だけで内容の分からない、小さい字の説明を読まないと差異のはっきりしない類似名の並ぶメニューは正直鬱陶しいが、そうふざけた印象はなく多分生真面目な店主なのだろう。

 麺は中太と太の選択あり、時間もあるので太にした。でも10分程度で着丼。

 つけ麺の汁にやや酸味があるのは神田と変わらない。これが厭で猫舌なのにいつもは中華そばにしてたのを忘れていた。酸味の具合は似た感じだが、甘さが緩かった。これはこちらの方が好きかも。

 太麺、跳ねるね(笑)。見える位置に他の客がいなかったので、うんと丼を放して首を伸ばした変な格好で食べてた。

  並を頼んだが、私にはこれで充分。酸味があると唐辛子があまり利かない感じで、味変したつもりが途中で飽きるという始末。

 いや、別に量を食べるために食べている訳ではないのだが。

裏から撮ってすみません(交差点だけど)。右手奥は上り坂で、駅方面へ伸びる商店街。


メニュー。パート幾つってネーミングはいただけないけど。


食べるラー油って…もりそばには使えないか(焦


特製もりそば690円

浦和 大勝軒つけ麺 / 浦和駅
昼総合点★★★☆☆ 3.0
やり方わかった。タグ発行してから戻って、画像アップしてから戻って、そんでurl拾って…。こんなに面倒だったっけ。


'15.11.27  随筆 

辿り着かない謎の店
 この店は、「ほぉーバル」という同じJEFBの運営である店が神田駅構内に出来る時に同社サイトを見て知った。店名からして何やら爆喰い系の様な名前だなぁと思ったのだが、路面店じゃあるまいしとも思った。

 ちなみにグーグルマップで検索すると本当に路面店の位置に表示される。路面どころか保育園の敷地の中だが。まあそれは何かの不具合で、実際は赤羽駅改札内にあるのだが、たまたま赤羽に降りた時に探せど見つけられずググったらその始末。

 普段使わないため私は赤羽駅に疎い。ホームから降りる改札階は北と南の2エリアに分かれていて繋がっていない。広めの北改札口エリアはエキュートだが、南改札口エリアの、この店を含む4つの飲食店には何の括りもなく、相互のエリアには案内自体がない。南は全てJEFBの店なのだから、せめて名前ぐらい付ければ良かろうに。

 さてこの店が謎めいているのは駅の案内だけではない。店を見つけたのは朝だったのだが、朝は和定食のみでナポリタンがなかった。「ナポリの旋風」なのに!?

 その日の夜に再チャレンジできた。食券を買って入ると入口から遠目のカウンターに通されたが、誰もスパゲティーを食べていない。みな丼物だった。店を出てから分かったが、2箇所の出入り口に券売機があり、片方はナポリタン他のスパゲティーで、片方は丼と分かれている。「ナポリの旋風」なのに!? いや、店内で隣の「あぶり丼 浜とん」と繋がっていたのだった。

 やっと肝心のメニューの話だが、注文したのはナポリタン(普通盛)とビール(缶のドライのみ)。ナポリタンは至って普通。至って普通が一番なのがナポリタン。と言うか、ほぉーバルとほぼ同じものだった。やや具が多い気がする程度。ほぉーバルより良いのは紙ナプキンがある事。

 しかし次に赤羽駅を訪ねた時も無事にナポリタンを食べられるだろうか。

どこだここ?(w


やや引くと赤羽駅は遙か南。


エキュートのマップ(サイトのスクショ)


JR赤羽駅のマップ(サイトのスクショ)

朝の外観(9時位)


夜の外観(21時位)


至って普通で真っ当なナポリタン(普通盛250g)510円

食べログの仕様がいつの間にか変わったらしく、「ブログから投稿する」が選択できなくなっていた。

'15.11.22  随筆 

再訪、西日暮里の喫茶店
 山手線内で突如「孤独のグルメ」の決めシーンの様に空腹を思い出した。いつもならどこの駅でとか考えるのも面倒になるのだが、次は西日暮里。駅前には「カフェ・ド・パルク」がある。

 半年位前に、たまたま寄って店の話を本欄に書いたのだが、実際に行って暫く経ってからの記事だったこともあり、細部を間違えていた。そして最近本欄に行き当たったらしい店長直々にブログのコメント欄へ訂正コメントがあったので印象に残っていた。

 客層が前にもこんな客いたなという感じなのは土地柄か時間帯か。延々近隣の不動産情報を話す年配客は不動産屋だろうか。いや、1Fが不動産屋か。ちなみにこの店の入っているビルの賃貸情報で他のフロアを見ると(←自分が不動産屋かよ)、印象よりは狭いという事が分かる。厨房込みで25坪以下。初めて来た時は入って右の喫煙席になぜか座ったため小ブースに分かれていると書いたが、逆側の禁煙席と思しきスペース(時間分煙)は開けて計十数席のテーブル席。一面天井までの窓で見晴らしが良い。

 「お食事セット」はミニサラダとドリンク付きで、ナポリタンは税込1,000円。セットドリンクには追加料金なしでミニ生ビールがあった。出て来たグラスを見て、前回もこのワイングラスのビール付きで頼んだことを思い出した。やれやれ。ちなみにアルコールのおかわりは490円。


上下の派手なテナントに挟まれているが店は静かで落ち着くスペース


セットの小ビールと。皿は小さいが深いので量は結構ある。

 店長と思しき方に声を掛けるとそうだったので、ブログにコメントいただいた者である旨を言うと、とても驚かれた様だった(それはそうか)。誤記事の非礼を詫びた。

 西日暮里駅前というのはとても落ち着かない場所だ。JRとメトロとライナーの駅があり、更に京成線と常磐線がすぐ近くを通っている。そして道路は尾久橋通りと道灌山通りの交差点。同店はまさにその交差点にある。そんな場所にあって時間の流れの違う昔ながらの喫茶店が昔からあり続けているということにある種安心を覚える。

(今時珍しくPC禁止なので、一人ではちょっと寄り難いのだが…)

山手線一周ナポリタンの旅 前編 2015年08月31日



'15.11.16  随筆 

憧れのカレーコロッケラーメン
 富士そばはご存知大手立ち食いそばチェーンだが、仕入れが何系統かあり個々の店で違っている。調べると店舗の見た目が同じでも運営会社が複数あった。「ダイタン○○」という社名で持ち株会社以下8社ある。

 でもそれだけ自由で、今はなき神田西口店にはナポリタンなんかがあった。ケチャップで炒めた日本そばとかではなくて、完全にスパゲティーナポリタンだった。味はいまいちだったが(笑)、あれはあれで愉快だった。

 さて、立ち食いそば屋でラーメンを扱う店はいくつもあるが、富士そばにもラーメンのある店がある。しかし公式サイトにメニュー自体がないため、扱い店が分からないのだ。個々に食べログでも見るしかないのはアホらしい。

 私が頻繁に立ち寄るのは西武新宿店(ダイタンイート)。PASMOも使えないしビールもないし、深夜は半径数キロ単位でぐだぐだなやつしかいないが、ラーメンはある。

 近隣の歌舞伎町界隈には旨いラーメン屋はいくらでもあるが、あの気負いが鬱陶しくなることがある。

 一方で立ち食いそば屋でラーメンを頼むというアウェイ感。なにこいつラーメン喰ってんの、な感じが逆に自由で良い。

 そして本当の自由はトッピングにある。ラーメンのトッピングは「なかなかの発想でしょう」みたいな厭らしいのが多いが、ここでは海老天イカ天入れ放題何でも来いである。カップ式のジュース自販機で炭酸コーヒーアンバサダーやっちゃうような感じか。

 しかし食券マトリックスにも限界はある。本当はコロッケラーメンにカレー掛けとかやりたいのだけど、そういう組み合わせがない。カレーうどんにコロッケならできるのに。ちなみに「ふじ酒場」で有名な高円寺店(ダイタンフード)には、ラーメンがある上にライス抜きカツカレー(200円)なるメニューがあるそうだ。いけるか? …でもそもそも高円寺に用事がない。

名代 富士そば http://fujisoba.co.jp/
小隊司令部発 また、いかにもブログにありがちな話題で書いてみました。 '09.1.22


'15.10.18  随筆 

油そばとローストビーフ、みんな違ってみんな良い。
 油そば好きとしては話題の店なので行ってみました。という言い方でも良いのだが、実のところいつも通っているバーの上に出来たので、偵察ついでに寄ってみた次第。

 近隣には話題のゴジラビルも出来てこれから賑わい増す通りとなると思うが、この箱は昔寿司屋が入っていたのが抜けて、こんな場所なのにもう何年も空いたままだった。1階の目立つ一角が廃墟然としていたためビル自体が色褪せて見えていたのだが、おかげで一気に明るくなった気もする。バー通いとしては寂れてた方が趣があるが。斜向かいが“歌舞伎二郎”だが、まる被りという訳ではないし、相乗効果があると良いのかも知れない。

 店の雰囲気は悪くない。適度に資本投下されている感じを良しとするかは好みの問題で、調べれば「大阪王将」や「よってこや」の運営会社の手になる。カウンターとテーブルの数のバランスは絶妙な気もするし微妙な気もする。しかしオープンしたての割には店員さんもちゃんと回っていて感じも良い。

 油そば+ローストビーフというと、以前、聖蹟桜ヶ丘にそういう店があったというのを人様のレポートで読んではいるが、実際に食べるのは初めて。

 悪くはない。油そば自体はあまり出しゃばらない方が好まれる食べ物だし、割に無難に出来ているので良いのではないだろうか。ローストビーフが出しゃばりではないのか? …全く別に味わってました。すみません。お店の意図に反してるのかも。これ、全然別でも良いと思うし。


雨の歌舞伎町。そしてモンシェリの真上という(苦笑)。

まあ大概、こういうのはあまり従いません。

ローストビーフ油そば(並)900円。量的にはガッツリではない。

 卓上の茎ワサビが最高。これでローストビーフをもりもり食べる。油そばは油そばでもりもり食べれば宜しいのでしょう。だがそういうバランスなのでラー油の出番はない。

 しかし正直こういう店で「ちょっと寄ってただ食べるだけ」にミニマム900円って出さないな。では呑むとして、何が合うのか分からない。ビール? いや、安ワインとか欲しいと思うよ。これはサワーで食べるものかね? この後の展開が楽しみではある。

ローストビーフ油そば ビースト油そば / 西武新宿駅新宿西口駅東新宿駅
夜総合点★★★☆☆ 3.0


'15.9.2  随筆 

帰路の油そば
 私が西武線の終電を逃した時のエスケープである中央線側の最寄り駅が武蔵小金井。三月に一度使うかどうかという位である。その程度の利用なので、終電で腹を空かしたまま降りて、ちょっと小腹とアルコールと思っても、駅前の勝手が分からない。

 駅から見える店は敢えて避けてと思って裏手に入ると、驚くことにチャイエスの客引きがいた。あまりのあれにクラクラとして別の路地に入り込むと、更にちょい裏にこの店を見つけた(但しもっと外れると普通の住宅街になる)。建て構えがチェーンぽいがそれだけに気軽。ファサードメニューに油そばがあるので、これで一杯いくかと思った。

 お客の入りは6割。平日終電時の武蔵小金井でこれは繁盛しているだろう。何より店員さんがこの時間に元気なのが良い感じ。もっとどんよりしているかと思っていた。店内はやや狭いのだが、それが逆に殺伐としなくて奏功しているかも。とっくに食い終わってるのに、備え付けの大量の漫画蔵書を読み漁っている客もいるがそれはそれという感じ。

 ツマミとしては唐揚げのセット物が良さそうではあったが、さんざん呑んでいたので油そばと中生を頼む(でも呑むのか)。

 だがしかし実を言うと、メニュー自体は残念だった。日▲屋のと同レベルだがそれでいて三割高の770円という価格はちょっとどうかと思う。見るからに貧相で口にすると落ち込むチャーシューにおざなりなアリバイ的シナチク、何より主役のはずの麺が…グラドルどころかチラシモデル。

 とは言え、終電後に腹を満たして一杯やって帰るなら、全くお勧めなレベル。コストの圧迫を最小限に抑えてのフックとしては、酢とラー油のセットにマヨも加えて、ネギをもうちょっと盛ればウケが良くて大成功だと思うんだがどうだろう。素人考えだろうか。

 武蔵野だから油そばということなら、もう少し頑張って欲しい。

風風ラーメン 武蔵小金井店ラーメン / 武蔵小金井駅
夜総合点★★☆☆☆ 2.5

'15.8.31  随筆 

山手線一周ナポリタンの旅 後編
上野「ワイヤードカフェ アトレ上野店」とろけるナポリタン(単品:パン付) 920円
 ランチタイムの上野エキチカで4人は入れないかと難民を懸念したが、入れて良かった。

 駅商業施設と言っても、駅ビルとは違って既存の歴史ある上野駅を改修改造して建てられたアトレ上野なので、同店も地下の分かりにくい場所にある。バックヤードは結構なダンジョンらしい。

 ともあれ旨かった。実はもっとオサレ・テキトーなナポかと思ったが(失礼)、意外にそうではなかった。

神田「きばらんと」トマト焼きそばナポリタン風(サラダ・味噌汁・ごはん付) 700円
 会社近くのお好み焼き屋。日替わりランチが「ナポリタン風」だと聞いて。お好み焼き屋という事もあり近隣の路面個店としては割安感もあり、以前にもランチ利用をしていた。

 だがしかし…付け合わせのサラダと味噌汁はこんな感じでいいとして(ごはんは多いので辞退した)、肝心の焼きそばはケチャップ混ざってるだけでナポでも何でもない上に、麺が薄ら硬くてなんだろうなぁという感じだった。

 これはあくまでナポリタン好きとしての感想で、このお店のポテンシャルの正当な評価ではないかも知れない点はご容赦を。

東京「果実園 キッチンストリート店」ナポリタン(サラダ・フルーツ付) 900円
 場所が場所だけにいつも混んでいる。ナポでこの価格ってどうよと思うところだが、サラダと何より大ぶりのフルーツがお得。同店はフルーツ好きマダムのリピート客だらけの店なのだそうだ。何度か行っているが、隣り合わせた年配のご婦人方は、話しぶりからして殆どリピーターだ。

 大概の食事メニューにフルーツが付くのだが、オマケとは思えない量。ただ、注文後に捌く(言葉合ってる?)ので、提供時間は総じて長めだ。

 炒め緩い細麺に細切れのハム/タマネギは私の好みではないが、ボリューム・付け合わせ共にCPはそれ程悪くはない。

'15.8.31  随筆 

山手線一周ナポリタンの旅 前編
新宿「やんばる」焼きそば トマトソース味(スープ付) 880円
 歌舞伎町某所に通っていた数年前は割に寄っていた店だが、当時はなかったメニュー。ケチャップ味の沖縄焼きそばが「沖ナポ」と称されて流行る様になったのはずっと後である。まさか今ここでこれが供されているとは。

 当日はたまたま何かの気まぐれで、当時よく食べた沖縄焼きそばを食べようかという気になり人を連れて行った。レギュラーとの価格差100円が色々語っている気も。具は変わらずタマネギとスパム。ケチャップ炒めうどんの風情ながら美味。相変わらずスープは塩っ辛くて死ねる(笑)。

西日暮里「カフェ・ド・パルク」ナポリタン(サラダ・ドリンク付) 1,000円
 西日暮里駅前で喫茶店ランチということになり入店。なんだそのお題はという気もするが、意外にこの辺りにはそういう喫茶店がなかった。全席喫煙可というのが古き良き時代の喫茶店的だが、価格設定もそんな感じかも知れない(苦笑)。何にしても私はナポリタンを注文した。

 ところで西日暮里と言えば、本欄でもリンクさせて頂く事の多いナポブロガーeatnapo氏の足跡が多い。「はってん食堂」「八天将」「ニュートーキョー」など日暮里界隈にはナポリタンネタが多いのかも。後日に検索したら昨年に同店のレポもあった。ちなみに私の画像奥に見えるのが連れのポークジンジャーという“被り様”も妙。

 意外に作り貯め感のない中太麺に薄ベーコン・タマネギ・ピーマン・ピューレという概ねスタンダード。店内は、小中のブースに分かれて居心地良く、見晴らしの良い2階だし、喫煙可の件を別にすればゆったり過ごせるスペースで良かった。個人的にはランチビール設定が欲しかったがなぁ。

[訂正 '15.11.13]ナポリタンセットの価格1,080円→1,000円(税込)。ランチビール設定は、セットドリンクにあり。なんと店長さん直々にご指摘いただき恐縮です。


'15.8.5  随筆 

「食べログ」と「こどグル」

 最近、食べログに飽きているかも知れない。というか、元々そんなに続かないかとは思っていたが。一時期の掌編恋愛小説ブームみたいなものか(ブログまで立ち上げといて…)。そもそも私は食にそれ程関心がないのだ。そう言うと、あのナポリタン愛や油そば執着は何なのだと言われるが、あれはそこだけ。そして私の食べログは口コミ7件でパタリと止まっている。

 食べログの星の数は当てにならないと言う人がいるが、言うまでもない。口コミ本文を読めばそれは分かる。余程の事がなければいずれも★★★(平均点)なのだが、そのくせ文章には辛辣なことが書かれていたりする。表で仲良く裏で陰口みたいでもある。私はその手の優等生になれないので、ついタイトルから酷くなってしまったりする。食べログ向きじゃないのだ。

 ところで最近、久し振りに「孤独のグルメ」を読み返した。次女もんちゃんが漫画を描いていて、「ごはんが描けない」と言い出したのが切っ掛けで引っ張り出した。まず実物を観察して描くことが大事だけど、食べ物の様に漫画的アレンジが重要な対象物もある。それがどの様に必要かは人の描いた漫画がヒントになるだろう。そうだ、こどグルを持っていたじゃないかと思いだした次第。尤もさすがに谷口ジローの絵がそうそう中1初心者の参考となる訳ではなかった様だが。

 それはともかく改めて読むと、なぜ「孤独の」かがよく分かる。大ヒットしたドラマでは単にとぼけた雰囲気にアレンジされていたが、原作では登場人物もそれを見るゴローも、あまり心温まる感じの人達ではない。どこへ行っても、互いに何かを掛け違えているし、場に和んでいないことが殆どだ。そして自分もそういうところがあるから、その部分に共感を覚える。

 店がどうであれ外向きには平均点と付ける食べログ記事への違和感は、そういう自分だからだろうか。でもしかし、読めば孤独と分かる読解力は欲しいし、そういう人にだけ共感を覚える。


券売機くじで当たる凪の特典ステッカー。確率は不明。名刺大のカードより、携帯に貼って貰った方が持ち運びやすかろうという発想は目から鱗だけど、私は貼らないな。

“ステッカーチューン”で煮卵。

“ステッカーチューン”で叉焼。それはともかく、つけ麺もなくなり1品メニューってどうよ。

系統は全然違うけど、最近よく行く神田のけくぅ。冷やしラーメン(赤)750円

読書 三浦しをん「ふむふむ」新潮文庫

小説ではなくインタビュー集。小説はいくつか読んでいるという事もあり、ちょっと興味が湧いて。色々な職業の女性が出てくるのだけど、もっとニッチな仕事の人ばかりだと思ったが、振り返ると意外という程ではなかった。確かに対談取材慣れした感じではないが、作家の人間観察というのはこういう感じなのかなぁと。


'15.5.10  随筆 

そばに乗せたコロッケがカレー味の店を僕は他に知らない。
 田町駅には滅多に降りないのだが、その日たまたま用事があり、帰路に東口の通りを駅に向かっていた。並ぶ飲食店は昼時を大分外れた時間のためか閑散としており、「支度中」の店も目立った。チェーンの立ち食いそば屋が、点々とではあるが見本市の様に各店揃って軒を並べていた。その中に名代箱根そばを発見した。昼を飛ばして腹も減っていたので入る事にした。

 小田急系列の箱根そばは、自分の生活圏内にはあまりない。わざわざ探して訪店する種類の店でもないので殆ど利用していない。しかし高校時代(30年前!)の通学路上であった下北沢駅に確か店があり、よく利用していた。今の箱根そばは小田急グループのブランドで、現在は複数の子会社が共有しており、実は皆が同じ店ではない。

 ところで私は、箱根そばと言えばコロッケそばという印象を強く持っている。単に高校時代に食べ過ぎただけかもしれないが。しかし割に最近、なぜかコロッケそばが話題になった時にTV番組でも箱根そばが取材されていたので、そういうカテゴライズなのかも知れない。


コロッケそばに温玉(400+80円)

既にもろもろし始めているカレーコロッケ
 ここのコロッケは特徴的で、なぜかカレー味のコロッケなのである。私が高校生の頃は中身がぎっちり固くて小ぶりの物が2個入っていたが、今は普通のサイズで、汁にもろもろと崩れるタイプに変わっている。

 もろもろと崩れるコロッケをそばと一緒に啜るエッセイを旨そうに書いたのは東海林さだおだったか。確かに啜ってなんぼの食べ方になる。塩分気にして汁を啜れないなどと言ってはいられない。いっそのこと卵を入れてしまって、啜らざるをえない様にしてしまえば良い。

 繁華街でもないのに立ち食いそば屋が微妙に駅から離れて並んでいる街というのも珍しい様に思う。更に、最寄り鉄道系列と全然関係ないチェーン店という更に珍しい店。しかし、いつか食べた様なよくある感じの、そういう味だった。立ち食いそばというのは、そうでなければとも思う。

関連リンク
立ち食い蕎麦放浪記 想い出のコロッケそば ― 2009年12月16日 小隊司令部発

箱根そば 田町店そば(蕎麦) / 田町駅三田駅芝公園駅
昼総合点★★★☆☆ 3.0


'15.5.5  随筆 

火を噴く画像フォルダ
 スマホや携帯電話に画像を溜め込んでしまう人は結構いるが、PCなしの単体で使う人が多いのだろうか。私は自分のiPhoneが小容量なため、MBAのUSB端子から充電する時に、画像はGraphic Converterが自動的に移動させる設定にしている。尤も、MBAのSSD容量もまた少ないものだから、充電用のUSBケーブルは小型のハブとペアにして、そのハブに常に挿しているメモリへとバックアップする様にしている。

 「言葉の意味はよく分からないが、要するに効率的なんだね」と思う方もいらっしゃるかもしれないが、そうではなくて、そのメモリがどんどん埋まって行ってしまうのが悩みだという凡庸な話である。

 まずツイートネタ画像。ツイートしたらiPhone内で消しておけば良いのだが、いちいち操作するのが面倒。次にブログネタだが、これは使用までに時間が開く場合があり、結局記事にせずじまいで忘れたままという事も多い。何かの記録用画像は割とフォルダを作って整理するが、これも要するに増える一方。家族に関する記録だけ他のストレージに移し、仕事の物は会社のiMacへ移す。

 先日得意先から、ひと月以上前のイベントの記録画像が急に必要になったが自社の記録係が連休に入って困っており、何か撮っていないかと問い合わせが来た。「俺の画像フォルダが火を噴くぜ」をリアルでやれるとは思わなんだ(何言ってんだ?)。

 ところで、主な撮影をiPhoneで行う様になると、記録容量を選択できないため容量喰いまくりなのである。自サイトは仕様の旧い個人ホームページのため容量が限られ、掲載サイズをかなり抑えている。一方でツイートで使う馬鹿画像のサイズは青天井。油そばに2MBも要るものか。

 そんな訳で、今回は主に自サイトサーバ上にない画像フォルダからBグル画像が火を噴くのだった。<何故

歌舞伎凪。G街と違って並んでないことがあるのが良い。

歌舞伎二郎。最近店休日があるのだった。

歌舞伎野郎。あの場所難しいかと思ったけど繁盛してる。

H嬢の初野郎にお供。あっさり完食。「このキャラクター(イラスト)はないですね」。確かに、食欲削ぐな、これ。

歌舞伎町と言えば、北京のジャジャ麺。相変わらず店内は中国人ばかり。深夜に日本人一人で入ると意外そうな顔をされる。

ホームラン軒のジャージャー麺。メーカーのテーブルマーク社、元は冷食で有名な加ト吉(今はJTの子会社)で、カップ麺事業は旧カネボウフーズ(現クラシエフーズ)から譲受されたものとのこと。

湯切り物には珍しいノンフライ麺なのだ。なかなかイケた。しかも100円(100ローにて)。他に汁なし担々麺あり。定番化を望む。

'15.4.2  随筆 

「油そば」か「まぜそば」かはともかく。
 油そば好きの私としては「まぜそば」と聞くとどんな違いがあるのだろうと構えてしまうが、名称だけの違いで、大した意味はなかったりする事が多い。

 実はこの店「麺や葵」、随分前に一度だけ入った事がある。通勤路線途中という利便さもあるし、不味かったという記憶はないのに寄らずにいた。後で自分のブログを調べると3年半も前の事だった。

 今回ちょっとした気まぐれで立ち寄ったのだが、MDは多少変わっていた。盛られた魚粉ともちもちの太麺は微かな記憶通りだが、ベビースター風の具がないし、チャーシューはブロック状だったはずだ。油そばの定番である酢とラー油のボトルが出てきたが、前はなかった。尤もあれから3年半も経っているのだからそういう違いは生まれるだろう。

 だが、あれと違うがこれも良いとなれば勿論良いのだが、ラードタレではなく濃い目のスープなのは以前通りとして、妙に甘い。砂糖盛ってないかという種類の甘さだ。油そば感覚で酢なんか振りかけていたら合わなかっただろうなと思いつつ、ラー油の存在に助けられた。チャーシューに関してだけはこっちの方が好きかも。


まぜそば(200g)830円

連れは濃厚中華そば850円。「ビールが薄かった」えっ、そこか?
 そんな訳でMDはそれなりなのに点数が低めなのは、3年前と相変わらずで接客が残念だから。入るなりまず食券をと案内されるのは一方通行の狭い店内故当然だろうとして、買い終えた時既にテーブルにお冷やが置かれていて、これは以前と違って無言ではなく「こちら座れます」と案内されたからまあいいとして。無言で客の目の前に物を置くとか無言で背後から客の目の前に手を伸ばしてボトルを回収するってどうなの? 雑誌で紹介されたとか著名人の色紙とか、そういう壁面のスクラップは私にはどうでもいいから。

 「あの時のおじさんでなくても嫌な感じの接客だったね」と連れが言うので「いや、前もおばさんだったよ確か」と返す。まさか3年前と同じ人が同じ接客していてまだやっているのだったりして。飲食店はまず場所ということならやれやれだ。

関連リンク
日暮里ブルース〜油そばは死んだか? ― 2012年08月08日|小隊司令部発

麺や葵 日暮里駅前店ラーメン / 日暮里駅西日暮里駅三河島駅
夜総合点★★☆☆☆ 2.0


'15.2.26  随筆 

東京都台東区三ノ輪のナポリタンパン
 先日、念願のオーロール三ノ輪店行きを果たした。同店のナポリタンパンはナポリタン好きの間では有名な名品である。

 うちの地元にもオーロールブランドの店はあるのだが、残念ながら同様の商品の扱いはない。オーロールというのは、あけぼのパン(フジパングループ)のショップブランドなのだが、地元にある店は直営で、三ノ輪の方はFCという違いがある様だ。FC店は仕入れは同じでも独自色を出した商品が多く、目当ての三ノ輪店のナポリタンパンもそうした商品の一つの様だ。ちなみに、あけぼのパンは地元小平が本社であるのが皮肉である。

 ところでこのナポリタンパン(商品名としては単に「ナポリタン」)、自分がネットで見掛けた姿は単品の大写しで、真ん中から豪快に切り開かれた形状のよく掴めないパンにナポリタンが溢れんばかりに詰まっており、巨大な物と錯覚していた。現物のパンは普通サイズのロールパンなので、意外に小さく感じてしまった。ただ、何にしてもこれで100円(税別)は安いだろう。

 具はスライスの卵とソーセージが一切れにタマネギ。彩りでパセリがちょこんと乗っている。中細麺に絡むケチャップは、出来たてがすぐ売れるためか乾ききっていない。加えて挟み方の具合もあるのかも知れないが、齧り付くと麺がプリプリと口の中で弾ける感触が新鮮。ナポリタンのちゃんと炒めた香ばしい風味が嬉しいし、この手の調理パンにありがちな「具は良いけどパンがねぇ…」というギャップがなく、ちゃんとパンが美味しい。

 折角来たのだし、ちょうど昼時なのでいろいろ買い込む。ナポリタンの隣のヤキソバパン、このボリュームがまた。カレーパンは辛口とそうでないのの2種類あるので比較の意味で両方。そう言えば非パン生地のあんドーナツが旨いというコメントを見掛けたので押さえる。…買い過ぎじゃないか?


三ノ輪駅からすぐ。

ナポリタンパン100円/ ヤキソバパン100円 ソフトなパン。

上)自家製カレーパン150円/下)辛口自家製カレーパン150円  確かに違う(笑)。どちらも野菜一杯。


ケーキアンドー120円
よく辿り着いたな…。
 こんな時はつい、「うわぁ、なんだか凄いことになっちゃったぞ」などと言ってしまう。

 自分の生活圏から遠い上に、日曜休業なのでそうは行けないのだけが残念。


オーロール 三ノ輪店
昼総合点★★★☆☆ 3.5

関連ランキング:パン | 三ノ輪駅三ノ輪橋駅荒川一中前駅


'15.2.1  随筆 

食べログのログ
 最近「食べログ」がお気に入り。いや、見る方ではなくて書く方だが。栴檀林ブログにもBグルカテはあるのだけど、Bグル目的で栴檀林を覗く人も多くはないと思うし、レポートを閲覧して貰う機会自体違うだろうと考えてこちらに書いている。どうせならそれを求める人に読んで貰いたいというのもある。

 ブログ記事を連動もできるらしいが、うちのブログはHTMLレイアウトなので難しいと思われ、取り敢えず独自記事にしている。それもあって自ブログの800W縛りはなくしている。だが楽な訳ではなく、そうまで書けるカテゴリーではないからという程度の事だ。その割に800Wオーバーが多いが。

 私は人にものを書いて貰うのが仕事で、自分で書くのはそれに付随する程度である。しかしその基準で読むと、自分の文章も納得いかないものである事が多い。同時に人様の文章も仕事レベルで読んでしまうことが多い。習慣であり、他意はない。

 その様にして読むと「食べログ」のレポートは、内容の信憑性を別として、首を傾げてしまうことが多い。意味不明は論外としても、ただ美辞麗句を並べただけの記事を書いて、何が楽しいんだろうと不思議に思うことも多い。

 私は美食家ではないし、その人が旨いと言うなら旨いのだろう。判断基準は大してない。自分も行った店の記事で「?」と思うこともあるが、それはそれ、他人様の意見である。だが、文章が酷い記事に出会すとゲンナリする。これは判断がつく。「箸の持ち方」レベルだ。

 「食べログ」の素人批評を問題視する向きも多い。一方で以前にはヤラセ問題もあった。いずれも送受双方の問題である様に思う。マスの情報を疑うのは良いが、口コミだから正しい訳でないのはツイッターでのデマ拡散を挙げるまでもない。読み書きの力と料理への観察眼、共に求められるハードルは高いが、だからこそ参加する愉しみもあるのではないかと思う。

食べログ 小隊司令部発Bグル報告

ほぉーバル
エキナカ、だけどロメスパ 〜大手のロメスパ店、お手並み拝見。


油や 神田駅前店
専門店と名乗るなら気概は味でね。


東大楼
油そば気分の武蔵境駅前で入る普通の地元中華料理店。


馬賊 日暮里店
つけ麺だけはやめておきましょう。