B級グルメ/b_gour
公文書

'14.11.1  随筆

やさぐれ立ち食い蕎麦
 会社近くの立ち食い蕎麦屋がいつの間にか違う店になっていた。

 入口のコンクリの床まで蕎麦つゆ臭い様な店だったが、何か違う食べ物屋になっていた。妙な感じだ。何の食べ物屋かはぱっと見分からないし、そもそも興味がない。なにせ立ち食い蕎麦が食べたかっただけなのだから。残念、というより騙された感じに勝手になって、ちょっと気分が悪い。

 そこから少し歩いた先には新進チェーンの立ち食いがあるのだが、これがあまりいただけない。実は近隣のどこよりも旨いんだけど、店自体にどうも馴染めない。店員が妙に元気なのだ。いわゆるマニュアル元気とでも言うのか。心機一転新天地でワタクシ頑張ります、みたいな元気だ。郊外の合宿センターで練習してきた様な挨拶をする。接するこちらが疲れるからいい加減にして欲しい。

 立ち食い蕎麦屋というのは、うっすら疲労と諦念が埃の様に被っている雰囲気で良いんだ。元気とか、希望とか、未来とか、健康とか、そんなものは漂わせなくて良いんだよ。そう私は思う。私だけかも知れないし、そもそもそんな店流行らない気もするけれど。

 勿論、不味くて良いとは言っていない。味の薄い濃いは好みの問題だが、好き好んで不味い物を食いたいという人はいまい。食い物は適度に旨いくらいが良い。尖って旨いものなんか、私はいらないよ。そんなものは、そういうのが好きな奴だけが集まって食ってりゃ良いんだ。しかもそれでなくてはいけないんだなんて、余計なお世話だ(私の言ってる事も余計なお世話だが)。

 そういえば、そういうやさぐれた気分が似合う食べ物は他にもある。喫茶店のナポリタンがそれだろう。ナポリタンをあばずれの食い物だと言ったのはNHK朝ドラ「あまちゃん」の台詞だったな。そういうナポリタンというと映画「探偵はBARにいる」に出て来たのもそんな感じだったか。

 何の話だっけ。立ち食い蕎麦か。くだらない事考えていたらどうでも良くなった。

画像はイメージです。

画像はイメージですよ。

画像はイメージですね。

画像はイメージですなあ。

画像はどれも、今までに本欄で掲載された立ち食い蕎麦のイメージです。やれやれ。

'14.9.18  随筆

「ラーメンドーナツ」って、何だ?
 過日ナポリタンバーガーに大喜びしていた私に、H嬢がこんなものがありますよとメールを寄越したのが大阪王将の「ラーメンドーナツ」だ。なにそれ、ラーメンドーナツって。

 ラーメンを使ったその類の物と言えばロッテリアの「ラーメンバーガー」の印象が強い。麺屋武蔵のブランド名を使った限定企画物で、焼き固めた様な麺とチャーシューをバンズで挟んでいたが、何かに日和った様にスープが付き、替え玉と称した麺が別売りされた。…バンズいらないじゃん。しかしこれ、結局私は食べていないので何かを書く権利はない。ただ、ちょっとそれはないんじゃないかとは思った。

 そしてこの「ラーメンドーナツ」だが、ネットの記事を読むと、揚げパンの中に担々風味の麺が入っている商品だった。なんか全然名前とイメージと違うな。但し、これは旨そうだ。ストレートに「担々麺揚げパン」で良かったんじゃないのか? 見た目で言うなら「ラーメンコロッケ」なんてのも美味しそうだし。それともあれか、大阪ではこういうのをドーナツと称するのか?

 この商品は、大阪王将の社内メニュー考案コンテストでグランプリを受賞したもので、9/10-30の期間限定で一部店舗でのみ販売するという。一部というのも品川店・岩本町店・道頓堀本店・枚方市駅店の4店だけ。そんなの食べられる訳ないじゃないかと思ったが、待てよ、岩本町店って歩いて2分くらいの場所じゃなかったか?

 そんな訳で岩本町店に行ったのだが、なんとテイクアウト用のPOP類が全くない。店員に訊くと満面の笑顔でやってますと言うが、知らないと買えない。

 テイクアウトでも作り置きではないので5〜10分待つ事になるが、作りたての香ばしさが良い。一口目はもっさり感じるが、担々風味が効いていてなかなか旨い。だがいかんせん小さい。ファストフードではなくあくまで酒のつまみのひとつという感じなのだろうか。

岩本町店。駅出口直結。


「ラーメンドーナツ」210円。テイクアウトだと大仰に1個1個こんな入れ物に入ってくる。


麺が太いので全体が小さく見える…のではなく、実際小さい。今回は包丁で切った(笑)。




社内メニューコンテスト グランプリ受賞作品「大阪王将 ラーメンドーナツ」商品化決定!(公式サイト)


'13.9.16  随筆

ナポリタンバーガー対決
 先週は、ロッテリアからナポリタンを挟んだハンバーガーが新たに発売されると聞き、ナポ好きとしては食べてみたいな位には思っていた。しかし例によって食に対する熱意自体が少ない私にとって、日常行動圏内にない店に出向いてまでとは思わなかった。ロッテリア、意外にないのだ。勤務先のある神田からだと近いのはお茶の水や上野辺りか。

 上野と言えば、既に「ナポリぱんだバーガー」を限定販売している店舗だ。まさか両方売るのか? それとも期間中は川越シェフにその座を譲るのか?

 「ナポリぱんだバーガー」は昨年3月上野店限定で発売。同6月〜7月には期間限定で全国発売になった。全国版との違いはパンダ焼き印のあるバンズ程度の様だが(それで100円近く違う)、このバンズは他にも同店の独自商品に使われている。上野店並びには系列のパスタ&ピッツァの店があるので、当初はそこの具材を流用しての同店限定かと考えていたから全国展開は意外だった。ともあれ、上野公園ルエノFS店に行って確かめてきた。

 果たして、この2商品は併売でそして別物だった。

 ところでルエノって何だ? 確かにあの一角は最近新しくなったが。調べるとロッテリアが運営するフードコートだから「L'UENO」なのだそうだ。ではFS店って? フランチャイズならFCだし。Feasibility Study(フィジビリティ・スタディ:事業化採算性分析)であれば実験的商品を投入する店という意味なので合点はいくが、ロッテリアは他にも実験商品が多過ぎてよくわからん。ラーメンバーガーはどういう評価だったんだ。

 さて、川越ナポはブランド名を冠した時点で期間制限有りなのだし、ひと月未満の企画物。美味しいとは思ったが定番化はなさそう。元より高級料理でないナポのアレンジで他より高い商品が売れ続ける訳もない様に思う。そもそも川越シェフは、そういう庶民洋食の人ではないのだしね(笑)。

川越シェフのナポリタンバーガー(TATSUYA KAWAGOE 具だくさんソース)420円/手前、ナポリぱんだバーガー(チーズ)350円/奥


構成具材は種類が同じなだけで別モノ。もっちりして(良く言ってだが)甘目のぱんだのバンズに対して、パリふかっとした川越。ナポも、ぱんだは素ナポなのに対し、川越は具材有りでジューシー。具だくさんソースと名乗る程ではない気もするが。


パティはご覧の通り厚さが違い食感は別物。ナイフで切れば良かったな(苦笑)。個人的には川越は黒胡椒が強くてあまり好きではないのだが。

'14.8.13  随筆 

エキナカ、だけどロメスパ
 神田駅というと、ちょっと前までガード下にポルノ映画館があった様な駅だが、今は大改良工事中で何とか近代化中である。今までなかったエレベータやエスカレータを増設し駅内外もだいぶ綺麗になりつつある。ひょっとしてエキナカ商業施設でも出来るのかと業務上の期待をしたがそれはなかった。それでも改札内には新規に4店舗が出店。コンビニ、立ち食いそば、ジューススタンド、そして洋食屋だ。

 この洋食屋「ほぉーバル」は、長い営業時間の後半はグリル料理を供するバルになる。そしてランチタイムのフードはカレーとナポリタンのみなのだが、このナポががっつり路麺系の様なのである。そんな訳で先日行ってきた。

 運営はJEFB(ジェフビー:ジェイアール東日本フードビジネス)。「ベッカーズ」や「ベックス」などをやっている会社で、パスタ系だと「ナポリの旋風」(赤羽)や「ブラボー」(上野)がある。

 店名の由来は「頬張る」と「四毛作」を掛けていると謳っているが、何が四毛作なのかはプレスリリースを読んですらよく分からなかった。営業時間帯でメニューが変わる様だがそれは朝/昼/晩の三つである。その時間帯切り替えは店頭のサインで出すが入店後はメニューなどで明確な表示がない。これはどうだろうか。

 店内は暗めでL字状になっており57席。奥に入ると駅構内ということを忘れる。綺麗で居心地も良いが、オープンキッチンで店員の私語が多いのは逆効果だな。


急激に見てくれが良くなりつつある神田駅南口。


元々分かりにくいロゴの上にこの角度だと、店名が全然分からんな。


ちょっとパンチョ風。空中フォークはさすがにないけど(笑)。



 神田のエキナカでナポリタンと言えばかつてエリゼがあったが、喫茶店風のあちらと違って、太麺で甘めケチャップに油多め(シャツに飛ぶ系)のロメスパ。具はスタンダードなタマネギ・ピーマン・ソーセージ・マッシュルームで結構量も入っている。盛り具合は4段階(右)だがグラム表示の上に店頭にはサンプルが置かれており違いが分かりやすい。

 神田南口方面は「ロメスパ バルボア」があるが、こんな店が出来るとうかうかしていられない。

カツ・ナポリタン 普通盛り760円 デフォでケチャップが掛かっているが、この場合ソースの方が正解の気もする。



ナポリタン周りのメニュー(クリックして拡大)。

■ナポリタン
普通盛り(300g)…580円
やや大盛り(400g)…680円
大盛り(500g)…780円
メガ盛り(800g)…980円
まかない[肉]入…+150円
カツ乗せ…+180円
トッピング(目玉焼き/チーズ)…各+100円
Meat Grill & Wine Bar ほぉーバル神田店
営業時間帯 CAFE TIME 7:00(日祝8:00)-11:00/LUNCH TIME 11:00-17:00/BAR TIME 17:00-22:00(L.O.不明)
[関連リンク]
●サイトより遙かに詳しいプレスリリースをどうぞ。
  「~肉を頬張る 4毛作新バル業態~ ほぉーバル神田店 新規開業について」
●神田駅改良工事についてはこちらを。
  「JR東日本/進行中の建設プロジェクト/駅改良・ターミナル開発/神田駅改良工事」
●エリゼのナポリタンについてはこの時にちょっとだけ。
  「小隊司令部発BLOG版/忘れっぽいナポリタン ? 2009年06月26日」
●バルボアの記事。この時書いてないけど大盛りの価格差がちょっと気になる。
  「小隊司令部発BLOG版/神田ナポ充地帯 ? 2011年06月07日」

'14.7.16  随筆 

健康とグラタン羊羹
 その日は午後から撮影立ち会いで、夜までずっと出来たてメニューとにらめっこの予定だった。菓子や弁当と違い、撮影後に「どうぞ召し上がってください」なんて言われても、次来るショップに見られるなんてダメなので、基本は丁重にお断りする。デベロッパーの得意先が同席していれば一緒に食べることはあるが、うちの撮影は大概タイトスケジュールの強行軍なのでそんな時間はない。

 今回は650円の小鉢から2500円のステーキまで様々だったが、何にせよ腹を空かせて臨むというのはかなりの苦行になる。昼はしっかり摂っておかねばと何食べようかと考え始めるも、そうだ今日は弁当だったと思い出した。

 会社に弁当を持ってくるのなんか多分2年ぶりとかだ。何かのついででも妻が詰めてくれたのかというとさにあらず。前日の夜に大量に余ったグラタンを目の前に、取り敢えず持って行こうと夕食後に自分で詰めた。グラタンを詰め始めると、サブはもんちゃんが詰めてくれた。家事の手伝いはなぜか嬉々としてやってくれる。でも大丈夫かなぁと思うこともあるが…ま、こういうのはやる気の芽を潰してはいかんだろう。足りなかったら買えば良いのだし。

 それより何より、やはり会社に電子レンジが欲しいなぁ。弁当箱に詰め込んだ冷えたグラタンはまるで羊羹の様である。

 今年の健康診断も、前年より悪くなっている部分が多い。血圧は相変わらず高いし、コレステロールも要再検査だ。食事には気を遣わねばならないのだが、毎日栄養管理の行き届いた弁当という訳に行かない。時間がバラバラになりがちな昼食は、節約のためのカップ麺だったり神田に多い安弁当だったり。たまに得意先の新店メニューを試したりするが(自腹で)、いずれにしても健康的ではない。

 余計な塩分も脂肪分も運動すりゃ良いんだよと言いはするが、せいぜいが週末50km走るかどうかという程度では大して効果はない模様。


これがその実物。おかず(?)はイカフライ、何かの胡麻和え、オニオンスライスに豚、そして何か野菜。

珍しい会社呑みで3軒ばかりフラれた後に神田ガード下「スパゲティ屋アゼ」に。社長は肌合わず早退というのが相変わらず。ナポリタンがあったので頼む。950円か。昼にはないというのもアレ。

で、神田でナポリタンと言えば洋食屋「ビーバー」。ナポのためにランチタイムを外して訪店。大盛りで800円は4月以降も変わらず。

かのnonchさんもお勧めの(?)「一由」。酔っ払って明け方行ったせいか、なんだろこの絵面。多分、ナス天+ソーセージ天なのだが…酷く不味そうな訳ですよ。

ある日何かの気の迷いで「神田きくかわ」で鰻重。しかもH嬢同伴。確かに旨い。だが、ひと月分の食費蒸発。昼から呑みたくもなる訳ですよ。<おい

TLでお馴染み、地元「やきとりまつもと」。トントロ(100円)に、チューブワサビ盛り。これで適当なビール類空けながら週末のアニメを娘と観る訳ですよ。

'14.4.4  随筆 

ガリナポ
 先週の私の最大関心事は、実は消費税増税でも得意先の年度末でもなかった。そう。3月25日の「ガリガリ君リッチ ナポリタン味」(略してガリナポ)発売である。

 コーンポタージュはまだ分かる。元は液体なのだから冷やして固めたところで大した違和感は無い(そこか?)。冷たいスープならビシソワーズがあるが、知名度はかなり低いのでコーンポタージュで正解だろう。それにコーンポタージュは既に各種スナック菓子にもなっており、菓子というカテゴリー上の違和感も無い。

 しかしこれにホワイトシチューが加わり「液体はともかく、菓子じゃなくて食事じゃね?」と皆が怪訝に思い始めたが、インパクトの小ささ故に大した話題にならなかった。そしてそこへとうとうナポリタンである。菓子じゃないどころか液体でもない。実は菓子としてのナポリタン味は、今まで多くの菓子が挑み破れて来たテイストである。チーザにしても、ばかうけにしても、スナック菓子というスパゲッティと同様の炭水化物であるにも関わらずナポリタン感の表現がイマイチだった。

 ところがガリナポはラクトアイスだというのに「うん、これはナポリタン。シャツに飛ばない系」と思わず言ってしまいそうになる。よくパッケージに「イラストはイメージです」とか書かれていて、食べてみると「イメージもできねーわ」と思う事が多いけれど、ガリナポの場合は「イメージ通りだぞこりゃ」となった。

 ケチャップぽさとか炭水化物臭というかそういうことより、微妙にピーマンの風味が混ざっている様な感じとか(気のせいか?)がリアル感を醸しているのではないだろうか。トマトゼリーは食感としては面白いアクセントだけど、ナポリタンかと言えばそうではないという気もするのだが。何より、後味がナポリタンぽいというのが素晴らしい。

 そういう訳でこの1週間で3本食べた。アタリはまだない。

フライング気味(笑)eatnapoさんのレポートはこちら。
[今日のナポリタン]ガリガリ君リッチ ナポリタン味(お菓子)

袋のデザインは3種類あるそうな。

何も知らなければオレンジシェイク味か何かに見える

限定企画モノ「チーザ ナポリタン味」

猫もお勧め「大人のばかうけ ナポリタン味」

ある日のランチ。コンビニナポ×ガリナポ

つい、安定のチェーン店ナポ「プロント」へ。

原点回帰。ロメスパの王者「ジャポネ 」

そして、正統派街の洋食屋「神田キッチンビーバー 」