B級グルメ/b_gour
公文書

'12.12.18  随筆 

油めんって油そばとは違うもの? 小伝馬町「ぽっぽっ屋」
 ラーメンという食べ物は包括する範囲がとても広い。つけめんも油そばも広義ではラーメンの一種である。しかしあまり境界を緩くされてはいろいろ具合が悪い。Tシャツを買ったつもりがキャミでした、みたいなことになりかねない。

 例えば二郎という食べ物があるが、二郎なのに油そばと言われると驚く。ところが二郎西台店には油そばがあるという。しかし高島平は私の生活範囲からは大きく外れているし、自転車でよく走る荒川に近めではあるが日曜休みでは行けない。

 悔し紛れに「二郎 油そば」で検索を掛け続けると、二郎インスパイヤ系の店に油そばで有名な店があり、しかも会社からすぐの小伝馬町にあるのが分かった。

 ぽっぽっ屋。発音しづらいがネットの評判は概ね良い。二郎系にしてはおとなしめの味とのこと。激列びの店ではなさそうなので昼の営業が終わる15時の少し前に行ってみることにした。

 カウンターのみの店内には既に1人待っていたが、すぐに順番が来た。端の席にいた女性が立ち上がったが、店員から「ありがとうございました」と声が掛からないなと思っていたらその人も店員だった。賄いだったのか。それはいいが、なかなか席を空けてくれない。自分の荷物の移動をして、更にはそのまま無言で厨房に入ってしまった。客が立って待ってるのに一言も声を掛けないってのはありなのだろうか。一気に心証が悪くなる。

 純粋にメニューを見よう。太い縮れ麺は良い感じ。チャーシューは拍子抜けする控え目さだがこれはこれ。パンチが足りない割にしょっぱいタレも大量のモヤシの前に薄味に感じるのはバランスか? しかしタレの量は多めで、油そばと言うよりは具少なめの混ぜそばという感じだった。

 油そばというのは元々チャーシューの煮汁とラードから作ったタレを熱々の太麺に絡ませて食べる物だという先入観念(?)があるので、更に、これはちょっとと思ってしまったのだった。そもそもメニュー名は「油めん」だけどね。

ぽっぽっ屋「油めん」800円。このコスパと味覚的満足度なら野郎に行くべきだったのかも。量は丁度良かった(W
イマイチのビジュアル(混ぜる前の油そばはみんなそう)だとか、ジャクジャク玉ネギだらけで午後の仕事どうすんだよ(この店の売り)とか細かいケチ付け。
でも混ぜると麺は良い感じ。この時点では油そば感が盛り上がる。
だかしかしこのタレの量は、というかタレの感じはどうよ。

'12.10.10  bicycle  随筆 

油差しの連休

 灯油缶を買いに行った。普通の灯油缶はポリエチレン製で18Lか20Lの物しかない。一方、小容量で且つガソリンスタンドでも給油して貰えそうな燃料携行缶は、5Lでその5倍くらいの価格である。ちなみに、うちには灯油を使う暖房器具はない。自転車のチェーン洗浄のために買いたいのだ。

 結局安物のパーツクリーナーの方が苦労して灯油缶買って灯油買うよりお手軽で、しかもすぐ気化するから始末も要らなくて楽だという結論に至る。帰宅後1Lペットボトルにすっかりドロドロになったチェーンを入れて、缶が冷えるくらいパーツクリーナーを吹きガシャガシャと振ると、あっさり綺麗になった。毎月やる訳じゃないし(え?)これで良いや。

 その様にして整備をした翌朝は、オチを付ける様に雨。仕方がないので昼から呑んでいた。呑み始めてから自分が3本ローラー持ってることを思い出した。

 明けて晴れ上がった祝日は、“さすがに”走りに出ることに。久々の境川へ。丁度昼時を跨ぐので外で食べることになるため、コース近く町田市内にある油そば専門店に挑戦した。尤も不摂生2連休後に久しぶりの長距離である。町田までの30km程度で大量の麺を掻き込む元気は失せており、すっかり「小」でいいやという気分になっていた。

 町田唯一の油そば専門店ヌードル・スパンキーは町田街道沿いにあり、小隊員の実家のすぐ近くだった。店は非常に狭い。カレー油そばとかそういうのもあるが、それは置いといて普通の油そばをと思うと、油そばと油そばスタンダードの2本立てだった。前者はまぜそば風なので後者にした。味の方は…普通に油そば。いつぞやの話ではないが、油そばは凝ると違う物になるし、そうでなければ結局同じところに落ち着いてしまう食べ物である。そこがつまらないとも言えるし、そこが良いとも言える。

 50km地点で折り返し。もう少し食べるべきだったか、帰路はややへばり脚が痙りかけた。


ピカピカのはずなんだが、傷だらけであまり光らない(苦笑)。

店内は狭いが、いろんなグッズで楽しげに飾られていて、この手の店にありがちな小汚さや妙な威圧感はないのが○。
油そばスタンダード(小)580円。やはり少ない(笑)。並/大は680円。ベビースターやかつお節などトッピングたっぷりの油そばの方は+100円。


RC20の記録 10/8 町田街道、境川CR、国道1号でターン
走行時間4h16min/走行距離101.95km/平均速度23.8km/h/総走行距離10,621km

読書 村上春樹「国境の南、太陽の西」講談社文庫

いつぶりだかの再読。「海峡の南」を読んでなんとなく連想ゲームの様に(苦笑) それにしても、こういう話だったかな。読了前に新しい本買ってしまったのでそっちに移るかも。


'12.9.30  随筆 

神田紺屋町ビーバー
 別に嫌いになった訳ではないが、何となく忘れているということがある。のめり込むとずっとそればかりだが、ある時ふと疎遠になってしまう。いや、女関係の例え話ではなくてナポリタンの話である。それでリハビリに最近のナポリタン専門店に寄ってみたのだが、何かしっくり来ない。これはやはり「洋食屋」でなくてはならないのだろう。

 ところで飲食店の業態分類にはこれが正解というのはない。例えばナポリタンの店は何になるか。和・洋・中なら洋だが、もっと細かく表記するとなると、「イタリア料理」ではないから「洋食」辺りが馴染みやすい。しかし店の営業のスタイルからは「軽食喫茶」などと称した方が通りが良い場合もある。仕事で商業施設の案内などを作っているのでしばしば突き当たる。ついでに沖縄料理は「和食」なのか「エスニック」なのかとか、あるいは台湾料理は「中華」で良いのかとか、またそういう事を言ってみたり。

 さらに昨今流行のロメスパ店を、あれは洋食と呼ぶだろうか。パンチョ、バルボア、東京スパゲッチとか、いやもっと大御所老舗のジャポネやリトル小岩井辺りでも、スパゲティのみを供している限りは洋食屋と称するには違和感がある。その意味では神田紺屋町ビーバーは、逆に洋食屋としか呼び様が無いかも知れない。

 ビーバーは勤務先から小さい通りを2本入ったところにある。近くにあるのに本当に暫く寄っていなかったが、おかみさんはよく私のことを覚えてくれていた。ミートを食べ、翌日にナポを食べに寄った。

 食べ物しかない。食後のコーヒーすらない。だけど夕方までやっている。昔ながらの洋食屋なので、太麺激盛りとかではないし。蘊蓄らしき物はリノール油を使っているという程度だが、日頃蘊蓄ありきの店の情報ばかり扱っているから余計落ち着くのかも知れない。そして何とも言えずまた食べたくなるのだ。

何とも言えず昔ながらな店構え。


昨年辺りに椅子を新調していたらしい。それも復刻再現みたいな椅子に(笑)。店内の雰囲気に馴染みながらも快適。
ミートソース(800円)とナポリタン大盛(700円+100円)。テーブルセットはフォークとスプーンがペーパーナプキンにくるまれて伝票に乗って出てくる。カップスープはお代わり自由。

'12.8.8  随筆 

日暮里ブルース〜油そばは死んだか?
 「油そばは死んだ」と誰かが言ったら、それはそうかもと思うかも知れない。と言っても我がルーツ珍々亭は健在だし、近年油そば専門店なんてのも増えている。だがブーム最盛期は過ぎ去り、ネットに情報が出ているかつての人気店も、訪れようとすると既になくなっている事が多いのだ。それにしても閉店情報が足りない。

 口コミ情報も集めた。と言ってもH嬢が日暮里にそれらしいのがあると言うので行ってきたという事だが。付き合ってくれまでしなかったのは、最近ジム通いを始めたためだろう(W

麺や葵「汁なし麺」800円

 のっけから油そばではない(笑)。店内のポスターにも特製まぜそばと謳っている。ジャンクガレッジ調でベビースター風のが乗っている。麺はゴツくて食べ応えあるのは良いのだけれど、魚粉はいらんだろ。ところでこの店、出入り口が別々なのはビルの構造上仕方ないとして、外から中が一切見えない構造はどうなんだこれ。また、狭さ故の効率化のためか、券を買っている間にテーブルにお冷やを置いて席を指定するのはまだしも、無言でというのはちょっと失礼だという気がする。


和風とんこつラーメン景虎「油そば」680円

 雲行きが怪しいまま2軒目。堂々の油そばだが店名故にイチオシは和風とんこつなのだろう。しかし他に塩・味噌・坦々・つけと何でもあり、ついでに供された印象。しかも油そばのタレは醤油と坦々がある。勿論醤油にしたが、この流れだとおざなりな物が出てくる感じがしてあまり期待せずに頼む。ヤサイマシみたいなトッピングに驚きつつ、だがしかし平太麺も叉焼も太いメンマもなかなか。これはこれで悪くはない。味玉も込み。

 私にとっての油そばは所謂醤油ダレの素朴な食べ物なのだが、そうでなくても旨ければ良いとは思う。ただ、外で食べるからにはソフトも大いに気になってしまう。厭な感じの店は何を食べても旨くはない。当たり前か。







'12.7.29  随筆

油そばウィークin神田近辺
 何かの弾みで「油そば」の神が降りて来て、油そばを食せと啓示を受けた。おかしいな仏教徒なのに。素朴な汁なしラーメン油そばは一昨年辺りにブームになっていた様で、調べればいろいろ店が出て来る。とりあえず神田から自転車でふらりと行ける店をピックアップする事にした。

 人形町「らーめん 油そば 大我」に早速向かう。…見つからない。何だH嬢の方向音痴が空気感染でもしたのか!? ところがこの店、どうやらとっくに潰れていたらしい。食べログに閉店報告を送った。送るために会員登録までした。物好きだな。食べログはかの歌舞伎町「名代 後楽そば」ですら閉店になってなかったのだ。行ったらありませんでしたって、食い物屋では辛いだろう。同様に神保町「油そば 三夢来(さむらい)」も既に閉店。

 で、ツイッターで油そば行くぜとツイートして早速にリプを返して来たチェーン油そば屋のアカウントがあったので、比較的近い支店に行った。「春日亭」錦糸町店。シンプルな醤油油そば中盛600円(+クーポンで味玉)。程良くて良いんじゃないでしょうか。“慣れた味”よりやや酸味があったがこれはこれで良しで。

 次に「油そば椿」(上野)。ネット情報での人気が高いが、第一印象は、とにかく元気のない店。いらっしゃいませの声が小さい。油そば750円。これは…油そばではないよね。しかも魚粉てのはさ。麺はもちもちと言うかぬちぬち。色々混ざってるのが良しという方向けなのだろうかと。

 そして「油そば専門店浜そば」(湯島)。訪ねて行く途中で笑うのが、駅に近い側にチェーン系の紛い物が対抗してでかい看板で「油そばの○○」と掲げていた(その店も後日にでも検証しないとフェアじゃないか)。小さいなりにちゃんとした感じの店で悪くはない。ただ、肉が焼き鳥みたいな鶏肉でその違和感が拭いきれない。実際ぽろぽろと食べにくい。平打ち麺もあるそうだけど、あまり開花楼開花楼言われてもねと思う。


「らーめん 油そば 大我」の跡地。店頭にはアナウンスも何も無いのでいつの退店かは不明。まあそりゃ見つからんな。

「春日亭」錦糸町店

「油そば椿」(上野):食べログ

「油そば専門店浜そば」(湯島)

醤油油そば中盛600円(+クーポンで味玉)

油そば750円


浜そば(並)580円


'12.6.20  随筆 

あぶらとそば、大盛。
 先日、健康診断の結果が返ってきた。概ね問題なしではあるが、やや肥満を認めるとのこと。身長171cm/体重73kg/腹囲78cm/BMI25は、確かに痩せてはいない。コレステロールもそれなり。ただ、γGTPは40だし血糖89だし、酒呑み的には至って健康だろう(どういう判断基準だ?)。

 太った理由ははっきりしている。麺類を食べ過ぎなのだ。ブログ記事のアーカイブ「公文書」「B級グルメ」カテが出来たくらいだ。以前は、特に食べなくて良いだろうと思い留まっていたメニューでも、ここで食べておくとネタとしては面白いかなと考えて食べてしまうことがある。そんなに食うなら走らんといかんのだが、週100km足らずの中距離ライドでは全然消化になっていないのだろう。

 最近ナポリタンこそ一段落しているが、改めて油そばと二郎系に立ち寄ってしまっていた。それにしても、Bグルはなんでいちいち大盛りなのだろう。「並」の量が多い必然性が理解できない。量が多いので食べてみたくても食べられないという人も多いに違いない。店も店でまるで脅す様に大盛りを謳うのが怪訝である。量が多いことにしか価値がない物ではないだろう(中にはそういう店もあるだろうが…)。あまり信じて貰えないが、私は決して大食いではないのだ。あるいは大食いでないと食べ物系の事を書くのには向かないのだろうか。

 更に私には食べ物系の記事書きに向かない性質がある。猫舌なのだ。そうそう豪快にラーメンを啜れる訳もない。そんな私にとってはつけ麺も油そばも有り難い存在だ。腹が減ってるのに食えない食べ物なんかいらないのだ!(猫舌より短気の方が問題じゃないか?)

 油そばと言えば勿論珍々亭なのだが武蔵境駅徒歩15分は日常活動範囲外。職場のある神田界隈を代替品を求め彷徨うのだった。

 ていうか、食べ物記事としちゃここまでが前振りでキャブになってる方が本文だろ普通。

歌舞伎二郎にて。まさかの2杯喰い…の訳はなく、何を思ったか二郎を食べたいなどと言い出したH嬢と。私と同じ速度で食べてたよ。大丈夫かね。


駅前だと、もう面倒臭くて日高屋で良いや〜になってしまう。そして後悔。大体掛けまくるのを躊躇するくらい小さいラー油じゃ困る。<そこ難癖


そして学会に出席。やはり違うんだけど…。カイワレ、油撥ねるから厭なんだけど。海苔、特に出る幕無く邪魔なんだけど。でもチャーシューは本家より好き。
「油そばならこっちの方が興味ある」とM嶋さんの言っていた背脂醤油のあ訪店。脂そば…なのだけど、これは全然違う食べ物だな。つけ麺の冷たい麺に背脂というのはちょっとと思ったら、リピーターは熱もり率高かった模様でなるほど。レビューに店主のことがしばしば書かれていたのであまり個性的だと厭だなと思っていたが普通に感じの良い店主だった。ただ、昼変則/夜18-23時って全然リピートできないよ。

'12.5.15  随筆 

名代 後楽そば 新宿店、本日閉店。
 深夜の歌舞伎町で呑み歩くのは、手入れが行き届いていない山中の温泉に浸かるのに似ているかも知れない。何の効能があるんだか分かりゃしないし、葉やら枝やら沢山浮かんでいるし、何が沈んでるんだかも分かったもんじゃない。でもどこか心地良くてつい浸かってしまう。

 そんな歌舞伎町でも私は大抵呑む時に食べないのだが、深夜に一通り呑み終えると腹が減っている事位はある。そういう時は何かを食べたりもする。たまにやらかして、人が並んでいないと二郎に入ってしまったりするのだが、いつも二郎の訳ではない。一番多いのは富士そば西武新宿店のもり+ちくわ天だが、次点はコマ劇跡前の後楽そばのやきそばだろうか。

 その後楽そばが閉店するという情報をツイッターで知った。最近はあまり深夜呑みなぞしていないので、閉店前週にやきそばを食べるためだけに歌舞伎町へ向かった。いや…勿論その後BBLへは寄るわけだが。

 妙に空の広くなったコマ劇跡前の路地は、今日も鬱陶しいホストがキャバ嬢やキャバ嬢みたいな態の頭の足りない娘達に声を掛けるためにフラフラしている。その角地に後楽そば新宿店はある。

 この地で四十年の歴史なのだそうだ。知っていた訳ではなく「閉めるんだって?」と訊いた時に店の人がそう言ったのである。後日貼り紙もあったのだと知る。事前に閉店を知らなければいつも通りの店だった。しかし気を付けて見ると、店内メニューの幾つかは既に隠されていた。

 後楽そばは昔勤務地が銀座だった頃に有楽町駅前にあった店に寄っていたのが始めだ。他の立ち食いそば屋との大きな違いは、鉄板があって焼そばがメニューにあることだろう。店頭には焼そばを炒める香りが香ばしく漂う。猫舌で、汁の跳ねが気になる私には打って付けの立ち食いそば屋と言える。

 この店が無くなるとなると…。

 店内を見渡すと、同じ様に目を細めて店内を見渡している客が他にもいた。なんだ、あんたもか。

立ち食い寄る奴ぁ下向いてんだ。上の看板なんざ見るかよ。

後楽そばと言えば、角海老のカレンダー。そう思うのは私だけか。

まず焼そばだろ。それもカレー焼そば(460円)。コロッケ(70円)も載せとけ。

ラーメン(並盛り390円)もイケるだろ。

こちらでも、なみなみならぬ模様。
→ そんなに食うなら走らんと 後楽そば@新宿歌舞伎町 「ラーメン」

 それにしても右欄のキャプションがやさぐれ口調だよ(笑)。引き続き以下欄外は、最近食べたラーメン比較大会。なんじゃこりゃ。週末100km走ってたって追い付かない。もっと新陳代謝を。


■まぜめん
 まぜめんよりも油そばという私だが、とりあえずまぜめん代表は野郎かなと思うがどうだろう。ジャンク〜は正直旨くない。で、神田の新店まひるのまぜめんに挑戦した訳だが、同ラーメンよりマシという程度か。ていうかタマネギの扱いが今もって納得いかず。そして割高。開花楼麺自慢はあの界隈では無意味。何せ向かいの普通の中華屋の麺、謳ってないけど開花楼だしね。
○ 野郎ラーメン本店「汁なし野郎」(680円)

× まひる「特製まぜめん」(800円)
■二郎系
 所詮「歌舞伎二郎好き」如きが二郎語るなよと言われるだろうが、それにしたって、二号さんどころか六号さんはどうよ。いや、むつみ屋自体は嫌いでもないんだけど、ラーメン通向けなんだかラーメンのファミレスなんだかハッキリしろよって位MDがとっ散らかっていて、店全体が残念感マシマシみたいな。
○ ラーメン二郎 歌舞伎町店「ラーメン(普通盛)」(700円)

× 竹麓輔工房 神田店「麓郷らーめん(並)」(650円)

'12.5.6  bicycle 

マルス三連星

 「いや、舐めてました」というRionさんの苦笑いの一言に、「そうでしょう」みたいな笑みを返す。勿論それは自転車のことではない。

 自分の自転車ライドには、目的地らしき物がない。なんか自分の人生みたいだなー。日々の酒が旨けりゃそれでいいのか。ローンが返せりゃそれでいいのか。それでいいだけの目標なんか、それすら立ち行かなくなるぞ。はっ、何の話だっけ。単に自転車乗る時に目的地を設定しないってだけの話じゃん。ていうかそもそも寄り道ばかりじゃん。

 それはともかく「ナポリタン、食べに行きましょう」と言われて、多摩サイ方面自転車友のRionさん・せんがさんと予定調整の結果、GW最終日の6日に南林間・炒めスパゲティの店マルスへ行くことになった。鎌倉街道と鶴見川が交差する新袋橋交差点が集合地点。車道爆走修行僧もとい修行走の私と違って、自転車走とは緩やかな流れに身を任す様にというお二人なので(但しなぜだか激坂は大好き)、裏の裏を走ってゆるーりとということになった。

 鶴見川を遡って町田市忠生の辺りから境川沿いに町田駅まで走る。246より上流の境川も、境川CRなんだなぁと実感した。川の両サイドに遊歩道がちゃんと作られている。玉川上水ももう少し何とかならんのかな。ならんな、幅狭いから。かなり遠回りをしているはずなのだが、意外に早く着いた。後で見ると、往路40.45km/復路35.33kmなのでそれ程の差はなかった。

 先客2名のマルスだが、一度にでき上がるのは2名分ずつなので、先にお二人の分、その後に私。しかし食べ終えたのはせんがさん〜私〜Rionさんの順。そして冒頭の次第。しかし自分もギリギリの完食だったかなぁと皿を見た。

 「これで体型維持できるなんて、小隊長さん凄いですね!!」いやそんなにしょっちゅうこの量喰ってる訳じゃないですよ。


脇の室外機のスペースには自転車を停めてはいけないそうなので、この様に店頭に停めましょう。

ナポリタン600円。以前より味濃く油も多くなっている気がする(喜)。

レオパードの記録 走行時間3h16m/走行距離76.00km/平均速度23.2km/h/総走行距離705.0km

'12.3.25  bicycle 

檜原村カーボローディングの旅
 2月から続いていた繁忙期もやっと一段落となり、雨も降らなさそうな週末となった。ぐだぐだ寝ていた土曜日は後半自宅仕事で過ごしてそれで終了。ここ暫くのネタだったローラー台用iPodの調整も一段落してはいたけれど、だからローラー台に乗らなければならないという訳でもない。ちなみに、要するに私のPowerBookでは扱えないというだけの結論で、引っ張り出した旧いiBookでやれば良いのが分かった。

 週末の予定についてたらたらツイートしていたら、mixiのつぶやきでRionさんから「9時、四谷セブンにて待つ」という果たし状の様なコメントが。待ち合わせ場所からして「炒めスパゲティーの店マルス」ではないなと安堵した。なぜなら土曜はランチにスパムたっぷりのリングイネ・ナポリタンを作って食べたから。

 さて日曜日。早起きして(9時でかよ)向かった。ちょっと遅刻して。だって乗ろうとしてたレオパードがパンクしてたのだ。そうしたらRionさんだけではなくせんがさんもいた。これは何、走るの? 凄く走るのか?

 「ど、どこまで走るんですか?」
 「武蔵五日市の先に旨いパスタを食わす店があるんですよ、ふふふ」

 武蔵五日市って山梨じゃないよね? ならいいかな。そんな風に思ったのが間違いだった。都留の義祖母宅への道と何も変わらない。凍結防止剤が目視できる急坂は所々湿っている。乾いた道に出たと思ったら、サンフランシスコかと思うような長い激坂だった。


せんがさんのアンカーとRionさんのマドン4.5C、そしてRC20。「緑ですねぇ」。いやマドンも充分青ですよ。

 武蔵五日市駅前をパスして暫く、檜原村のイタリアン「Villa delpino」に。ランチ開始の11:30丁度の到着となった。Rionさんお薦めの店で、これがなかなか。

 ゆっくりたっぷりいただいた後は武蔵五日市駅まで戻り、そこで私はお別れした。

 「次は南林間のマルスにぜひ」

 そして我が家の夕食はミートソーススパゲティだった。これをカーボローディングと言うのか?

※追加注)文中のRionさんの文体は架空の物です。

スパム炒めるのもそれなりコツがあるのね。タマネギなかったのが残念な沖ナポ風ナポリタン。

素朴なファサード。周りがそば・うどんばかりの中、希少でもある。

地元檜原産の野菜、食感たっぷりの檜原舞茸にワイルドなブロッコリー。そしてベーコンごろごろの具だくさん感に満足。これに前菜とコーヒー(しかも何でもあり)が付いて1,000円は、ただ食べるためだけにここまで来る価値が十二分にある。

まあ絶景なんですが、高所恐怖症につき腰退けて撮影。

はいはいドスンと来てますよ、我が家恒例のミートソース。

RC20の記録 檜原村のイタリアン「Villa delpino」。走行時間4h10m/走行距離102.11km/平均速度24.4km/h/総走行距離9386.8km

'12.2.10  随筆 

ナポリタンはどこまで置き換え可能か?
 母はよく食卓にキムチを出す。何にでも合わせたがるが、一緒に食べたら何でもキムチ風味になるので私は手を付けないことも多い。妻の味付けを慮ってとかでは全然ない。母も単に癖になっているのだろう。昔から癖になると延々食べ続けることがある。

 これは私にも引き継がれている血なのだろう。書くまでもなく皆さんにそう思われているか。私も同じメニューを延々食べていることがある。その上母のキムチ同様に、麺類と言えば何かにつけて無理矢理ナポリタン風にアレンジしてしまったりもする。大概は失敗するが。

 日清「チキンラーメン」をケチャップで炒めた時は酷かったな。元々「チキンラーメン」には「焼チキン」なるフライパンで茹で炒めする焼そばがある。同種の製品に本欄お馴染みのヱスビー食品「ホンコンやきそば」があり、これをケチャップで炒めるナポ風アレンジがなかなかに旨かったのだが、同じつもりで作ったのだが当然モノが違うのだった。

 ところで「ホンコンやきそば」と言えば北海道ローカルの食品であるが、同様の物にマルちゃん「やきそば弁当」というカップ焼そばがある。この製品には粉末スープが付き、湯切りのお湯でスープを作るようになっているのだ。弁当と称する意味は相変わらず分からないが。

 その「やきそば弁当」に、なんとナポリタン味が新発売になったという情報がもたらされた。北海道限定商品ではあるが、物産品店などでは扱っているかも知れない。私は集められるだけの情報を集め東京駅八重洲口にある「北海道フーディスト」を探し当て訪ねた。…いや、実は毎日の様に通っている得意先のすぐ近くのビルなのであるが。

 イメージとしてはかつての「サッポロ一番スパチーノ ナポリタン」があったが、普通のカップ焼そばにケチャップ風味ソースを掛けただけの物、という感じだったのは残念。油っぽさもボリュームもちょっと物足りなかった。

 まあ、買える内は何度か買う様な気もするが。


ヱスビー「ホンコンやきそば」で作ったナポリタン…? 見た目は焼そばだが。

以前取り上げたサンヨー食品「サッポロ一番 スパチーノ ナポリタン」248円。

これはしっかりナポだった。油っぽいところもヨシ。

始終BGMに「北の国から」が掛かっているのは、ちょっと店員が気の毒な気も。

比較のため(?)レギュラーの「やきそば弁当」も購入。甘めのソースで素朴な味だった。共に178円。

レギュラーの中華スープはコンソメに置き換わり、青のり然としているのは実はパセリである。具は赤ピーマンとオニオン。

'12.2.6  随筆 

沖ナポの夕べ
 このところB級グルメネタが続き過ぎたかもしれない。などと書くと、前からやってるだろうと言われそうだが、カテゴリーを意識して書き始めたのはつい最近の事だったはず。調べてみたら'08年12月20日(本欄にしてみれば最近)だった。「あえて、いかにもブログにありがちな話題で書いてみました」という記事が、意識的にB級グルメ的な話題として書いた最初のものだった。

 まあタイトルがそもそも、食べ物の話で記事を書く自分を揶揄しているのだが。元々食に興味のない自分が書くネタとしては面白く書けるとも思わなかったのだけど、1食についてあれこれ書くのではなく、だーっと並べると何だか面白くなってきた。1皿のナポリタンは普通のナポリタンだが、それが5皿並んでいたり、立ち食い蕎麦屋にあったりしたら面白い。これはある種のコレクター癖なんだろうか。そんなことで書く様になった気がする。

 ところでナポリタンといえば、このところ勝手に盛り上がっているのが俗に沖ナポと称するケチャップ味の沖縄焼そばである。地元ではポピュラーなものらしい。新宿の「やんばる」で塩味の物は何度か食べたが、あれがケチャップ味というのも悪くなさそうじゃないか。しかし前回に書いた様に、それだけを食べられる店というのがない。一人で居酒屋へ行って、まあビールは頼むとして沖縄焼そばだけ食べて出てくるというのもどうなんだろう。そもそも大概は沖縄焼そばがケチャップ味かどうかは訊かないと分からない。

 夜に沖ナポを出す店の情報はネット上にあるが、店頭メニューに載せている店があるというので行ってきた。西日暮里の「居酒屋 大将」は、沖縄料理屋というのではなく、沖縄料理も出す居酒屋という風情である。これは…まあ確かに…イケるかも。スパム(かチューリップかは不明)がゴロゴロ入っているが、あまり油っぽくない。

 しかし1店行ったは良いが、さて次はどうしたものだろう。

沖縄風焼そば680円、ポーク卵580円。スパムがダブってしまった。


ブログの方だけ[B級グルメ]カテゴリー新設しました(何だこの絵面)。

読書 井上荒野「あなたの獣」角川文庫

この10の短編を3話辺りまで別の話だと思い込んで読み進めていた。櫻田という、一緒にいるだけで女の星の巡りが悪くなる様なこの男が軸だとは思っていなかったから。星の巡りだけでなく行動自体も不条理。少年誌の青春漫画の様な偏執的ストイックさロジカルさの対局とも思えるその不条理な行動は、だからリアルだとも思える。


'12.2.2  随筆 

第15話 東京都内神田のランチタイムのコンビニ・フーズ
 そろそろ油そばばかり食べている場合じゃないなと思い始めていた。周りの声を気にしている訳じゃない。ただ、いつまでも油そばでは駄目だろうと思っていた。

 そんな時に知人からのメールに「沖縄焼そば食べました。ケチャップ味悪くないね」とあった。

 ソーキそばの麺をケチャップで炒め、具にはスパム。まるでナポリタンの様で、通称・沖ナポとも言ったりする(極限られたところでだが)。「ケチャップ、太麺、ランチョンミート」というのは「セックス、ドラッグ、ロックンロール」みたいな語呂で良い(何だそれ)。

 しかし、ロッカーがロックを堪能するのと較べると、沖ナポ堪能のハードルは遙かに高い。沖ナポというメニューはまず沖縄料理屋にしかない。そして調べてもその殆ど全ては居酒屋営業であり、昼に営業していても供されるのはランチメニューのみという場合がほとんど。沖ナポは、単品で日中に食べられるメニューではないのだった。愕然とした。沖縄料理屋は沖縄料理を日中の食べ物とする志向自体がないのか。あくまで居酒屋メニューとして夕暮れ以降に食されればそれで良いのか。自らを居酒屋食文化と位置するつもりなのだろうか。その上、何と必ずしもケチャップ味ではないという。アイデンティティはどこにあるんだ!?

 と、訳の分からない憤慨をしつつ、こうなりゃフィールドワークだとばかりに会社近くにある沖縄料理屋に飛び込んで「あのッ、沖縄焼そばやってますか?」と訊くも、「昼はやってないのよぉ」とつれない答え。何味かも確かめずに「じゃ、夜にまた来ます」とか適当な挨拶をして店を出た。

 昂ぶる気持ちを代用品で鎮めようと、取り敢えずランチはコンビニナポ+コンビーフに。「お見合いの席で互いが代理」みたいな組み合わせ。まあしかしこれはこれで。

 しかしいつ食べられるのだろう、沖ナポ。

そうだ。コンビーフなんてのもどうだろう。やっぱり馬肉入りが俺の知っているコンビーフだ。


うわあ、なんだか凄いことになっちゃったぞ。俺…いったいなにやってんだろ。

'12.1.29  随筆 

アブラ的なものアブラ的でないもの
 本欄がBグルネタの度に「食べ物に興味がない」と書き、ならばこんなにナポリタンや油そばを食べて回るのはおかしいと失笑を買う。いや、正統派Bグルブログを読んでみれば良い。食べ物が好きで書く人は分量が違う。それは物理的な分量の差ではなく興味と愛の差である。1店1品の食べ物では私には到底原稿用紙2枚は埋められない。それが私の文章的体力の低さにのみ起因する物でない証拠に、AR-7の話は原稿用紙10枚書いてしまった物を整理して読みやすくレイアウトする方に腐心する始末であるのに、油そばは3店回らないと記事にならないのだ。

 はて何の話だったか。ああそう、その後のBグル状況のご報告である。

 暫く続いた油そばネタは、本家の珍々亭へ暫くぶりに行けたことで一応の終息を見た。あまりに気が抜けたのか、写真は3点押さえたものの記事自体は洗濯機の修理の話であった。しかし合間合間に探し続けてはいた。ましてや食べ物は日常のことであるから拾っていれば貯まる。

 例によって墓参りを自転車走行の言い訳にする本末転倒ぶりで訪れた所沢郊外の頑八で、スープなしらーめんなる物を食してきた。油そばは流行なので手を付けない手はないだろうが、何でもかんでもというのはどうなんだ。そういう思いで頼んだのだが、実は、本当にスープなしらーめんなる別のメニューであって、エセ油そばではなかったのだった。すまん頑八。ただ、口には合わん。単にスープのないラーメンだった。

 同様の思いで訪ねたのは神田369麺屋である。369は通称で「ミロク」と読むそうな。菩薩の広い心でメニューの幅も広いのか、店頭のサインからしてとんこつ・つけ麺・油そばが同列に出ている。麺も同列のためかやや細く、油そばに不可欠な麺の食べ応えに欠け、またタレはスープ風味だがしょっぱかった。

 結局新たな発見はなく、心の油そばをリプレイスするには至っていない。

この週末、珍々亭が15時過ぎに開いていたので並600円。やはりコレだ。何が違うんだろう。タレと油の乳化具合か。

再訪、武蔵野アブラ学会の特濃油そば700円。背脂は差額の100円分もなく定番油そばで充分。

正直、見るなり不安になった頑八のスープなしらーめん700円。的中…。

369外観。この何でもありますぜ感が…。学割100円引は近くの専門学校狙いか??

369オリジナル油そば750円(無料大盛)。他に麻婆油そばというのもあるそうな…。

番外で歌舞伎町北京のジャージャン麺600円。ラー油たっぷりに。深夜の歌舞伎町の味。ママ不在が残念。