page-8 癒しの道具 |
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私の感覚ではこの2〜3年ばかりの事の様なのだが、通勤電車に乗るとイヤホンを耳にしているビジネスマンが目に付く。若者のヘッドホンが大きくなり、それが耳掛け式になりつつあるのも極最近のことだが、これはそういう新製品がよく出回っているというだけの事で、このイヤホンとはまた話が違う。 私はどちらかというとあまり積極的に音楽を聴かない。「何が好きか?」と問われると、昔良く聴いたアーティストの名を並べるが、今もその情報を追って聴き続けているという訳ではないし、プレーヤーの類の機器を持ち歩いたのは非常に短い期間だったので、例えばそういう機器の宣伝で謳われるような「いつも音楽と一緒にいたい」という感覚もないようだ。
失業でしばらくブランクがあったせいか、以前から嫌いだった通勤電車に乗ることがますます辛くなってきたからだ。ラジオでも聴いていれば気が紛れるのではないかと考えたのだ。座って文章打ちにでも熱中していれば別だが、雑誌も読めない寿司詰め車内はかなり辛い。 で、そんな中で冒頭のようなことに気が付いたのだ。よく見ればそのイヤホンはMDプレーヤーなどではなく、小さいラジオに繋がっている。私は、ラジオは割に聴いている。特に車での移動時は大抵つけている。まぁ「10年落ち外車」の我が愛車は、CDが不動でカセットも不調だから選択枝はないのだけれど。 職場の近くで昼休みにラジオを購入。職場の近くといってもそこが秋葉原だから選ぶのが大変だろうと考えていたら、「なるべく安く小型」というだけでも意外な程に選択の幅がない。結局4千円位で単4を使うソニーのやつを買った。 早速翌朝から使ってみる。通勤時間は、家から徒歩10分の駅で8時前の電車に乗ってから2回の乗り換えを含めて1時間弱。J-WAVEではちょうど「TOKIOトゥデイ」の時間。この番組はパーソナリティがジョン・カビラの頃にハンドルを握りながらよく聞いた。朝帰り、新横浜のホテルから彼女を職場の近くまで…とか。何だ、ものすごい昔じゃないか。得意先に直行などで少し遅くなると、9時からの「ブームタウン」が聴ける。この番組は、失業中に月1回は必ず聴いた。自宅から職安のある立川までの1時間の道のりを、これを聴いて過ごした。その時何を考えながら運転していたかは秘密。そんなこんなで、気が付くと職場に着いていた。通勤が気分的に随分楽になっているということに気づく。 ところでそんな素敵な道具にも難点が一つ。PowerBookを"抱え読み"をしていると、HDが回る時にかなりのノイズが入ってしまうのだ。これはスケルトンではなく、ちゃんとシールドの入っているノーマルのDuo250でも同じ。こういうのは最近の機種では起こらなくなっているのだろうか? 試す機会のある人は、試して教えて欲しい。まぁ、そういう人はあまりいないのか。 いずれにしても、当分はDuoとラジオが手放せない。大袈裟な話ではなく、私にとってはある意味癒しの道具でもある。 そういえば、よくJ-WAVEの話題を書いているこの方は、どんな時に聴いているのかな? |