page-11 電車の中でのモバイラーの立場について考える

'00.5.18

っとコミュニケーションを」は、JR系広告代理店の企業広告のコピーだが、そのJRでは、今春から携帯電話は車内で「使用を控えて」から「電源を切って」とアナウンスされるようになった。

 根拠は郵政省の指針を受けてという事なのだが、携帯電話の電波が原因でペースメーカーを装着している方が亡くなったというニュースを、私は聞いた事がない。沢山の人を見殺しにしても、国や組織が動かないことも多い世の中なのに、何とも素晴らしい話だ。

 これは言葉が過ぎたか。申し訳ない。

西武鉄道は、善し悪し別にしてストレートな会社なので、「他の方とトラブルになる前に電源をお切り下さい」とアナウンスする。私にはその方が胸に届く。鉄道側だって施設内で致死致傷事件を頻発されてはかなわないだろう。

 私はバイブレーション機能の付いた携帯電話を持つようになってこの方、自機の呼び出し音なぞ聞いたことがない。最近流行の着メロやら何やらの商品の差別化のために繰り出される付加価値は、携帯通信端末をどこへ連れて行くのだろう。さっさと移動を済ませてしまいたい電車内で、興味もないあかの他人の個性なぞ主張されても鬱陶しいだけだと思うが。

方、プラットホームに降りても危険はいっぱい。素敵な雑談に「目」を奪われたままうつむいて歩いている無神経な人達に向けた、「人にぶつかる前におやめなさいよ」というアナウンスには、どんな法的根拠を与えなくてはならないか。

会的な常識のあるモバイラーが、とんだスケープゴートにされない様に、スロットインタイプのPHSなどは使用を控えた方がいいかもしれない。端末からの延長ケーブルは、映画のスパイのピストルよろしく足首に巻いたレッグホルスターに納めた携帯電話に繋げば良い。大抵の医療用電気機器は腰から上にあるのだから22センチは充分距離をとれるだろう。

 商品化はご自由に。わが愛機Duoには関係ないので(笑)。

→ POWERBOOK ARMY:電車の中でのモバイル通信について考える

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