'03.1.10

トラックに載った箱形の夢

 今朝はクルマで会社へ行った。娘を保育園に送ってそのまま出社したからだ。今のセクションになってからは滅多にクルマでは出られなくなったが、やはりクルマ通勤は気持ちが良い。満員列車に30分乗る位なら渋滞路でもクルマに2時間乗っている方がましだ。 渋滞と言うほどではないが混んでいる朝の新青梅街道でNHKの「ミッドナイトポップライブラリー」なぞを聴きながら信号待ちをしていると、目の前を変な物が横切った。

  家だ。トラックに載った家の一部である。四角い箱形のフレームの中に階段があり、洗面台があり、風呂の様な物も見える。ショールームのパーツとか、地震体験車なんかに見えなくもないが、これはユニット住宅の一部だと私にははっきりわかる。私はこういうユニットを何度も見ている。

 正確に書くと「何個も見ている」か。自分の家が組み上がる日に、ユニットがトラックで運ばれて来てクレーンで吊り上げられていくのをしばらく見ていたからだ。そう書くと家の棟上げにしては味も素っ気もなく読めるかもしれないが、私は、何と言うか「未来っぽい心浮かれる作業」の様に感じていた。ミサワの現場監督Tさんも「ユニットが吊り上げられて組み上がっていく様は壮観で、何度も見ていますけれど、ちょっと見物ですよ。特にSさんのお宅は大きいですから、見応えがありますよ」などという様なことを少し興奮気味に話していたのを思い出す。自分の会社の商品に今更と思うが、逆に余程好きなんだなとある意味安心したものである。今思えばそれが油断かと言うのは意地が悪過ぎるかも知れないが。

 ユニットを載せたトラックがのろのろと目の前を通り過ぎていく間、そこで暮らすであろう人達のことを思った。しかし自分の家の中身が、こんな形で人目に晒されるというのは何か嫌な感じもするなぁ。

 ところでそろそろ家の引き渡しから1年になる。年末の、勝手口扉交換によって不具合の解消は"一応"一段落したので(本当はその直後に階段の電球がまた切れたんだが)、一連の不具合の話を締めるための打ち合わせをしないとならない。自分がどうしたいかは今ここには書けないが、客観的にはどうなるのが普通だと思われるだろうか? せっかくこんなコンテンツを公開しているのだから、皆さんの意見も聞いてみたい。