'02.8.1

床下のボルト

 先日、漫画家・みやぞえ郁雄さんから著書が送られてきた。「マンガでわかる住宅業界 家づくりの現場 熱血棟梁!一平太が行く」という本だ。とてもわかりやすい。まずタイトルだけで何の本かわかる(笑)。この漫画は「日経ホームビルダー」(日経BP)という"住宅技術者のための月刊の実務情報誌"に連載されていたものである。先日まで山本夏彦を読んでいてコレというのも妙な偶然である。みやぞえさんとは販促用の劇画小冊子の制作営業担当として2度ご一緒したご縁である。本の内容は、要するに注文住宅は素晴らしいという主旨のものなのだが("住宅技術者"向けの雑誌の連載だったのだから当然だが)、これを読んでいれば我が家の建て替えはもっとスムースだっただろうか?

 ところで先日某fujimotoさんと電話で話した。用件1分雑談10分という相変わらずの話だったが(笑)、その中で、栴檀林を見ると最近は家の話もほとんど出てこないので話は収まったのかと訊かれた。

 実はつい先日も工事が入ったばかりなのである。入居から半年経っているのだが…。寝室クローゼットの釣り戸の表面が剥がれ上がってきたのと、廊下の床の軋みが気になったのである。前者はメーカーのクレーム交換となり、後者はフローリングを剥がして原因を追及することになった。2Fの廊下は、メーカーの仕様にはない1F〜2F〜屋上に繋がる階段を設置するための工作を施したユニット上にある。階段設置のためにはユニットに鉄骨を渡す工作が必要だった。今回の調査でフローリングを剥がして驚いたのは大工の方だった。その鉄骨を固定するボルトが締められていなかったのである。刺さってはいるがカラカラ回るのだ。発見できて良かった。と、いう問題でもない。

 件の本の中に「施主には施主の仕事がある」という行(くだり)があった。要所要所で確認をすることもその仕事の一つというのだが、私も何度か建築中の現場を見に行ってはいる。しかし、鉄骨のボルトの締め忘れまでは…さすがにいくら何でも発見できなかった。


フローリングを剥がした床。

締められていなかったボルト。