権のない趣味

小隊長


 ガンとか、サバイバルゲームという趣味に市民権はない。私自身、自サイトの冒頭にも書いている。書いてはいるが、定期的に来て下さっている方位にしか読まれていないのだろう。いつぞやは、馴染みのBBSで馴染みでない人に「ガンマニアは社会的に認められていない。箱出し(無改造)を使っていれば普通のスポーツのように健全だとでも思っているのか?」風な書き方をされて「こいつ、それをこの"俺様"に向かって言うか!?」と憤ったものだった。ガンマニア同士ですらそれだから、興味がなかったり反感を持っている人とは話にならない。ならないが、しなければならないのも市民権のない趣味を愛好する者のジレンマなのだ。

 
「戦争が起きたら真っ先に志願するんでしょ」と、市民権のある方にはよく言われる。冗談じゃない。友達相手にルールを決めて玩具の銃で撃ち合っているから趣味として愛好しているのだ。ゲームと実戦の区別が付かないのはむしろ興味も知識もお持ちじゃない方の方だ。

 知識があれば分かることだが、
サバイバルゲームは、実戦に較べれば、武者の合戦と剣道位に違う。肘下だけ弾き飛ばす対人地雷や、腐った糞を塗り付けた竹槍の埋まった落とし穴もない。目前の負傷者の処置を考える必要もないし、勝敗もはっきりしている。そんな都合の良い戦闘なんかあるわけがない。それはやっていればこそ実感できることでもある。そもそも戦争を起こすのは戦争好きではない。自分(達)の正義が世界の基準だと信じ込んでいる"善良な"みなさんが起こすのだ。

 ちなみに、それ以前に
実はゲームの戦闘だって充分恐い。時には泥水の中に頬を擦り付けるように臥せないと四方の敵に発見されて全身に弾を浴びることもある。野球のデッドボールほどでもないのだろうが、被弾すれば相応に痛い。そして撃たれて我々は感謝するのだ、相手は友達で、自分は生きている。戦争なんか絶対好んで行くものか!

'00.9.10-2 「小隊司令部発」より