MAC&OTHER
公文書

'12.6.18  mac&other

飯嶋淳氏、逝去
 飯嶋淳(あつし)氏が6月14日亡くなった。享年46歳。直接お会いしてから10年以上経っている記憶だが、この数年間もツイッターなどオンライン上で交流があった。頻繁だった発信が途絶えて半年程前に入院を知った。

 飯嶋氏が主催するPOWERBOOK ARMYは、サイト冒頭の説明にある通り「PowerBook / iBook関連の情報を公開しているWebMasterと情報提供者による Apple公認 Macintosh ユーザーグループ」だ。自分も「Duo-Zone Tama」(現在は更新休止。HNは島津)として初期の頃から参加していた。

 しかし元々は「一人ARMY」と自称された様に、個人サイトとBBSという構成の情報サイトだった。私はそのBBSへの出入りが切っ掛けで参加することになったのだった。Apple製品とユーザーグループの関わりの衰退については、私は時系列で把握していないし、Mac雑誌が次々廃刊していた時期、既に私のPowerBook趣味は区切りがついてしまっていた。MacがPowerPCからインテルに移行してPowerBookの名称自体が無くなった頃、ほとんど幽霊部員状態だった私はPOWERBOOK ARMYのサイト構成が変わったのを知った。

 それから暫くして、飯嶋さんが自分同様に自転車趣味にはまり、息子さん達と楽しんでおいでなのを知り、そこからまたオンラインのやり取りが復活した。

 ネットの有名人というのは往々にして何の利もない有名税以上の要求をされるものだが、飯嶋氏はその対応に関して全く手慣れたものだった。また同時にとても社交的な所はオフラインでも同様で、会う人の印象に強く残るそういうタイプの人だったように思う。

 訃報は同じPOWERBOOK ARMY RIKIBONのYAS氏からの電話だった。恐縮ながら弔電のみにて葬儀の方は失礼させていただいたが、ここで改めて飯嶋氏のご冥福を祈りたい。

'12.6.13  mac&other

携帯電話の領分
 携帯電話には情報を貯めない事にしている。電話を掛ける時に不便だからアドレス帳位は管理しているが、それも基本は名前と電話番号のみ。通話記録は月1回くらい消しているし、メールは基本的に仕事メールの転送と簡単な連絡にしか使わないので、ある程度の期間で消している。カメラは頻繁に使うが必要な画像はPCへ移して消す。

 別に浮気の証拠消しに躍起になっているのではなく、特殊な仕事をしている訳でもない。あちこちに自分の情報が散らばっているのが不安なのである。クラウドの時代だそうだが実体がどこにあるか分からないだなんて更にとんでもない。我が国を敵性国家呼ばわりするような国にわざわざデータセンターを設置するキャリアーもあるくらいだから、警戒はしてもし足りないだろう。

 従来型の携帯電話(ガラケーという言葉は響きが美しくないのであまり使わない)は購入の選択肢が狭まっている。とは言え物理的にまだこれだけ差がある物にそうそうリプレイスを進められても適わない。いい加減にフルスペックじゃなくて小型軽量という方向にも分岐していただきたい。なにせこちらはノートPC常時携帯なのだから、携帯には携帯の領分というものがある次第で。

 例によって外部記憶代わりに本欄を参照すると、今の携帯電話W61CAに変えたのは'08年3月だった。もう4年も経っているのか。ちなみに同年9月にノートPCはPowerBookG4Alに変えている。どちらも不本意な乗り換えで文句たらたらの記事だった(苦笑)。

 PowerBookの危機的状況は散々書いているが、携帯の方は実はあまり不満がない。GPSがあるのにナビが脆弱(遠出の際にあまり役に立たない)という不満はあるが、こんなものだと慣れてしまっているというのもある。

読書 吉田修一「キャンセルされた街の案内」新潮文庫

色々な時期の短編を集めた本の様だが、個々の初出が書かれていないので不明。でも色々な事が様々。表題作に関する説明が意図的にか違っていたが、話自体は面白かった。


'12.5.10  mac&other

タダほど気持ち悪いものはない
 AirMacをオンにしたまま電車の中でPowerBookを広げていたりすると、無線LANの反応が出ることがある。大概はスマホ用だったりするが、走っている山手線の中なのに接続ポイントらしきものが現れることがある。これが「Free Public WiFi」と表示されたりするので、初めて見たときはこんな公共サービスでも始まったのかと思ってしまった。

 実際に「FREESPOT」の様な無料接続サービスも存在はする。しかしちょっとネットで検索すれば、「Free Public WiFi」がそれとは全然違う事が分かる。そもそも接続してもインターネットに繋がる訳ではない。では何に繋がっているのか。

 流行のWiFiに用いられているIEEE 802.11無線LANにはインフラストラクチャ・モードとアドホック・モードという2つの動作モードがある。一般的なのは前者で、DHCPサーバ兼用のアクセスポイントが親機としてあり、そこからネット接続する。後者はPC同士が繋がりLANを形成する。「Free Public WiFi」は後者だ。

 無線LANは一度接続したことがあると、その情報に基づいて自動的に接続を試みる様になってしまう。OSのバージョンによっては保存されたアドホック・モードの設定で自らが発信してしまう場合もあるそうだ。この様にして無意識的に勝手に繋がりあってしまうので、どこかに悪意ある接続が介在すると、利用されてしまうことになるという問題がある。そしてこの設定、手動で取り除かないとならない。

 海外から流れてきたものらしいが、これによって何か実質的な損害を被ったという事例は、とりあえずは見当たらない。とはいえ気持ち悪い事には違いない。流した奴は、ネットのどこかでこういう記事を読んでは「してやったり」などと思っているのだろうか。気持ち悪い。


と、タダを否定するようなことを書いておきながら、一方でフリーのウェブスペースを利用したりしている。当サイトのミラーサイトを今更ながら作った。場所はFC2である。これで私が失踪したりしてASAHIネットが解約になっても、とりあえずウェブ上に栴檀林は残るという次第である。何に対する心配なんだ?