珍しく書斎に籠もる。と言っても、実質は物置となっている書斎であるから、言葉の印象通りに創作活動に勤しんだという訳ではない。
置かれている荷物を占める容積で分けると、5割方はミリタリー/ガン関係。3割がmac等。で、2割が本なのだが、その半分以上は漫画だな。やれやれ。
昔に買った漫画を引っ張り出してひとしきり読む。昔、漫画を扱う広告を主に作る仕事をしていたため、多くの憧れの漫画家には、公私混同も含めて仕事を頼むことでお会いする機会に恵まれた。名前を具体的に書くのは憚られるが、勉強になることも多かった。しかし意外にそういう人の本は多くはなかった。当たり前だが、仕事でやっていたので頂き物を除いてサイン本等はない。
そうそう、私は漫画少年だったのだ。当サイトのコンテンツを一巡されている方はご存知だろうが。しかしもう10年以上は描いていないのでもう描けないだろうなぁ。描いていなければ描けないし、書いていなければ書けない。
漫画に飽きて他の棚を漁ると、大昔に作った同人誌が出てきた。A5判60Pのオフセット本。奥付を見ると発行は'89年5月。もう20年前である。当時創作の軸足は既に漫画から文章に移っていた様で、随筆や掌編、映画シナリオが主になっている。映画はビデオカメラで撮ったんだよなぁ。未完だったけど。
今読み返して、我ながらこれはなかなかと思う部分もあるが、客観的には全体がちょっとイタい。1編だけさほどでもない随筆があったので「出口、らしきもの」に載せてみた。当時のデータは探せなさそうなので打ち起こしたが(確か東芝ルポで打っているし)、基本的に原文ママとなっている。昔の文章と言っても、既に成人していたのだから言い訳は無しである。…というか、呑んでいるものが若干異なるだけで、書いていること自体今と変わらない気がするのだが。
「出口、らしきもの」
 今週の読書 瀬尾まいこ「図書館の神様」ちくま文庫
老成した様な格好良い中学生などは物語の中にしか存在しないんじゃないかと思う。欲しい言葉は選べず表現する技術もないのが子供だと、自らを省みて思うわけだが、しかしなぜだか行動する勇気はあったりする。そういうのが青春なんですか。
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