「男は外に出ると7人の敵がいる」などと言うが、庭に出ただけでも敵はいる。私の目下最大の敵は、眼下に広がる芝地を浸食しつつあるクローバーとコニシキソウである。
都心の得意先に行く途中、リバーサイドに高層マンションがあり、その横が小さな公園になっている。春先の話だが、植え込みが囲われていたので何が植えられているのかと覗いてみると、立て看板には「立ち入りご遠慮下さい。クローバー養生中」とあって驚いたことがある。クローバーを植えて育ててんのか? 雑草を? 私の認識は、中央区の高層マンションに住む人達とは大きくずれているのだろうか。にっくきクローバー。庭では、芝の密生が緩くなっている部分を中心に浸食して来ている。
もう一方の敵コニシキソウの名前は最近知った。「雑草という名の草はありません」なぞという戯言に耳を傾けたわけではなくて、除草剤購入のためにまず名前を知っておかねばと調べたのである。地面を這うようにひょろひょろ伸び、ちぎると白い汁が出てくる、あの雑草である。私は裸足で庭を歩き回るのが好きなのだが、こういう草が生えていると油断ならない。粘る汁は、付着するとなかなか落ちない。
雑草はいちいちむしるのが基本だが、私がそれをやれるのは週末で、それも晴れていればのことなので、うっかりすると逞しく群生されてしまったりする。小さい子供がいてあまり薬を撒くのもいかがなものかとは思うが、この暑い時期にそれこそ庭をごろごろという事もないだろう。
ちなみに選んだ除草剤はHCCザイトロンアミンスプレー溶剤。微粒と希釈用の液体が他にあるが、雑草を見つけた時に即使用できるという意味でこれを選んだ。私にしては珍しく、店頭ではなくネットでまず調べた。効力はどんなものか、結果はまだまだ先である。何せまだ買ってもいないのだから。
訂正('04.7.11)
連絡所でご指摘いただいたので訂正。文中の「クローバー」は「カタバミ」の誤り。