第5回(最終回)
'99.5.13
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亡き父は、当時ルポのメーカーの本社でOA機器の企画を担当する部の部長だった。その父がある日、「こんな物を(社内で)提案するんだ」と家に持って来たのがこの試作機だった。余程思い入れがあったのだろう。しばらく経ってから、だめだったと苦笑いを浮かべながら再び家に持ってきたのだが、デスクに飾っていたのが結局そのままになってしまった。
もの自体はルポにPIM機能を付けて小型化したもののようなのだが、当時はこのコンセプトやサイズは理解されなかったようだった。当時は電池を入れれば稼動していたという記憶。外部記憶装置はメモリカードだ。
その頃、まだ「モバイル」とか「PIM」という言葉はなかったと記憶している。父がその後のリブやモバギの大ヒットを見たらどう思っただろう。
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