自動拳銃の基本構造は第二次大戦以降いくつかの限られた方式に落ち着いているが、素材の方は日々改良が続いている。削り出しのスチールの塊だった拳銃も、大戦後アルミフレームの実用化で軽量化が進み(ワルサー P1)、プレスメタルのスライドとの組み合わせでコストパフォーマンスが上がり(SIG P220)、そして現在はプレスメタル(またはNC加工)のスライド+プラフレームが主流となってきている。同種の銃で成功した銃には他にH&K USP系などがある。今後はワルサーP99やFN5-7、スタイアーMシリーズなどに期待が集まっており、現代的な新しい自動拳銃のスタイルが確立されつつある。
 これらの自動拳銃のルーツに、我々はグロックの姿をはっきりと見ることが出来る。プラフレームは過熱で火傷することも、極寒地で皮膚に貼り付くこともない。また独特のセフティシステムも今はプルーフされている。ナガタイチロー氏の言う「セラミックのボディからケースレスの弾をぶっ放すまで」は、グロックは未来に繋がる自動拳銃として現役を続けるだろう。

小隊長@栴檀林小隊


余談 グロックピストルは発売当初、フレームがプラスティック(向こう流の表記では「ポリマー」とか「シンセティックマテリアル」か)のために、空港のX線をパスしてしまう「ハイジャックスペシャル」などとマイナスイメージの取り上げられ方で中傷を受けたこともあった。映画『ダイハード2』でも、もっともらしくそういう表現が出てくる事は有名。しかしスライドやバレルは金属だし、マガジンのスリーブも金属なので、そんなことはないだろうにと思っていた。「後にプラにX線の造影剤を混ぜた」ということを専門誌に書いていた人がいたが、他にそんな記述を見かけたことはなく、床井さんの話でもないので(笑)、真偽のほどは定かではない。