作動方式:ガスブローバック
発売時定価:9,800円〜

 

 MGCグロックの生みの親・タニコバ氏が協力しているという触れ込みで登場。ガスブローバック機が軒並み2万円前後になっている現状で1万を切る価格設定。価格破壊の救世主登場か!?

 う〜ん、しかし…。箱を開けてすぐに肩を落としてしまうのだが…。コッキングモデルの型を流用しているのは承知のことだし、スライドストップがダミーなのもセグメント上理解できるので全く問題ないんだけど、前の原型の表面処理が何かの都合ではげてしまっているのをそのままに量産している。

←シリーズ共通のハゲたシボ。笑われて当然だよ??

 

 これはガンの出来以前の問題なんじゃないのか? こんなところだが、会社の姿勢の現れる部分だからこそ私は余計に気に入らない。スライドストップのモールド周辺の隙間から見えてしまうダイキャストのインナーフレームも中途半端な仕上げ。バラして見たらマジックで塗ってある。コストのこともあるだろうが、これ位は黒染めしろよと言いたい。さもなければ黒いシールを貼っておくだけでいい。

 システムは負圧バルブのタニコバ型のエンジンで、トリガー周辺は旧MGCと同様(形状は異る)の強制クリックのもの。性能は価格帯から言えばそんなに悪くもないとは思うが、「もうちょっと良ければいろいろなフルスクラッチのベースにできたのに残念」とはGUNSMITHの平賀氏の弁。トリガープルは、旧MGCが「クッキン」なら「グギギ、コッキン」という感じ。

 ところでその後、負圧バルブ周りに小改良を加えつつアクセサリーを追加した3モデルを発売しているが、安価な入門機を変にかさ上げしてもコンセプト外れでどうかと思う。何かまた失敗しそうな臭いが…。しかもいずれもトリガーの剥げた表面処理、未だそのままだし。

'99.9.3

コッキングモデル(左)と。部品は驚くほど共用されている。

補足・修正
('99.10.15)

 先日C/PlusBBSにタニオ・コバのインターネット担当Yajima氏のコメントが寄せられた。そしてタニオ・コバはコクサイ・グロックに関しては、ピストンカップ、放出バルブ、サイトの供給のみの関わりということがわかった。後に発売となったM16と合わせて、タニコバ監修/設計と思っていた人も多いと思うので敢えて記しておきたい。当時の専門誌でもM16に関してははっきりと「監修」と書いていたところもあり(Gun'97-10)、私も一連の流れとして、グロックも同様の物と勘違いしたと思うので、お詫びするとともに本文も訂正した。