
P99FSコレクターにとってこの手のバリエーション展開は、愉しみであり頭痛の種でもある。P99では私より遥かにそれを痛感しておいでであろう方も…。ともあれ、待望のFS(フィクスドスライド)セット、発売である。色々と話題になったマルゼン2002年カタログでは、「新世代固定スライドシリーズ」の第1弾として載っていた物である。
パッケージング
同社P99としては初の豪華専用ケース入りの製品であり、既製サイレンサーMS-1と、新発売のタクティカルライトMT-2が装備される。この3点がシリーズ内での差別化であり、いずれ出るであろう通常箱入り本体のみのバージョンを待たなくても良い理由を我々コレクターに与えてくれている。本体外装の造型はプルーフされたBLKの物そのままである。
商品セグメントはパッケージングまで含めて東京マルイSOCOM Mk23フルセットとの真っ向となる。但しそちらの現物は所有しておらず詳細は語れない。これから涼しくなる中でのサバゲ用にということでは良いアイテムかも知れない。構造上DAのみだが、ゲームのサイドアームなら気にならない。性能は悪くない。パワーも、友人を撃つのを躊躇う程ではない。購入前に一番気になったのはトリガープルだったが、例えばMAXIのどれと較べてもスムースで軽い。
性能面で一番印象に残ったのはサイレンサーの効力である。音がまるで違うものになる。これもお恥ずかしながらBLKのP99にサイレンサーを付けたことがないので比較が出来ないのだが、他の固定ガスに較べて快適である。冒頭からはアクセサリーを何やらマルイ製品への対抗の道具立てのように書いているが、少なくともサイレンサーとの組み合わせが即試せるパッケージングはこの銃にとっての大きなメリットである。
ネガティブチェック
"こまい事"を書けば、タクティカルライトMT-2のデザインは、粗くて玩具っぽく、決して絶賛される様なものではない。そもそもが、スイッチのシステムが全くもって分かりにくい。直感的な操作が出来ない。実銃用アクセサリーで同じシステムの物はあるのだろうか? 私の知る限りはないのだが。加えていかにも汎用品然としたトグルスイッチに萎える。照射力もこれでは物足りないと思うのだが、この判断は見識のある方に譲る。
最大のマイナスはメンテナンス性の悪さ。ポンチを使ってピン2本を抜かねばバレルの掃除すら出来ない。ダミーとなっているデコッキングボタンやスライドストップレバーなどを利用してテイクダウン出来るようにして欲しかった。
|
マルゼン ワルサーP99FS(フィクスドスライド)セット
\13,800

とにかくケースがお得。でも表裏が分かりにくいのは難ありか。下は付属品無しのBLKのもの。

トリガーアクションバー先端のローラー(左)とストライカー(右)。

同じ様な似ている様な…。右がBLKモデル。

アバウトなパワーチェック。暑い日だったのでこんなものか。それでもP99は抜けてはいない。左のブチ抜けてるのはマルシンのスタームルガーmkIブルバレル。
関係ないけど撮影用ならハイネケンやレーベンブロイにしとけば良かったかなぁ(笑)。
|