マルシンP38

'00.5.17 小隊司令部発

祝発売! マルシンP38

 昨日、店頭でマルシンP38"MAXI"をやっと見かけ、即購入した。広告では「4月末発売」となっていたが、もっと遅れるかと思っていたので一応許容範囲。

 名作モデルガンの側を使っているだけあってリアル…という前評判だったが、それほどでもない。一例としてはac43型なのにフレームがac44型みたいだとか(ac44型の前はトリガーガード上部は曲線的にえぐられてはいなかった)。

 どの程度部品を流用しているのか確かめたいところだが、実は私はモデルガンの方は持っていないので比較のしようがない。大戦独マニアではあるけれど、元々P38は特に好きな銃でもないので、なんとなく買いそびれていたのだった。

 しかしガス式ASGでは2挺目となる。もう1挺は勿論WA製。「勿論」と書いたのは、それしか出ていないからだ。GMやP08とは違い、P38は有名な割にはガスガン時代には乗って来れなかった銃の一つだ。

 ところで、実は私がこのマルシン製P38を購入する理由は1つしかない。現在のサイドアームWA製P38の代替用なのだ。製造終了から数年、部品売りをせず、アフターサービスにも難があるWAの製品を使い続けるのには不安がある。

 そんな訳で、前段のディティールのリアルさの問題は、大した問題ではない。私のプライオリティはサバゲでの実射性能の方にある。

 さて、その実射性能だが、まだ買ったばかりなので考察も結論もないのだが、絶対的アドバンテージは現段階では認められない。


↑フィールドストリップは容易。


↑ハンマーの打撃はスライド内のブロックを通し、この「バルブプレート」内の「ストライカーピン」を介して伝えられる。

 ハンマーにはWA製同様にリバウンド機構がない。つまりコックするかセフティをかけるかしないと、ハンマーの背を押したらガスが吹き出てしまう。

 そしてそのセフティが重い。解除はまだマシにしても、かけるときには親指が痛くなる。クリック感も希薄で不安。

 広告ではコック&ロックが出来ることをメリットとしてうたっているが、チャンバーへのダブルチャージ承知でデコック可能にしたWA製が間抜け過ぎだっただけ。それも部品を外せば解決する欠点だ。メリットとしてうたうべき種類の機能ではない。ガンマニアとしてだけでなく、広告人としても幼稚に感じる。

話を製品の方に戻す。

 トリガーは重い。しかも後半がねばる。これはMAXIハンドガン全般の問題かもしれないが、他機がないので比較は出来ず。バレル後座式(トリガーを引くと、連動するバレルが下がってマガジンから弾をすくう)であることが大因か。フリクションも増大するし、それらの点ではあまり良いことはないと思う。グリップの握り心地が良いだけに残念。

 重さは丁度良い。WA製の様にグリップ内のウエイトを外したり、ダイキャストのパーツを軽量な物に替えたりしないで済む。

 ちなみに追々報告はするが、命中精度はあまり気にしていない。特殊なフィールドでの自衛やストーキング用なので、暗闇で5m位の距離で人間大にまとまれば良いし、パワーはあり過ぎたら具合悪いなという位だが、デチューンはいくらでもできる。草の多い山の中では本当はホップも不要だ。

 後、気になるのは強度と耐久性。WA製はデフォルトのインナーバレルがアルミ製だったせいもあり、ホルスターを下敷きに尻餅を付いたときにバレルが曲がってしまった。耐久性の方は、部品点数が多いだけに不安。


↑難アリのチャンバーまわり。


 そんなに言うならマルゼンのBLKを待てば良いだろうにという意見もあるだろうが、夜戦が主の私としては、薄ら寒い明け方に、BLKガンは最後の最後を賭けるサイドアームとしてはいささか心許ないのである。「いじれば充分実用に耐える」という結論になれば良いのだけれど。これは実戦で試してみないことにはわからない。

 そんな訳で、「結論」のレポートはしばらく先に。みなさんの所見もぜひメールを。