無音のPPK/S

'11.7.10 小隊司令部発


共栄 NewワルサーPPK サイレンサーセット  4,000円(単品3,500円)
PPK/Sには間違いないが仕上げが変わってる…のではなくて、これ木製の輪ゴム銃なのだ。
PP系を求め続けて
 一口にワルサーPPKと言っても様々なタイプがあり、私が好きなのは戦前タイプPPKだが、トイガンでは取り敢えず広く“PP系”ということで集めている。ごく最近の降って湧いた様なPPK競作を別として、昨今モデルアップされるPP系は概ねPPK/Sなので、コレクションも大半PPK/Sとなる(ちなみにPPK/SはPPのフレームにPPKのアッパーを組み合わせたモデルで、戦後米国の輸入基準対応がきっかけで作られた物)。

 各タイプを集めるだけでなく、トイガンの形式としても一通り手に入れないと気が済まなくなり、モデルガン、エアガン、ガスガン、ガスBLKガンは勿論、1/6ミリタリー人形用アクセサリー、挙げ句の果ては良い歳した大人が銀玉鉄砲まで買い漁る始末である。以前はまだ煙草を吸っていたこともありPPK/S型のライターもある。これは既にトイガンですらない。

輪ゴム銃のPPK/S
 やがてガン熱にも陰りが見え始めたこの数年だったのだが、暫く前に今までとは全く違うジャンルにPPKを見つけた。それが木製輪ゴム銃だった。以前ウェブで見掛けた共栄の初代PPK(PPK/S)は、標準的な輪ゴムを使用するために全長を延長すべくサイレンサー装着を前提として作られていた。しかし脱着可能であり、フォルムもそれまでのいかにも木工品風の輪ゴム銃とは一線を画す出来であった。これは良いなとは思ったがその辺に売っている物でもなく、そのままになっていた。

 先日、ふとしたことからgoogleワード検索「ワルサーPPK」の列びに輪ゴムガンを見つけた。また流行り始めたのかなと思ったら、この7月1日にリニューアル版がリリースされていたのだった。近県でなければ直接通販での購入しかないが、頼んだ翌日には届いた。

共栄の二代目PPK/S
 何が違うか。まずとにかくディティールが格段に良くなっている。前作ではプラの別パーツだったトリガーガードも、フレーム一体の木製(ブナ)になった。この部分はちょっと残念に思っていた箇所だっただけに嬉しい。また、銃口の穴も良いが、排莢の穴の再現がより嬉しい。勿論ディティールはモデルガンには及ばないが、及ばせたら木製の意味がない。暖かい木の質感を生かすアレンジはあった方が良い。まあ、セフティレバーがないのはちょっと残念だが、これは自分で作るとしよう。木で作るのは難しそうだけどなぁ。

 機能面ではサイレンサーなしの単体でも撃てるようになっていた。通常の#16輪ゴムではなく小さい#10を使うが、サイレンサーを填めると#16も使える。弾切れしたら台所に飛び込めばいいのだ。輪ゴムを飛ばす玩具と侮ってはいけない。5m位ならマンターゲットに充分集弾する。2m位なら紙コップ程度は叩き倒す。

 これで前モデルの様に組み立てキットが発売される様なら…PPKに改造するのもいいなと夢想している。あ、ちゃんとした彫刻刀買わないと。



この輪ゴムを掛ける歯車が見えなければ、ぱっと見は輪ゴム銃と判らない。

サイレンサーは、木製品らしくダボ接合。

本体のみでの射撃ではFサイトに掛けるが、一段下がったこの細工がまた絶妙。側面からはゴムを掛ける様には見えない。

独自アレンジながら流麗な面構成のフレームトリガー周り。

セレーションは焼き印で再現。グリップには本体と別素材のウォルナットが奢られる。

←マルシン工業製PPK/Sと。

↓速射の発射音は「チキチキチキッ」と、なかなか小気味良い。

微力ながら
 最後に余談。メーカーの共栄は福島県会津若松の会社である。先日、妻が今までに復興支援に寄付した額を聞き我が身の不甲斐なさを知った次第で、私はせいぜいがベアレン(岩手)のイベントで寄付付きビールを呑む程度の事しかしていない。そんな訳でこの買い物に、微力ながらBUY福島位はしようかという気持ちもないではなかった。ところがである。注文はメールでしたが、定型書式の返信文ではない丁寧なメールをいただいた。文中「東京は毎日の忙しさに加え、節電などで体調管理も難しくなっていると思いますがどうか、お体は大事にして頂きたいと思います」と書かれていた。彼の地に較べれば東京の節電なんか全く大した事ではない。ましてや欲しい物を欲しい様に買っているだけである。微力も微力、志も微かなものである。そういうおこがましい考えは止めて、せめてこの素敵な玩具が少しでも多く売れる様、レポートを広めたい。

「木製品の共栄」

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