M712に試されている

'19.1.28 小隊司令部発


ARMORER WORKS モーゼルM712ストックホルスター付 購入価格21,114円(税込) 細いアウターバレルが金属製なのに仕上げに違和感がない。

 トイガン趣味には何か常に試されている様なところがあって、例えばパワーだとか材質だとか、グレーだったりアウトだったりするけれども魅力的な製品が登場して来た時にどうする? みたいな決意を求められる事がある。

 台湾WE-TECHのモーゼルM712がまさにそれで、絶妙に微妙な製品だった。まずマルシンのコピー。しかし各所が絶妙に改良されていて、はっきりと本家よりきめ細かくて出来が良い。だが全金属フレームで、日本でも一応入手はできるが認められてはいない微妙な製品。その上ライセンスの問題か刻印はモーゼルM712ではなく、中華民国製コピーの32年式拳銃となっているという微妙さだった。ネットで有名なマルシンとのニコイチ改造という某ウェンリー女史の様な変化球対応もあるにはあったが万人向けではない。何せ両方買って大半無駄になるのだから。

 [参考]雯麗萌 WE-TechとマルシンモーゼルM712のニコイチ化

 しかし、数年経ってこの製品の登場となった。「金属フレームはそのままプラに置き換えてます。刻印、モーゼルのは打てませんでしたが余計なのも打ってません。なんならプラですけどストックも付けます」という製品。なんだこれ。こんな製品化今まで見たことがない。ブランド自体はARMORER WORKSという別の物になってはいるが、WE-TECH製品のプラフレーム化だ。


マルシン製との差異

 この数年、私はトイガンマニアとしては引退状態だったが、まあとにかくこれは買う。だって、誰がこれ以上のM712のエアガンを作ってくれるんだ。コピーとは言うが細部は結構異なっていて、完全互換ではない。とにかくボルト周りの構造と形状は素晴らしく良くなっているし、マルシン製では「古くて不調なテレビの角を叩いて映す扱い」の様だったセミ時のトリガーが、フツーにちゃんと撃てる。当たり前のことなのに。何ならBV式のフジミM712のセミの方が切れが良かった位だ(言い過ぎ)。そして全弾射撃後に、しっかりとホールドオープンする機構が付加されている。

問題点
 但し何もかも諸手を挙げて良いわけではない。まず前出の通り刻印がない。大戦独物でこれは寂しい。またワンマガジンはフルで撃ち切れるのだが、空撃ちモードで撃ち続けるとほぼ必ず生ガスを吹く。セレクターがセミ切り替え時オーバーランする。あとパッケージが全種共通なのは良いとして、取説がない。印刷されているそれらしいQRコードはリンク切れで、検索でメーカーのサイトに辿り着くも、WE-TECH製品のプラフレーム化キットとしての紹介が載っているだけ。従って、別部品で着いてくるパーツが空撃ち用のアダプターだという説明もない(初心者では見て分からない)。でも…、まあ、実はそれ位。全然大した欠点ではない。


シンプル過ぎて基本情報すら無いパッケージ。


とにかくこのチャンバー周りだけでも万歳な訳です。


位置もサイズも文句なしのホップ調整ネジ。


蓋を開けなければ何の不満もないよ、このホルスターストックには。


但し実物中華コピー準拠らしく、3cm程長くなっているのは残念。マルシン製(下)と。

ただ、ここまでやって、このマズルクラウンでは…。

説明のない付属品。明らかにアクセサリー向け汎用品のランヤードリングは残念。

セレクターがN側にオーバーランして、フレームに傷付けやすいのは残念。

まとめ
 ともかく、プラ製とは言えホルスターストックの付いたGBBのM712が2万円である。現役時だったらこいつでサバゲやってたよ。※大戦独武装親衛隊装備だった


おまけ

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