小隊司令部ソウル訪問記
公文書
小隊司令部ソウル訪問記

'06.3.6  随筆

ソウル訪問記 その4〜「東大門市場/関門」


■東大門市場
 ここでトイガンを買うことが私にとってこの旅行の主目的である。皆が買い物するのを外れて一人手探りで捜し回るつもりでいたのだが、他の人はここに大した目的がないということでガイドを占有させて貰えることになった。私の目的地は普通の観光客が行くブロックではないのでガイドも知らない場所だったそうだが、彼女は初めての場所を結構面白がっていた風であった。

 下準備が手薄な上に韓国でどんなトイガンが出ているかを事前に把握することは難しく、実際には行き当たりばったりで臨むことになってしまった。と言ってもこういう場合に買う物はグロックとP99と決まっているのだが。

 ところで目的の一つ、アカデミーのルガーP08は生産終了の上に在庫も回収されたという話だった。現品を知らない同行者達は「強力過ぎるとかで規制されたんじゃ」とか言っていたがそんな訳はない。しかし他社製品のコピーでもないし、せいぜいがパッケージに刷られたTV番組が終了したとかそんなこところじゃないだろうか。

 購入したトイガンのレポートは改めてコンテンツを作成するのでお待ちいただきたい。

■関門
 いよいよ出国。土産話の整理をするかのようにこの数日の出来事を話しながらも、私の意識は最後の関門に集中していた。出国の荷物検査である。トイガンが手荷物に出来ないことはKさんのレポートで知っていたので固い旅行鞄を買っていた。ポリカ/ABSの外装で、これならテープぐるぐる巻きも箱が潰れたりもないだろう。旅行社カウンター近くでは白人客が荷物検査を受けていた。「私は引っ掛かりますから先に行ってください」と同行者達に宣言して列に並ぶ。ところがチケット発券を受けると預ける荷物はチェック無しでさっとコンベアに載せられてしまった。

 「えー?」である。着いてからちゃんと荷物を受け取れるのだろうかと機内でずっと不安だったが、成田では手続きを済ませて外に出るとスーツケースは既にコンベアから降ろされた後だった。なにもなし、である。いいのか? 成田経由シアトル行きNWよ。

 という訳で初韓国訪問は無事終了。前後の業務のつじつま合わせは面倒だったし週末を1回まるまる潰したのは辛かったが、更新4回分以上の元は充分取れた3泊4日であった。
アカデミー専門卸店
アカデミー専門店。同社製品はこの問屋でないと買えないのだそうだ。
在庫
奥まった棚に集められたトイガン。
東大門1
狭い路地がクルマで埋まっている。どうやって動かしているのかは謎。
東大門2
手前の黄色い看板の店が最初の店。店内突き当たりがトイガンの棚。
収穫物
予告編代わりに収穫物の山を。これ全てで約W3.8万。約4.8千円ということになる。

'06.3.5  随筆

ソウル訪問記 その3〜「食い物の旅/南大門市場」


■食い物の旅
 「サムゲタンを食ってゆっくり過ごす」というのがボスの掲げた今回の社員旅行の主旨であり、無理矢理観光名所を回ったりはしなかった。私にとっては初の韓国であり、旅行に興味がないと言ってもそれなりに楽しんで来られた気はする。もっとも話のネタにと行ったアカスリは、ガイドが言う「天国に行く様な気持ち良さ」には程遠いもので無駄遣いだったが。

金さん とにかく夜は屋台ということで11時過ぎに数人で探していると男に日本語で話し掛けられた。自分たちの探している屋台は区画整理のため今はないのだと言われる。案の定「遊びはどうか?」と来たがそういう集まりではないのだと断る。それでも代わりの屋台に案内してくれ、そこはそう悪い所でもなかったのであるいはまともな"夜のガイド"だったのかも知れない。タコやら肉やらウナギの類やらをバチバチハサミで切りながら焼く。ビールはOBというのはマシだが他の物はライトビールみたいにスカスカだった。しかしJINROは日本とは物が違ってストロワヤの様な甘さがあって旨かった。

 ところで「ボンシンタン(犬肉鍋)が食べられる店」情報は現地では得られなかった。いつぞやの騒ぎ以来、条例か何かで観光客に出してはいけないことになっていた様だ。食に頓着のない私であるが欧米主体の食文化干渉には抵抗を感じ、そういう意味合いでは食ってみたかった。いや嘘です。食べられなくて良かったかも。ちなみにうちのボスはロッテデパートの地下で売っていないかわざわざ訊ねて店員から露骨で大袈裟な否定をされていた。

■南大門市場
 細かい土産物はここで買えば良いと考えて最後の自由行動で行ったのだが、期待外れだった。日曜だったので大きな店は閉まっていたということもあるかも知れない。日本でも露天で物を買うことなど希なのだから溶け込める訳もない。話題のブランド紛い物もあったが興味はなく素通り。価格も何やら全般に高い。レートは長いこと円×10だったのが今は×8になっていることもあり、安い物が一杯という印象はない。観光客向けの店が高めというのは韓国でも同じということか。ロッテでW7000のチョコが南大門でW8000というケースもあった。

 

韓国のスタバ
どこにでもあるスタバ。
韓国昼飯小皿
これにご飯とアサリのスープ。
韓国の骨付きカルビ
骨付きカルビ。
KGBウオツカ
ファミマもありまして。 ウオツカレモンが「KGB」だと。
次回最終回も明日更新。「東大門市場/関門」編

'06.3.4  随筆

ソウル訪問記 その2〜「クルマ/愛国」


■クルマ
 高速道路を走るバスの中から見る分には韓国は日本と何ら変わらなかった。クルマが右を走っているだけである。ナンバープレートのサイズも日本とあまり変わらないが、横を走るトラックのボディに書かれた矢印で結ばれた二つの言葉はまったく読めないので、そのトラックがどこからどこへ行くのかさっぱり分からない。もっとも読めたとしても分からないことに変わりはないが。

 街中、驚くほど韓国製のクルマが多い。無彩色の中・大型セダンが6割方を占める。[高学歴志向=リスク回避型=目立たずそれでいて高級そうなクルマ]という図式を思い浮かべるのは意地が悪いかも知れないが、ベンツやジャガー風の韓国車を見ていると自然とそう考えてしまう。ちょっと前の日本も同じであるが。

 その他気付いたのは、都市部であるのにクルマは割合薄汚れている物が多かったこと。日本が綺麗過ぎるのかも知れないが。それと高速でも道がやや悪かった気がする。しかしインフラ、マナー、いずれも中国のようにあからさまに酷いわけではなかった。

■愛国
 2日目まで付いていたガイドはベテランだが過分に愛国者だった。いや五十を超えているであろう年齢からすれば典型的韓国人なのかも知れない。特に2日目の「国立博物館」を案内して貰ったときは"最終的には韓国がナンバーワン"というロジックが繰り返されて辟易した。まあ日帝何年とか言い出さなかっただけ良かったか。例によって私の防寒具は軍用品だったが、国旗が付けっ放しだったために(イケナイネ)「なぜ日本人がドイツの軍服を着ている?」と訊かれた。「日本で売っているからですよ」と答えて笑いを取れたから良いようなものの、いつもの様に「日の丸だったら洒落にならんでしょう」なぞと言おうものなら面倒な話になっていたかも知れない。同様にサッカーフリークスのボスの前でワールドカップの話題が出ずに済んだのも幸運である。

 海外"研修"旅行に於いて大変恐縮ではあるが私は事前の準備も学習も出来ておらず、したがって韓国の歴史を陳列する場所には不釣り合いな存在であった。それはともかく、博物館は出来たばかりということを差し引いても人で溢れており、特に印象に残ったのは見学に熱心な子供ばかりだったということだ。土産物屋で博物館に関係ない玩具をねだりだだをこねる様な子供はおらず、逆に展示物を次から次に携帯で撮りまくっていた姿が印象的だった。日本の子供が聖徳太子の杓や東郷元帥の双眼鏡にこうまで興味を示したりするだろうか。どうでも良いが韓国の博物館は撮影フリーが普通なのか。

 

韓国通勤ラッシュ
朝のラッシュ。
大輪VF??
コレVFじゃなくてVTなのでは? メーカーもホンダではなくデーリム(大輪自動車)。元々ホンダのOEMメーカーだったのが"独立"したのだそうだ。
大輪3輪VF???
なんと3輪。あまりの商用車臭さに「トライク」とは呼べない感じ。上の二輪VFよりサスがお粗末。というかVじゃないよな、そのエンジン。(大きい画像にリンク)
パイプ仕掛けのスクーター
スクーターにこのキャリア…。朝っぱらからこんなものにぎょっとして足を止めてしまう観光客もいないか。
次回も明日更新。「食い物の旅/南大門市場」編

'06.3.3  随筆

ソウル訪問記 その1〜「旅行/モバイル」


■旅行
 久しぶりの海外旅行で韓国・ソウルへ行った。社員として行く社員旅行とあり誰かの面倒を見なければならない訳でもないので気楽なものである。

 そうは言っても出不精の私にとって海外旅行は面倒に感じることこの上ない。加えて出発日近くに遅い帰宅が続いたこともあり前日まで用意らしい用意は何も出来なかった。3泊4日となれば鞄くらい必要かと思い前日にやっと買った様な次第である。

■モバイル
 オンライン中毒の私だが家族旅行にはiBookを持たずに行く。今回の社員旅行もモバイル環境は止めておいた。周りがどうこうではなく、電源やら回線やらの確保に掛かる出費や苦労を乗り越えることに情熱が湧かなかったからである。

 困りそうなのは何かを記すという事についてだったが、デジカメと手帳で凌ぐことにした。デジカメは妹がカシオの小型を持っているが充電池の予備がないので、乾電池駆動も出来る自分のFinePix S602を担いでいくことにした。手帳は手近な物がなかったので得意の近くの丸善で間に合わせで買ったが、なかなか良い感じで気に入った。

 モバイルを断念して唯一後悔した事がある。帰国直後知ったのだが、滅多に会えない知り合いが実は偶然に同じ日程でソウルに来ていたのだ。韓国トイガンの師・Kさんである。オンライン出来ればあるいはお会いできたかも知れない。

次回は明日更新。「クルマ/愛国」編

ソウル駅
ソウル駅舎。今は使われていない。街中で見つからなかった浮浪者もここまでくれば散見された。

烏骨鶏のサムゲタン
烏骨鶏のサムゲタン。旨さより珍しい物を食った実感の方が印象深いかも。
ソウル市内のセキュリティ
セキュリティに敏感なのは都市部だからか。セコムがかなり進出。一部の歩道上のキヨスクにまでもセキュリティが導入。オレンジの警告灯が見られる。
昌徳宮(チャンドックン)の芙蓉亭(プヨンジョン)
昌徳宮(チャンドックン)の芙蓉亭(プヨンジョン)。「チャングムの誓い」の撮影にも使われているとか?